本文
| 会議の名称 |
令和7年度第1回高槻市総合教育会議 |
|---|---|
| 会議の開催日時 |
令和7年11月10日(月曜日) 午後3時00分から午後3時34分まで |
| 会議の開催場所 |
高槻市役所本館3階第2委員会室 |
| 公開の可否 |
可 |
| 事務局(担当課) |
総合戦略部 みらい創生室 |
| 傍聴者数 |
3人 |
| 出席者 |
市長 濱田剛史 教育長 西田誠 教育長職務代理者 岡本華世 教育委員 浦野真彦 教育委員 松村洋子 教育委員 田邉織恵 |
| 会議の議題 |
1.教職員の専門性の向上と環境整備について 2.その他 |
(開会)
【濱田市長】
ただ今から、令和7年度第1回高槻市総合教育会議を開催いたします。
平素より、教育委員の皆様方には、本市教育行政にご尽力をいただいており、この場をお借りしまして、感謝を申し上げます。
本日の会議につきましては、高槻市総合教育会議運営要綱第5条の規定に基づき、傍聴を許可したいと思いますが、傍聴の方はおられますか。
【事務局】
3名いらっしゃいます。
【濱田市長】
本日、傍聴希望の方が3人おいでということですので、傍聴を許可したいと思います。では、傍聴の方に入場いただいてください。
<傍聴人入室>
なお、会議中に傍聴希望があった場合は、随時これを許可することといたしますので、よろしくお願いします。
さて、本日の議題は「教職員の専門性の向上と環境整備」でございます。
教員の働き方については全国的に長時間勤務が課題となっており、加えて、教員不足が指摘されていることも危機感を持って受け止める必要があります。
教育委員の皆様と、国の動向や本市教職員の時間外在校時間の状況、環境整備に向けた取組等を共有するとともに、今後の方向性について協議させていただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【濱田市長】
それでは、次第に従いまして議事を進めさせていただきます。
教育委員会事務局より報告をお願いいたします。
【教職員課長】
「教職員の専門性の向上と環境整備」について、教職員課と教育センターから、ご報告いたします。
本日は、「国の動向」「子どもたちへの指導や教材研究に注力できる環境の整備」については教職員課から、「学びの専門職である教員の資質・能力の向上」については教育センターから、ご報告いたします。
まず、全国的な教員の時間外在校時間の状況は、依然として、「長時間勤務の教員が多い」という実態がございます。加えて、全国的に「教員不足」が指摘されていることも憂慮すべき状況であり、危機感を持って受け止める必要があると考えております。
そのような中、国の動向ですが、令和6年8月、中央教育審議会において、文部科学大臣への答申「『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について」が取りまとめられました。
この答申では、全ての子供たちへのよりよい教育の実現を目指した学びの専門職として、教師の「働きやすさ」と「働きがい」をどのように両立させていくのかについて提言され、文部科学省はこの答申に沿って施策の実現に向けた取組を進めることが求められております。
その後、令和6年12月に、文部科学大臣から中央教育審議会に対して「多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成を加速するための方策」について諮問がされました。
これは、学校の働き方改革を通じて、教員が学習指導や生徒指導などの、本来の業務で力を発揮できるよう、研修によって教員の資質・能力を高めるため、環境整備に取り組む方策を問うものでございます。
そして、令和7年6月に、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律」、いわゆる『給特法』等の一部を改正する法律が公布されました。
この法改正に伴いまして、教育委員会は、「業務量管理・健康確保措置実施計画」を策定し、総合教育会議において報告することが義務付けられました。
給特法等の一部を改正する法律では、教員を取り巻く環境整備のため、3つの柱で構成されております。
1つ目は、「学校における働き方改革の一層の推進」、2つ目は、「組織的な学校運営及び指導の促進」、3つ目は、「教員の処遇改善」。この3つの柱を一体的・総合的に進める必要があると示されました。
