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令和6年度第1回高槻市公民館運営審議会
令和6年9月26日(木曜日)15時30分から17時10分
高槻市立城内公民館 2階 多目的・視聴覚室
14人
市民生活環境部コミュニティ推進室 城内公民館
(委員長)
それでは案件1「令和5年度公民館事業実施報告」に入らせていただきます。
お手元の資料に基づいて進めてまいりたいと思います。
案件1-(1)高槻稲穂塾について事務局より報告をお願いします。
(事務局)
「稲穂塾」という名前には、人生の年輪を重ねた方々が、経験や能力を活かし「実るほど頭をたれる稲穂」のように「謙虚な姿勢」で、多くの人と接し、自分を磨き、交流していこうという思いが込められており、60歳以上の市民を対象とした「公民館主催の講座」で、全公民館で実施しております。
毎年2月頃、各館ごとに募集を行い、応募者が定員を超えた場合は抽選としています。月1回の例会を基本に、臨時会や運営活動などを通じて「社会貢献と生きがいづくり」をテーマに、様々な取り組みを行っております。
令和5年4月時点の塾生は、すべての公民館の合計で、男性128人、女性489人、計617人でございました。
次に、活動内容についてですが、令和5年9月までは、コロナの影響により、令和4年度と同様、偶数月のA班と奇数月のB班に分かれて開催しましたが、10月からは、本来の毎月1回の開催に戻し、活動の充実を図ってまいりました。
また、講座内容の企画・運営については、「塾生が受け身でなく、自主的・主体的に企画に関わる方が、達成感や仲間意識の高まりなどを体感し、自身の生きがいに通じていく」との考えから、塾生から選出される運営委員を中心に、公民館職員と協力しながら進めております。
お手元の資料には、令和5年度に実施した各公民館別の全事業を掲載しておりますが、今回は、この中から2つの講座の紹介をさせていただきたいと思います。
まず、南大冠公民館の12月例会は「高校生から心肺蘇生を学ぼう」と題して、公民館近くにある大冠高校の生徒が事前に元消防隊員の同館の館長から救命講習を受け、その生徒が講座の企画、講師役を務めました。このような講座は、高校生にとっても貴重な経験となるばかりか、地域の特色が活かされた、多世代交流にもつながる結果となりました。
また今城塚公民館の11月例会「みそソムリエによるお味噌の話」は、芥川にあるカフェ店主の「みそソムリエ」を講師に招き、お味噌や発酵食品について学びました。味噌玉を作ったり、講師が持参した5種類の味噌を各自好みに応じてブレンドしたりと、みんなでお味噌を味わうひと時を過ごしました。
次に、「いなほ隊」についてですが、「いなほ隊」とは、各館の垣根を越えて社会貢献活動やボランティア活動を行うための塾生たちの集まりです。
「くるくるブックフェア」は、読み終わって不要になったお勧め本を、市民や塾生などから提供していただき、再活用を図る取組みで、令和5年度は、オープニングイベントとして書道パフォーマンスを実施しました。参加者は、約250人で、本の持帰りをされた方が162人、1,112冊の本が再活用されました。
「高槻まつり」の踊り連への参加については、令和4年度はコロナの影響により見合しましたが、令和5年度は、けやき通りに加え、新しく建設されたトリシマホールにおいても踊りを披露することができ、稲穂塾のPRと塾生の連携を深めることができました。
続いて「いなほの輪」についてですが、「いなほの輪」とは、現役の塾生や稲穂塾のOBで構成され、各公民館の塾生同士の交流と活性化を目指し、稲穂塾生の横のつながりを広げる企画等を実施しております。
「川柳勉強会・大会」では、3つのお題をもとに合計240もの作品が寄せられ、「特殊詐欺」というお題では、高槻警察とのコラボ企画で、優秀作品には、高槻警察から表彰状が授与されました。
また、「うたごえ広場」においては、50人を超える各館の塾生・OBが一同に集い、ハーモニーを奏でながら、交流を深めることができました。
日本の健康寿命は伸び続けており、稲穂塾のような取り組みの重要性は、ますます高まっていくと思われます。今後も継続して「社会貢献と生きがいづくり」について塾生自らが考え、進めていけるように、公民館は支援してまいります。
(委員長)
只今の報告についてのご意見等はございますか。
(委員)
「高校生から心肺蘇生を学ぼう」について、事前に高校生が救命講習を受けるとのことでしたが、それでどの程度のスキルを身につけることができるのかが少々心配なのですが、いかがでしょうか。
