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健康医療先進都市の推進
連携協定を締結し、取組を推進
令和6年2月22日、本市、学校法人大阪医科薬科大学、一般社団法人高槻市医師会、一般社団法人高槻市歯科医師会、一般社団法人高槻市薬剤師会は「『健康医療先進都市』推進のための連携に関する協定」を締結しました。
全ての市民が健康でいきいきと暮らすことができ、質の高い医療・介護が受けられる「健康医療先進都市たかつき」を推進するため、5者がより一層、連携し、「健康」、「医療」に関する施策の更なる充実を図るとともに、全国に向けて、その強みや魅力を発信していきます。
市内医療機関の取組を映像でお知らせ
「健康医療先進都市たかつき」を推進する取組の一環として、市内医療機関の取組や強味などを映像でお届けしています。
詳細は次のリンク先からご覧ください。
- (令和6年9月2日更新)北摂総合病院の放送回をご覧いただけるようになりました。
- (令和6年7月1日更新)大阪医科薬科大学病院の放送回をご覧いただけるようになりました。
知っていましたか?全国に誇るべき高槻市の医療体制
高槻市は、人口10万人当たりの医師の人数が450.1人と全国で7番目、薬剤師の人数は268.2人と全国で4番目に多く、医療施設が市内に多く所在していることが特長です。(厚生労働省「令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計」医療施設等従事別参照)
市内には身近な「かかりつけ」となる病院、医科・歯科診療所(クリニック)が約500施設、薬局は約170施設もあります。
また、かかりつけを後方支援する「地域医療支援病院」が5施設、高度医療を担う「特定機能病院」の大阪医科薬科大学病院があるなど、日常的な健康管理から高度医療まで切れ目のない医療体制が整っています。
さらに、次世代のがん治療法として有望なBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)の臨床と研究を行っている「大阪医科薬科大学 関西BNCT共同医療センター」があります。
身近な場所でかかりつけを持てます
健康に関することをなんでも相談でき、必要な時には専門の医師・医療機関を紹介してくれる身近で頼りになる医師のことを「かかりつけ医」といいます。また、歯科や薬局も「かかりつけ」をもつことで、より健康な生活を送ることが期待できます。
市内には医療施設が多く所在していることから、身近な住み慣れた地域で、「かかりつけ」となる医科・歯科診療所、薬局を持ちやすい環境です。
かかりつけ医をもちましょう
かかりつけ薬剤師・薬局を持ちましょう
地域医療支援病院は全国中核市で最も多い
地域医療支援病院は、患者に身近な地域で医療が提供されることが望ましいという観点から、かかりつけ医からの紹介患者に対する医療提供、医療機器等の共同利用の実施、救急医療の提供、地域の医療従事者に対する研修などを実施できる原則200床以上の病床がある病院のことです。
市内では、高槻病院、北摂総合病院、高槻赤十字病院、第一東和会病院、みどりヶ丘病院の5施設が大阪府知事により承認されています。その数は北摂地域だけでなく、全国の中核市の中でも1番多く、住み慣れた地域で専門的な検査や治療を受けられる医療体制が整っています。(厚生労働省「令和4(2022)年医療施設(動態)調査・病院報告」参照)
地域医療支援病院について(厚生労働省のホームページ)<外部リンク>
府内7か所の特定機能病院の一つが高槻に
特定機能病院は、一般の病院やかかりつけ医では実施することが難しい手術などの先進的な高度医療の提供、高度な医療技術の開発や高度な医療に関する研修ができる病院です。
令和4年12月1日現在で全国で88の特定機能病院があります。市内では、大阪医科薬科大学病院が平成6年に当時の北摂地域では初めて(大阪府下では2番目に)厚生労働大臣により承認されています。現在、大阪府下では7施設あり、主に大学病院などがその役割を担っています。
