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令和6年度第1回高槻市バリアフリー推進協議会
令和6年5月9日(木曜日)10時から12時
高槻市役所本館2階 全員協議会室
出席委員17名(欠席委員6名)
3名
都市創造部 都市づくり推進課
(事務局)
定刻になりましたので、ただ今から、令和6年度第1回高槻市バリアフリー推進協議会を開催いたします。
委員の皆様には、公私ご多忙の中、お集まりいただきまことにありがとうございます。
私は、事務局の都市づくり推進課長の冨田でございます。会長が選出されるまでの間、進行役を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
それでは、開会に当たりまして、副市長の八十よりご挨拶させていただきます。よろしくお願いします。
(副市長)
皆様、おはようございます。副市長の八十でございます。「令和6年度 第1回高槻市バリアフリー推進協議会」の開会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げさせていただきます。
委員の皆様方におかれましては、公私、何かとご多忙の中、ご出席を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、最近のバリアフリーに関する状況でございますが、本年1月に国が「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」を改訂し、踏切道等における視覚障がい者の誘導に関する誘導表示の設置方法や構造などの新たな安全確保に関する規定が示されましたことから、さらなるバリアフリー化が進められるものと考えております。また、鉄道に関する動向につきましては、鉄道駅のバリアフリー化を加速するために「バリアフリー料金制度」が創設されており、市内ではJR摂津富田駅、阪急高槻市駅での安全対策が進められるなど、着実にバリアフリー化が進められるものと期待しているところでございます。本市におきましては、平成15年に「高槻市交通バリアフリー基本構想」を策定して以降、基本理念であります「人にやさしいまち」「人がやさしいまち」の実現に向け、継続的、着実にバリアフリー化を推進してまいりました。今後も引き続き、本協議会を通じまして関係各位の相互理解を深めながら、「心のバリアフリー」を含め、総合的にバリアフリー化に取り組んでまいりたいと考えておりますので、委員の皆様のご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げまして、開会にあたりましてのご挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
(事務局)
ありがとうございました。
八十副市長におかれましては、別の公務が控えておりますので、これにて退席させていただきます。
<副市長 退席>
(事務局)
それでは議事に入る前に、お手元に配布しております資料の確認をさせていただきます。
<配布資料確認>
(事務局)
続きまして、委員の皆様のご紹介をさせていただきます。正面右手より、順番に時計回りでご紹介いたします。
<事務局より出席委員及び行政側職員の紹介>
(事務局)
それでは議事に入らせていただきます。本議会では、委員以外の方からも必要に応じ、適時ご発言いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
<異議なしの声>
(事務局)
ありがとうございます。
本日の出席委員は17名でございます。委員総数23名の、2分の1以上の出席がございますので、高槻市バリアフリー推進協議会規則第3条第2項の規定により、本日の協議会は成立しております。
それでは、議事の1つ目「会長・副会長の選出について」です。協議会規則第2条第1項の規定により、委員の互選によってこれを定めることとなっています。
皆様のご意見をお伺いしたいと存じますが、意見がなければ事務局から提案させていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
<異議なしの声>
(事務局)
「異議なし」ということでございますので、事務局から提案をさせていただきます。
事務局といたしましては、これまで会長を務めていただきました中林委員に会長を、副会長を柳原委員にお願いしたいと考えています。なお、柳原委員は本日、ご欠席されていますが、副会長への就任について事務局で事前に確認させていただき、了承いただいていることをご報告させていただきます。
会長、副会長の選任の事務局案について、いかがでしょうか。
<異議なしの声>
(事務局)
異議なしのお声をいただきましたので、会長を中林委員に、副会長を柳原委員にそれぞれお願いしたいと思います。皆様、拍手をもってご確認をお願いします。
<拍手>
(事務局)
ありがとうございました。
それでは、これより議事運営につきましては、中林会長にお願いしたいと思います。
中林会長、御席の移動をお願いします。
<座席を移動>
<事務局から傍聴人数のメモを渡す>
(会長)
ただいま、会長に選出いただきました、中林でございます。何度もやっておりますが、必ずしも私がバリアフリーとかユニバーサルデザインに詳しい研究をしているわけではありませんが、先進的な高槻市の取り組みの中で大変勉強させていただきます。また皆様にはご協力よろしくお願い申し上げます。では、座って議事を進めさせていただきます。
本日は、傍聴希望者の方が3人いらっしゃいます。今回、市から付議されております案件は、公開することが不適当なものとは認められませんので、傍聴を許可したいと思いますが、よろしいでしょうか。
<異議なしの声>
(会長)
それでは、傍聴希望の方にご入場いただければと思います。
<傍聴者入場>
(会長)
それでは、本日の案件、「議事2 「高槻市バリアフリー基本構想」の事業取組状況について」です。
進め方ですが、まず前半として、「公共交通特定事業」、「都市公園特定事業」、「交通安全特定事業」から説明していただき、質疑応答を行います。
その後、残りの「建築物特定事業」、「心のバリアフリー特定事業等」について、説明していただき、質疑応答を行います。
それでは最初に、公共交通特定事業として、JR西日本から説明をお願いします。
(A委員)
事業名は、「摂津富田駅2、3のりばホーム安全スクリーン整備」です。摂津富田駅につきまして、ホーム上の屋根に設置されたセンサーにより、物体を検知し、当社が独自に開発したアルゴリズムにより、お客様の転落を判定し、自動的に非常報知機等を作動させるシステムの設置というところを整備しております。
(会長)
ありがとうございました。では、次に阪急電鉄から説明をお願いします。
(B委員)
事業名としましては、「高槻市駅1から4号線ホーム段差・隙間縮小工事」としております。事業内容につきましては、ホーム柵の設置に伴いまして、ホームと車両との段差・隙間の解消を目的とした改良工事を実施いたします。詳細といたしましては、「ホーム高さのかさ上げによりまして車両との段差を縮小する」、「ホームの先端タイルの改良と、くし状ゴムの設置によりまして車両との隙間を縮小する」、そういった工事内容になっております。予定の工期としましては、2024年の10月から2025年の10月の期間で大阪梅田行きの下りホーム、3、4号線で工事を予定しております。その後、ホーム柵の設置工事を2025年の10月から予定しております。隙間縮小工事のイメージとしましては、右側の写真にありますように、ホーム柵の開口部となる箇所、電車の扉の位置ですけれども、今よりも約20ミリほど電車側にせり出すような形でくし状ゴムを設置します。また、その部分にCPラインという白地にオレンジの入ったテープのようなものを設置し、高齢者の方であったり、弱視者の方に対してホームの先端部分をより明確にする工事を実施していきます。以上です。
