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令和元年度第1回高槻市都市計画審議会 開催概要

ページID:003810 更新日:2022年3月22日更新 印刷ページ表示
会議の名称

令和元年度第1回高槻市都市計画審議会

開催日時

令和元年8月6日(火曜日)午前10時から午前11時20分

開催場所

市役所本館3階 第2委員会室

出席状況

出席委員17名、欠席委員2名

傍聴者

7名

案件
  1. 会長の選出について
  2. 報告事項
  • 常務委員会の設置について
  • 高槻市都市計画マスタープランの改定について
  • 沿道まちづくりの取組について

会議録

開会

【事務局】

皆さん、おはようございます。

定刻になりましたので、ただ今から、令和元年度 第1回高槻市都市計画審議会を開催させていただきます。委員の皆様におかれましては、大変お忙しい中、ご出席を賜りましてありがとうございます。

私は、本審議会の事務局を預かっております都市創造部長の新井でございます。しばらくの間、進行役を務めさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

まず、開会に先立ちまして、濱田市長よりご挨拶を申し上げます。

【市長】

高槻市長の濱田でございます。

委員の皆様におかれましては、公私、何かとお忙しい中、本日の審議会にご出席を賜り、厚くお礼を申し上げます。

また、この度は、都市計画審議会委員をお引き受けいただき、重ねてお礼を申し上げます。

さて、私は、令和元年5月1日より、第22代高槻市長として、3期目の市政運営の重責を担わせていただくこととなりました。

これまでの8年間では、高槻インターチェンジの供用開始とその周辺のまちづくりのほか、JR高槻駅北東地区における都市開発事業の促進、安満遺跡公園の一次開園などの基盤整備を、各種都市計画に基づき、着実に推進して参りました。

またその一方で、昨年は大阪府北部地震や台風第21号など、相次いで大規模な災害に見舞われ、甚大な被害が発生し、より安全で、災害に強いまちづくりも進めていかなければならないと決意を新たにしたところです。

3期目となるこれからの4年間におきましては、災害から得られた教訓を踏まえ、自然災害の脅威から市民を守る「強靭なまちづくり」に取り組むとともに、安満遺跡公園の全面開園、城跡公園の再整備に向けた取組、幹線道路の整備等と併せた沿道のまちづくりなど、本市の発展の礎となる重要な都市基盤整備を、着実に進めて参りたいと考えております。

さて、本日の審議会では、会長の選出をはじめ、報告事項1として「常務委員会の設置について」、報告事項2として「都市計画マスタープランの改定について」、報告事項3として「沿道まちづくりの取組について」を予定しております。

報告事項1の常務委員会の設置につきましては、今回の都市計画マスタープランの改定に当たって、専門的見地から調査・立案していただくものです。

また、報告事項2の都市計画マスタープランの改定につきましては、現行計画が2020年度に目標年次を迎えることから、この度、常務委員会及び本審議会でご審議いただきながら、改定に取り組むものです。

そして報告事項3として、現在、本市が取り組んでいる沿道まちづくりについて、取組状況などをご説明するものでございます。

詳細につきましては、後ほど事務局からご説明を申し上げますので、よろしくご審議を賜りますよう、お願い申し上げまして、開会に当たりましてのご挨拶とさせていただきます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

<事務局より出席委員及び行政側出席者の紹介>

<会長の選出及び会長代理の指名>

【会長】

それでは、議事に入りますが傍聴の方はおられますか。

<会長に傍聴希望者があることを知らせる>

【会長】

傍聴希望の方が7人いらっしゃるとのことです。本日は、3件の報告事項がありますが、公開することが不適当なものではないと認められますので、傍聴を許可したいと思います。

では、傍聴の方を入室させてください。

<傍聴者入室>

【会長】

それでは、報告事項1の「常務委員会の設置について」につきまして、説明していただきたいと思います。

事務局、説明をお願いいたします。

報告事項1 常務委員会の設置について

【事務局】

それでは、報告事項1常務委員会の設置について、ご説明いたします。

お手元の資料と併せて、前面のスクリーンもご覧いただきながらご説明いたしますのでよろしくお願いいたします。

はじめに、高槻市都市計画審議会条例を平成30年12月に改正し、第7条の常務委員会を追加したところです。その内容ですが、都市計画審議会は、常務委員会を置くことができること。審議会の権限に属する事項で軽易なもので、あらかじめ、審議会が指定するものを処理する。会長及び会長の指名する委員をもって組織し、委員長は会長をもって充てるとしています。これらを基に、この報告事項1の説明後、会長より常務委員会の委員をご指名いただく運びとなります。

次に、今回の常務委員会を設置する目的ですが、専門性の高い都市計画マスタープランの改定について、専門的見地から迅速な調査や、原案の作成に向けて意見を伺うものです。

この委員の構成は、都市計画審議会の委員のうち、調査や原案の作成に精通した学識経験者の委員で組織するものです。

なお、開催スケジュールは都市計画審議会の開催に応じ、適時開催するものです。

以上で、ご説明を終わらせていただきます。

【会長】

ご説明ありがとうございました。ただ今ご説明いただいた報告事項1について、特に、ご意見ご質問等がありましたらお願いします。

特にないようですので、事務局からのご説明にあったように、都市計画マスタープランの改定について、専門的見地による調査・立案を行う常務委員会を設置することとします。

【会長】

その常務委員会の委員長につきましては、先ほどの説明にもありましたように、高槻市都市計画審議会条例第7条第5項の規定によりまして「審議会の会長をもって充てる」となっておりますので、僭越ながら私が委員長を務めさせていただくことになります。

