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令和4年度第4回高槻市個人情報保護運営審議会会議録を公表

ページID:092137 更新日:2023年3月17日更新 印刷ページ表示

日時

高槻市総合センター6階 C604 会議室(インターネットWeb会議)

場所

令和5年1月27日(金曜日)

午後2時から

事務局

法務ガバナンス室

傍聴者数

0人

出席委員

片桐会長、山崎委員、大山委員、高橋委員、井上委員、久末委員、小阪委員

会議の議題

1.答申書の確認

・「特定個人情報保護評価書(全項目評価書)」に係る第三者点検について

[担当課:健康福祉部 保健所 健康づくり推進課、保健予防課及び子ども未来部 子ども保健課]

・「特定個人情報保護評価書(全項目評価書)」に係る第三者点検について

[担当課:市民生活環境部部 市民課]

2.新規諮問事項

新個人情報保護法施行に伴う議会の個人情報保護の対応について

[担当課:高槻市議会 議会事務局]

3.その他

審議等の内容

1.答申書の確認

≪1 答申書の確認≫

<「特定個人情報保護評価書(全項目評価書)」に係る第三者点検について>

前回、実施機関(健康福祉部保健所健康づくり推進課、保健予防課及び子ども未来部子ども保健課)から諮問のあった案件について、事務局から審議結果を踏まえた答申案が提案され、承認された。

<「特定個人情報保護評価書(全項目評価書)」に係る第三者点検について>

前回、実施機関(市民生活環境部市民課)から諮問のあった案件について、事務局から審議結果を踏まえた答申案が提案され、承認された。​

 

2.新規諮問事項

 

​≪2 諮問事項の審議≫

新個人情報保護法施行に伴う議会の個人情報保護の対応について>

実施機関(高槻市議会議会事務局)から出席職員の紹介があった後、次の説明がなされた。

 

〇実施機関

それでは諮問案件、新個人情報保護法施行に伴う議会の個人情報保護の対応について説明する。

諮問書をご覧いただきたい。

今回の諮問の目的及び理由についてである。

本市議会では、昭和62年4月1日の高槻市個人情報保護条例の施行後、公正な市政と個人の尊厳を確保し、市民の基本的人権の擁護に資するよう、各実施機関と同様、個人情報の適正な収集等に努めてきたところである。

国においては、社会全体のデジタル化に対応した「個人情報保護」と「データ流通」の両立及び個人情報保護に関する国際的な制度調和を図るため、個人情報の保護に関する法律が改正されることとなった。改正後の個人情報の保護に関する法律(以下「改正法」という。)では、これまで民間事業者は個人情報保護法、国の行政機関は行政機関個人情報保護法、独立行政法人等は独立行政法人等個人情報保護法、地方公共団体等は個人情報保護条例とそれぞれに異なった個人情報保護制度であったものが、体系が抜本的に見直され、これまで条例の規定に基づき個人情報を取り扱ってきた地方公共団体においても、施行後は、改正法や国のガイドライン等に基づき、個人情報の収集、利用、提供等について、的確な運用を確保し、国の個人情報保護委員会がこれらの機関等を監視することとされた。

地方公共団体の執行機関には、改正法の規定が直接適用されることとなる一方で、地方議会は、国会と同様、改正法の適用対象外とされており、議会における個人情報の取扱いは、法形式や規律の内容を含め、その自律的な対応に委ねることとされたため、改正法の施行までに、市議会における個人情報保護制度について適切な措置を講じる必要がある。

そこで、改正法の施行後における市議会の個人情報保護制度の在り方等について、専門的かつ幅広い見地から検討いただきたく、高槻市個人情報保護条例第23条の2第1項の規定により、高槻市個人情報保護運営審議会に諮問するものである。

続いて、関係資料の説明をする。まず、資料1をご覧いただきたい。

ここでは、市議会における個人情報保護に係る対応方針について説明している。

2の市議会の方針だが、市議会としては、市議会条例を制定することで、適正な取扱いを確保することを方針とするものである。その方針決定の背景については、3に記載しているとおり、まず、国(内閣官房 個人情報保護制度の見直しに関するタスクフォース)より、地方議会においては、大多数が個人情報の保護に関する条例等の対象とされており、引き続き条例等により共通ルールに沿った自律的な措置を講じることが望まれる、との見解が示されている。

また、市議会はこれまで、高槻市個人情報保護条例に基づき、執行部と同様に個人情報の適正な収集等の事務を行ってきた経緯もある。加えて、全国の市議会及び区議会による地方自治の協議体であり、地方6団体の一つである全国市議会議長会からも、地方議会は、改正法が定める規律の適用対象外ではあるが、一部、議会が含まれている箇所もあることから、個人情報の適正な取扱いを確保する責務がある、との見解が示されている。