また、法改正に伴い、文部科学大臣が定める指針が9月に改正されました。
この指針には、令和11年度までに、1か月の時間外在校時間を平均30時間程度に削減する、時間外在校時間が45時間以下の割合を100%とすることを目指すこととされております。教育委員会は、国が定める指針に即して「業務量管理・健康確保措置実施計画」を策定し、実施計画には教育委員会の具体的な取組内容を記載することと示されました。
また、今後の見通しとしてこのようなスケジュールも国から示されております。
国が9月に指針を改正し、現在、実施計画の策定に取り組んでいるところでございます。今後、策定した実施計画を総合教育会議にて報告し、今年度中に実施計画を公表することが求められています。そして、令和8年度の4月からこの計画に沿った取組が各校にて始まります。
この実施計画は、毎年、取組の進捗状況を報告するとともに、実施計画の変更があった際にも総合教育会議への報告が義務付けられています。
続きまして、本市における「子どもたちへの指導や教材研究に注力できる環境の整備」について、ご説明いたします。
令和7年8月に開催されました、中央教育審議会の「教師を取り巻く環境整備特別部会」において、教師が教師でなければできないことに注力できるよう、業務の見直しや人員配置の充実を図ることが重要であると示されました。
この特別部会において、教員の具体的な業務が整理される中で、「学校と教師の業務の3分類」が改めて示されました。
この資料につきましては、みなさまにも参考資料として配付しておりますので、詳しくは後ほどご覧いただけたらと思います。
この3分類は、これまで多くの教員が担ってきた業務を見直し、教師が教師でなければできない業務に専念できるよう見直しが行われたものでございます。3分類において本市でもすでに取り組んでいるものがあり、その一部をご説明いたします。
まず、「学校以外が担うべき業務」についてですが、3番の学校徴収金の徴収においては「給食費の公会計化」を導入して、教育委員会事務局が給食費を徴収して学校の負担を軽減しております。また、5番の保護者対応においては、学校だけでは解決が困難な事案が起こった場合、指導主事や教育専門員、スクールソーシャルワーカー等で組織した「学校問題解決チーム」を派遣したり、令和7年度から教育委員会事務局に、「法務相談体制」を整備したりと学校支援を行っております。
次に、「教師以外が積極的に参画すべき業務」についてですが、13番の部活動においては、多くの学校で地域指導者にご協力をいただき「地域連携」を進めており、学校部活動を地域クラブへと移行させていく「地域展開」を令和7年度から、2種目4校で実施しております。
最後に「教師の業務だが、負担軽減を促進すべき業務」についてですが、令和7年度の新たな取組として、16番の学習評価や成績処理においては、「デジタル採点システム」を導入して教員の負担軽減を図っております。
この他にも、本市教育委員会といたしましても、これまで様々な環境整備に取り組んでまいりました。その中で代表的なものを提示しております。
令和元年の「自動応答電話」を導入した際は、総務部総務課にご協力いただき、自動応答のガイダンスに切り替わるように設定いたしました。
令和7年度から、小学校では平日17時30分以降、中学校では18時以降に自動応答に切り替わるように変更し、教員の勤務時間外の電話対応が削減されるよう変更いたしました。
また、今年度から中学校校長会と連携して、部活動は教員の勤務終了時刻である17時で活動を終えることなども実施しているところでございます。
また、様々な側面から、学校に支援スタッフを配置しております。
多様な子どもたちを教員だけで見守るのではなく、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの人的な支援は、学校にとって大きな支えになるとともに、教員の時間外在校時間の削減にもつながっております。
こちらは、小学校の教員の1か月あたりの平均時間外在校時間の推移を、管理職と一般職を別に表したものでございます。
令和2年度から令和4年度はコロナ禍で臨時休業や分散登校など、これまでにない対応があり、この期間はあくまで参考値ですが、全体を見ますと、平成29年度から時間外在校時間は減少傾向にあり、現在は平均で月45時間を切っている状況でございます。