どうぞよろしくお願いいたします。

また、常務委員会の委員につきましては、高槻市都市計画審議会条例第7条第3項の規定によりまして「会長及び会長の指名する委員をもって組織する」となっておりますので、僭越ながら、ただ今より私がお呼びする方々にお引き受けいただきたいと存じます。

<会長より委員の指名>

【会長】

それでは、このような体制で常務委員会を設置し、進めていきたいと思います。

以上で報告事項1は終了とさせていただきます。

次に、報告事項2の「高槻市都市計画マスタープランの改定について」につきまして、説明していただきたいと思います。

事務局より説明をお願いします。

報告事項2 高槻市都市計画マスタープランの改定について

【事務局】

報告事項2の「高槻市都市計画マスタープランの改定について」ご説明いたします。

お手元の資料と併せて、前面のスクリーンをご覧ください。

目次にありますとおり、3現行計画の構成と評価や6見直しの視点など、一括してご説明いたします。

はじめに、都市計画マスタープランについてです。

都市計画マスタープランは、都市計画法に基づく「市町村の都市計画に関する基本的な方針」となっています。

その役割ですが、今後の都市づくりの具体的な指針であるとともに、都市計画の決定・変更の指針となるので、今回、現行計画が、令和2年度で計画期間の10年を迎えるため、次期計画は、目標年次を令和12年度とした計画を策定するものです。

次に、計画の位置付けです。

都市計画マスタープランは、本市の総合計画や、大阪府が定める北部大阪都市計画区域マスタープランに即しながら、関連計画である総合交通戦略など、各種計画と連携しつつ、立地適正化計画と調和しながら、用途地域などの地域地区や道路等の都市施設などの都市計画の考え方を示すものです。

次に、改定の進め方についてです。

その検討体制ですが、本市の庁内検討組織として、部長級の策定委員会と課長級の幹事会を運営しながら、適宜、常務委員会での調査や、都市計画審議会でのご審議をいただきながら、計画の改定を行うものです。

次に、スケジュールですが、都市計画審議会や策定委員会を適時開催し、全体構想、地域別構想を立案しながら、市民参加として、「地区別懇談会」や「パブリックコメント」を踏まえつつ、総合計画の改定との連携を図りながら、令和3年3月の改定を予定しております。

次に、3現行計画の構成と評価についてです。

都市計画マスタープランは、全体構想と地域別構想の2項目で構成されています。また、現行計画の評価は、七つの都市整備の方針でそれぞれ整理しております。

次に、現行計画の評価についてご説明いたします。

1土地利用の方針では、都市機能の集積や高度化の促進を基に、地区計画の活用による良好な住環境の保全や、都市拠点における新たな都市機能の誘導などを進めており、その評価としては、良好な住環境の保全が図られたとしております。

次に、2道路・交通体系では、利便性の高い交通体系の構築を基に、新名神高速道路や高槻東道路の整備、国道171号主要交差点の改良を進めたところで、その評価としては、市内の交通環境が大幅に向上したことや、都市計画道路においては、未整備区間の整備促進を図るとしています。

次に、交通体系では、誰もが移動できる環境を基に、交通結節点の機能向上としてJR高槻駅南駅前広場の再整備、ホーム拡充事業の完了、さらには、乗り継ぎ利便性の向上として、関空特急はるかの停車や歩行者及び自転車の通行空間整備を図ったところで、その評価としては、交通結節機能の向上や持続可能な交通体系の構築が必要としております。

次に3市街地整備の方針では、都心にふさわしい拠点を形成することを基に、JR高槻駅北東地区の整備、新文化施設の整備に着手、また、成合南土地区画整理事業を進めたところで、その評価としては、都市機能の集積が進められたものの、道路整備を契機とした計画的なまちづくりや新駅設置と市街地形成の検討など、新たなまちづくりへの対応が求められるとしております。

次に、4都市施設の整備の方針では、うるおいと魅力あふれる空間を基に、安満遺跡公園の整備や、生産緑地地区の指定、高槻クリーンセンター第3工場の稼働を進めたところで、その評価として、城跡公園については、新文化施設と調和を図るとともに、その周辺における城下町再生に向けた取組が求められるとしております。

次に、5安全・安心な都市づくりの方針では、市民の安全・安心な暮らしを確保することを基に、地震等の発生による延焼被害の抑制として、準防火地域、防火地域を市街化区域の約80パーセントに指定を拡大、駅周辺のバリアフリー化の推進、総合雨水対策事業の推進を図ったところで、その評価としては、新たに策定される国土強靭化地域計画との整合を図るとしております。

次に、6自然環境の保全等の方針では、自然とふれあえ、やすらぎの空間としての活用を推進することを基に、農地の保全や、森林の保全、新エネルギーの有効活用を図ったところで、その評価として、森林については、昨年の台風被害への対応に重点を置くこととしております。

次に、7景観形成の方針における取組ですが、高槻らしい良好な景観を形成すべく、富田まちなみ環境整備事業や景観賞の開催、さらにはJR高槻駅北東地区において、景観重点地区の指定を行ったところで、その評価としては、市民、事業者、行政が協働して取り組むことが求められるとしております。

それでは4市民意識調査についてご説明いたします。

はじめに、調査概要ですが、市民のまちづくりニーズを把握し、計画改定に当たっての参考とするもので、調査対象は18歳以上の市民5,000人で、調査期間は、昨年10月から11月に実施し、その回収率は47.2パーセントでした。