特定機能病院について(厚生労働省のホームページ)<外部リンク>
大阪医科薬科大学には次世代のがん治療拠点が
大阪医科薬科大学が平成30年に教育研究機関に附属する世界初の臨床施設として、敷地内に「関西BNCT共同医療センター」を設置しました。
BNCT(Boron Neutron Capture Therapy)は、中性子とホウ素の核反応を利用したもので、正常細胞にほとんど損傷を与えず、がん細胞を選択的に破壊する治療法で、初発・単発がんのみならず、個別臓器に広がったがんや転移性がん、難治性がんにも効果が期待できます。
また、通常の放射線治療を行った後でも治療可能で、再発がんの治療にも効果が期待されるほか、他の治療法とBNCTを併用することによって治療の効果がさらに高まる可能性もあります。この治療法では、切開や切除を行わないため患者にかかる負担が小さく、患者のQOL(生活の質)向上が大きく期待できます。
関西BNCT共同医療センター(大阪医科薬科大学のホームページ)<外部リンク>
BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)の取組み(大阪府のホームページ)<外部リンク>
全ての段階の救急医療体制が揃う街
救急医療機関は、重症度や緊急性に応じて、軽症の初期(一次)救急から重症の三次救急の3段階に分けられます。
初期救急では主に入院治療の必要がなく帰宅可能な軽症患者に、二次救急は主に入院治療を必要とする患者に、三次救急は主に二次救急では対応できない高度専門医療が必要な重篤患者に24時間体制で対応します。
市内の初期救急を担う「高槻島本夜間休日応急診療所」では、関西で唯一、365日体制で夜間から早朝にかけて内科、小児科、外科を診療する体制を整備しています。二次救急は地域医療支援病院5施設や大阪医科薬科大学病院など市内11病院が、三次救急は大阪医科薬科大学病院の救命救急センターが担っています。また、三次救急のうち、重篤な小児患者の24時間体制の受入などに対応する小児救命救急センターとして、大阪府内で3施設が大阪府知事により指定されており、北摂地域で唯一、高槻病院がその役割を担っています。
救急車に医師が同乗するドクターカーを運用
さらに、三次救急医療機関の大阪医科薬科大学病院と連携し、心肺停止状態等の重篤な傷病と思われる通報に対して医師が救急車に同乗する「特別救急隊(ドクターカー)」も実施しています。
これにより、病院への到着を待つことなく、いち早く、医師の管理下で早期の治療等を開始できるので、傷病者の救命率の向上や予後改善が期待できます。
ほぼ全ての救急事案で市内の医療機関が受け入れ
高槻市は100%近い市内搬送率を誇っています(全国平均では約82%)。救急医療体制が充実していることから、救急事案現場から病院到着の平均所要時間について、高槻市は29.4分と、大阪府平均と比較して約6分も短くなっています。(消防庁「令和5年版救急・救助の現況」、「令和4年中の救急業務における消防本部別実施状況」参照)
万一、突然のケガや病気などで救急搬送となった場合も、住み慣れた地域の医療機関が受け入れてくれるため、本人だけでなく、入院中の生活や退院後の通院などを支えるご家族の負担の軽減や安心感に繋がっています。
「健康医療先進都市」の主な取組
健康寿命も府内トップクラス
国では、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を「健康寿命」と定義しています。高槻市の健康寿命は大阪府内33市中、女性は85.8歳で4年連続1位、男性が81.3歳で5位と上位をキープし続け、まさにトップクラスです。(令和3年大阪府統計)
がん検診や歯科健診等を無料で実施
さらなる健康寿命の延伸に向けた取組の一部として、「無料で受けられるがん検診」や「特定健診」、18歳から74歳までの全年齢を対象とした切れ目のない「歯科健診(歯っぴー健診)」等を実施するとともに、胃がん対策充実のため、「中学2年生を対象にピロリ菌の抗体検査と除菌を無料」で行っています。