(会長)
次に、京阪バスから説明をお願いします。
(C委員)
皆様おはようございます。よろしくお願いします。事業名といたしまして、ノンステップ車両の導入についてということなんですけれども、令和5年度につきましては、4両のノンステップ車両を導入いたしました。弊社走行車両の48両中のノンステップ車両が42両、ワンステップ車両が6両となっております。令和6年度はバリアフリー計画の中でノンステップ車両につきましては、7月中に3両、8月中に1両、11月中に2両を導入する予定になっております。引き続きよろしくお願いします。
(会長)
次に高槻市 交通部から説明をお願いします。
(D委員)
私共における令和5年度バリアフリー事業の実施内容といたしましては2点ございます。まず1点目、「バス乗り場の改良」といたしまして、NEXCO西日本高速道路により施工中の新名神高速道路の建設に伴いまして、これまで西国街道を通っておりました市営バス梶原線という路線を、新たに整備されました西京高槻バイパスを通る経路に変更いたしました。この経路変更によるバス停の新設がNEXCOにより行われまして、新たなバス停の上屋、ベンチの設置の他、歩道のかさ上げによる乗降時の段差解消がなされております。
次の2点目は、「バリアフリー適合車両への更新」でございます。バス車両の更新に伴う、バリアフリー適合車両への更新でございますが、令和5年度につきましては、3台のツーステップバスをノンステップ車両へ更新することによりまして、ノンステップ車両が114台となっております。残り52台と資料にはございますが、この52台中44台がワンステップ車両となりますのでバリアフリー適合車となっております。
続きまして、令和6年度の取組につきましては、同じく車両更新を行いまして5台を更新予定でございます。以上でございます。
(会長)
次に、「都市公園特定事業」として、高槻市歴史にぎわい推進課から説明をお願いします。
(高槻市歴史にぎわい推進課)
令和5年度の実施内容といたしまして、事業名「高槻城公園バリアフリートイレの整備・移動経路の円滑化」としまして、位置図にあります枠線の中、現在、旧市民会館や劇場北館がある高槻城公園北エリアにおきまして、高槻城の歴史的な景観の再現や休憩所の整備に向けて令和5年度に基本設計を完了しているところであります。
次に令和6年度の取組としましては、こちら先ほど申し上げました北エリアにおける高槻城の歴史的景観の再現に向けまして実施設計を予定していると共に、現地では旧市民会館の解体工事を完了する予定となっております。
(会長)
ありがとうございました。次に、高槻市公園課から説明をお願いします。
(高槻市公園課)
15ページをお願いいたします。事業名は「芥川公園」でございます。令和5年度は高槻警察署の移転に伴い隣接する芥川公園の再整備に向けた実施設計を行いました。
続きまして、16ページをお願いいたします。
令和6年度は、芥川公園再整備工事を実施いたします。写真は現況の施設で、今回の工事で撤去いたします。それでは事業の内容をご説明いたします。バリアフリートイレにつきましては、音声案内設備、シグナルエイドによる位置案内、トイレ内設備には、オスメイト対応やベビーシートの他、幼児用便器の設置、また、防犯対策として、回転灯や防犯カメラを設置いたします。
次に移動経路の円滑化につきましては、都市公園の移動等円滑化整備ガイドラインに基づき、誘導ブロックにより特定公園施設である休憩所やトイレ、水飲み場などへの誘導を行います。これらの他、障がいの有無にかかわらず、誰もが一緒に遊ぶことができるインクルーシブ遊具や乳幼児用遊具の整備などを行い公園のリニューアルを図ります。
(会長)
それでは、一旦ここで質疑にうつります。ご意見、ご質問等がありましたらお願いします。
(E委員)
JR西日本の方にお伺いしますが、屋根のところにセンサーをつけて落ちたのを感知するということなんですけども、落ちる前に感知することはできるのですか?
(A委員)
落ちる前の感知はできません。転落を感知します。
(E委員)
落ちる前になにか対策はないのですか?視覚障がい者でホームに落ちて電車にはねられ亡くなった、あるいは、命はとりとめたけども、怪我をしたとか腰を痛めて長い間苦しんでいる人もたくさん知っています。落ちる前に感知できなかったら、やっぱり落ちたら怪我したりいろんなこともあると思います。ホーム柵ではだめなんですか?
(A委員)
現行、ホーム柵の整備をするという計画はございません。現行は転落を感知させていただいています。
(E委員)
センサーについては納得いっていません。落ちてから感知するということは怪我したりした場合はどうなるんですか。センサーによって電車が止まることで命はとりとめることができるかもしれませんが、何十年も腰痛やむち打ちになったりして、苦しんでいる人を何人も知っています。やっぱり僕はホーム柵が一番安全だと思っています。高槻駅にも1番線から6番線までホーム柵をつけていただきまして、安心して視覚障がい者は歩くことができます。ぜひともセンサーよりもホーム柵の設置をお願いしたいと思っております。ホーム柵は金がかかると思います。センサーはおそらく安上がりなんでしょう。これは僕ひとりの願いではなく、視覚障がい者全体の願いだと思います。ぜひともセンサーよりもホーム柵を優先してお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
(A委員)
いただいた意見、社内の中でも共有し、引き続き検討させていただければと思っております。
(E委員)
よろしくお願いします。
(会長)
その他にはありませんか?
(F委員)
私も今の意見と同意見なんですけども、転落のセンシングは、ホームの端に一定の基準を作って落ちそうな状態の方の認知は簡単にできるんじゃないかと思います。ホームドアをつける予定があり、過剰投資になってしまうからそういうことはしないというそんな話ではないですよね?そこらの説明をお願いします。
それと合わせて質問ですが、この取組について、大変画期的な取り組みではあると思います。わが国では他にどこかやっているところはあるのか、それともこの高槻で最初にテストしているんですか?それも関心があります。
(A委員)
ホームの端での歩行をセンサーで感知するということは、私がその技術者ではないので詳細については専門家の方に確認させていただきます。
(F委員)
その事業における意義をおっしゃってください。
(A委員)
ほかの会社の状況はわかりませんが、弊社では、ホーム安全スクリーンを順次拡大しております。
(F委員)
今回の事業は高槻が初めてなんですか?それとも西日本では既にあるのか?
(A委員)
西日本では適宜設置をしている状況であります。
(F委員)
成果はどうでしょうか?
(A委員)
成果として、個別の事象をお答えすることはできませんが、救出できた事例はあります。また、不具合が生じているということは聞いておりません。
(F委員)
阪急電鉄に質問です。
こちらの事業は車いすでアクセスが可能になることを目的としたもので、車いすの方にとって最大関心の事業ですよね?