次に、調査結果についてご説明いたします。

まず、定住意向としては、今後も「住み続けたい」の回答割合が8割を占めており、また年代が高くなるにつれて、「今後も住み続けたい」の回答割合は増加しております。

次に、高槻市に住み続けたい理由ですが、「交通の利便性がよい」の回答割合が7割を超え、「昔から住んでおり慣れ親しんでいる」などが5割を超えています。

次に、まちが良くなったところについて尋ねた結果、ここ10年で、駅周辺整備や新名神高速道路整備など、交通に関連し、整備が進んでいる取組に対する評価が高いものの、「まちづくり活動の活発化や協働意識が向上」については、最も低い評価となっています。

次に、土地利用について、どのように望むのかについて尋ねた結果、郊外よりも中心部の商業機能の充実、市街地農地の保全などに関しては、「はい」が「いいえ」を上回っている一方、住宅地周辺への工場等の立地や店舗等がなくても閑静な住宅地がよいは、「いいえ」が「はい」を上回っています。

次に、本市がどのようなまちに発展していくかについて尋ねた結果、10年前の前回調査と同様に「安全・安心なまち」が、最も回答割合が高くなっています。

次に、人口減少・高齢化が進行することで、あなたの生活にどのような影響があるのかについて尋ねた結果、「医療・福祉施設が足りなくなる」との回答割合が約7割と最も高くなっています。

次に、日常生活に必要な施設について尋ねた結果、スーパーマーケットや病院の回答割合が高くなっており、また、子どものいる世帯では、子育て支援施設が高くなっています。

次に、人口減少・高齢化が進行する社会において、本市が持続的な発展を遂げるためには、どのような都市づくりを進めていくべきかについて尋ねた結果、「店舗や病院、公共施設などを徒歩あるいは公共交通等で移動できる範囲に集める」との回答が、最も高くなっています。

次に、都市計画マスタープランについて尋ねた結果、市民の計画に対する認知度が低い状況です。また、知っていると回答された方のうち、「おおむね理解している」という回答が多くありました。

これらを踏まえた、調査結果から読み取れる市民ニーズについてですが、1本市の強みを活かした都市づくり、2地域特性にあった計画的な土地利用、3安全・安心なまちづくりへの更なる対応などが求められるなど、五点を整理したところです。

次に、本市を取り巻く環境についてご説明いたします。

まず、人口の将来推計ですが、本市の人口は減少傾向となっており、将来推計では、令和27年の人口は平成27年の約8割まで減少すると推計されています。

次に、人口ピラミッドの推移ですが、グラフのとおり、昭和50年は「釣鐘型」、平成27年は「つぼ型」、令和27年には、生産年齢人口及び年少人口が減少し、「逆三角形」に近い形になると予測されています。

次に、DID面積とDID人口密度いわゆる人口集中地区についてですが、本市のDID面積は昭和45年から平成27年に約1.8倍に増加しています。また、人口密度は、1平方キロメートル当たり約10,000人で維持されています。

次に、災害についてです。

大阪府北部地震等の発生をはじめ、大規模災害が多発したことで甚大な被害がもたらされていることから、今後も、南海トラフ巨大地震や気候変動に伴う大規模な自然災害の発生が懸念されるところです。

次に、短時間強雨の発生回数についてですが、全国の「非常に激しい雨」は統計期間最初の10年から直近10年で約1.4倍に増加しており、また、「猛烈な雨」については、約1.6倍に増加しています。

次に、財政についてです。近年の本市の歳入における市税は、約1,100億円となっており、自主財源が約5割で、自主財源の根幹となる個人市民税は全体の約18%となっています。

また、本市の歳出における社会保障関係費が、10年間で約1.7倍の増加となっており、平成29年度においては、社会保障関係費は、約462億円と、全体の約4割を占めいています。

次に、本市の長期的財政見通しですが、歳入は、令和27年度には、416億円となり、平成26年度と比較して、約80億円の減少となる見通しで、一方、歳出における繰出金は、平成26年度から比較して令和27年度に約3.5倍となる見通しです。

次に、公共施設等の更新費では、15年後から25年後にかけてピークを迎えると試算されています。

これらを踏まえ、次の6見直しの視点についてです。

現行計画以降、外部環境の変化として、都市再生特別措置法の改正や、都市緑地法等の改正などがあり、また、本市を取り巻く環境として、三点整理しており、一つ目に人口構造の変化、二つ目に災害の激甚化、三つ目に都市経営の効率化へそれぞれ対応が求められているところです。

現行計画の評価としては、おおむね10年間において、人口密度が一定維持されていること、新名神高速道路など都市整備が進展していること、長期的な事業や課題解決に時間を要する多数の事業が継続中であるため、引き続き、長期的な視点での課題解決や取組が必要としております。

次に、市民意識調査の結果から、本市の強みを活かした都市づくりなど、5項目のニーズを整理しています。

加えて、新たな都市づくりの取組では、富田地区の老朽化した公共施設の再編など四つの継続的な取組を進めるためには、現行計画における基本的なまちづくりの考え方は継承するものとして、「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」や「自然災害に強い安全・安心なまちづくり」などを次期計画の見直しの視点として掲げ、策定作業に取り組みたいと、考えております。

次に、今後の予定についてご説明いたします。

10月下旬には常務委員会の開催、11月には地区別懇談会を経て、全体構想や地域別構想の策定にあわせた、都市計画審議会や常務委員会の開催を通じて策定を進め、来年10月にパブリックコメントを、令和3年3月に計画改定を予定しています。

最後に、地区別懇談会の開催についてご報告いたします。

オープンハウス形式として、都市計画マスタープランやアンケート調査、高槻市の今昔写真を掲示し、市民の皆さまから幅広い意見を伺うもので、市職員によるミニ説明会の開催も予定しております。