(事務局)
講座に参加してくれたのは大冠高校の保健委員の生徒たちで、救急救命について学校で学んだことを活かす場として今回の講座が企画されましたので、まったくそういった知識がない生徒ということではありません。
(委員長)
人命にかかわる重要な取り組みだと思いますので、今後も安全に十分配慮して取り組んでいただきたいと思います。
(委員)
地域のつながりを広げていくうえで、公民館の活性化が大きな力になると思いますし、その中で稲穂塾が果たす役割も大きいと思うのですが、受講者数の増減はどのような状況でしょうか。
(事務局)
平成28年度をピークに微減していましたが、令和2年の新型コロナウイルスによる活動停止期間を経て、大きく受講者数が減りました。今後も広報誌など、様々な媒体を通して稲穂塾の存在をアピールし、特に60代から70代前半の受講者増に取り組んでいきたいと思います。
(委員)
男女の受講人数に大きな開きがあるのはどうしてでしょう。
(事務局)
こうした傾向は長年にわたりみられ、何とか男性の参加を促すべく、努力しているところですが、なかなか難しいのが現状です。
(委員長)
今では夫婦共働きの家庭も多くなり、状況は変わっているかもしれませんが、以前は専業主婦の場合、早い時期に地域の活動に参加する機会がある一方、男性は退職後に初めて地域に目を向けることが多いため、こうした活動に上手くなじめないといった傾向がみられました。
これからは男性も積極的に地域での活動に参加することが求められますので、公民館でも、工夫して男性の参加を促進するようお願いします。
(委員)
募集人数と参加人数に差があるようですが、人集めという観点から現状をどのように認識されているのかお聞かせください。
(事務局)
稲穂塾は通年で各月の例会や臨時会に参加するスタイルの事業ですので、それぞれの取り組みに塾生全員が参加するわけではないため、募集人数と参加人数に差が生じています。募集人数と応募人数の関係いうと、以前は募集人数を上回る応募があり、抽選となる館も多くみられましたが、ここ数年は、先ほど報告いたしましたように応募者の減少がありましたので、定員の8、9割程度の応募状況となっています。
(委員)
例えば稲穂塾に参加する際には福祉タクシーが利用できるといったメンバーシップ特典のようなものがあれば、家に閉じこもりがちの高齢の方も、外に出るきっかけになるのではないかと思います。
(事務局)
現在市では、特定の市の主催事業に参加するとポイントが付与され、記念品交換や寄付ができるという「健幸パスポート」事業を行っており、稲穂塾の例会もそのポイント対象となっています。これも参加への一つの動機付けとなっていると考えています。
(委員長)
高齢になると家にこもりがちになりますし、特に先ほども話題となったように男性にこうした傾向が強いように思われますので、公民館でもぜひ更なる工夫をお願いします。
他に何かご意見等はございますか。
無いようですので、続いて1-(2)公民館統一事業について、事務局より報告をお願いします。
(事務局)
公民館統一事業の目的は、全公民館がそれぞれの地域の特徴を生かしつつ共通テーマに取り組むことで、市民の学習意欲をより高めるとともに、多くの市民の交流がなされることを目指した事業です。
成人講座「公民館で知る市政」は令和4年度から取り組んでおり、安全・安心、子育て・教育、高齢者・福祉など市民に役立つ情報を提供することで、市の政策・制度について理解を深め、市民生活がより豊かになることを目的とした講座です。令和5年度につきましても、日頃から耳にする市民の意見、施政方針や各広報媒体などをヒントにテーマを設定し、様々な部局の市職員や公民館職員が講師役となり、講座を実施してまいりました。この講座を通して市民だけでなく公民館職員も他部署の施策に理解を深める良い機会となりました。市政や制度について、市民の疑問・質問等にお応えできることが以前より増したと思っております。また、今後も市政について、市関連部署と公民館が連携を図り、より多くの市民が理解を増し、地元愛を深めるきっかけになればと考えております。
現代的課題講座「公民館ICT講座」につきましては、「総務省デジタル活用支援推進事業」を活用し、SNSの使い方やオンライン行政手続きの実施方法等の説明を行うことで、高齢者等のデジタル活用の不安を解消することを目的とした講座で、7館(阿武山公民館は2回実施)での実施でした。