その上で、想定されている高さ方向と水平方向で何センチくらいを目安としておられるのですか?それからホーム全域にわたって盛り上げていくのですか?それとも列車の開口部だけなのでしょうか?
高槻市駅では特急や普通など様々な電車が通っていますが、同じ車両使っていて入口の場所は全部同じなのですか? 以上です。
(B委員)
段差と隙間についてですが、バリアフリーの整備ガイドラインで車いすの方が単独で乗降しやすい目安値として、段差が3センチ、隙間が7センチといった数値が示されておりますので、その目安値になるようなかたちで、くし状ゴムをホームよりも電車側に20ミリはみだす、そしてホームの扛上をしていくというふうに考えています。範囲につきましては、電車が止まる範囲すべてのホームにつきまして扛上してまいります。くし状ゴムをつける位置、CPラインをつける位置につきましては、ホームドアができた時の開口部になるところですので、当社8両編成の電車が走っておりますので、1両に3つ扉がありますので、24個の扉の位置にくし状ゴムとCPラインを設置してまいります。
(F委員)
開口部だけ、つまりドア部のみを盛り上げるわけですよね。
(B委員)
全範囲を盛り上げます。電車の長さ方向とホーム幅方向のどちらも扛上いたします。くし状ゴムとCPラインをつけるところはホームドアができたところの開口部分に設置いたします。
(F委員)
それは普通から特急まで全部の電車に?
(B委員)
当社では扉が3つの電車しか走っておりません。大阪メトロとは扉の位置は少し違いますけども、メトロの車両も対応できるようなかたちの開口を設置いたしますので、全ての電車の扉の部分がこういった整備イメージのくし状ゴムとCPラインをつけて段差と隙間を解消するようなかたちになっています。
一点伝え忘れたのですけども、当社のホームには曲線の部分がございますので、曲線の部分は電車がホームに接触しないように元々少し広めに隙間を広げています。この部分はどうしても電車が曲線を走る上では、縮小することはできませんので、くし状ゴムをつけても7センチ以内を確保することができないという部分はできてまいります。
(F委員)
ありがとうございます。ホームと車両の隙間ですが、国のガイドラインでは高さ方向3センチ、水平方向7センチを目安とし、高さ方向2センチ、水平方向5センチなら、車いすの人は、ほぼみんなが乗降できるとしています。車いす使用者の方々のご意見を聞いてみると、3センチ、7センチはやはり車いす使用者にとっては厳しい数字じゃないかと言われています。
特に我が国の都市部におけるバリアフリーの先進をいかれている阪急さんにおかれましては、わたくしの希望としては、ガイドラインにとらわれることなく、より厳しい数値を目指していただきより使いやすいものにしていただければありがたいなと思います。以上です。
(会長)
ありがとうございました。そのほかどうでしょうか?
いま議論されたところはかなり技術的な問題はありますので、今後も他地域の状況とかここでまた研究を深めていければいいなと思います。
それでは後半としまして、引き続き高槻警察署からの説明をお願いします。
(大阪府高槻警察署)
交通課長の代理で参りました。よろしくお願いします。まずは、日ごろから警察の各種活動に対し、ご理解とご協力を賜りまして誠にありがとうございます。この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。
それでは、令和5年度の交通安全特定事業に係る実施結果というところで報告をさせていただきます。令和5年度に4か所の事業を実施いたしました。19ページから説明させていただきます。まずは国道171号の柳原交差点について、歩行者横断秒数が短く、渡り切れないためもう少し延長して欲しいというところで事業項目に入っておりました。こちらは国道171号ということで、4車線あり、どうしても幅員が広い道路になりますので、横断距離も当然長くなるということも踏まえて、対策として、白いボックスの高齢者等感応式押ボタンという機械があるのですが、ちょうど高槻市役所とセブンイレブンの間を渡る横断歩道に設置されているものです、こちらの押しボタンを押すことで歩行者の横断秒数が長くなるというようなものになります。それを令和5年12月21日に設置しまして運用しております。
次に20ページになります。富田丘町西交差点、これも171号の大きな交差点なのですが、こちらの南北にわたる歩行者横断秒数がもう少し長くできないかとういう話です。これが事業内容に記載があるとおり、交差点の改良工事が計画されておりまして、もともと二車線で北に上がる車の数が多い道路なのですが、右折レーンがなく、右折車両に道をふさがれることで一車線となるため、国道171号の渋滞の要因になっていました。そこで右折レーンと右折矢印信号を設置し、令和5年6月6日から運用が開始されております。これによって渋滞の解消が図れておりますが、右折レーンを設置したことにより道路の幅員も広がることから、それに見合う秒数に信号現示を設定させていただいております。こちらは、バリアフリー推進事業にも挙がっていた交差点になりますので、通常の適正秒数以上に現示秒数を長く設定して運用させていただいております。
次に21ページ、高槻老人福祉センター前交差点というところで、既設信号のLED化を令和6年1月16日に工事が完了しております。
最後に22ページです。こちらはバリアフリー交通安全特定事業には入っていない項目ですが、公安委員会の方で動いたことを少し紹介させていただければと思います。阪急高槻市駅の北側、三井住友銀行のある所に南北の横断歩道がありますが、こちらの横断歩道で事故が多かったということがありまして、警察庁から大阪府警を通じてリストアップされた横断歩道の一つにあがっておりました。そこで令和6年2月28日にエスコートゾーンの設置、運用が開始されております。
以上4件が令和5年度に実施した事業となります。
(会長)
ありがとうございました。それでは、「建築物特定事業」として、高槻市審査指導課から説明をお願いします。
(審査指導課)
それでは23ページからの「建築物特定事業」について、令和5年度に実施された事業、並びに令和6年度に予定されている事業の報告をいたします。
まず、本推進協議会で報告するにあたり、本年2月に各重点整備地区内の対象建築物62件について、各施設管理者に対して文書による調査を行いました。その結果、令和6年2月時点の状況として、令和5度に実施された事業として3件、令和6年度に予定の事業として7件の報告がありましたので、資料を用いて説明させていただきます。
それでは25ページをご覧下さい。「高槻阪急スクエア」でございますが、4階にバリアフリートイレが設置されました。
次に26ページをご覧ください。「高槻市総合センター」ですが、12階から15階のトイレが改修されました。和式便器を洋式便器にいたしまして13階と15階にはオストメイト設備も設けられました。