地区別懇談会の実施時期は11月16日から2週間程度予定しており、開催場所は、樫田支所や三箇牧公民館、さらには集客力の高いイオン高槻店や関西スーパー西冠店など8か所を予定しており、多くの方々のご意見を伺えるよう取り組んでまいります。

なお、参考資料として、昨年度実施した市民意識調査や現行の本市都市計画マスタープランを添付しておりますので、ご確認よろしくお願いいたします。

以上で報告事項2の説明を終わらせていただきます。

【会長】

ありがとうございました。ただ今ご説明いただいた報告事項2について、特に、ご意見ご質問等がありましたらお願いします。

【A委員】

大変詳細に検討されてご提案いただいたと思います。一つ気になったのが、資料2-9ページのご説明で、「交通の利便性がよい」、「昔から住んでおり慣れ親しんでいる」が5割を超えているとのことでしたが、「医療機関が整っている」には触れられなかった。それはどのような意図でしょうか。

【事務局】

「交通の利便性がよい」、「昔から住んでおり慣れ親しんでいる」、「医療機関が整っている」の三つが5割を超えているところが特徴かと思いますが、時間の都合上、資料の説明からは割愛させていただいております。

【A委員】

ある市の方からご相談があって、その市は、マスタープランの中で医療のことを出してこられなかった。その結果起こったのが、急性期病床が激減してしまって、市内の急性期医療がほとんど機能しなくなってしまいました。病院はたくさんあるんですけれども、まともに動く急性期病院が一つしかなくなってしまったんですね。ご相談に来られたんですけれども、直ちにはどうしようもないということです。マスタープランの中で医療の機能を果たすために必要な構造に言及されなかった、というのが一つの反省点であるとおっしゃられていました。本市の前回のマスタープランの中でも医療に関する記述が出てきていませんので、今回のマスタープランでは、ぜひ入れていただきたい。

【会長】

はい、ありがとうございます。重要な視点のご指摘をいただいたと思います。

他にご意見ご質問等がありましたら、お願いします。

【B委員】

現行計画の評価についてです。10年前に作られた計画に対しての評価を今回ご報告いただき、向上しているなり、継続が必要である、といったような評価、あるいは何々が求められるというタイプの評価をお示しいただいたわけです。これらの評価結果は、当初計画の予想通り、つまり予想の範疇の結果なのでしょうか。あるいは、想定よりも良い結果を出されたということなのかという、市側としての判断についてお尋ねします。

また、今回、マスタープランのコストに関するご報告が一切なかったように思います。当初予定通りの資金投入をした上でのこの結果であるのか、あるいは、様々な事情や状況の変化から、多めあるいは少なめの資金投入であった結果ということなのかという点をお尋ねします。つまり当初の計画通りの成果が出ているのか、当初の計画通りの資金投入の結果、満足される結果なのかという点で、何かご説明していただけるようでしたらお願いします。

【会長】

はい、事務局ご説明をお願いします。

【事務局】

まず、一点目の現行計画が妥当であるか妥当でないかという視点につきましては、前回計画に、集約型都市づくりの推進ということで、大きな根幹として、都市の無秩序な拡散の抑制や、都市機能が充実した魅力ある都市拠点の形成などを掲げております。こういった中で、まず一つは、DID人口密度が維持されていることや、駅周辺の基盤整備が進んでいますので、おおむね10年前に想定した内容が進んでいると考えているところです。

二点目の資金投入につきましては、本計画は、基本的な考え方を示すものであって、資金投入の面で細かくは検討しておりませんが、個々の事業につきましては、費用対効果等をチェックしながら進めておりますので、資金投入についても、おおむね妥当と認識しております。

【C委員】

市民アンケートによると、「高槻駅周辺整備が進み、交通の利便性が向上した」という評価がされているが、他市の方が高槻に来られたときに、交通の利便性は評価していただいています。災害の面では、雨水貯留槽なども先進的な取組だということで、随時取り組まれているので、いいことだな、ということがあります。

その中で、やはり課題というか、「店舗や病院、公共施設などを、徒歩あるいは公共交通等で移動できる範囲に集める」ということが求められていることや、あとは、特に見直しの視点であるコンパクトシティ・プラス・ネットワークという、コンパクトシティの部分は、以前の計画の中でも十分進められているかと思うが、プラスネットワークの部分の問題を、次のマスタープランの中で、より具体的に入れていただきたい。特に、先ほどの市民アンケートの2-10ページ「まちの発展」の中で、「安全・安心なまち」の割合が一番高いという話があったが、「交通環境が整ったまち」という項目が、前回調査の12月7日%から23.9%と大幅に増えている。やはり、市民のニーズの中で、交通環境が整っており、店舗、病院、公共施設等に徒歩や公共交通で移動できるまちづくりを望んでいることが分かるので、まさしく立地適正化計画や、コンパクトシティ・プラス・ネットワークをより進めていただきたいというのが市民のニーズだろうと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。その辺りをどのように進められるかということがあれば、ご説明いただければと思います。

【会長】

はい、事務局お願いします。

【事務局】

現行計画策定以降、平成28年3月に高槻市総合交通戦略を策定したところです。その中で、基本理念として、交通まちづくりによる住みやすさナンバーワンのまち高槻を掲げ、その交通まちづくりというテーマの中には、市民、交通事業者、行政がお互いに協力し、連携するとともに、環境や健康といったことも含め、幅広く考えて取り組んでいくことが重要と位置付けております。

委員ご指摘のとおり、そういった視点を今後新たな計画に取り入れていきたいと考えております。

【C委員】

2-20ページに地区別懇談会(オープンハウス形式)を開催すると書かれていますが、先ほどの市民アンケートでも協働が課題であったかと思いますが、さらなる市民協働ということでオープンハウス形式にされたのかと思います。期間が2週間とありますが、各地区2日間ずつくらいの期間になっており、もう少し期間を延ばしていただきたいのと、地域の問題もあるかと思いますが、8か所ということで、本来であれば、各コミュニティ1か所ずつくらいは開催していただきたかったかなという思いもあります。