以上のことから、市議会においては、引き続き条例による規律を持った取扱いが必要であるとの方針に至ったものである。

なお、制定する条例の内容について、資料5をご覧いただきたい。

これは、全国市議会議長会が策定した条例について、国の改正法の規定にどのように対応しているかを表した対照表である。

今回、市議会としては、この左側の改正法の規定に対応する全国市議会議長会が作成した条例(例)を基に作成するとともに、市執行部と市議会とで、個人情報の取扱いに差異が生じ、市民にとってわかりにくい制度とならないよう、市執行部が制定した高槻市個人情報の保護に関する法律施行条例(以下「市条例」という。)の内容も反映させた内容としており、資料2に、条例素案を添付している。

次に、資料3をご覧いただきたい。

資料3は、資料2で示した条例素案の各条文の見出しの項目を一覧にしたものである。これを用いて、条例素案の概要の説明をする。なお、表右側の法施行条例欄については、市条例の内容に該当する箇所に丸印をつけて表記したものである。

まず、第1章を総則として、条例制定の目的や定義、議会の責務について規定している。

次に、第2章を個人情報保護等の取扱いとして、議会が保有する個人情報の適正な取得や利用、また、取扱いに係る義務等について規定している。

次に、第3章を個人情報ファイルとして、議会が保有する個人情報ファイルに関する取扱いについて規定している。

次に、第4章を開示、訂正及び利用停止として、議会が保有する個人情報に係る開示、訂正及び利用停止についての手続やそれらの請求に対する措置について、各節で規定している。第4節では、開示、訂正及び利用停止に係る決定等や、開示、訂正及び利用停止の請求に係る不作為に対する審査請求等について規定している。

次に、第5章を雑則として、個人情報の取扱いに関する審査会への諮問や個人情報に関する運用状況の公表について規定している。

次に、第6章を罰則として、個人情報の漏えいや不正利用等に関する罰金等について規定している。

最後に、附則として高槻市行政不服審査等審査会への諮問について規定している。

各条文の項目については、以上である。

次に、資料4をご覧いただきたい。

条例素案については、資料1で説明したとおり、全国市議会議長会から示された条例(例)を基に作成しているが、市条例の内容を反映させること等を理由に修正した箇所があり、その修正箇所を一覧にしたものが、本資料である。

それでは資料に沿って修正箇所の説明をする。

まず、資料の見方だが、資料左端に該当する条項を記載しており、次に、修正前と修正案の条文を、また、その修正理由を記載している。右端の修正根拠欄だが、「全議解説」の記載欄については、全国市議会議長会から示された見解に基づき、修正したものを、「法ガバ協議」の記載については、本市の法務ガバナンス室との協議の結果、修正したものを、「(使用禁止)執行部条例」の記載については、市条例の内容を反映させることから修正したものを、それぞれ意味している。

まず、第2条第4項と第11項の「行政文書」という文言を、「公文書」に修正している。これは、高槻市情報公開条例第2条第2項に規定する用語の表記が「行政文書」ではなく、「公文書」であるため、文言の表記をそろえるためのものである。同様の修正は、条例素案第19条第1項第2号及び第47条においても行っている。

次に、第12条第2項第3号の組織の並び順についてであるが、市執行部側の通例に従い、公平委員会、監査委員の順に並びを変更している。また、同条第4項の「議会の事務局の特定の(課)又は職員」という文言を、「議会の事務局の特定の職員」という文言に修正している。これは、議会の事務局の内部組織が存在しない議会においては「議会の事務局の特定の職員」という文言を記載するという全国市議会議長会の考えに従ったものである。

次に、第23条に第2項を追加している。これは、個人情報保護に関するルールの内容について、執行部との差異を避けるため、12月に市議会で可決された市条例第2条の内容、保有個人情報の存否に関する情報を条例素案に反映している。

次に、第25条第1項及び第2項に規定する期間を「30日」から「15日」に修正しており、第35条第2項、第42条第2項の期間についても同様に、「15日」に修正している。

また、第26条第1項に規定する期間を、「60日」から「30日」に修正している。これについても、個人情報保護に関するルールの内容について、市執行部との差異を避けるため、市執行部の法律施行条例第3条の内容、開示決定等、訂正決定等及び利用停止決定等の期限を、条例素案に反映させている。

次に、第30条の手数料についてである。第30条の見出しを「開示請求の手数料」から「手数料」に修正しており、内容については、市条例第4条の例により、手数料を徴収することとしている。