次に27ページをご覧ください。「大阪医科薬科大学病院6号館」でございますが、4階女子トイレの水洗がフラッシュバルブから自動水洗に取り替えられました。
次に28ページをご覧ください。ここからは令和6年度に予定されている工事についてご紹介させていただきます。まず、「高槻阪急スクエア」でございますが、1階正面、出入り口横から地下1階につながる階段の中央部分に手すりを設置する予定でございます。
次に29ページをご覧ください。「総合センター」でございますが、8階から11階のトイレを和式から洋式に改修する予定でございます。また9階、11階にはオストメイト設備が設けられる予定と聞いております。
次に30ページをご覧ください。「クロスパル高槻」でございますが、1階から3階のトイレを和式から洋式に改修する予定でございます。併せて介護ベッドの新設、オストメイト対応とすることが予定されております。
次に31ページをご覧下さい。「高槻警察署」でございますがこの度建て替え工事が行われることとなり、全面的にバリアフリー化されることとなっております。車いす使用者用駐車場、バリアフリートイレ、車いす対応エレベーターなどの設備に加え、譲り合い駐車区画なども設けられる予定でございます。移転先の場所は資料にあるとおりでございます。
次に32ページをご覧下さい。「西部地域保健センター」でございますが、この度民間認定こども園に用途変更されることとなりました。用途変更に当たりまして改修工事は行われるとのことですが、本建築物は基本構想の対象建築物ではなくなります。
次に33ページをご覧ください。「わかくさ障害者作業所」ですが、この度、階段に手すりが設けられる予定でございます。
最後に34ページをご覧ください。「阪急高槻市駅前の公衆トイレ」でございますが、この度、建て替えによりリニューアルされバリアフリーに配慮したトイレになる予定でございます。生活関連施設ではありませんが、重点整備地区内の公衆トイレとなりますのでご報告いたします。
以上で建築物に係る部分の報告を終わります。
(会長)
最後に心のバリアフリー特定事業についてご報告いただきます。
最初にJR西日本さんからお願いします。資料6です。
(A委員)
心のバリアフリー特定事業の取り組みとして職員へ教育研修を行っております。内容につきましては駅係員・監督者を対象とした社内教育・講習会への参加等、バリアフリーに関する教育・研修を継続して実施というところでございまして、令和5年度につきましては、社員によるお身体の不自由なお客様への対応能力の向上、知識の習得としまして「バリアフリーマニュアル」配布、教育実施、「サービス介助士」の資格取得を推進しました。その他、お客様同士の「共助」の呼びかけを継続的に実施というところで駅・車内における放送、動画による啓発、静止画による啓発というところを実施しております。
令和6年度も引き続きこの内容の取り組みを推進していきたいと考えております。以上です。
(会長)
では阪急電鉄さんお願いします。
(B委員)
内容としましては駅係員のサービス介助士等の資格取得支援等を実施するとしておりまして、令和5年度の実績としましては、駅係員のスキルアップのための取り組みとして、対象が運輸部社員となりますが、サービス介助士の資格取得推進、インスタントシニア体験学習の実施を行っております。
令和6年度につきましても、同様の取組と合わせまして交通事業従事者を対象とした手話教室の受講も行う予定になっております。以上でございます。
(会長)
高槻市営バスお願いします。
(D委員)
内容といたしましては車いすやベビーカーの乗車など、バリアフリーに関する研修を継続して実施するという事で、令和5年度は、乗務員研修および新人教習におきまして、車いすやベビーカーを活用した乗降対応等の研修や、接遇についての研修を行いました。中身ですけども、全乗務員に対しまして実際に机上での勉強や、実車を用いてのロールプレイング形式の研修を全職員に対して行っております。
令和6年度につきましても、同様に車いすやベビーカーの乗車などバリアフリーに関する研修を継続して実施してまいりたいと思います。以上でございます。
(会長)
京阪バスさんお願いいたします。
(C委員)
内容としましては、前年度と変わらず車いすやベビーカーの乗車といった、バリアフリーに関する研修を継続して実施しております。令和5年度に関しましては移動円滑化取組の計画に係る乗務員バリアフリー研修を、全所属運転士に対しまして、年2回実施しています。第1回は6月、第2回は11月です。
令和6年度も引き続き同様のバリアフリー研修を実施いたします。今年度は年に2回実施する予定になっております。5月と12月に引き続き継続して同様の内容を実施してまいります。よろしくお願いいたします。
(会長)
ありがとうございます。では次お願いします。
(事務局)
はい、それでは高槻市における心のバリアフリーの取組についてご報告いたします。資料は、京阪バスさんの続きのNo.5からになります。
令和5年度の実績ですが、研修の充実では、No.5の市職員への人権研修やNo.6、教職員への専門性を高める研修などを実施しました。次に、5分の2ページ、次のページになりますが、啓発、支援等の実施では、No.7、市広報誌での人権課題をテーマにした特集記事「避難所の事例から考える 私にできること」を掲載するほか、No.10、教育活動事業の支援として、当課において、視覚障がい者擬似体験セットの貸出や副読本の提供を行いました。また、障がい者インタビュー動画を作成しましたので、こちらについては、後ほど詳細をご報告いたします。また、No.14、障害者差別解消法に基づく相談対応などを行いました。次に、5分の3ページの講演会、講座等の開催では、No.17の人権啓発の講演会やNo.18、認知症サポーター養成講座などを開催するとともに、No.19、当課が担当しております障がい当事者を講師としたバリアフリー総合学習を実施いたしました。こちらの詳細につきましても、後ほどご報告いたします。次に、キャンペーン・イベントの実施、交流の促進では、No.23、福祉展において、街かど体験ウォーク等を実施し、また、No.24、No.25、商店街における商品や看板のはみ出し、駅前の放置自転車に対する啓発活動などを実施しました。次に、5分の4ページ 災害時・緊急時にかかる事業として、No.30、避難所の開設・運営において福祉的な配慮がなされるよう、方面隊や地域と連携した防災訓練等を実施するとともに、No.32、要援護者支援の実効性を高める観点から支援対象者の見直しを図りました。最後に、5分の5ページになります。情報の発信・提供では、No.37、当課において運営しておりますバリアフリーマップの情報の充実を図りました。 また、No.38、当推進協議会資料の市ホームページへの公開や、No.42、対面朗読サービスやNo.43、点字図書を含む図書の郵送貸出サービスも継続して行っています。
令和6年度の事業予定としましては、心のバリアフリー特定事業に掲げる施策・事業を各担当部署が継続して実施するものとしています。