あと、この審議会には大学の先生方にも来ていただいております。大学生や、地域の学生さんにもこういうものに参加をしていただきたいと思いますので、ご紹介をお願いしたいと思いますし、それについてもご意見をいただければと思います。

【会長】

はい、事務局よろしくお願いします。

【事務局】

地区別懇談会の日時につきましては、会場の都合等に合わせておりまして、2週間の期間を設定させていただいておりますが、委員がおっしゃるとおり、より多くの方にお越しいただくために、周知啓発をさせていただこうと考えております。

二つ目の、学生の方を取り込むということについても、検討させていただこうと思います。

【C委員】

先生方にもご協力いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

【会長】

はい。ありがとうございます。他にご意見ご質問ございましたら。

【D委員】

安全・安心なまちに発展していくことを市民が望んでいるということで、その点については、全く同じなんですけれども、資料の2-15ページを見ますと、災害が増えているということがあるかと思いますが、他の委員も指摘されていましたが、そういうことは今までの計画でも予測していたのかどうかということと、今後改めるのかということを確認しておきたいのが一点です。

もう一点は、コンパクトシティがありますが、大阪府ではスマートシティという言い方を売り出そうとしているようですけれど、そのコンパクトシティという名称が売り出せるのかどうか。高槻の都市づくりで、スマートな名前でぱっと売り出せるようなまちづくりのイメージづくりができないかどうかということを常に考えていますが、そのような認識はどのようなものか、その二点を確認させていただきたいと思います。

【会長】

はい。事務局よろしくお願いします。

【事務局】

まず、短時間強雨等の件につきましては、10年前の計画で言いますと、安全・安心な都市づくりの中では、浸水対策ということで、10年に一度の大雨という記載でしたので、想定以上の気象の変化があったのではないか、と認識しております。

二つ目のコンパクトシティやスマートシティにつきましては、今後、全体構想を考えていく中で、事務局として検討していく予定です。

【E委員】

地区別懇談会についてなんですが、まちづくりの活動もあまり向上していないということで、都市計画マスタープラン改定の機会にそういうことに興味を持っていただくというのは大事だと思うのですが、どういう形で懇談をされるのか、市職員によるミニ説明会や、幅広いご意見を伺います、と書かれていますが、懇談会としてやられるのか、個々でやられるのか、どういう形でされるのか、ミニ説明会というのは、時間を設定して告知して行われるのか、お聞きしたいです。

【会長】

はい。事務局よろしくお願いします。

【事務局】

地区別懇談会への質問についてですが、まずオープンハウス形式ということで、資料に記載しております時間内に自由に市民の方に来ていただいて、その方々のニーズや都市計画マスタープランの理解度に合わせて丁寧に説明して意見を伺うという手法です。

また、ミニ説明会については、時間を設定しまして、そこで皆さんに集まっていだだき、関心が高いと思われる今昔写真を用いながら説明しながら、その中で、意見を伺うということです。来ていただいた方には、他の方の意見も聞いていただけるかと思います。

【E委員】

要望なんですが、私は、色んな立場の違いや、年代の違いや、そういうものをお互いに理解していく上で、お互いの意見を聞いて、どういうところに問題点を持っておられるのか、そういうことを知るというか、認識するというか、それが結局はいいまちづくりにつながっていくと思うんですね。だから、きちんと告知した上で、お互いの意見が分かるような懇談会をぜひ開催していただきたいと思います。お願いします。

【会長】

ご要望ということです。他にご意見ご質問は。

【F委員】

本市における最大の優位性は、大阪と京都の間にあって交通利便性が極めて高いというところから、このまちの価値は、土地の価値であろうと思いますので、この都市計画の在り方が非常に重要だと思っています。その中にあって、今までも着実に土地の価値を高める取組をやってこられたことには、高く評価しているところです。

その上で、やはり人口が減っていく時代に、地方自治体に地方創生のような取組が課せられていく中にあって、この中で言いますと、2-18ページ「見直しの視点」の現行計画を継承しつつも、次期計画の二点目の戦略的な都市づくりを行っていくというのは、非常に重要な視点だと思いますし、ぜひとも力を入れて進めていただきたいと思っております。

これを踏まえた上で、現行計画の評価と併せてみますと、やはり一つは新たに東側の土地の利用が大きく変わるところが重要だろうと。JR及び阪急の新駅並びに新たな市街地や淀川渡河橋が新たに建設されていくといったようなまちの在り方に鑑みますと、その辺りの市街地形成をどのように進めていくのか、ここが重要だと思っています。

意見表明ということになりますけれども、本市における課題を解決するべくこの土地の利活用を進めるべきだ、と思っておりまして、具体的には、やはり法人関係の税収を増やすところが極めて重要ではないかと。北摂他市に比べて、どうしても法人関係税収が低いというこの課題を解決しようと思えば、この市街地形成の在り方は、法人を上手く引っ張り込めるような、法人関係税収増につなげていただくような取組が必要ではないか、これを戦略的に行うべきではないかと考えております。

その上で、やはり十三高槻線のような、新たな大型幹線道路沿いの土地の利活用というようなものが非常に重要だと思いますし、市民意識調査を見ますと、住宅地の近くに工場ができるのは否定的だ、ということであれば、住宅地よりも前にそうした施設がきちんと整備された上で住宅地が考えられないと、おそらくそういった工場等の誘致というのは、極めて難しいということになるのではないかと思いますので、この新たな土地利用の在り方を、ぜひともこの行政課題の解決、法人関係税収増につなげるような取組を行っていただきたいと、これは要望として申し上げたいと思います。