高槻市は、5つのがん検診すべてで全国平均を上回る、高い受診率となっています。子宮頸がん検診の受診率は全国第1位です。(令和4年度地域保健・健康増進事業報告)
市民一人一人が健康への高い意識を持っていること、身近な「かかりつけ」で受診しやすい環境が整備されていることなどが原因と考えられます。
市民とともに進める健康づくりも充実
高槻市では、昭和63年の健康都市宣言を契機に、市民一人一人が主体的に健康づくりに取り組めるよう「高槻市健康づくり推進協議会」が発足しました。その後、市民、団体、企業等がより一層連携して活動できるよう「健康たかつき21ネットワーク」を設置し、関係機関が一丸となり、健康づくりと食育の取組を推進しています。その取組の一環として、市民の皆様の健康づくりに貢献できるよう、健(検)診を受診できる地域の医療機関一覧等の情報を掲載した「健康だより」を全戸配布するほか、「健康・食育フェア&シンポジウム」を毎年、開催しています。
また、大阪医科薬科大学監修のもと、体力レベルや運動目的に合わせて利用できる健康遊具を設置した健康づくり広場「アクトレ」が完成しました。
楽しく 手軽に 介護予防
『体操でまちを元気に』を目指して、二つのご当地体操「ますます元気体操」「もてもて筋力アップ体操」の実施拠点の整備を推進しています。加えて、楽しく健康づくりに取り組む「健幸ポイント」や たんぱく質を手軽に取ることができる「もてたんレシピ」、各種介護予防教室の開催など、様々な介護予防の取組があります。
骨髄ドナーやがん治療によって外見の変化を受けた方への助成を開始
令和6年度から次の2つの助成金制度をはじめます。
1つ目は、「骨髄ドナーへの助成」です。白血病などの血液疾患の治療に必要な骨髄などの移植とドナー登録を促進するため、令和6年4月1日から骨髄などの提供時点で市内在住のドナーとドナーを雇用する市内事業所に対して、助成金を交付しています。
2つ目は、「がん治療によって外見の変化を受けた方への助成」です。がん治療と就労・就学など社会生活の両立を支援し、療養生活の質の向上を図るため、令和6年6月3日からがん治療によって外見の変化を受けた方に対して、ウィッグ等の購入費用の一部を助成する「アピアランスケア助成事業」を開始します。
障がい者の歯科診療には専用施設を整備
平成5年から「市立口腔保健センター」を設置し、障がいのある方で、一般の歯科診療所での治療が困難な方を対象に、住み慣れた地域で安心して歯科治療等を受診できる環境を整備しています。
災害医療にも注力
高槻市医師会、高槻市歯科医師会、高槻市薬剤師会と「災害時の医療救護に関する協定」を締結しています。平時から災害医療救護訓練等を実施するなど、大規模災害に備え、救護所等での医療救護活動が円滑に行われるよう体制の整備に努めています。
医療関係機関と連携した市民公開講座
市民の皆様の健康の保持増進や健康意識の高揚のため、高槻市医師会と「市民医学講座」、高槻市歯科医師会と「市民歯学講座」を毎年、共催するとともに、市内病院のほか、大阪医科薬科大学看護学部や市理学療法士会など医療関係団体等が主催する市民公開講座などを後援しています。
また、生涯学習の観点から、薬学・医学分野に関して、市民一人一人が自分で学ぶきっかけづくりのため、「市内大学社会連携セミナー」を大阪医科薬科大学と共催しています。
子どもの健やかな成長を支援
安満遺跡公園に隣接する「高槻子ども未来館」では、乳幼児期の子どもの保健拠点施設である「市立子ども保健センター」を設置し、保健師・助産師・栄養士等の専門職が「妊娠・出産・育児(乳幼児期)の総合相談」を実施し、お子さまの健やかな成長を支援しています。また、子育て世帯の経済的負担を軽減するため、所得制限なしで「子ども医療費助成を18歳まで拡大」するとともに、生後6カ月から小学校卒業までのお子さまを対象に「インフルエンザ予防接種費用の一部助成」を実施しています。