一方で、中学校の教員は、平均で月45時間を上回り、小学校の教員よりも長時間の勤務になっておりますが、小学校と同様に減少傾向でございます。
中学校は教員全体では減少傾向にありますが、月80時間超えの教員も多くいるのが実情であり、大きな課題と認識しております。
その課題解決に向けた一つの施策として、令和7年度6月から、新たに「教員業務支援」を学校に配置いたしました。
現在、中学校では全18校、小学校では大規模校の6校に配置しております。
主な業務は、教員の事務的な業務の一部を担うことで、教員が本来の業務である学習指導や生徒指導等に注力できるよう支援することでございます。
業務内容の一例ですが、学校に電話がかかってきた際、多くの学校では教頭や職員室にいる教員が電話を取りますが、この学校では教員業務支援員がその業務を担っております。
また、掲示板へのポスターを貼ったり、各家庭に配布するチラシ類を整理したりもしております。
右の写真をご覧ください。こちらは、教員が支援してほしい業務を直接伝えることができない場合に、依頼書をカゴに入れるなどの方法で、工夫して業務を依頼しております。これまで授業の合間や放課後に行っていた業務を、教員業務支援員に依頼することで、「時間にも心にもゆとりが生まれた」という声が届いております。
他にも児童生徒に配布するプリントを、クラス分、学年分など印刷し、学級ごとに仕分けるなど、教員の依頼に応じて業務を行っております。
実働はまだ短い期間ですが、その成果を確認するため、中学校の教員の時間外在校時間を昨年度と比較してみました。
左は中学校の管理職、右は中学校の一般職です。今年度は、昨年度と比べて時間外在校時間が減少しております。管理職は10時間以上、一般職も5時間以上減少した月がありました。
これは「教員業務支援員の配置」だけではなく、様々な要因も考えられますが、教員業務支援員を配置したことで、学校から「本当に助かっている。子どもたちと丁寧に関わる時間が増えた。」という声を聞くことが多くあります。
これまで本市が積み重ねてきました環境整備については、このような成果が表れていることをご報告いたします。
【教育センター所長】
続きまして、「学びの専門職である教員の資質・能力の向上」についてご報告いたします。
先ほど教職員課より説明がありましたが、学校における「働き方改革」は、業務量の管理や環境整備により、教員が本来の業務である「学習指導」や「生徒指導」において力を発揮できるようにすることが大きな目的の一つであります。
令和4年12月に文部科学省中央教育審議会より『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について 「『新たな教師の学びの姿』の実現と、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成」についての答申が出されました。
現代の学校教育は、不登校、支援を必要とする児童生徒の増加、変化の激しい時代に対応する資質・能力の育成など、課題が非常に複雑化・多様化しています。
このような中、子どもたちの学びを最大限に引き出すため、教員が変化を前向きに受け止め教職生涯を通じて学び続けることが重要であると示されました。
本市教育センターにおいても、高槻市教職員研修基本方針で示した目標、
(1)子どもや保護者からの信頼に応え、子どもたちの「生きる力」を育む教育を推進するため、教職員の資質・能力を高め、教育的使命感に根ざした実践的な指導力の向上を目指す。
(2)教職員の意識改革を進め、学校改革を支援し、学校園の教育力の向上をめざす。
という2点の目標に基づき、教育センター研修事業の充実を図っております。
それぞれの研修においては、教員が自律的に成長できることを重視し、職責に応じた専門的知識・実践的技能等を身につけます。上段の赤四角でお示ししておりますが、左から第一期を初任期、第二期をミドルリーダー発展期、第三期をミドルリーダー深化期、第四期をキャリアの成熟期としキャリアステージに応じた研修が系統的に配置されております。
こちらは、令和7年度の高槻市の教員の年齢構成に関するグラフでございます。左側が小学校、右側が中学校でございます。経験年数の少ない第一期、第二期の20代、30代が半数を占めております。