続きまして、当課が実施いたしましたバリアフリー総合学習、おでかけマップ、インタビュー動画についてご報告いたします。まずは、別紙1をご覧ください。
はじめに例年この協議会でご報告しておりますが、バリアフリー総合学習は、これからの社会を担う子どもたちが、バリアフリーに関する理解や知識を深めることを目的として、障がい当事者の方々にご協力をいただきながら、毎年度、市内小学校2、3校で4年生を対象に実施しています。
実施校および実施内容ですが、令和5年度は富田小学校、大冠小学校、寿栄小学校、北清水小学校の4校で実施いたしました。富田小学校については、過年度に実施の実績があり、また、障がい当事者の方々との交流はすでに実施されていたため、子どもたちだけでの体験学習のみの実施としております。
実施内容は、体験学習では、アイマスクと車いすの移動体験に加え、令和5年度から新たに、聴覚障がいの体験を実施しております。ヘッドホンと耳栓を装着して、聞こえにくい状態を作り、相手にどう伝えるか、どのようにしてコミュニケーションをとるのかということを一緒に考えながら行いました。身ぶり手ぶりや口形での意志表示方法の他、コミュニケーションボードを使ったり手話をする児童もいました。
また、懇談会では、子どもたちからの活発な質疑があり、「災害時にはどうするのですか?」という質問には、当事者の方々も、「答えが用意できていなかった。考えるきっかけになった。」とお話されていました。
子どもたちからは、「まちにはいろんなバリアフリーの設備があって、町もよりそっているんだと知った。」「目に見ただけではわからない障がいがあることがわかった。耳が聞こえなくて困っている人がいたら、手話でチャレンジしたい!」「家族の人に話したら、『はじめて知った』と言っていた。」「困っている人がいたら、自分にできることをして助けたい!」といった感想がありました。
令和6年度においても引き続き、バリアフリー総合学習を実施する予定です。続きまして、「おでかけマップ」の情報更新についてです。別紙2をご覧ください。
おでかけマップは、平成27年度に、誰もが安心して外出できることを目的に作成したバリアフリーマップで、現在は、WEB版の運用を行っているところです。
令和5年度における更新の内容ですが、すでに掲載している施設の情報更新として、移転や増築された3施設、高槻城公園芸術文化劇場 南館、高槻市地域福祉会館、高槻島本夜間休日応急診療所について、情報を反映しています。
また、エリアの拡大としましては、これまでは、「高槻駅周辺地区」のみを対象としていましたが、今回、バリアフリー基本構想の重点整備地区である「富田駅周辺地区」「上牧駅周辺地区」「郡家周辺地区」も対象とし、拡大したエリアに位置する公共施設と駅構内マップを追加しました。
具体的な追加施設ですが、「富田駅周辺地区」では、富田支所、富田公民館、小寺池図書館、JR摂津富田駅、阪急富田駅、「上牧駅周辺地区」では、阪急上牧駅、「郡家周辺地区」では、郡家すこやかテラス、今城塚古代歴史館、今城塚古墳公園、今城塚公民館になります。
現在掲載の全施設数としましては、飲食・商業施設が26、公共施設・公園などが28、医療施設が5、の全59施設になります。
今後も、掲載内容の充実、わかりやすさを心がけて、運用してまいります。最後に、「インタビュー動画」についてです。別紙3をご覧ください。
こちらは、当協議会においてもご意見を頂戴していましたが、バリアフリー総合学習で実施する学校、学年だけでなく、広く、子どもたちに、障がい当事者の方々のお話を聞く機会がもうけられるように作成したものです。
資料は、小、中学校向けにお配りした案内のチラシになります。
高障連の方々にインタビューさせていただき、障がいがどのようなものか、手助けの仕方などをお話いただいたことを収録しています。心のバリアフリー醸成のため、今後学習用ツールとして活用していきまたいとおもっております。都市づくり推進課からの報告は以上になります。
(会長)
次に社会福祉協議会の事業として、社会福祉協議会から説明お願いします。
(G委員)
よろしくお願いします。資料6の後ろから3枚目のA4の横の資料になります。事業名としましては「わくわくチャレンジ講座」で、車いすの体験講座をさせていただいておりまして、令和5年度には3回実施しています。1回目は、8月に磐手公民館の子ども祭りで車いすと高齢者疑似体験セットを用意しまして体験をしていただきました。参加者は5歳から12歳のお子様が約30名ほどとプラス保護者の方です。2回目は9月にクロスパル高槻で、60歳から80歳の方を対象に車いすの体験を市民カレッジの受講生である約40名の方に参加していただきました。3回目は1月に南平台小学校が毎年このような企画をしておりまして、今回は車いすの体験ということで、4年生3クラス約90名が参加されたという内容でございます。いずれも初めて車いすを触られた方がいらっしゃって興味深く参加をしていただきました。また、保護者の方からは子どもの時に車いすに触れるという事が非常に有難かったといった声も聞いています。以上でございます。
(会長)
報告は以上です。「交通安全特定事業」、「建築物特定事業」、「心のバリアフリー特定事業」、これらに関して質疑応答に移りたいと思います。ご意見ある方よろしくお願いします。
(H委員)
建築物の関係について、2点お知らせさせていただきます。今年度、国の方でバリアフリー法の見直しが行われておりまして、バリアフリートイレ、車いす使用者用の駐車場、劇場等における客席、について、設置の数の見直しが行われております。現行の法律では、バリアフリートイレや駐車場は施設につき1つずつ設置することが義務づけされており、その数を増やす方向で検討されていると聞いております。これらについて、改定されましたら国から情報が発出されるかと思いますが、建築物特定事業等で施設整備をされる場合は、その内容も注視しつつ進めていただければと思います。
2点目が大阪府の条例のお話です。トイレに設置される大人のおむつ替え用の介護ベッドの設置やトイレの中に設ける聴覚障がい者向けの設備にフラッシュライトがあります。現状、大人用介護ベッドは10000平方メートルを超える大きな建築物に対して設置を義務づけているのですが、この規模の見直しを進めているところです。重度障がいをお持ちの方が街中に出られる機会が増えてきており、それに伴い介護ベッドの需要がかなり増えてきている中、現状ではかなり数が少ないという課題がありますので、その設置を増やす方向で検討を進めているところです。同様にフラッシュライトについては、トイレ内で火災報知機が鳴っても聴覚障がい者の方はその音が聞こえませんので、それを光によってお知らせするという、そういった装置の設置が求められております。設置に関しては大阪府の「福祉のまちづくり条例ガイドライン」というもので、設置が望ましい設備としてご紹介していますが、設置を進めていくように障がい者団体から要望も受けているので、そういった設備について、特定事業に含まれていなくてもトイレ等の改修がある場合には積極的に採用いただければと思っております。情報提供は以上です。