次に、第50条の審査会の諮問についてであるが、見出しを「審議会への諮問」から「審査会への諮問」に修正している。内容については、市条例第5条(審査会への諮問)を条例素案に反映させている。

次に、第51条の運用状況の公表についてであるが、見出しを「施行状況の公表」から「運用状況の公表」に修正している。これは、市条例第6条の内容(運用状況の公表)を、条例素案に反映させている。

最後に附則を追加している。これは市条例附則第4条の内容を受けて、市議会個人情報に係る第45条及び第50条の審査会への諮問を執行部の高槻市行政不服等審査会に令和5年4月から諮問することを可能とするために附則を追加したものである。以上が資料4の説明である。

最後に、資料6をご覧いただきたい。これは全国市議会議長会の資料より抜粋して作成した資料であり、各ページの右下にページ番号を割り振っている。

1ページについては、個人情報保護制度の見直しについての全体像の資料となっており、2ページについては、新個人情報保護法と議会の適用関係について記載された内容になっている。

そして、3ページについては、冒頭の資料1で市議会として方針決定を行った背景の一つとして説明した国(内閣官房 個人情報保護制度の見直しに関するタスクフォース)より提出された最終報告内容等を記載している。

4ページについては、全国市議会議長会が作成した条例の基本的な考え方を記載したものである。

最後に、5ページの今後のスケジュールをご覧いただきたい。市議会における条例制定に向けた今後のスケジュールについて示したものである。

市議会は、今回提示した条例素案について、令和5年3月定例会において議員提出議案として提出し、審議されることを予定している。議決を受けた後は、国の改正法が施行される令和5年4月から市議会の条例として施行する予定としている。

 

以上の説明の後、次の質疑がなされた。

 

〇会長

それでは、意見はあるか。

〇委員

資料の4を見ると第25条、第26条、第35条、第42条、それぞれ日にちに関する規定があり、修正案の全ての期間が短くなっているが、これによって市民が不利益になることはないという認識でよいか。

〇実施機関

はい。この期間の短縮についても事前に法務ガバナンス室と協議しており、これは、むしろ市民からするとメリットがある期間の短縮である。請求等に対して早く対応ができることを示しており、これも高槻市議会と市執行部との差異をなくすために期間を合わせているものである。

〇委員

また、第50条の修正前と修正案だが、修正前では「個人情報の適切な取扱いを確保するため」に、審査会に諮問することができると記載している。

ただ、修正案の方は「この条例の改正又は廃止に関し」諮問することができると限定して記載している。

仮に「個人情報の適正な取扱いを確保するため」の審査会が必要であれば、行政不服等審査会ではできないので、新しく別の審査会を置く必要があるということか。

〇実施機関

はい。これについては、この審査会が市長に附属する機関であって、議会の事務は二元代表制を採っているが、議会側の審査に対して、市長側の審査会に審査を委任するところ、審査内容が条例の改廃までならできると調整したものである。

〇会長

今の委員の指摘は第45条にいう審査会と、この第50条にいう審査会は別の審査会として読めるという指摘か。

〇委員

既に修正案で「この条例の改正又は廃止に関し」と限定しているが、仮にこの修正前の文言で貫くのだとすると、「個人情報の適切な取扱いを確保するため」の審査会となると、行政不服等審査会ではなく議会側で新しく、そのような審査会を作らないといけないということかという指摘である。

〇会長

第23条で、議長が諮問すべき審査会に関して高槻市の行政不服等審査会があるという規定が修正案の方では置かれている。

〇委員

それを受けて、もう権能的には条例の改廃のみに限定されるということか。

〇会長

審査会自体は、不服審査等も扱うように個別に授権されているので、それのみに限られることもない。

〇委員

修正前で「個人情報の適切な取扱いを確保するため」と記載がある。

〇会長

はい。

〇委員

仮に「個人情報の適切な取扱いを確保するため」の審査会というのを設けて諮問したいとすると、執行部側の行政不服等審査会ではできないということか。

〇会長

できない。この高槻市議会個人情報の保護に関する条例において定義されなければできないだろう。

要するに、条例全体の構造として、不服審査についても、その点の手続を設けて審査会に諮問を行うということにしており、この審査会については、先ほど議会事務局からも説明があったように、二元代表制ということにこだわるのであれば、執行部のほうに審査会の機能を持たせるということが、妥当でないという考え方が一つあり得るところではあるのだが、全国的には執行部の持つ審査会に委任する条例を作る運用でも問題がないという話になっている。

したがって、執行部の持つ審査会のうち、どこに委任するかというのは、執行部で、どのような審査会構造を持っているかということに依存しており、本市の場合はこれを改正法の施行に合わせて、行政不服等審査会に一本化することになっているので、結果として、行政不服等審査会に委任することになると思う。

