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令和3年度高槻市男女共同参画審議会 第3回市民意識調査部会
令和3年11月29日(月曜日) 午前9時から午前11時10分まで
高槻市役所本館3階 第2委員会室
可
市民生活環境部人権・男女共同参画課
1名
石元委員、神田委員、永田委員
資料1号 高槻市男女共同参画に関する市民意識調査報告書(案)
事務局(人権・男女共同参画課)
資料1号に基づき高槻市男女共同参画に関する市民意識調査報告書(案)を説明。
部会長
この資料を基に報告書としてまとめていくことになる。どのように修正するのかについて意見をいただきたい。順を追って進めていく。『1.調査の概要』の部分で気になる点はあるか。
委員
『2.市民意識調査の結果』部分だが、「回答者の属性」の年齢と職業で、年齢は男女とも「70歳以上」が最も高いが、職業は「正規社員・正規職員」が最も高いというのはどういうことか。
部会長
全体での職業の割合なので、特に矛盾する数字ではない。
「1.調査の概要」中、調査の設計で市民調査は「配布」、小中高アンケート調査は「配付」になっているが、それはどうか。
事務局(人権・男女共同参画課)
無作為の方は「配布」、特定の方は「配付」で使い分けている。
部会長
抽出した段階で特定の人なので、「配付」でよいのではないか。市で使い分けるマニュアルがあるのか。あればそろえてほしい。読み手が誤植かなと勘違いするかもしれない。
回答結果中、追加抽出についての記述に、「設定した標本数に加えて」などの説明があった方がよい。
委員
追加抽出の集計についてのルールがあるのか。
部会長
「追加抽出により回答を得たサンプルは、年代別集計に限り含めて集計を行っており、全体集計、年代別集計以外のクロス集計、経年比較、内閣府調査との比較においては集計対象外としている。」と説明がある。回収率が5割を超えたのはよかった。
『2.市民意識調査の結果』について問ごとに確認していく。問1「あなたは、次の意見や考え方について、どう思いますか。(結婚や家族に関する考え方)」はどうか。
委員
問1は小中高調査にも同じことを聞いているが、小中高調査の結果との比較を書くことについてはどうか。
部会長
市民の記載ページに小中高調査との比較を入れていくと記述量が多くなるので、小中高調査のページに市民調査との比較についてのコメントを追加した方が読みやすい。
あと、構成比が10%切っているところは図にすると見にくい。総数と性別は図にして、年齢別は表にした方がよい。「どちらともいえない」を真ん中に入れて左右対称にする。
性別・年代別を1つの表で示すときは、人権意識調査では構成比と実数の両方を示した。どちらにするかは後で決めたい。
委員
経年比較で意識が変わっていて興味深いが、前回調査が何年前のものかを書いておいた方が分かりやすい。
部会長
職業別は現在「正規社員・職員」「非正規社員・職員」「自営業・自由業」「非就業」「学生」の5区分だが、「正規社員・職員」・「非正規社員・職員」の2区分でクロス集計して比較した方がよい。
問2「あなたは、次の分野で、男女の地位がどの程度平等になっていると思いますか。」についてはどうか。一つの案として、性別は数字を表で示したうえで、男性優遇(男性が優遇、どちらかといえば男性優遇)のみを性別で縦棒グラフにすると、男女差が分かりやすい図になる。
問3「男女の夫婦・カップルの家庭における様々な役割について、お聞きします。あなたはそれぞれの役割について男女のどちらが担うのがよいと思いますか。」は「男女が同じ程度」がかなり多い。性別で見てもあまり差がない。
委員
意外であった。介護や子どもの教育も多くて、良い意味で驚いた。
部会長
義務感というのもあるのかもしれない。
問4「あなたは、子どもをどのように育てたほうがよいと思いますか。」はどうか。
委員
「性別役割分担意識別 希望する子どもの育て方」の表に、突然「賛成派」と「反対派」が出てきて、この意味が分からなかった。
部会長
問1「夫は外で働き、妻は家庭を守る方がよい」での意識別である。あまり意外な結果は出ない。
委員
報告書に載せるとしたら、「賛成派」と「反対派」の説明を入れた方がよい。
部会長
あとで、クロス集計を、取ってみてはどうかというものを出していただきたい。
問5「あなたは、子どもが将来どのような人に育ってほしいと思いますか。」は、「男の子」と「女の子」の差がはっきりと出ている。
性別の図は、男性(女性)が回答したうちの「男の子」と「女の子」の違いを比較できる図にすると違ったものが見えると思う。
委員