あわせて、やはり中心市街地は、本市における今のコンパクトシティで言いますと、非常にいい形に出来上がっているのではないか、と思っておりまして、市バス等々とつないで鑑みますと、中心市街地はもっと歩きやすい道だった方がいいのではないかと思いますので、そうした視点から、例えば、トランジットモールのような考え方も良いと思いますし、より高齢者の方が安心して歩けるような中心市街地の在り方も併せて検討いただきたいと思います。

また、新文化施設は非常に苦慮されているかと思います。新聞報道等でも入札が上手くいっていないということはありますけれども、やはり本市にとって誇れる一つの拠点であってほしいと思いますし、今の経済状況の中では、どうしても建材の値段が上がったりですとか、なかなか苦しい状況かとは思いますが、市民の皆さんが誇れる施設としても重要だと思いますので、予算の在り方も含めてまたしっかりと検討が必要だと考えておりますので、これも意見として要望したいと思います。

また、防災に係る取組は、今回も非常に力を入れていただいている取組だと認識しております。その上で、ハード面整備だけで対応できないということがあろうかと思いますので、安全・安心な都市づくりは、ハード面のみならず、市民の皆さんの意識に頼らざるを得ないところがあると思いますので、啓発は併せて行う必要があるだろうと。

特に、災害に対する自助の向上とその準備、またバリアフリーに関しても、すべてを整備できなくても、いわゆる心のバリアフリーのような、いわゆる助け合いで解消できるような取組がもっと広がる方が、住みよいまちであるということも言えるのではないかと思いますので、こうした視点を計画の中にも、より盛り込んでいただけたらどうかと考えております。

最後に、景観形成でございますけれども、先ほど地方創生について述べましたが、今まで住宅都市でありましたこの本市も、観光の視点を持ってオープンたかつき等の取組を進めていただいております。非常に高く評価しているところでございまして、景観形成は、ぜひとも発信をしっかり行う中から、観光に係るような取組としっかりと連携して、観光につながるような、つまり景観形成のみで終わらないような取組に大いに期待したいと思っております。

縷々要望を申し上げましたが、こうした戦略的な取組は、引き続きしっかりとさせていただきたいという意見表明です。

一点質問になりますが、次期計画の中で、地域主体の都市づくりの促進を図っていくという視点があります。地区別懇談会も、おそらくこうした地域の取組、地域の巻き込みのようなものを検討されているのだと思いますが、この地域主体の都市づくりの促進というのは、具体的にはどういった取組をお考えなのかという点について質問させていただきたいと思います。

【会長】

質問に併せてご意見もたくさんいただいたので、その点についても何かお答えいただけることがあれば、ご回答いただけたらと思います。事務局よろしくお願いします。

【事務局】

いくつかのご意見とご質問について、併せてお答えしたいと思います。

まず、住宅地と駅周辺の市街地、北東地区や十三高槻線、インターチェンジ周辺の幹線道路、それぞれの土地の特徴がありますが、それぞれの地域の特性に合ったまちづくりが今後も必要であると思っております。また、重要な土地利用について、都市計画マスタープランの中で検討していきたいと考えております。

また、アンケートでご指摘いただいた住民参加のまちづくりにつきましては、2-9ページのアンケートの結果でも出ておりますとおり、10年間の変化の中でも低い評価となっております。地域別懇談会を今回開催しますが、それらと併せて大きな方向性を共有し、それぞれの地域の方が、まちの将来像を共有していただいて、まちづくりに参加していただけるように取り組んで参りたいと考えております。

【F委員】

まちづくり活動の活発化や協働意識が向上したというのが、なかなか厳しい結果だということですが、一般の普通のサラリーマンの方にいきなりまちに関心を持ってくれというのはなかなか難しいだろうと思いますので、より興味を持ってもらいやすいタイミングを見て発信していく、あるいはまちに関わっていただくような機会をより創出していく、また、それはボランティア活動でもいいでしょうし、色々なイベントに参画する、まちの祭りに参画する、色々な場面でいいと思うんですけれども、そうしたら多分、市民の皆さんの意識向上については、おそらく違った様々な切り口から行っていく必要があると思いますし、それが将来のまちの将来像の共有につながるのであれば、それはいわゆるシビックプライドのような形で、誇れるまち、選ばれるまち、将来にわたって子どもたちがまた戻ってきてくれるような、そんなまちを目指すところにつながると思いますので、大いに期待したいと思います。

【会長】

他にご意見、ご質問はございますでしょうか。

【G委員】

2-9ページの「高槻市に住み続けたい理由」という部分で、確かに交通の利便性等が高く評価されているようですが、残念ながら、子育て支援環境については、だいぶ下の方になっています。ただ一方で、2-10ページの「本市がどのようなまちに発展していくことを望みますか」という部分では、前回も「子育て環境に恵まれたまち」というのが入っていますし、今回は、それがより高まっているわけですね。ですので、人口が減っていくわけですし、高齢化も進んでいくわけなので、若い子育て世帯に来ていただけるような支援対策を、次の都市計画マスタープランでは考えていただければと思います。

質問としましては、次期計画の方で色々出ていますけれども、こういった子育て支援については、どの辺りに入ると思っていればよろしいでしょうか。

【会長】

はい。事務局からよろしくお願いします。

【事務局】

子育て関係の内容についてどの辺りに入るのかという件ですが、先ほどF委員からもありましたが、バリアフリーという視点で言いますと、近年子育て支援や高齢者支援として、おでかけマップの改定等をしておりますので、そういったところも含めていきたいと思っておりますし、都市計画マスタープランの中身で言いますと、交通の部分に含めていければと考えております。

