会議の名称
令和6年度第1回高槻市緑地環境保全等審議会
会議の開催日時
令和7年1月27日(月曜日)
午後1時30分から午後3時30分
会議の開催場所
高槻市役所本館3階 第2委員会室
会議の公開の可否
可
傍聴者数
2人
出席委員
出席委員9名
会議の議題
1 会長及び会長代理の選出について
2 保護樹木の指定について
3 第2次みどりの基本計画について
配布資料
会議録
〈議題1〉
会長及び会長代理の選出について
〈議題2〉
保護樹木の指定について
(事務局説明)
(質疑)
会長|
写真ではクスノキの葉があまり付いてないように見えるのですが。
事務局│
このクスノキは成長しきっており、上部で葉が茂っているものの、写真では枝が目立つように写っていますが、枯れかけているというわけではありません。
報告書3ページの写真では、万遍なく葉が茂っている様子がご確認いただけます。
会長│
他にご意見がなければ、指定を推薦することでよろしいでしょうか。
全委員│
了承
〈議題3〉
第2次みどりの基本計画について
(事務局説明:以下について、順次説明)
(1) 「第2次高槻市みどりの基本計画」概要説明
(2) 令和5年度「重点施策」の進捗状況報告
(3) 第2次高槻市みどりの基本計画中間見直しについて
委員│
1点目、「イベント参加者で保全活動に興味を持った市民の割合」について、目標に対して結果が良いため、調査方法などについて事務局の見解を伺います。
(重点施策13.イベント・活動などを通じたみどりの体感による楽しさの創出)
2点目、意見ですが、「森林の被災状況への取組推進」の大阪府、高槻市、森林組合3者で検討の部分について、国費や府費を活用しても数字的に目標に直結するのが難しいことは理解していますが、被災地復旧は緊急性が高いため達成に向けて作業を進めていただきたい。スピード感を増すために森林環境譲与税を活用できないでしょうか。
また、自然に回復している森林も実際にはありますので、今の数値的な目標にとらわれず見直し、精査して進めていく必要があると思います。
(重点施策1.森林被災地復旧への取組の推進)
事務局│
1点目、みどりに触れ合うイベントへの参加者に対してアンケートを取るという関係上、参加者が元々みどりに関心の高い方ということが考えられます。
次の後期計画において見直すことも必要だと考えています。
事務局│
2点目、国費・府費とともに市の環境譲与税も含めて活用した復旧に取り組んでいます。
更に今年度からは、これとは別に国費を活用した新たな事業にも取り組んでいます。
この他、今年度から大阪府独自に3期の森林環境税の事業に着手していると聞いています。
目標数値については、「みどりの基本計画」と「農林業基本計画」とで連動していることを考慮しつつ、自然回復している森林も考慮に入れて検討してまいります。
委員│
重点施策2について、法改正に伴う地域計画の策定は今年度末が期限ですが、高槻市と高槻市農業委員会が協力して推進されており、大阪府としてありがたく思っています。
施策指標の集積面積が増えた要因とされている新規参入の件数の増加について、増加に向け行った取組みなどはあるのでしょうか。
(重点施策2.担い手の育成・確保、農地の集積・集約化の支援)
事務局│
新規参入の方が増加した直接の要因は明確に特定しにくいですが、本市では新しい農業者を確保したいという考えのもと、できるだけ丁寧に相談を受けるようにしているのが要因の一つではないかと考えています。
委員│
高槻市の前向きな姿勢が新規参入増加の要因であることは良くわかります。
府内市町村の地域計画策定過程における農家さんへの意向調査や、地域での話し合いの中で、ほぼ例外なく担い手不足が顕在化しています。
各市町村で新規就農者を確保する取り組みが始まる中で、先行している自治体に新規就農者が流れていくのではなく、今後は各自治体での新規就農者が拮抗していくように何か新しい施策を打ちだし、育てていくような取り組みが大事ですので、大阪府としても一緒に協力させていただいて、新規就農者確保に繋げたいと考えています。
事務局│
例えば茨木市などでも新規就農者確保のために取り組みをされていると聞いています。
他市も参考に大阪府や関係機関と連携して様々な施策に前向きに取り組みたいと思います。
会長│
計画の中間見直しの中での検討もお願いします。
委員│
芥川山城のある三好山の測量と、買収の話も進んでいると聞いています。
スケジュール、方向性の決定、アンケートの実施、諮問委員の選任等、年度年度で着々と進めておられます。
私としては、芥川の歴史・自然環境は、芥川山城だけではなく、摂津峡の桜公園、あくあぴあ芥川周辺の公園と、連続した一体ととらえて、できるところから事業を進めていただきたいと考えております。そのまま今の流れで続けていかれる計画でしょうか?
