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令和2年度第1回高槻市地域包括ケア推進会議
令和2年10月27日(火曜日)午後2時から午後4時
市役所本館3階 第2委員会室
健康福祉部 長寿介護課
7名
青木委員 吾妻委員 上田委員、北元委員、久保田委員
倉橋委員 島津委員、高鳥毛委員、長谷川委員、初村委員、日置委員
(五十音順)
(1)地域課題の解決に向けた取組について
(2)高齢者ICT推進事業について
(3)介護予防事業の新たな展開について
(4)その他
(資料1)令和元年度 個別ケース検討会議の実施状況について
(資料2)令和元年度 圏域ケア会議の実施状況について
(資料3)地域ケア会議から抽出された地域課題について
(資料4)高齢者ICT推進事業について
(資料5)介護予防の新たな展開について
(参考資料)
【事務局】
定刻となりましたので、ただいまより令和2年度第1回高槻市地域包括ケア推進会議を開会いたします。本日はお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。この度北元委員が新しく委嘱されましたのでご報告致します。どうぞ宜しくお願いいたします。
(配布資料の確認)
それでは、ここからの進行につきましては会長にお願いしたく存じます。よろしくお願いいたします。
【会長】
委員の皆様におかれましては何かとお忙しいなか、当会議へご参集いただき、誠にありがとうございます。
それでは、ただ今より令和2年度第1回高槻市地域包括ケア推進会議を開会させていただきます。本会議には委員全員で12名のところ、11名が出席され、高槻市地域包括ケア推進会議条例第3条第2項の規定により、本会議は成立致しておりますことをご報告いたします。また、本日は傍聴希望の方が7名おられます。高槻市地域包括ケア推進会議傍聴要領に基づき傍聴を許可いたしたいと思いますので、委員の皆様どうぞよろしくお願い致します。なお新型コロナウイルス感染防止対策としまして、マスクを外しての会話等はご遠慮頂き、簡潔な答弁等の円滑な議事進行にご協力をお願い致します。
では次第に沿って議事を進行したいと思います。
【事務局】
≪説明≫
【会長】
事務局より地域課題の解決にむけた取組について報告をして頂きました。
本推進会議は、参考資料2にありますように、各圏域で地域課題を抽出、検討するだけでなく、その課題や課題に対する取組について委員の皆様に審議をしていただくのが主旨でございます。
【会長】
それでは議題1について皆様からご意見を賜りたいと思います。まず、事前質問などはございましたか。
【事務局】
資料3について2件のご質問がございました。
1)現在の介護タクシーの普及状況及び利用者への告知はどのようにされていますか。
個別ケース検討会議よりあがっていました介護タクシーに関するニーズについて、具体的に説明しますと、普段から外出時に歩行器や介護タクシーを利用している要介護3の方が、一人で銀行に行くための移動を安心して任せられる介護タクシーを利用したい希望でございました。もう一つは、京都に住む弟に会いに行くために、在宅酸素を持ち込み遠出できる介護タクシーがあればという希望でございました。このご質問に対しまして、当課において介護保険外サービスをとりまとめた『ちょっとした困りごとお助けガイド』という冊子に、移送サービスを提供する団体7事業者を掲載させていただいているのと同時に「介護保険サービスガイド」に社会福祉協議会で行っている移送サービスの周知もしております。これらの介護保険外サービスについては、各支援者間での情報共有をさらに進めていきたいと考えております。
2)社協の高齢者の生活を支える生活支援サポーターとの連携はどうされているのでしょうか。また人材育成の養成講座や確保はどうされているのでしょうか。
この生活支援サポーター事業は地域ケア会議等の機会を活用して社会福祉協議会の職員による事業周知を行っています。また地域包括支援センターや居宅介護支援事業所など関係機関からの相談が、本人からの相談に次いで多くなっており、生活支援サポーターによる支援につながる事例も増えております。
