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令和2年度第2回高槻市都市計画審議会常務委員会 開催概要
会議の名称 |
令和2年度第2回高槻市都市計画審議会常務委員会
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開催日時 |
令和2年10月20日(火曜日)午後3時から午後4時
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開催場所 |
市役所本館2階 全員協議会室
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出席状況 |
出席委員5名、欠席委員1名
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傍聴者 |
4名
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案件 |
高槻市都市計画マスタープランの改定について
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要点録
意見等
1.めざす都市像について
- 18ページに「人の動きを活発にするコンパクトシティ・プラス・ネットワークの推進」とあるが、コンパクトシティにすると人の動きは活発になるのか。コンパクトシティの都市づくりだと、あまり動かなくても様々なことができるようになり、逆に移動量は減るのではないか。
- 高槻市の特長で考えると、阪急とJRの間に商店街があり、多くの人が行き交っている。まさにあのような形で、人が動き回りながら買い物等をしていることを想定しているのだと思う。買い物は郊外のショッピングセンターに行くという都市をつくるのではないということを言いたいのではないか。移動手段としては車に依存しなくても、自転車やバス、徒歩などのネットワークをしっかりとつくることによって、人々が歩きながら、コミュニケーションができるということをめざしているということではないか。
- 「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」というと「コンパクトシティ」が先に来る。コンパクトシティをどのようにつくるのかということは、非常に時間がかかり、共通のイメージを持つことも大変である。高槻市の立地適正化計画を見ると、市街化区域のほとんどが居住誘導区域に入っており、どのようにコンパクトにしていくのか戦略が見えず疑問に思っていた。高槻市の特長は、広域な人の移動をネットワークで支え、他地域からも多くの人が来ることで、中心地が栄えている。あるいは、さらにネットワークを強化することにより、人口が減少しても、多くの人が来る都市にしていくことを考えると「コンパクトシティ」よりも「ネットワーク」を先にした「ネットワーク・プラス・コンパクトシティ」という仕組みの方が、市の考えを説明しやすいのではないかと思う。大きな手戻りにならない範囲で検討していただきたい。
- 18ページでは、あまり「対流」が目立たないにもかかわらず、19ページには「対流」の説明が記載されており、何故やかんの絵が掲載されているのかと感じた。人のアクティビティが活発になれば、都市に勢いが出るということだと思うので、そのことが伝わるよう「対流」という言葉がもう少し目立つようになるとよい。
2.参考資料について
データ等や用語解説が掲載されているが、これらを読み手にどう活用してほしいかが分からない。本編中に分からない語句があればこちらを確認してもらうなど、作り手の意図が分かるように本編に記載すべきである。
3.その他
- 都市計画マスタープランを最後の最後まで読む市民の方はなかなかいないように思う。簡略版を作成するなど、市民の方に読んでもらうための工夫を考えてもらいたい。
- 高槻の将来を担う小学生の子どもたち向けに、小学校の総合学習や地域の学習で使用できるものを作成してはどうか。このような趣旨の意見は、前回の常務委員会でもお伝えしているので検討いただきたい。
- 現在、市では「総合計画」の改定にも取り組まれていると思うが、総合計画に今回の都市計画マスタープランの内容は反映されているのか。具体的な施策につながる際に、上位計画に位置づけられていることは重要になる。
- 詳細を見ると少々突っ込むところはあるかもしれないが、内容的には非常に良くなっており、市の考えもしっかり伝わる。これであれば、市民の方が見たとしても混乱せずに、自分がどう関わっていくかについても考えていただくことができるのではないか。
- 綺麗なパンフレットを作成して終わりでなく、都市づくりに関わる市民の方、意識のある方が増えていくような、情報発信の方法を今後考えていただきたい。
- これは基本計画であるので、次は実施計画が必要になると思う。今回の都市計画マスタープランの一つの柱は、「市民との協働」であり、こちらについては「住民参加の必要性」や「協働のまちづくりの推進」などの形で記載されている。それは良いのだが、市民の方からみると、どこで何をしたらよいのかという疑問があるのではないかと思う。そこを上手くガイドして、どこで力を貸してほしいのか、主体的に動いてほしいのかが分かるようなものであればよいと思う。
- 概要版などを活用して、まずは自分たちのまちに関心を持ってもらうなど、そのようなところから始めていくことになるのだと思う。何をしてもらうのかの前に、何があるのか知ってもらい、自分もこれができるのではないかと考えてもらうことが、よい進め方ではないか。
- 全体を通じて思ったことが一つある。結局何が一番大切かというと、10ページの基本理念「住みたい・住み続けたい・訪れたい都市(まち) たかつき」である。人口減少は避けられないとしても、アクティビティを高め、対流を高め、まちの魅力を持続していくというのが、今回のマスタープランの目標である。結果として、理念がしっかりと共有できるような内容となった。ここまで上手くいくとは正直思っていなかったが、議論が上手くまとまり、事務局側も委員側も考えていることにあまり違いがなかった。専門の方から見ても、良いものにまとまったのではないか。