問4の選択肢で「男(女)らしく」というのが気になった。「男(女)らしく」は時代によって変わるので、単純に「男(女)らしく」というような質問はどうかと感じた。今後この設問の表現を検討してほしい。
部会長
人によってとらえ方が違う。「男(女)らしく」と聞かずに将来像をたずねるなどで、次の課題として工夫する。
問6「あなたが子どもに受けさせたい(受けさせたかった)教育はどの程度までですか。」はどうか。示し方だが、「女の子の場合」「男の子の場合」を全体・性別ごとに比較できる図にした方が、はっきりと違いがみえる。
問7「女性の就労と結婚、出産、子育てとの関わりについて、あなたの考えに最も近いものを選んでください。」は項目が多いので、図にすると数字が小さいものがある。全体を円グラフにすると見やすい。性別は表でもよい。
配偶関係別クロス集計表は、この違いからどういう意味があるのかと思った。未婚と既婚は年齢とも関わるので、年代別集計とあまり変わらない。性別役割分担意識別クロス集計表も予想される結果なのでどうかと思う。
経年比較では前回調査と大きく違ってきている。
委員
経年比較の結果はジェンダー意識だけでなくて社会経済環境の影響もあると思うが、その分析はするのか。
部会長
職業の「正規社員・職員」・「非正規社員・職員」でクロス集計をしても良いかもしれない。経済的な事情で考え方を変える人もいる。
問8「女性が働き続ける場合、どんな困難があると思いますか。」はいかがか。全体と性別を示した図は分かりやすい。年代別の図は表にした方が分かりやすい。性別・職業別の図も性別・「正規社員・職員」「非正規社員・職員」別にした方が良い。
問9「あなたの職場では、女性の就労に対して次にあげるようなことがありますか。」はどうか。
委員
性別の感想だが、男女差があまりないので職場環境が進んできたのか、やや意外な結果だった。
部会長
調査票上の方法として、働いていると回答した人を誘導して問9を聞く方法をとるが、今の表記だと働いていない方も回答している可能性がある。この部分の集計処理はどうしているのか。
事務局(人権・男女共同参画課)
職業の設問の回答から判断して働いている人にしぼっている。
部会長
それは問15「あなたは、これまでに、配偶者・パートナーから、次の行為をされたことがありますか。」の配偶者・パートナーがいる(いた)人を対象にする設問も同じか。
事務局(人権・男女共同参画課)
そうである。
部会長
経年比較を見ると「特にない」がかなり増えている。
問10「あなたが現在仕事をしていない最大の理由は何ですか。」はどうか。
(異議なし)
問11「あなたは生活の中で、『仕事』、『家庭や地域活動』、『個人の生活』で何を優先しますか。」は全体・性別でそれぞれ「希望」と「現実」を並べて比較しやすいようにした方が良い。
年代別は表にする。職業別は「正規社員・職員」・「非正規社員・職員」を比較する表にする。既婚未婚別は不要。
問12「あなたは、自分の家族の中に介護を要する人がいる場合、または、もし家族が介護を要する状態となった場合、どのようにしたいとお考えですか。」は、問13「もし、あなた自身が介護を要する状態になった場合、どのようにしてほしいと思いますか。」の自分自身の場合と比べると、「特別養護老人ホーム、有料老人ホーム等の施設に入所させたい(したい)」の女性の増え方が違う。
委員
男性も増えている。迷惑をかけたくないということか。
部会長
問12-1「自宅で介護する場合、主に誰が介護することになると思いますか。」、問13「もし、あなた自身が介護を要する状態になった場合、どのようにしてほしいと思いますか。」、問13-1「自宅で介護される場合、主に誰に介護してもらいたいと思いますか。」はよいか。
(異議なし)
問14「あなたは、次の行為が配偶者・パートナーに対して行われた場合、それを暴力だと思いますか。」は表と「どんな場合でも暴力だと思う」と「場合によっては暴力だと思う」のみの積み上げ縦棒グラフを合わせて表記する。
問15「あなたは、これまでに、配偶者・パートナーから、次の行為をされたことがありますか。」はどうか。
委員
年代別の感想だが、女性は幅広い世代で暴力があったと答えているのが意外だった。男性の場合は若い世代で暴力があると答えているのが興味深い。
部会長
男性も多いという結果は他の調査でも割と出る。この数字がそのまま実態になるかというと、そうでもない。例えば女性の場合、過去の経験が多いので免疫ができていて過小評価する。男性はプライドが高い分、そのような経験がトラウマになりやすい。そういう感じ方の違いが出ているのではないか。
委員
男性で無視されているというのは40代で多くなっている。
部会長