〇委員

委任したところの審査会でできることが条例の改廃までなので、それに修正案も合わせるということか。

〇会長

そうである。

〇委員

わかった。

〇会長

ほかに意見はあるか。

〇委員

 

(意見なし)

 

〇会長

私から確認したいが、議会が扱う個人情報とは、具体的にどのようなものか。

要するに、個人情報ファイル簿基準でどのようなものがあるか。

〇実施機関

まず、議員の履歴のようなものである。議員台帳という形で氏名や住所、生年月日等、過去にどのような議員が存在したかを管理しておくため、名簿のようなものを持っている。

それに、既に議員年金制度自体は廃止されているが、一部の議員はその議員年金を受ける権利が保障されており、その議員の年金の情報である年金証書の番号、生年月日及び住所も収集している。

また、議員以外のところだと、議会の傍聴者の申込書である。高槻市議会においては、傍聴を希望する際に申込書を記入してもらう。そこに住所や氏名が記入されるというものである。それについては、会議が終わった時点で廃棄するので、永久に保有するというわけではないが、議会の秩序を保持するための一つの方策として、どのような方が傍聴しているかを確認するために収集している。

また、議会だよりという議会の広報誌を持っているが、その広報の媒体として、点字や音声によるものがある。それは、目が不自由な方を特定して送ることになるので、点字や音声による議会だよりを希望する方の住所と氏名の情報も収集している。

加えて、請願書とか陳情である。そのようなものが議会には届けられるが、そこには氏名や住所、電話番号等を記載する方もいるので、そのようなものを収集するところである。

なお、我々の身分として議長の命令系統である身分と、市長の命令系統である身分を持っており、議会は予算執行権を持たないので、報酬等の支払いや契約等の事務においては、市長の補助機関として執行しているところもあり、そこでも、議員の情報は専ら、氏名や住所等を扱っている。

ただ、それについては、市条例の適用を受け、また個人情報保護法の適用を受けるというところである。

〇会長

議会の予算執行は、議会が固有にしているのではなく、市長が行うのか。

〇実施機関

はい。

〇会長

地方自治法上、そのように規定されるのか。

〇実施機関

そうである。制度上、議長は予算執行権を持たない。備品や文房具等の購入についても議長の名においてはできないので、市長が行う。

〇会長

わかった。そうすると、年金事務も市長の名において行うのか。

〇実施機関

議員年金は高槻市の予算ではないので、議長が行う。

〇会長

わかった。それから、請願は請願として情報を管理していることは分かるが、傍聴者の情報については会議が終わったら廃棄していると発言された。

〇実施機関

はい。

〇会長

会議が終わるとは、どの時点を指すのか。会期のことかそれとも、会議のことか。

〇実施機関

会議が行われたその日ではなく、会期である。

〇会長

しかし、会期の終了日に傍聴者の情報を廃棄しているわけではないと思う。

〇実施機関

本会議等で例を挙げると、数日間、ある一定の期間が終わってから廃棄となる。

〇会長

どれぐらいの期間か。

〇実施機関

20日から30日の間くらいと思う。

〇会長

会期終了日から起算してどれぐらい手元に持っているのか。

〇実施機関

即日である。

〇会長

会期が終わって即日では、会期終了後に何かあっても翌日には無くなっている。それも運用としては不適切だと思う。

例えば、傍聴者の情報について、「廃棄しており既に存在しない」と議会から言われても、受け手としては本当かどうかわからない。会期が終わったら即日に削除していると言われても、そうではないかもしれないと疑うわけである。

したがって、運用上の準則を作っておくのが良いと思う。

そもそも、廃棄されるという話になると、個人情報ファイル自体が作られない可能性があり、そのような情報を持っていること自体、市民は分からない可能性があると思うので、運用する前にその状況も含めて検討いただきたい。

また、請願とか傍聴とかは事務局で名前を保管しているという扱いか。それとも、議長が保管していることになっているのか。

〇実施機関

事務局になると思うが、確かではない。

〇会長

資料を見ると、開示請求等の対象になるのは事務局職員の用いる個人情報だと整理がされており、他方で、開示の判断や、審査会に諮問をするのは議長という整理がされている。

事務局長ではなく議長という整理をすると、その議長の元にはあるが、事務局では持たない情報というものがあり得るのではないかと思う。具体的には、会議録が該当するのではないかと思う。