生活支援サポーターの養成をはじめとした担い手養成につきましては、介護予防・生活支援サービス事業従事者研修と生活支援サポーターの養成を一体的に実施しており、今年度は3クールの実施を予定しております。この研修の修了後は、生活支援サポーター活動、介護支援事業所でのボランティア活動や支援など、修了者の活動意欲に応じて生活支援コーディネーターが活動先に繋げる役割をしております。また、介護予防教室や広報誌たかつきDaysにて担い手募集も呼び掛けております。今後も活動先の拡大も含め、担い手養成を進めてまいりたいと思っております。
事前質問に対する回答は以上でございます。
【会長】
ありがとうございました。
近年の高齢化の特徴として、個別検討ケースについても、以前は90歳を超える年代の方への生活支援や援助の検討は少なかったように思いますが、近年はその年代の生活支援や援助について具体的な検討が求められてきているという点が重要ではないかと思います。 年齢にかかわらず、市民ニーズに対応するためには、既存の支援や公的な支援だけでなくインフォーマルも含め様々なものがあるという事を地域包括支援センター中心に認識し、より現実的に捉えて対応していく必要があると感じます。その中で市の画一的な取組というより、地域単位で考えることが浸透していき、圏域独自での取組も進みつつあると感じました。
委員の皆様、ほかにご質問などはございませんか。特になければ議事2に移りたいと思います。
【事務局】
≪説明≫
【会長】
それでは議題2について皆様からご意見を賜りたいと思います。まず、事前質問などはございましたか。
【事務局】
議事2についても事前の質問を1件頂きました。
1)高槻市の公式Lineによる高槻市ホームページ、災害に備えて新型コロナウイルス感染症情報及び支援情報の情報発信は大変便利で重宝して利用しているので、スマートフォンによる普及促進を検討してほしい。
委員の仰る通り、SNSを利用した情報発信は、新鮮な情報の提供という点で本市においても重視しております。今後も老人福祉センターで実施しているスマートフォン講座などを通して、高齢者の方が情報を受け取れる機会の促進などに取り組んでいくところでございます。
【会長】
コロナ禍において、対面ではなくオンラインによる交流機会の維持・促進を目的とした、老人福祉センターでのスマートフォン講座等についてご紹介がありました。一般的に、高齢者が情報を得るための情報機器を使いこなせていないという課題に焦点をあてて、高齢者ICT推進事業を試みて展開しているとの事ですが、スマホ講座に人気が集まり、それだけニーズが高いということは、受け手が受け取れるニーズが大事であることからもとても素晴らしいと感じました。
この件についてほかに委員の皆様からご意見やご要望はございますか。
【委員】
高槻市介護保険事業者協議会を代表して述べたいと思います。
情報弱者になりがちな高齢者に対し、素晴らしい試みであると思います。また5つの老人福祉センターを起点に広げていく点も良いと思います。より一層広めていくためには、魅力的なコンテンツの有無がきっかけになると思います。災害などの情報を受け取るツールとして効果的な手段ですので、ユーザーの拡大に向けて、高齢者向けの魅力的なコンテンツを作ることでより魅力あるものになるのではないかと考えます。また、スマホ講座は企業と連携して推進できると思います。一方、スマホ講座に参加できない方もおられます。例えばテレビショッピングにあるように、スマホ購入時には自宅に訪問して使用方法を説明するなど、これはまさに今、高齢者が求めているサービスではないでしょうか。老人福祉センターの活性化についても、神戸市がシニア専門のeスポーツジムを開催したような、楽しく参加でき、より魅力を感じて取り組めるようなコンテンツの開発について、同時にお考えいただきたく思います。
【会長】
ただいまのご意見について、事務局からなにかございますか。
【事務局】
この事業はこの先も未来に広がるものと期待しております。今年度はコロナ禍のなか、スマートフォン講座を切り口に今後うまく社会参加の場と高齢者を繋げていけないか、今後も老人福祉センターを中心に高齢者ICT事業の展開を考えていきたいと思います。