それなりの地位にある職場では自分の言うことを聞くのに、家庭では無視されていると感じるケースもある。男性のプライドが高い分、そう答えるのかもしれない。
委員
年代別の表を1ページにまとめると見やすい。
部会長
感じ方の違いについてコメントを加えないと、男性も被害があるから、どっちもどっちだととらえられると困る。
問15-1「あなたは、そのことを誰かに打ち明けたり、相談したりしましたか。」で男性のほうが相談しないのは、予想された結果。「人権擁護委員・法務局」が0(なし)なのは残念な数値だ。
問15-2「相談窓口をどのような手段で知りましたか。」は実数が少ないので、構成比で示すのは意味がない。実数だけ示せばよい。
問15-3「相談しなかったのはなぜですか。」はどうか。
(異議なし)
問16「あなたは、配偶者・パートナーからの暴力を受けた場合の相談先として、どのような相談機関を知っていますか。」はどうか。
委員
警察の率が高い。いろんな事件もあるので。
部会長
暴力というと警察につながるのかもしれない。性別で大きくは変わらない。回答したパーセント(%)の合計を出してもらえたら、質問に対する回答数の多さが分かる。警察を除く公的機関がもう少し高くなると良いが。
経年比較は、「内閣府のDV相談+、DV相談ナビ」が減っている理由は分かるか。
事務局(人権・男女共同参画課)
現在の名前での相談は令和2年から始まったので、浸透していないのかもしれない。
部会長
問17「デートDVについて。あなたは次の行為が交際相手に対して行われた場合、それを暴力だと思いますか。」は、性別の差があまりない。
問18「セクシュアル・ハラスメントについて。あなたは、これまでに次のような行為を受けたことがありますか。」の図は「何度もあった」「1、2度あった」の2項目を抽出したグラフ。先ほど問14で述べたグラフはこれを横にしたイメージである。
問18-1「その行為を受けたのは誰からですか。」は、男性で「友人」が多い。
問18-2「あなたは、それを誰かに話したり相談したりしましたか。」は「学校・職場の相談窓口」が本当に少ない。
問19「あなたは『男はつらい』と感じることはありますか」は男性だけに聞いた設問。問19-1「それはどのようなことですか。」はその内容となる。年齢別のグラフも表にする。
問20「災害などの緊急時における避難所に関する、次のような意見や考え方をあなたはどう思いますか。」の設問「性的な被害を受けないように自分で気をつけるべきだ」は「性的な被害が生じないように避難所は対策を講じるべきだ」とするべきだったのか。こちらの当初の意図とずれている。聞き方の工夫をしないといけない。
年代別で仮設トイレの項目に対して、若い人でやむを得ないという人が多い。洗濯物干し場の項目についても同様の傾向である。若い人はそれが「宿命的なもの」と受け入れているのか。
問21「あなたが男女共同参画課社会に関する考え方や、気づきに役立ったものはどれですか。」はどうか。
(異議なし)
問22「あなたは次の項目についてご存知ですか。(男女共同参画用語)」はどうか。
(異議なし)
問23「次のような人は、あなたの身近にいますか。(多様な生き方をしている人)」はクロス集計をとりたいので、実数を教えてほしい。一番「いる」と答えたのは多かった項目が「家事・育児・介護等を行う男性」である。
問24「あなたは、高槻市立男女共同参画センターをご存知ですか。」は、もう少し認知度が高いと思った。
問25「あなたは、次の相談窓口をご存知ですか。」が相談窓口の認知度。
問26「高槻市立男女共同参画センターで次のような事業をしていますが、関心のある講座やサービスはありますか。」は、「男性の料理、家事一般、介護、子育て教室など男性を対象とする実践的な講座」の男性の人気度が高い。
追加のクロス集計の希望はあるか。今考えているのは「共働き男性」と「自分のみ働いている男性」を比較する。問1や問2で「平等である」と答えた人の割合をクロスする。
それとは別に「共働き女性」と「配偶者・パートナーのみ働いている女性」もある。
あとは「正規の男性」「非正規の男性」といった性別・職業別。男はつらいの質問にあると答えた人とないと答えた人。問23で多様な生き方をしている人が身近にいる人といない人がある。ここは事務局で進めていくということでよろしいか。
(異議なし)
残りの時間で小中高調査のアンケートを進める。
問1「あなたの性別は。」だが、小学生で女子が多いのが意外だ。普通は男子の方がたくさん生まれる。40代くらいで同数になることが多い。
問2「あなたは家でどのような手伝いをしていますか」はいかがか。
委員
市民調査の方は経年比較の変化が大きくて興味深かった。中学生の前回調査の項目がいくつかあったと思うので、比較してみてはどうか。