(会長)
ありがとうございます。その他どうでしょうか。
(I委員)
情報提供を頂いて、すごくありがたいなと思っています。
高槻市でのトイレの改修などで介護ベッドの設置を度々お願いしてきたと思いますが、なかなかスペースの問題などで難しいという事があったので、そういう事が進められるというのは本当に有難いので、ぜひ高槻市の方でもお願いしたいという事と、施設での客席の設置ですけれども、新しくできた高槻城公園芸術文化劇場を利用したいと思って、先日お尋ねしたら6席くらいは車いす用スペースがあると聞いたんですけども、もしそれ以上の車いす希望者がいたら、通路などから見る事できるのかを確認したら全員着席でないといけないという事でということでした。不確かな事で、全ての行事でそういう事なのかわからないのですが、6席というのは非常に少ないなと感じたので、これから作られる施設については、もう少しその辺の誰もが希望したときにイベントに参加できるように、ぜひお願いしたいと思います。すごくいい情報をいただいてありがとうございます。
(会長)
ありがとうございます。今の客席の件で、もし説明できる方がいらっしゃったらよろしくお願いいたします。
(高槻市文化スポーツ振興課)
劇場の客席ですけども、どういったシチュエーションでご質問をいただいたか確認できていませんが、車いす席は大ホールに合計8席の常設がありまして、プラスで車いす利用者が増える場合は、ご希望に応じて車いす席を設置している横列1列の固定客席を外すことができますので、そういった対応でおそらく10席程度になると思うのですが、増設は可能になってます。ただし、座席を外す作業が必要になりますので、車いすの方がたくさん来られる催しがあれば直接お問い合わせください。事前に相談の上、対応させていただく形になってますので、よろしくお願いします。
(I委員)
ありがとうございます。よろしくお願いします。
(会長)
ありがとうございます。その他にありますでしょうか。
(G委員)
今、お話聞かせていただいたんでもし情報があれば教えていただきたいですけども、去年、JRの「エキマトペ」を社会実験で入れたというニュースが出てたんですけど、その後の評価だとか取り組みがなかなか出てこなくって、今日も手話が必要な方とかいらっしゃいますが、今後「エキマトペ」がどうなっていくのかなと、なかなか情報がないので、もしあれば教えていただきたい。
(会長)
これはどういった取組なのですか。
(G委員)
聴覚障がい者の方が、例えば電車がホームに入ってくる時に耳が聞こえない時、ディスプレイに電車の入ってくる音が画面に出てきたり、ドアの開くプシューという音が画面に出てきたり、そういったものを上野駅などで社会実験されていました。導入する時は結構ニュースになっていたんですけどね。その後、これがどうなっていくのか、公益的な取り組みになっていくのか、興味がありまして。
(会長)
その他に導入されたところとか知っていますか。
(G委員)
もともと川崎の支援学校から話が出て、もともと「オノマトペ」という言葉をもじって「エキマトペ」になったらしい。そういう取り組みがあって障がい者の方のホーム改修の話が出てきたんでそういう情報もあればありがたいなと思いました。
(会長)
この件について誰かご存じの方いらっしゃいますでしょうか。要するに列車が近づいたときに文字が出るんですね、ガタガタとか。ゴトゴトとか。
(H委員)
その取り組みを直接見たことがないので情報提供になってしまうんですけど、先ほど聞いた通り目で見て音を感じるような形で、小さい音は小さい文字で表示し、電車が近づいてくるにつれて徐々に文字が大きくなるような、目で音を感じられる設備だと認識しております。国のどのガイドラインだったか失念したんですけども、優良事例としてご紹介されているのは拝見したことがありますので、鉄道事業者様の方でご参考にされて、必要なところへ設置されているのではなかろうかと思っております。
(会長)
この件につきましても何か情報がございましたら、ここでも深めていきたいと思います。いずれにせよ実績がどうなのかや評価がどうなのかとかはとても重要な事になってきますので、またよろしくお願いしたいと思います。そのほかの件どうでしょうか。
(F委員)
建築物の話ですが、大阪府さんの補足といたしまして、市の展開、市の方針をお伺いしたい。今回、トイレが一新されてずいぶん良くなったっという点は大変評価できると思うんですけれども、最新の話題の中のいくつか全国的にも、あるいは今回の万博とか、あるいは関西国際空港等で重点視している項目が2、3あります。1つはLGBTQ、性同一性障害の方々を考慮した男女共有トイレの整備です。これについては社会的に色々と議論もありますけども、潜在化したニーズがたくさん確認されています。方向としてはスペース的に可能なところでは男女共用トイレをぜひとも前向きに検討していく必要があるんではないでしょうか。
もう一つは多機能トイレというものの位置づけが今変わりつつあります。大きいスペースを取っていろんな機能を詰め込むというやり方でいきますと、1人入っておられると列ができて待ち時間が大変です。そこで今考えられていますのが、わずかに個室スペースを広げて車いすの方々も、全員ではないけれども七割八割の人が一般のトイレを利用できないかということです。これを機能分散と言っております。それによって一つの多機能トイレに利用者が集中するのを防ぐことができる。どのトイレに入っても車いすなど多くの人が利用できる。これは万博でも最大課題にしております。また、先ほどおっしゃった車いすの方が使われる介護ベッドの整備についてですが、次の改修の機会に市の方針として積極的に取り組む必要があるんじゃないかなと思います。以上、大阪府さんの話に関連して付加して申しました。国のガイドラインの改定では当然踏み込んで改定すべきと私は考えています。市の方針を伺いたい。
(会長)
よろしくお願いします。
(事務局)
先ほどのLGBTQとトイレに関して機能分散の話いただきました。
方針というところですけども、本市では、高槻市バリアフリー基本構想策定しております。そちらの基本方針の一つとしまして、「誰もが暮らしやすいユニバーサルデザイン基本としてまちづくりの推進」を掲げております。LGBTQについても取り組んでいくというところで、実際文章にも書かせていただいておりますので具体的に何処をどうするとはまだないですけど方針としましては持っております。トイレの機能分散につきましても建築物のバリアフリー化の方針としましてもそういったことをうたっております。よろしくお願いします。
(F委員)