(重点施策5.摂津峡・三好山周辺の歴史・自然環境の保全・活用)
会長│
三好山周辺の整備も絡めて説明していただければと思います。
事務局│
芥川城につきましては、令和6年から令和7年にかけて、目下、保存活用地域計画を策定しております。具体的には、芥川城跡が令和4年に史跡指定され、その保存と活用の基本方針を定める必要がありますので、文化財保護法に基づく地域計画を文化庁へ提出するために、策定作業を進めているところです。
今後はその基本方針に基づき、三好山芥川城だけでなく周辺の摂津峡も含めて史跡の保存と活用について進めていきたいと考えています。
会長│
冒頭の事務局説明における「計画の見直しの方向性」の中で、重点施策5は施策指標の検討対象となっていますので、本審議会で議論しながら新しい指標を定めていただけたらと思います。
委員│
私からも三好山についてです。
1点目、史跡の公有化に取り組んでおられますが、進捗状況を教えてください。
2点目、指標に設定されている摂津峡・三好山周辺を訪れた市民の割合について、市外から訪れた方のデータがあれば教えてください。
(重点施策5.摂津峡・三好山周辺の歴史・自然環境の保全・活用)
事務局│
1点目、史跡指定地につきまして、令和5年度からは公有化に向けて測量を進めています。測量については、地域の所有者の方とともに立ち合いながら土地の境界確定の測量業務を進め、令和7年度には完了する予定です。公有化については、境界確定ができたところから交渉を進めており、この一部につき、令和7年の1月から2月にかけ、まずは高槻市土地開発公社による先行取得としての契約に向け進めているところです。
2点目、市外からの来訪者の数値は把握していませんが、三好山芥川城は続日本百名城に選定されているため、市外・全国からこのお城を訪れる方が年々増えています。
委員│
地元も関心のある地域ですので、ぜひ地元の声も聴きながら一体感ある取り組みを進めていただきたいと思います。
もう1点、「市民団体が実施する生き物調査数」には、「高齢化などの要因により調査における規模の縮小傾向が見られる」と書かれており、次の項目に「今後、観察会以外にも関心のある市民が団体の調査の取り組みに触れられる機会を模索していく」とされています。
高齢化は課題であるとは思いますが、模索するにあたり今後の方針のようなものがあれば教えてください。
(重点施策10.市民参加による生き物調査の実施)
事務局│
団体内でのみ調査をされているところも多く、一般の興味がある方との接点をどう持たせられるかは、各団体の活動内容などを踏まえて、個々に模索する必要があるため、課題として記載しています。現状では方針までは検討できていません。
委員│
重点施策14項目の施策をどのように進めていくつもりでしょうか。
例えば、芥川の取組みですが、城西橋から南の女瀬川下流、芥川と合流するとこから北は管轄が大阪府、その下は国交省になります。
下流は堆積物が3メートルから4メートルほどあり、国交省にお願いして、最近やっときれいになりました。
高槻市は北側の整備ばかりで、南側には関与しているように見えません。
芥川は天井川ですので、気候変動によって豪雨が増え、危険な状況です。
現状をどう考えているかお聞きしたいです。
(重点施策 全般)
(重点施策3.芥川創生基本構想に基づく「ひとと魚にやさしい川づくり」)
事務局│
計画の重点施策14項目をどのように推進していくかについて、具体例で言及された芥川の取組みは計画上の担当課は下水河川企画課のみとなっていますが、他の重点施策では複数課が並んだものもあります。これらが総合的に組み合わさり、役割分担しながら一つの施策を推進していく形となります。
事務局│
芥川の城西橋から南側、国所管の整備が終わっていないに区間については、毎年、高槻市長が会長を務める淀川右岸治水促進期成同盟から、国に対して整備促進あるいは堆積・土砂の撤去や維持管理などを要望しておりますので、引き続き対応していきます。
城西橋以北は大阪府の整備区間ですが、JR橋梁部付近の一部で河道掘削が行われていないところがあります。府と国両方に対して整備が促進されるようあらゆる機会に要望していきます。
委員│
次郎四郎橋北南にあった4メートル程の堆積物は、国交省に頼んでから8年ぐらいかかりました。天井川が洪水で越水したら、家が全部流されてしまう。
高槻市も国交省に任すのではなく、高槻市管内ですから、具体的に確認したうえでその危険性を国交省にも伝えてほしいと思います。
事務局│
ご意見を踏まえて、引き続き市としても注視しながら国への要望など取り組んでまいります。