第一期の教員を対象に実施しておりますのが(1)(2)(3)の研修でございます。
(1)の「フレッシュ・スキル研修」は経験年数の浅い講師を対象に学級経営、学習指導に関する基本的知識・技能の習得を目的に実施しております。
(2)の「初任者研修」は1年目、2年目の教員を対象に実践的指導力と使命感を養うとともに、幅広い知見を習得させることを目的として、1年目に年間20回、2年目に年間5回の研修を実施しております。
(3)の「フレッシュ・教師力研修」は、経験年数2から5年目の教諭等を対象に学級経営、学習指導に関して受講を推薦する研修を提示しております。
第二期の教員を対象としておりますのが、(4)の6年目の教員を対象とした「中堅教諭等資質向上研修」では、中核的な役割を果たすことが期待される中堅教諭等としての職務を遂行する上で必要とされる資質の向上を目指しております。
次に研修受講履歴を活用した資質・能力を高め合う職場環境づくりについてご説明いたします。
令和4年7月に教員免許更新制の発展的解消に伴い、令和6年7月から教員の「学び続ける仕組み」を支える「全国教職員研修プラットフォーム『Plant』」の運用が開始されました。
これまでの研修は「集合研修」や「対面研修」が中心で、地域・時間・経費などの制約がありましたが、『Plant』はそれらを解消し、全国どこでも、いつでも学べる環境が構築されました。
『Plant』には、主な機能が2つございます。
1つ目は、教職員研修プラットフォームの導入により、高槻市教育センター主催の研修に加えて、文部科学省、大学等の研修の検索や申込ができるようになりました。
2つ目の研修受講履歴記録システムは、研修終了後に自らの学びを振り返り、アンケートを提出することで、自動的に記録されるものでございます。
『Plant』は、この2つの機能を一体的に管理するデジタル基盤であり、教員の学びを支えるプラットフォームでございます。
この『Plant』に記録された研修履歴を活用して、学校管理職が教員に「対話に基づく受講奨励」を行うことで、研修の効果を高めることが期待されております。
その際、管理職は、教員一人ひとりの意向を十分にくみ取り、対話を通して自律的な学びを促します。
一方、教員は研修の受講履歴から自らの学びを振り返り、さらに伸ばしたい能力を整理し、自律的な目標設定やキャリア形成につなげます。
このように、『Plant』を活用して、「学びの専門職である教員の資質・能力の向上」を図り、子どもや保護者からの信頼に応え、子どもたちの「生きる力」を育む教育を推進しているところでございます。
最後に、本市では、これまでに校務支援システムの導入や教員業務支援員の配置など、教員を取り巻く環境整備に取り組んできました。これらの取組により、教員の時間外在校時間は減少傾向にありますが、依然として、長時間勤務が続いております。
実際に現場の教員からは、「興味のある研修があっても、日々の業務や対応に追われて参加できないことが多い」という声を聞くことがあります。現在の教員を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあると感じております。
教員を取り巻く環境整備の目的は、学校教育の質の向上を通した「全ての子どもたちへのよりよい教育を実現」することでございます。
教育委員会といたしましては、引き続き、教員を取り巻く環境整備に取り組むとともに、教職生涯を通じて、「学び続ける教員」の実現を目指して、研修履歴を活用した対話に基づく受講奨励の推進と研修の充実を図ってまいりたいと考えております。
事務局からの報告は以上でございます。
【濱田市長】
ただいまの説明につきまして、委員の皆様と意見交換をさせていただきたいと存じます。ご発言をお願いいたします。
【田邉委員】
現在、学校では様々な課題が複雑化、多様化しており、教職員のワークライフバランス、環境整備の取組等、「働き方改革」が求められています。
スクールカウンセラーや今年度より配置された教員業務支援員などの支援スタッフとの連携によって、教員の時間外在校時間が減少していることは大きな成果であり、今後もこの取組を続けていくことが大切です。「チーム学校」として協力し、教員が本来の教育活動に集中できるよう、更なる業務の見直しや連携の強化を進めてほしいと思います。