【G委員】

それはもちろんそうかもしれませんけれども、おそらく市民の方が望んでいる子育て支援というのは、移動しやすいとかそういったことだけではないのかと思います。もう少し生活全般に関わるようなところかと思いますので、ぜひご検討いただければと思います。

あと、スライドを見せていただいておりますけれども、それぞれの視点を書かれているのは結構かと思うんですけれども、それぞれの視点というのは、実は結構連携していると思うんですね。例えば、安全・安心なまちづくりというのは、たまに起きる自然災害にだけ使えるものではなくて、そういった都市づくりができれば、多分体の不自由な方とか、高齢者の方にも住みやすいまちになりますので、それぞれについて考えることも重要ですけれど、そういったものがどう連携していくのかというのが、市民の方にも分かるようなマスタープランにしてもらえたらと思います。

【会長】

子育てをしている人が住みやすいまち、という非常に抽象的な言い方ですけれど、それを具体的にこのマスタープランで書いていくと、多分色々な項目にそれが入ってくるのだと思います。その一つが、先ほどご説明いただいたバリアフリーだったり、移動の在り方ということになるのではないかと思います。また、そういうご意見を出していただけたらありがたいです。

他にご意見ご質問ございますでしょうか。

【H委員】

昨年、未曾有の災害体験をしたところでございます。そういった中で、雨水貯留槽をはじめ、様々に、より安全にという対策、また整備を進めていただいているところですが、先般もある市民の方とお話をさせていただいていたときに、安全をより高めていくということについては、これに尽きることはないと。ただ、安心ということについて、概念を整理するタイミングに来ているのではないかと。やはり、未曾有の体験をしたときに、安心だと思っていたものが、安心しきっていたものが、いざというときには、色々な対応ができなかったということを含めると、市民の皆さんと一緒に危機意識というか、危機管理意識というか、そういった部分について、考えていく必要がある。色々に整備している、あるいは整備されているものにつきましても、一定の限界があるというところについても、正確な情報の開示であるとか、提示をしていく必要があるのではないかと、そんなお話をさせていただければというところです。

こういった災害対応、あるいは災害に対応する整備につきましても、これは、意見としてまとめたいと思いますけれども、どこまでの能力があります、あるいは、ここまでの対応ができます、という丁寧な説明も加えていただきながら、広く市民の方にも、安心の部分で一定の危機意識というか、危機管理意識というか、こういったところを持っていただけるような説明を、今後も丁寧に重ねていただければということを意見としてお話したいと思います。

【会長】

ありがとうございます。ただ今いただいたご意見について、事務局から何かお答えするようなことはありますでしょうか。

【事務局】

協働による都市づくりの推進は、非常に重要なものと考えておりますので、引き続き新たな計画改定に向けて、市民や事業者が主体的に都市づくりに取り組めるように進めていきたいと思っております。

【会長】

災害時は、行政の方だけに頼るというのは、なかなかできない場合も多いと思いますので、ご近所であるとか、あとそのまちに関心を持ってもらって、ここには誰がおられるとか、そういうことも知ってもらうような、まさに今言われた協働の仕組みというのがすごく大事になってくると思います。それは、マスタープランだけではなくて、まちの経営の在り方、都市経営の在り方としても、そういうものがこれから大事になってくるというようなことだと思います。

他にご意見・ご質問等ございますでしょうか。

非常に多くのご意見をいただきました。前回もそうでしたけれど、皆さんからご意見をいだだけると非常にありがたいと思います。

今回のマスタープランは、前回の10年前に比べると状況がずいぶん変わってきたと思います。一つは、人口減少について、冒頭市長からのあいさつにもありましたけれど、高齢化の問題だけではなくて、若い人をどう上手く定住してもらうかですね。今回のアンケート調査を見ても、高齢者の方は住み続けたいという方がたくさんおられるわけですけれど、若い人はだんだんその割合が減っていく。むしろ、若い人に長く住み続けたいと思ってもらえるようなまちづくりをしていくというのが、これからの人口構造を考えていく上でも、多分10年前とは大分違う取組をしていかなければならないかもしれません。

それから、先ほどから出ている災害の問題も、10年前のマスタープランを作ったときとは状況が全然違ってきています。災害に対して強いまちづくり、あるいは、強いまちづくりを行政だけでやるというのはなかなか難しいので、地域の人たちと力を合わせてこういうまちづくりをやっていく。そのためには、まちに、このマスタープランにも関心を持ってもらうことが大事ですので、今回地域別の懇談会という取組も、これは非常におもしろい取組だと思うんですけれども、これを知ってもらわないといけません。いつどこでやっているかという情報が届かないと、やっていないも同然なので、できるだけ色々なチャンネルを使って、色々なタイミングをもって、知ってもらえるようにしましょう。これは関連する市の皆さんにもご協力をお願いしたいと思いますし、審議会の委員の皆さんも、こういうことがあるよということで、地域の皆さんにご紹介いただくということをお願いできればありがたいと思います。

それから、今回、あまりご意見は出なかったように思うんですけれども、情報化社会の進展というのは、非常に大きなテーマになります。これは、都市計画においても、例えば交通の移動の手段として、情報技術を使って、皆さんもよくご存じかと思いますが、最近話題になっているものですと、自動運転であるとか、MaaS(マース)といった目的地からゴールまで一括した案内と決済をする仕組みといったものも、これからどんどん社会の中に実装されていくような時代になりつつあります。ですから、情報技術をどういう風にまちづくりや人の移動や、住んでよかったと思われるまちにしていくためにどう取り組んでいくのか、というのは、これから非常に大きな課題です。10年前にスマホはこんなにたくさんの人が持っておられなかったと思いますが、今は多くの人が持っているが前提という社会になっています。ただ、持っていない人たちに対しても、きちんと情報が届くような仕組みが同時に大事になっていくと思います。