会長│
計画全体の進め方について聞きますが、各担当課で施策を展開する、その評価と指標については、計画全般を所管する事務局としても一緒に評価しているのか、それとも担当課だけが評価しているのでしょうか。
中間見直しで、評価指標の見直しも検討することになっているので、審議会の議論が各担当課の所管する取組の指標の検討にもつながるのか、計画所管の事務局との関りなどを聞かせてください。
(推進体制)
事務局│
施策指標については、単独課で構成しているもの、複数課の実績を集約して構成しているものがございます。どちらも、事務局において一定の整理をして指標として使用しています。
ただ、一部には、他の計画と指標を共有しているものもあり、例えば農林業の関係は「高槻市農林業基本計画」と共有しているため、複数の審議会のご意見が影響するものもございます。
委員│
1点目、森林災害の復旧についてお聞きします。
災害が起こらないための復旧が第一だと思うのですが、本山寺の自然環境の関係で活動している立場から、復旧の先にどのような山・森林を作りたいのか、市の考えをお聞きします。(重点施策1.森林被災地復旧への取組の推進)
2点目、生き物調査についてです。
様々な生き物調査に関わってきましたが、哺乳類関係の資料がすごく少ないと感じていました。「市民が参加できる生き物の調査を増やす」という取組につき、個人的に調査をされ、素晴らしいデータを持っている方もおられます。そのようなデータを市の取組に活かせたら良いのではないかと考えます。ネットワーク的なものを作ることはお考えでしょうか。
(重点施策10.市民参加による生き物調査の実施)
事務局│
1点目、森林被災地復旧ですが、二次被害の防止も考えて、まず風倒木が起きたところの復旧が最優先と考えています。これまで針葉樹中心のところが多かったのですが、森林所有者の意向も聞きながら、復旧に併せて広葉樹に転換し、根張りを良くして、地盤を良くしていくという取り組みをしているところです。また、併せて健全な森林についても干ばつや下刈りの取り組みも行っているところです。
事務局│
2点目、生き物調査についてですが、「たかつき環境行動ネットワーク」に所属し、生物の調査をされている10団体に絞り込んで実績を取っています。
確かに個人的に詳しく調査されている方もおられると思います。取り組みの活性化ということでは大事な要素ですので、今後の研究価値があるものと思っています。
委員│
「ひとと魚にやさしい川づくり」について質問いたします。
1点目、令和5年度のイベント参加人数562人につき、年代別があれば教えてください。
2点目、参加者はコロナ後で回復傾向にあるのでしょうか。
3点目、今まで参加していた市民団体が不参加になった理由が分かれば教えてください。
4点目、天候等の影響で中止になったイベントの数も教えてください。
(重点施策3.芥川創生基本構想に基づく「ひとと魚にやさしい川づくり」)
事務局│
1点目、令和5年度562人の年代別内訳ですが、年代別の調査はしていません。
2点目、一番大きな「淀川・芥川クリーンアップ大作戦」が予定通り行われますと令和6年度は823人の参加が見込め、コロナ前に戻りつつある状況と捉えています。
3点目、不参加団体は1団体でした。また、規模の大きな団体の参加人数が高齢化の影響で減りつつあります。
4点目、雨天により「唐崎のワンド観察会」(21名減)、「水辺の楽校」(88名減)の2つが中止に。この他、クマの出没情報の影響で「魅力発信 芥川ウォーキングツアー」(39名減)が中止となりました。
委員│
参加者の年代別統計を取ると、今後のアプローチや数値設定に役立つと思います。
また、日程の設定や周知を早くする、天候条件で中止となった際に違うものを用意するなど、多くの団体や人に参加してもらえるよう取り組みをお願いしたいと思います。
続いて、同じ重点施策3の「課題や今後の方向性」の部分で3つ質問します。
1点目、「高齢化や運営の担い手が不足している現状の中で、参加を通じて芥川の魅力を発信する」とありますが、具体的な魅力の発信方法や内容があれば教えてください。
2点目、参加を通じ担い手に繋げていく具体的なアプローチについてお伺いします。
3点目、参加者アンケートの有無と、有りの場合は質問内容や効果検証を分析されているのかお伺いします。
(重点施策3.芥川創生基本構想に基づく「ひとと魚にやさしい川づくり」)
事務局│
1点目、「クリーンアップ」で大学生ボランティアの参加が増加傾向のため、類似団体への参加案内をするなど検討していきたいと思っています。