また教職員研修では、キャリアに応じた丁寧な研修が行われており、『全国教職員研修プラットフォーム(Plant)』の導入により、管理職との対話を通して目標設定や振り返りができる仕組みが始まっています。経験豊富な管理職からの客観的な視点と共に、研修で学んだことを現場で実践し、その成果を継続的に検証していくことも望まれます。
一方で、日々の業務が忙しく研修に参加しにくいという声もあります。オンライン研修等もされているようですが、学校内での研修や、柔軟な方法・日程の工夫など、参加しやすい研修環境の整備、模索をよろしくお願いいたします。
【濱田市長】
ご意見ありがとうございます。他にご意見はございますか。
【松村委員】
近年、教育現場の多様化・複雑化に伴い、教員の業務は非常に幅広くなっています。教職員が本来の教育活動に集中できるよう、業務量の適切な管理や働きやすい環境づくりが求められています。
そのような中、高槻市では、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門スタッフの配置、各種システムの導入などを進めており、時間外在校時間の減少など、一定の改善が見られていると事務局より説明がありました。専門スタッフの力によって、教員の負担軽減だけでなく、児童生徒の問題解決も円滑に進むことが期待できるのではないかと思います。また今年度からは新たに教員業務支援員が配置され、その効果が報告されていますので、今後も現場の声を踏まえながら、各分野の専門スタッフの増員や体制の充実を前向きに進めていただきたいと思います。
一方で、教員業務には特殊性があり、業務の一律な切り分けが難しい場合もあるため、保護者や地域へご理解いただくような取組も継続していただきたいと考えます。
また、キャリアステージに応じた教職員研修は非常に実践的で、オンデマンド型や対面形式など多様な形態が取り入れられている点も、参加しやすさや効果の面で意義深いと思います。研修後に校内で内容を共有し話し合う機会を設けることも、教員の資質向上にもつながると期待しております。
教職員の専門性向上と環境整備は、子どもたちの未来をはぐくむために重要な課題です。教職員が安心して学び働ける環境づくりを、今後も力強く支えていただけることを願っております。
【濱田市長】
ご意見ありがとうございます。他にご意見はございますか。
【浦野委員】
今回のテーマである「教職員の専門性の向上と環境整備」を進める上で欠かせないのが、長年、大きな課題となっている、教職員の働き方改革です。
この問題を突き詰めて考えれば、業務を減らすか、人を増やすか、になると思います。まず業務を減らすことについては、これまでさまざまな取組があり、それぞれの現場でも工夫を重ねていると思いますが、教職員の皆さんに負担軽減を実感してもらうことは容易ではありません。
人を増やすことについては、働く人が倍になれば、業務は半減、少なくともそれに近づくはずです。今年度から配置された教員業務支援員については、「本当に助かっています」という声があると説明がありました。
学校で働く人を増やすには、適任者をどう探すのかという課題、また、予算の問題もあると思いますが、教員業務支援員、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなど、様々な現場において人員増を実現していただきたいと思います。
学校に行って授業を見学し、先生方のお話を聞くと、現場で働く皆さんは本当によくやってくれていると感じます。働き方改革は難題ですが、学校にかかわるすべての皆さんが健康で働けるよう、効果があった取組をより充実させてください。それが「教職員の専門性の向上と環境整備」につながると期待しています。どうぞよろしくお願いします。
【濱田市長】
ご意見ありがとうございます。他にご意見はございますか。
【岡本委員】
学校の働き方改革は、教職員の長時間労働を改善し、教育の質を高める重要な取組だと思います。働く環境を整え、教職を目指す方々も安心して教師という職業を選択できる環境につながってほしいです。
事務局の説明からも、高槻市として既に取り組んでいることもたくさん伺えました。先生方の事務的な業務の一部を担う教員業務支援員は、今年度からの取組で、現在、中学校は全校、小学校は6校ということでした。今年度の配置校の成果と課題を検証し、引き続き、よりよい教育環境の整備に向けて検討を進めるようお願いいたします。