【委員】
スマホ講座などの講座の今後の予定を教えてください。
【事務局】
11月と12月は好評であるスマホ講座を継続し、今後は遠隔で介護予防教室などのメニューを徐々に増やす検討をしているところでございます。
【委員】
公民館やコミュニティセンターなどの別の施設においても講座を開くことはできないでしょうか。
【事務局】
このICT推進事業については高齢者に特化した事業として立ち上げ、老人福祉センターを拠点に致しました。なお公民館でも生涯学習の講座の一つとしてスマートフォン講座を不定期でされていると聞いております。講座の立ち上がりには違いはあるものの、今後は公民館などとも関連性を築いていくことも検討するところかと思います。
【会長】
国のデジタル事情や教育現場においてもオンライン授業の時代ですから、行政も時代にあわせていくものと思います。ひとつ気になる点は大学等で教員がオンラインで授業を提供しても、受け手の学生側にWi-Fi環境がない、パソコンがないことがまず問題になりました。いくら大学が情報を提供しても使用方法が分かっていても環境がないというような、同様の問題も発生してくると思いますので、一つ一つクリアしつつ取り組む必要があると思います。Wi-Fi環境を整えて高齢の利用者にスマートフォンを使えるようにしていくことが、今の時代必要なことであるのでさらに発展をさせてほしいと思います。
では 議事3に移りたいと思います。
【事務局】
≪説明≫
【会長】
それでは議題3について皆様からご意見を賜りたいと思います。まず、事前質問などはございましたか。
【事務局】
議事3についても事前の質問をいただいております。
1)実施グループ立ち上げまでの指導者養成及び継続する上でのサポート体制は検討されているのでしょうか。
今まで同様、出前講座で職員が現地に伺い、体操指導やグループ活動についてのポイント等の説明を行い、その後は年2回、体力測定や健康講話などに伺い、活動継続をサポートしています。体操指導者等の役割分担は基本的にグループで決めていただいておりますが、当課からの連絡の窓口として連絡係は決めていただいており、市からの連絡・通知や活動継続に関する相談を随時行っております。今年度は、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大防止に配慮し、グループ活動における注意事項に関する通知や活動フォローアップのための講座を開催いたしました。
【会長】
従来に比べて、生活の場でみんなと繋がりながら、日常的に体を動かし、同時にポイントがたまる楽しみもあり、自分のためになりながらみんなで一緒に行う雰囲気が伝わってきます。委員の皆様、ご意見はございますか。
【委員】
最近は地域の運動会も少なくなってきている状況です。この体操を始めるきっかけについて、元気なうちから始めたほうがいいのでしょうか。または、少し体が弱ってから始めるものなのでしょうか。
【事務局】
元気なうちから介護予防にかかわっていただくことが重要で、前期高齢者のうちから取組を始めていただくと、健康づくりや介護予防の重度化防止につながり、ひいては自分らしく高齢期を過ごすことにつながると考えます。
当課では65歳に達した方に介護予防普及啓発冊子「65歳からの羅針盤」を送付し、介護予防の基本について啓発するとともに、介護予防に触れていただく機会に関する情報を提供しています。あわせて、様々な機会を捉えてシニアクラブの活動等の周知啓発を行い、前期高齢者の時期から介護予防の取組に参加しやすくなるよう工夫を重ねているところでございます。
【会長】
ただいまの委員の質問はとても重要なご意見だと思います。
行政側は介護予防事業のカテゴリーの中に含めるという考えであっても、市民の立場からは介護予防という名称のイメージから自分がその中に含まれるのか、ためらいが生じることもあるかもしれません。関係がないのに自分が入り込むのは場違いではないかという心配もあるかもしれません。パンフレット等には介護予防という言葉ではなく、市民全体が対象であるということを印象づけるような言葉で強調をして伝えるほうがいいのではないかと感じました。