したがって、議長ないし議会が持つ情報を、全て事務局が取り扱うという理解で良いか。個別の議員が持つ議員活動上の個人情報がそれに該当しないということは分かるが。

〇実施機関

議長個人というより、議会という組織として行った活動については、議会事務局が保持していると理解している。

〇会長

それでは、モデル条例については、全て「議会事務局」と書かず、「議会」と書けば良かったのではないかと思う。事務局職員が持っている情報と限定する意味はあるのか。

〇実施機関

それについては、議員の活動が非常に多様であり、全国市議会議長会でも長年のテーマであって、その法的位置付けが非常に曖昧である。

私は政務活動費に係る事務を担当しているが、そこでも、それが政務活動なのか、委員の個人的活動なのか、非常に定義しにくいところがあり、全国市議会議長会では議長においても一般の議員と同じく、議員活動の多様性があるので、議員が保有する個人情報というのはこの条例からは外していると聞いたことがある。

〇会長

「議長が」と示すときの、この議長は各個別の議員ではなくて、議長なのか。

〇実施機関

 はい。

〇会長

議会としての活動の代表者として、議長が存在するという構成は理解できる。

〇実施機関

はい。

〇会長

それとは別で、議長が長として存在しているのに、議員が構成している議会という存在と、その裏方たる議会事務局というものがある。

そして、この条例自体は議会事務局に適用される条例ということか。

〇実施機関

そうである。議会事務局職員が組織として保有する情報ということになっており、全国市議会議長会も、あえて使い分けをしているということは聞いている。

まず、個人情報保護委員会の方だが、権限の行使の主体や具体的規模の対象については、「行政機関の長」という表現がされており、その他のものについては、「行政機関」という用語を用いている。

議会においても基本的には同様の整理として、主に具体的な義務を課されるような場合は、機関として負うべきものであるので「議会」ということで、処分等の具体的な行為を行う場合は、議決による決定と過大な手続を要するということで、かえって市民の利益を害することから「議長」ということで、整理をしている。

〇会長

わかった。しかし、運用上はそこの部分の整理が不明確であると思う。

事務局で持っていないが、議会としては、実は持っている情報等があり得る。それを例えば議員が、「私がそのように言ったメモが、会派内で共有されているはずだ。」とか、「全会派で共有されているはずだ。」とか、あるいは「議会として共有されているはずだ。」と発言し、開示請求や訂正請求を行うケースの可能性を否定できないところで、そのようなときに、その情報を議会事務局が職務上、持っていると言えるのか、それとも、やはり議会しか持っておらず、議会事務局は持っていないと考えるのか。

市政が安定していれば、そのようなことは起きないかもしれないが、そういう論点があることは認識し、勉強していただきたい。

最後だが、会議録には発言した議員の氏名は出ると思うが、過去の会議録で既出の、現職でない議員の氏名については、個人情報という整理をするのか。

〇実施機関

不勉強でそこまで考えたことはなかった。

〇会長

本会議や委員会はおそらく誰も何も言わないが、理事懇談会みたいなものがあれば、話題になるそうだ。

〇実施機関

会議録というと本会議のイメージがあり、本会議は地方自治法上の規定により会議の公開が原則となるため、過去の議員であっても公開せざるを得ないと思う。ただ、秘密会ではないが、傍聴がない内輪での会議については公開していないため、そもそも議事録が無いこともある。

〇会長

しかし、議事録があったときに情報公開請求や個人情報の開示請求の対象になることはあり得る。その場合はどうするのか。

その関係で、ファイル簿をどのように作るのかという問題がある。

すぐに何か対応を求めたいという趣旨ではなく、可能性があるので研究を進めていただきたい。ちなみに、この答申は議長宛てに書くのか。

〇事務局

今回、実施機関としての議長から諮問を受けているので、答申としては議長宛てに行う予定である。

〇会長

新しい条例の下ではどうなるか。

〇事務局

新しい条例下でも、議長の名前で諮問し、答申についても議長宛てに提出することとなる。

〇会長

なるほど、議長宛てになる。ところが、その活動の予算は市長が出す。

〇事務局

はい。議会ないし行政委員会については予算執行権を持たないと地方自治法上で整理がされている。

〇会長

わかった。突発的には、ほとんど事件は起こらないと思うが、起こったら常にハードケースな条例だと思うので、気を付けて運用していただきたいと思う。

その他、意見がなければ今の実施機関の説明を基に承認ということにしたいが、よろしいか。

〇委員

 

(意見なし)

 

〇会長

それでは、本審議会としてこれを承認したいと思う。

 

以上の質疑の後、本件は承認された。

 

 

3.その他

≪3 その他≫

<次回の日程について>

次回審議会(令和4年度第5回審議会)については、本諮問に係る答申案の確認を予定しており、後日、日程調整を行うこととなった。

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