課題となる点はたくさんあると思いますが、やはり現在の勤務状況は大きな課題にあたると感じます。これは仕事量だけの問題ではなく、それに伴い保護者や地域にも理解していただくことが必要だとも感じます。先日受けた研修会でも学校が言いづらい事柄でしたが、地域や保護者に理解していただくため教育委員会が数回、説明会を行うことで理解・協力を得ることができたという事例もお聞きしました。高槻市でもできることだと思います。また、いきなり時間外在校時間を短く、となっても、なかなかすぐに実行できないかもしれません。ここは先生方にも子どもたちによりよい教育をすることが働き方改革の目的であることも理解していただくことも必要ではないかと思います。
最後にICT活用による業務効率化を図り、先生方の事務・成績処理等の負担を軽減できる取組にも期待したいと思います。
【濱田市長】
ご意見ありがとうございます。他にご意見はございますか。
【西田教育長】
教職員の専門性の向上と環境整備について、私からも述べさせていただきます。
「教育は人なり」と言われるように、学校教育で最も重要な教育環境は教員であると考えています。このことは、いかに時代や社会が変化しようとも変わるものではありません。
本市教職員の時間外在校時間は、減少傾向にあるものの、長時間勤務が続いています。教職員を取り巻く環境を整備し、本来担うべき学習指導、生徒指導に注力できるようにすることは、喫緊の課題であると捉えています。
学習指導・生徒指導には、教員の専門性が不可欠です。毎日の授業の中で、いかに、もっと学びたいと思わせられるか、時には、失敗をしながらも一つのことをやり遂げるなどの経験を通して、子どもを少しずつ大人へと成長させる、それができるのは、教員をおいて他にありません。
教職の魅力ややりがいは、この人を育てる専門職としての仕事を通して得られるものです。
変わることのない学校教育の使命は、「次代を担うことのできる成熟した市民の育成」です。「よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創る」という学習指導要領の基本理念のもと、教育活動を積み重ねていくことが何よりも大切です。
子どもの学びを支える教職員は、公教育の要であり、教育委員会といたしましても、子どもたちのよりよい教育の実現に向けて、今後も、教職員の専門性の向上と環境整備に取り組んでまいります。
【濱田市長】
ご意見ありがとうございました。
それでは、私からも一言申し上げたいと思います。
近年、学校を取り巻く課題は複雑化・多様化し、教育現場においても大変なご苦労があるかと思います。このような状況の中、本市の教育を支えてくださっている教職員を始め学校関係者の皆様のご尽力に敬意を表します。
さて、私が市長に就任して以来、「幼児教育の無償化」、「子ども医療費助成の18歳までの完全無償化」、「給食費の完全無償化」、「国に先駆けて実施した小中学校35人学級編制」など、子育て支援・教育環境の充実に向けた施策を大胆に拡充してまいりました。
その中でも、次代を担う子どもたちに対する教育が充実したものとなるよう、教職員の皆さんが、その力を十分に発揮できる環境整備にも取り組んできました。
校務支援システムの導入などで事務の効率化を図るとともに、先程申し上げた「給食費の完全無償化」により、学校における給食費の徴収・管理事務の負担は無くなりました。さらに、不登校等支援員や校区学校司書、教員業務支援員などの学校スタッフを増員して、教員が子どもへの教育により専念できるよう、様々な施策も講じてまいりました。
その結果、教員の時間外在校時間も減少傾向にありますが、今回の「業務量管理・健康確保措置実施計画」の策定を契機として、時間外在校時間の発生要因について分析・検証を進め、教員の皆さんが自身の働き方を見直す機会としていただきたいと考えています。
今後も、教職員の業務負担を軽減するため、教育委員会と連携して教育環境の更なる充実を図ってまいります。
その他、ご意見はございますか。
意見等が無いようでしたら、本議題については以上といたします。
本日の議題としては以上になりますが、その他、報告等ございますか。
【事務局】
特にございません。
【濱田市長】
特に無いようですので、以上をもちまして、令和7年度第1回総合教育会議を閉会いたします。ありがとうございました。