マスタープランの方で明白に書いていますけど、具体にそろそろ着手、どっかで事例をつくっていきませんかという提案です。前向きに考えてみたいという返事を期待しての質問です。万博でも検討していますが色んな問題があります。トイレの個室の数や平面図をどうするのかなどです。LGBTQの方々の話ですと、男女共用トイレは入口に置くのがいいのか、奥まったところに置いたらいいのかなど、色んな方のLGBTQの方にヒアリングすると様々な意見が出てきてその中から共通項を絞り込んでいくことになります。市役所など本市の公共施設ではLGBTQ対応はどうするのか検討しなければならないと思います。
(事務局)
具体的に今はなかなか出来てないですけど、方針にも掲げてますので、当然考えていくようにしていきます。
(F委員)
機能分散トイレを万博で検討した時は、奥行き2メートルあればだいぶ違う。できれば2メートル10センチほしい。これなんかも万博の検討で議論しましたが、市では作り直す時、しっかり考えましょう。
(会長)
ありがとうございます。
(F委員)
特に大阪府は国のガイドラインを超えていつも先進で引っ張ってますので、より踏み込んだ部分は、よく大阪府と相談しながら先進の事をやっていきましょう。
(会長)
いろんな意見や技術的に考えることがあるんですけど実験的にも高槻市が先進の事例を作っていくのが良いのではないかというご意見ですね。また、担当部局でご検討ください。
それでは、「その他」として、2点ご報告があります。1点目について、大阪国道事務所からお願いします。
(J委員)
私の方からは、冒頭副市長のあいさつでもあったとおり、今年の1月に「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」が改定されましたので、ご紹介させていただきます。資料は配られております右上に別紙1と書かれている資料、本省のHPに公表されている資料ですけど、そちらに沿って説明させていただきます。まずこのガイドライン自体は、今日色々議論がありました「公共交通」、「都市公園」、「建築物」とは違いまして、「道路」に関するバリアフリーのガイドラインになります。ガイドラインの改定に至った経緯を先に説明させていただきますと、このガイドラインは、令和4年3月に一度策定がされました。その1か月後に皆さんも記憶に新しいかと思いますけど、奈良県内で視覚障がい者の方が踏切の中で列車に接触してお亡くなりになる痛ましい事故が発生しました。これを受けて、令和4年6月にガイドラインの改定が行われまして、その中で踏切道の安全対策という内容が盛り込まれました。その後、この資料にありますように、令和5年9月、10月に踏切道上の実証実験をした結果と、視覚障がい者団体様であるとか学識経験者等で構成されたワーキンググループの中で色んな議論を踏まえ、この1月にガイドラインが改定されたというものです。
別紙1の1ページにガイドライン改定概要を記載しています。左側が現行という事で改定前のガイドラインの内容です。右の赤枠に囲まれたところが、ガイドライン改定後の記載内容になり、大きく6つの改定内容がございます。1つ目が赤囲みの一番上に書いてありますように、これまで踏切道に関する記載はあったんですけど、新たに項目を新設し踏切道関係の記載を集約させました。2点目は、標準的な整備内容へということで、左から右へ矢印が2つ出てるんですけども、元のガイドラインの中では、踏切道の手前に視覚障がい者用のブロック設置を標準としていました。踏切道の中の設置については、「望ましい整備」という位置付けでした。これを格上げしまして「標準的な整備内容」という位置づけをしたというのが2点目です。3点目が右の方に絵がありますけども、踏切道の中での誘導表示の設置方法、構造を規定したというところです。4点目が歩行者通行空間の確保及び路面等という事で、下の写真にあるようなゴムチップの舗装、カラー舗装、外側線の設置、注意喚起看板が望ましいと規定しました。5点目が令和5年9月、10月に実施した実証実験結果をのせているというところです。最後に6点目、コラムという事で音に関する実証実験の紹介で、音で案内をしている事例であるとか、幅員がかなり狭い歩道での誘導の事例紹介を載せています。
2ページ以降にその詳細が載せています。簡単に説明させてもらいます。2ページが、踏切道内に誘導表示を設けることを標準とするという標準的な整備の位置づけをしました。下の絵にありますように、標準的な設置方法として、具体的な構造等を示しました。左の丸1は歩道幅員が2メートル以上あるようなところの設置構造になります。丸2右のほうでは歩道が狭い1.5メートルくらいの場合の標準的な構造を示したものです。
次に3ページですが、「歩行者通行空間の確保及び路面等」ということで、事例写真が5枚あります。上の2つの写真の左側は、外側線が少し消えかけていますが、右側のように、それをしっかりと明示する。左の下は歩道の空間がはっきりわかるように緑のカラー舗装をする事例。真ん中は道路が狭く歩道幅員が確保できず、カラー舗装ができないところの場合の事例で、看板等を設置することで車両に対して「ここには歩行者がいますよ」ということの注意喚起を行っている事例になります。右下はこの点字ブロックとその先の誘導ブロックの間のゴムチップ舗装の整備が望ましいような対策を記載したものです。
次4ページ、5ページは、実証実験の結果ですので、ご確認ください。いくつかのパターンで実証実験を行い、一番評価が高いものを標準にしたという形です。
最後6ページは、コラムです。上段は、歩道幅員がかなり狭いところ、90センチメートルであったり、75センチメートルもないような踏切道の誘導ブロックの設置構造を事例として紹介しています。下は、音による案内ということで、ブロックとか誘導表示はつけますが、さらにそれに加えて音による表示というのも積極的な検討が望まれるという位置づけになっているという事例を紹介しているものです。以上になります。
(会長)
ありがとうございます。質問ありますでしょうか。その他の報告を事務局からお願いします。
(事務局)
その他報告案件の2点目としまして、都市づくり推進課から音響信号機設置についてご報告いたします。
資料7をご覧ください。
事業概要ですが、大阪府において、2025 年に開催が迫っている大阪・関西万博への来訪者や万博後のインバウンドの増加などをみすえ、視覚障がい者や高齢者等に対する安全・安心な移動環境を整備することを目的に、交通信号機へ音響信号機を、令和6年度と令和7年度の2か年度の期間限定で、増設する事業です。
通常、音響信号機の設置は、公安委員会が視覚障がい者団体や地元との調整をはじめ、設計・工事などすべてを実施することになっていますが、今回の事業では、調整業務を高槻市も高槻警察署と協働で担いまして、高槻市から大阪府へ設置要望し大阪府予算で公安委員会が設計・工事を行うことになっています。
本市における検討状況ですが、高槻市視覚障害者協会さんや府警、高槻警察と協議・調整しまして、令和6年度整備分について、下の図の左上の天神町2丁目、右上の北大手東、右下の北大手交差点の3か所への設置を要望いたしました。また、令和7年度整備分については、左下の中川町交差点への設置を要望する予定です。