こういう時代の変わり目に、今回の都市計画マスタープランを作っていくというのは、良いタイミングでもあります。地域の皆さんにもご参加いただく良い機会になります。今まで都市計画マスタープランというと、あっても知らない人が多かったということですけれど、それはそれで良かったと思うんですね。個別の計画が、マスタープランの中で位置付けられて、全体として調和があるものができてくる。そういうことで良かったんですが、これからもう少しマスタープランが果たす役割が多くなる。というのは、新しいものを作るというよりも、成長が止まるとマネジメントをどうしていくか、ということがあります。新しく作るより重要になる時代になってくると思います。まちの全体像がよく見えるマスタープランを作っていくというのが大変大事になります。

引き続き皆さんからのご意見、ご支援をいただければありがたいと思います。

それでは、最後の議題でございます。「沿道まちづくりの取組について」につきまして、説明していただきたいと思います。

事務局より説明をお願いします。

報告事項3 沿道まちづくりの取組について 

【事務局】

それでは「報告事項3 沿道まちづくりの取組について」を、ご説明いたします。

こちらの報告事項については、現在、本市が取り組んでいる沿道まちづくりについて、取組内容などをご説明するものでございます。

まず、1取組概要については、本市では、新名神高槻・神戸間の整備や高槻東道路などが整備され、引き続き、新名神八幡・高槻間や高槻東道路延伸部・十三高槻線・牧野高槻線淀川渡河部などの整備が進められております。

これらの道路整備により、地域の交通利便性は、飛躍的に向上するものの、その沿道の多くは市街化調整区域であり、そのまま何も取り組まなければ地域の魅力が低下する土地利用がなされる懸念があることから、地域の方々と計画的なまちづくりに取り組んでいく必要がございます。

そのため、現在、位置図の四つの地域で、市と地域がそれぞれ役割を担いながら、まちづくりに取り組んでおります。

2取組状況について でございますが、まず、原地区では、市道原成合線の整備を契機に、地域がまちづくり活動を行われており、平成26年4月に、「原里づくり連絡会」を設立され、地域の魅力発信や特産品作りなど農地里山の保全と地域の活性化に向けた活動を行われております。

次に、成合南地区では、新名神高槻インターチェンジ直近の立地特性を活かした計画的なまちづくりを、過年度から地域が取り組んでおり、本都市計画審議会で区域区分、地区計画などのご審議をいただき、平成30年3月に都市計画変更を行ったところでございます。その後、8月に「高槻市成合南土地区画整理組合」を設立され、現在、仮換地指定を行い、産業系土地利用に向けた基盤整備等を鋭意実施されております。

また、これまでの道路整備に加え、今後、進められる道路整備等により、さらに交通利便性が向上する高槻東地域では、萩之庄・梶原地区と前島地区の2地区において、初動期のまちづくりに取り組んでおります。

まず、萩之庄・梶原地区については、高槻東道路などの周辺において「新駅設置と新たな市街地形成の検討」を行っており、平成30年4月から本市とJR西日本が検討を開始し、併せて阪急電鉄とも勉強会を行っております。その検討範囲については、図の青で塗られたエリアを対象としております。

また、本年6月からは、本市と地域の自治会、実行組合が意見交換などを行っているところでございます。

一方、前島地区では、十三高槻線沿道におけるまちづくりに取り組んでいるもので、平成28年8月に大阪府が、都市整備中期計画を改訂され、高槻東道路延伸部、十三高槻線の府道枚方高槻線から檜尾川大橋間、牧野高槻線淀川渡河部を新規着手路線として位置付けをされたことから、平成31年2月に都市計画変更が行われております。

まちづくりについては、平成29年4月に、地域が「前島街づくり推進協議会」を設立され、以降、道路整備と計画的なまちづくりについて意見交換を重ねているところでございます。

3今後の取組については、地域のポテンシャルを活かした計画的な土地利用に向けて、引き続き地域の方々とまちづくりに取り組んでまいります。

また、まちづくり熟度の高まり等、必要に応じて都市計画マスタープランや府区域マスタープラン等の各種都市計画への位置付けに取り組んでまいります。

以上で報告事項3の説明を終わります。

【会長】

ありがとうございました。只今ご説明いただいた報告事項3について、ご意見・ご質問等がありましたらお願いします。

【会長】

特に質問等はないようでございます。以上で本日の案件等は終了いたしました。事務局の方で今後の予定など、何かありましたらよろしくお願いします。

【事務局】

ありがとうございました。様々な貴重なご意見を頂戴いたしまして、我々といたしましても、次の検討に向けてより一層市民も含めた中で都市計画マスタープランの位置付けにおきましても、災害等色々な大事な視点がございますけれど、そういうことを踏まえながら検討していきたいと思いますので、また常務委員会等々も含めましてよろしくお願いいたします。

それでは、今後の予定でございますが、常務委員会を10月下旬に予定しておりますので、常務委員の皆様へ、改めてご連絡いたします。

また審議会につきましては、来年1月に、北部大阪都市計画生産緑地地区の変更についてのご審議や、本日報告いたしました都市計画マスタープランの改定について改めてご報告させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。事務局からは以上でございます。

【会長】

それでは、以上をもちまして令和元年度 第1回高槻市都市計画審議会を終了させていただきます。皆様、ご協力ありがとうございました。

参考

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