2点目、大学生サークルへの案内をしておりますが、ヒアリングでは、新社会人になると参加が難しくなるという状況を聞いています。
3点目、参加のきっかけ、今後やりたいことなどの意識調査の結果を関係者で共有し、今後の成果に繋げていけたらと考えています。
委員│
この施策に限らず、高齢の参加者が多いことは良いことですが、支える側に一人でも多くの人を巻き込むことが重要だと思います。中間見直しに向けて参加者アンケートの充実と、新規参加者増加に向けた工夫をしていただきたいと思います。
私が芥川クリーンアップに何度か参加しての印象は、負担が一定の人に集中しており、広報・周知啓発の体制と手段にも課題があると感じています。参加者側のニーズをくみ取り、関係者が連携して、引き続き取り組んでいただきますようお願いします。
続いて「みどりの交流の場の創出」について質問します。
1点目、確認のため目的についてお伺いします。
2点目、交流会の内容や構成について教えてください。
3点目、受講者は19人でしたが、想定人員の狙いと声かけした範囲をお聞きします。
4点目、アンケートの有無と、実施後の評価の見解を伺います。
(重点施策14.みどりの交流の場の創出)
事務局│
1点目、高齢化による緑化活動の団体数・参加者数の減少傾向の中で、団体同士の横のつながりにより、知識や技術の共有を図り、活動のモチベーションを上げ、ひいては市全体のみどりを向上させることが目的です。
2点目、花壇の維持管理やデザインなどの実践的な講義形式のパート、参加者の活動や課題を紹介して情報共有しながら交流できるパートの2部制の構成です。
3点目、現在は20名定員です。講師との相談により、参加者同士の交流、講師とのコミュニケーションに無理のない人数としたものです。参加の呼びかけは、広報誌での募集です。併せて事務局から個別にお声がけする呼び込み活動もいたしました。
4点目、アンケートでは全員が「理解が深まった」との評価で、自由意見では実施目的に沿った意欲的な意見もあり、令和6年度はこれらの結果を踏まえた改良を行っています。
委員│
活動の共有や横のつながりは、活動継続のモチベーション維持にもつながると思いますので、非常にいい取り組みだと思います。効果的なアンケートを続けて、ブラッシュアップした実りある交流会にしていただきたいと思います。
最後にもう1点、今後は講座に参加したくなるメリットを提示するようにとありますが、具体的に考えていることがあれば教えてください。
事務局│
令和5年度の募集時、内容や参加者のメリットが分かりづらいという反応がありましたので、実施目的をより明確に示すようにしています。
委員│
試行錯誤しもっと人気が出ればいいなと思っています。
また、参加対象を団体での活動者だけでなく独自で活動する個人にも広げてもらい、高齢化が進む中でみどりを通じた地域とのゆるいつながりの場になることを期待します。
会長│
最後に、会長代理にまとめやご意見を伺います。
委員│
生き物調査への市民参加を長期的目線で考えると、ターゲット層として教育の分野と繋げる必要性を感じています。
自然環境は「調査」もあわせて学ぶことが重要です。NPOが行う生態調査研究の現場に、小・中学生が総合学習や探求型学習として参加している事例もあります。
高齢化に伴う今後の担い手の確保については、この重点施策に限らず、計画期間より長期的な目線で、若い世代、中学生から大学生までの期間に、教育として経験・体験させる施策の重要性を感じています。
(重点施策10.市民参加による生き物調査の実施 ほか)
計画中間見直しの生物多様性の分野では、近年、30by30(サーティーバイサーティー)や、ネイチャーポジティブという新しい考え方が出てきており、「みどり」が人と人を繋ぐだけでなく、人と生物や、生物と生物を繋ぐ核となるような存在であるという考えのもと、広範で議論が進んでいます。今回の中間見直しでここの部分を補強していきたいという事務局の方向性は非常に納得できます。
(基本計画中間見直し)
会長│
十分意見が出たと思いますので、各委員から出た意見を踏まえて計画の見直しに繋げてもらえばと思います。
それでは最後に事務局からその他報告がありましたら、お願いいたします。
事務局│
次年度は、計画の中間見直しにかかる骨子案をご審議いただく予定です。
日程については、追って調整させていただきます。
会長│
それでは令和6年度第1回高槻市緑地環境等審議会を閉会します。
どうもありがとうございました。
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