なお、天神町2丁目につきましては、地元調整が未完了であったため、大阪府と府警の精査により、令和7年度整備分の精査対象に持ち越しとなっています。北大手東と北大手交差点につきましては、令和6年度に整備予定と伺っているところです。
報告は以上です。
(会長)
ありがとうございます。ただいま踏切のガイドラインの改定の話と音響信号の設置の報告がありましたが、これを含めて全体を通して意見がありますでしょうか。言い残した事ですとかありますでしょうか。
(K委員)
JRの担当の方は今回変わられたのでしょうか。以前から続けてどうなっているかお伺いしたいことがあります。JR高槻駅西口が無人になっている件について、「何かあった場合カメラがあります」とお答えいただいていますが、聴覚障がい者はカメラがあっても声が出せないので、対応できないと思います。そういったことも引き継ぎで何かお伺いなさっていますでしょうか。お尋ねしたいです。
(A委員)
引継ぎの内容については、改めて確認させていただきます。
(K委員)
それだけじゃなくて見えない人も大変なんじゃないかと思います。見えない、聞こえない場合はどのようにしたらよいのでしょうか。聞こえないだけでなく、見えない方も同じように配慮していただければとお伝えしたいです。
(A委員)
はい、かしこまりました。社内で議論させていただきたいと思っております。
(K委員)
わかりました。
(会長)
よろしくお願いいたします。
(E委員)
この問題について引継ぎがどうのこうの、また検討するって言ってましたけど、以前からこの会議でも問題になってましたし、日一日と世の中は進んでるんですよ。なぜ引き継ぎがうまくいかなかったんですか。この件は、視覚障がい者にとっても大事ですし、聴覚障がい者にとっても大事ですし、他の障がい者にとっても大事だし、どうして引継ぎが上手くいかなかったのかお聞かせいただきたい。
(A委員)
私がその情報を仕入れてなかったということです。改めてお伝えさせていただきます。申し訳ございません。
(E委員)
よろしくお願いします。
(会長)
確かにJR高槻駅西口では色々な懸案事項も多かったので、事務局に連絡いただいて、関係方面に連絡するという形でよろしくお願いいたします。その他どうでしょうか。
(L委員)
天神町2丁目交差点の音声信号ですけど、「地元調整未完のため持ち越し」とありますけども、「信号の音がやかましい」という声があるって反対してるんですか。地元調整未完とはどういうことなんですか?そこ教えてほしいです。
(事務局)
令和6年度分は募集期間が短かったため、大きなマンションであったり、住宅がたくさんある天神町2丁目に関しましては、期間内までに全ての方にお会いすることが出来なかったということで地元調整が未完という報告をさせていただいてます。多くの方とお話させていただかないといけなかったのですが、それが時間的に終われなかったということになっております。以上になります。
(L委員)
音響信号を設置するときは地元の方のOKを取らないといけないんですか。
(事務局)
大阪府警本部さんのお話では地元の要望を取るようにと言われております。
(L委員)
「音響信号つけたいけど私は反対」っていう人がいるかもしれないという事ですか。音響信号機をつけることはとってもいい事だと思うけど、「いきなりこれをします」、じゃだめで近辺の方につけていいのと聞かないといけないという事ですか。
(大阪府高槻警察署)
基本的には皆さん当然音響装置にはご理解いただいていて、「いいですよ」、とお声をいただくんですけど、夜勤明けの人などもおられて、どれくらいの音が我慢できる音なのか、音を大きくしたり小さくしたりの調整を図ることもあるし、常時鳴らすのでなく、押しボタンタイプにするなど、実際そこを使われてる方の時間帯に絞り込んで、音を鳴らす方法もあります。その方を無下にしてできないところはあります。
(L委員)
やっぱり「やかましい」というお声もあるわけですね。
(大阪府高槻警察署)
夜勤明けで帰ってきてとなると、音が気になる方という方はいます。
(L委員)
それが困るというお声もあるんですね。
(大阪府高槻警察署)
あります。ただ「分かりました」、「出来ません」、ではなくて当然説明を繰り返し、了承を得るようにしています。補足ですけど、天神町2丁目はバリアフリー基本構想の特定事業に入っているのと、芥川小学校に通われてるお子さんの通学路になっているという事があります。大人になって小学校への導線は必要なくなったとしても、駅への導線は必要という事で、設置の方向について、全方向ロの字につけるのか、大人になった時の駅への導線を考え、コの字につけるのかL字につけるのか、これからの調整になっていきます。今のところ、市さんの説明があった通り、つけてくれるなとか言う人はいないです。後で聞いてないとか、何でつけるんやなどのハレーションが起こらないように丁寧に一か所一か所回らせていただいて、ある程度全員が理解いただいた上での設置が理想なので、そういう意味での未完ですので令和7年度に向けて2か所を前に進めていっているところです。
(L委員)
わかりました。
(会長)
ありがとうございました。ほかにどうでしょうか。
(F委員)
補足なんですけど、私も何回か現場で聞いたことがあるんですけど、極めて狭小な木造のお家で1つしか部屋がなく、部屋の隅っこに病人の年寄りが寝ているケースで、四六時中鳴ってるのはかなわんねっという声は確認しています。ただし、だからと言って「それでは出来ませんね」という話ではない。警察と自治体が一緒になって作りこんで、1つはデシベル音の大きさ、もう1つは音の指向性など、いろんな工夫があります。音を出すと中央から放射状に広がるわけですが、最近ですと、指向性の強い、1方向だけに音が聞こえるといったスピーカーもずいぶん出てきております。活用した事例がまだ少ないですけど、そういったものを工夫するとか、事例は聞いたことないけれど、道路側のお宅の防音施工するとか、わずかな費用でしたら公的な援助をするなど私はするべきだと思っています。少ない費用でたくさんの視覚障がい者の方が横断歩道を渡れるようになる、あるいは死亡事故が無くなるということならば、そういった分野横断的な政策もあると思います。今後の課題です。今の警察さんの話の補足です。だからと言って「つけれません」はないです。頑張ってつけましょう。
(会長)
ありがとうございました。
それでは、議事は以上となります。
最後に事務局から何かあればお願いします。
(事務局)
本日は委員の皆様から多数ご意見を頂きまして、ありがとうございました。本日、皆様から頂いたご意見を踏まえ、関係者の皆様とともに、連携して取り組んでまいりたいと思いますので、今後も引き続き、よろしくお願いいたします。
(会長)
みなさま、熱心な議論を賜りまして、ありがとうございました。それでは、以上をもちまして令和6年度第1回高槻市バリアフリー推進協議会を閉会させていただきます。どうもご協力ありがとうございました。
閉会