部会長
「食事のしたく」も小学生が高い。学年が上がるに従って減っている。
問3「あなたは『男だから〇〇』や『女だから〇〇』のように言われたことがありますか。」では女子の方が言われた経験があるのが多い傾向。
問3-1「どんなことで言われましたか。」は男女の差がはっきり出ている。
問3-2「それは誰に言われましたか。」は「友達」が小学生で意外に多い。どんなことを言われるのか。学年・性別をみると「友達」は小学生の男子が多い。
問3-3「あなたは言われたとき、どんな気持ちがしましたか。」は、言われてどう感じたのかを問う質問。
問4「家庭における様々な役割について、お聞きします。あなたはそれぞれの役割を男女のどちらが担うのがよいと思いますか。」は家庭における役割分担である。
委員
問4は「男女が同程度」が多い。各家庭の現状なのか希望なのか、わからないが。
部会長
聞き方が「男女のどちらが担うのがよいと思うか」なので、このような結果になったのだろう。
問5「学校生活について、あなたがあてはまると思うものを選んでください。」は男女のどちらが役割として向いているかの質問だが、学校の勉強の差はそれほどない。重いものを運ぶという項目は「男子のほうが向いている」が高くなるのか。
委員
項目「学級委員や生徒会役員になる」や「グループ活動のリーダーになる」は、小学生では女子の方が向いているが高い。
部会長
女子の方がしっかりしている。
問6「あなたは、男女の地位がどの程度平等になっていると思いますか。」は、市民調査と同じ項目なのでコメントを入れることもできる。
項目「学校の場では」では、中高生になると「女性が優遇」がある程度出てくる。
性別でみると中学生では、「女性優遇」に比べて「男性優遇」が少ない。
問7「あなたは、次のような意見や考え方について、どう思いますか。」はいかがか。
委員
問7も市民調査と比較ができる。
部会長
項目「結婚は個人の自由であるから、結婚してもしなくても、どちらでもよい」は、市民調査の30歳未満の女性より高校生女子の方が高い。
高校生のみの項目「結婚したら、夫婦は同じ名字を名乗るべきだ」の『思う』は男女とも50%を超えている。
同性婚については、学年が上がるほど高くなっていく。
問8「あなたはLGBTという言葉を知っていますか」のLGBTの認知度も高校生は高い。
以前に、女子学生から、LGBTの話を熱心に聞いていると当事者と思われるかと思って熱心に聞かないようにしている男子学生がいると聞いたことがある。
問9「あなたは、自分が現在の性別に生まれたことをどう思いますか。」は学年が上がると「よかった」が少し減る。
問10(中学生、高校生のみ)「あなたは、交際中の人同士で、次のようなことをすることについてどう思いますか。」はデートDVの認識について。
問11(中学生、高校生のみ)「あなたは、『デートDV』という言葉を知っていますか。」が「デートDV」という言葉の認知度について。
問12(中学生、高校生のみ)「恋愛や性(体の変化など)についての悩みを相談できる人は誰ですか。」が恋愛や性についての相談相手で、中学生の男子で「父親」が一定割合いる。
問13(高校生のみ)「あなたは、交際相手から次のようなことをされたことがありますか。」は、市民調査での指摘と同様に「何度もあった」と「1、2度あった」を取り出して積み上げ縦棒グラフにする。
小中高調査の結果は、市民調査と比較できるところはコメントを追加する。
追加のクロス集計は、とるとしたら「現在の性別に生まれたことの意識」と問5などとクロスをしてみる。あとは「男(女)だから○○」と言われた時に嫌な気持がしたか、しなかったかといった性別役割分業感があるがどうか。
事務局(人権・男女共同参画課)
追加で中学生の経年比較を示す。平等感は聞き方が異なるので比較しにくいところもある。
部会長
市民調査は、追加サンプル含めて20歳未満は何人か。
委員
回答者の属性の年齢別を見ると1.7%なので、20人弱。
部会長
調査部会の今後の予定はどうなるのか。
事務局(人権・男女共同参画課)
ご指摘や意見を反映して、修正したものを提示する。
部会長
今日の意見の反映については、部会長と事務局とで調整する。
委員
次の審議会にこの結果を示すということか。
事務局(人権・男女共同参画課)
調査結果を審議会にて報告し、審議いただく。
部会長
お気づきの点があれば、事務局に伝えて欲しい。
部会長
事務局から説明をお願いする。
事務局(人権・男女共同参画課)
今年度の第3回男女共同参画審議会は、令和4年2月8日を予定している。調査部会で検討した内容の報告について審議いただく。
部会長
案件は以上のとおりである。他になければ、以上で部会を閉会する。