【委員】
ますます元気体操や元気体操クラス等の従来の介護予防事業にすこやかエイジング講座やIct推進事業が加わるということでしょうか。
【事務局】
すこやかエイジング教室は、従来から実施している介護予防教室の体系を見直し、名称を変更したものです。介護予防に関する内容の詳しさによって初級・中級と分類しております。元気体操クラスは、ますます元気体操を主流に継続しております。ますます元気体操ともてもて筋力アップ体操の違いは、ますます元気体操はイスなどの道具を使用して1時間ほどじっくり行うものであり、もてもて筋力アップ体操は、介護予防は自分にとってまだ早いと思う方でも手軽に、道具を使用せず、時間をかけずに手堅く行える筋力アップ体操になっております。この二つの体操を対象者の特徴や地域の実情に応じて周知啓発し、介護予防事業を推進するものです。
【委員】
元気体操クラスなどますます元気体操を行う高齢者は同じ顔ぶれという印象がありますので、新しい参加者を増やすきっかけ作りが必要と感じます。
【事務局】
元気体操クラスは、引き続きますます元気体操を中心に構成しておりまして、自主グループ活動のお勧めもしていますが、グループに入らずに体操をしたいという方も一定数おり、介護予防の取組を継続して行うためのニーズに答えられるような各種事業のバリエーションを考えていきたいと思います。
【会長】
難しいテーマであると思います。本当に参加してほしい人にいかに参加して頂くかが課題だと思います。また、行政だけで解決することは難しいと思います。団体や地域からの参加がしやすいということも大事だと思います。体操を日常的に取り組むのは難しいという方や初めてでよく知らないという方もいるので、とりあえず参加できるようなメニューと、慣れてきた方が挑戦できるハードなメニューなど、初級、中級、上級といった段階別のコースが市民に見えるように考えていただきたいと思います。集団が苦手という方に対しては、オンラインの活用も有効だと思います。介護予防の取組を推進するためには、色々なバリエーションで考えていくことが必要と思います。
【委員】
私が実際にもてもて筋力アップ体操に参加した感想ですが、何回か行うと筋肉痛を感じる程の筋力トレーニングでした。自分のできる範囲で行え、慣れてきて少しハードに行いたい場合でも、足を高く上げたり、歩幅を大きくしたり、スクワットを深くしたりと、4分間の中で自分なりに工夫することで強度を変えて適応できると思います。介護予防をはじめる段階では適した体操であるため、この体操を広く周知できるといいと思います。例えば、小学校の運動会などに取り入れていただくと、父兄としてこられている高齢者の方にも周知ができ、宣伝ができるのではと思います。
【委員】
市役所内や民間企業で朝礼時にスクワットをするとか、またイベントなどの中休みにロビーで行うなど様々な場面で体操する機会ができればいい宣伝になるのではないでしょうか。自然に広く周知できると思います。
また、体操を行っている場所など自分で探せるリストのようなものはあるのでしょうか。
【事務局】
自主グループの活動拠点マップを作成しており、長寿介護課窓口や各種事業で配布しております。また、ホームページでも一部掲載をして紹介をしております。
【会長】
高齢化社会は、地域において地域にささえられて生活していくという市民の方が多いので昔のような画一的なやり方はそぐわないと思います。それを踏まえて様々な事業の展開をしていることと思います。体操は、満足した人生を送ることを目指すための一つのツールではないかと思いますので、さらなる発展をして頂きたいと思います。
【事務局】
本日はご審議ありがとうございました。次回のスケジュールですが、新型コロナウイルス感染症の影響や地域の取り組み状況を見ながら改めて、状況に応じて日程を調整させていただきたいと存じます。
【会長】
それではこれを持ちまして、令和2年度第1回高槻市地域包括ケア推進会議を終了させていただきます。委員の皆様ありがとうございました。