青少年講座「公民館キッズチャレンジ」は屋外で道具を使い、友達と協力しながら何かを作る体験を通じて、子どもたちのチャレンジ精神を育むことを目的とした講座です。
同じく「こどもまつり」は、公民館利用サークル等と連携を図り、また子どもたちに主体性を持たせて参加させることで、多世代交流及び子どもの想像力や興味・関心を育てることを目的とした講座です。
これらの青少年講座は、新型コロナウイルス感染症が令和5年5月に5類感染症に移行されたことで、ほぼコロナ前と同様な形態で実施することができました。
乳幼児セミナー「公民館とびだせ絵本」につきましては、絵本の読み聞かせに加え、絵本の世界が深まる遊びや工作などを通じて、子どもの想像力と創造力を引き出すとともに、読み語りボランティアと子ども・保護者との多世代交流を目的とした講座で、12公民館での実施でございました。
これらの青少年・乳幼児対象の講座は人気講座が多く、若い世代の交流の場ともなっておりますことから、今後も工夫を凝らしながら継続して取り組む予定としております。
多世代交流講座「おはなし会」は、読み語りボランティア養成講座受講者に各館の「おはなし会サークル」に所属いただき、定期的に読み語りイベントを開催し、本を通じて「人と人を結ぶ場をつくること」を目的とした講座で、図書館併設の阿武山公民館を除く12公民館において実施いたしました。
「おはなし会」はボランティアの協力を得ずして実現できませんので、安全かつ充実した事業になるために事前打ち合わせを入念に行い、実施したところであります。また、既に公民館で活躍されているおはなし会ボランティアのスキルアップと、これからボランティアを希望される方の育成を目的に、ボランティア養成講座も実施したところでございます。今後も、ボランティア活動はじめ、多世代事業がより充実したものとなることを期待しております。
(委員長)
公民館統一事業につきまして、ご意見等をお受けしたいと思います。
先ほど質問がありました募集人数と参加人数との関係でいうと、統一事業についてはどのような状況でしょうか。
(事務局)
乳幼児や小学生を対象とした事業につきましては、保護者がスマホ等の情報端末を使い慣れている世代であることから、市の簡易電子申込システムでの申し込みが増えている状況です。
(委員長)
成人を対象とした講座は連続講座ではなく、ほとんど単独の講座ですね。
(事務局)
昨年度の成人講座等では、ほとんどが単独講座ですが、各館の事業の中で連続講座も実施しております。この後の案件の中に事例がございますので、そちらで説明させていただきます。
(委員)
おはなし会について、参加人数が非常に少ない回もあるようですが、この点についてはどのようにお考えですか。
(委員)
3館で読み語りボランティアをしています。当然、多くの子どもたちに聞きに来てほしいので、がんばっていますが、毎回人が集まるか心配しながらおはなし会を開催しています。
(委員長)
広報等はどのようにされているのですか。
(事務局)
他の講座同様に市の広報誌、ホームページ、チラシ等での広報を行ったうえで、図書コーナー等に来館された親子に声をかけたり、周辺の幼稚園・保育所等の施設にチラシを置かせてもらったりと、地道に周知に努めています。
(委員長)
いろいろ工夫して取り組んでおられるようですので、引き続き頑張ってください。
それでは続きまして案件1-(3)各公民館の実施事業について報告をお願いします。
(事務局)
各館の事業報告について、統一事業、各館の独自事業の順に2、3館ずつ報告いたします。
(芥川公民館、三箇牧公民館より統一事業について報告)
(委員長)
報告いただいた2館の事業につきまして、ご意見等をお伺いしたいと思います。
(委員)
三箇牧公民館の「こども工務店」について、ドリルやカンナを使って作業するということで、ケガの心配もあると思うのですが、実際にはどの程度まで子どもたちが関わったのでしょうか。
(事務局)
当日使用した材料は、組み立てキットのような状態に加工したものを用意していただき、ドリルやカンナかけは体験として取り組みました。
(委員長)
こうした危険度の高い講座について、改めて個別に保険かけることはありますか。
(事務局)
個別に保険をかけることはありません。
公民館事業の参加者のケガ等に対しては、施設賠償保険と事業参加者傷害保険に加入し、対応しています。
(委員長)
それでは引き続き、今城塚公民館、五領公民館より報告をお願いします。
(今城塚公民館、五領公民館より統一事業について報告)
(委員長)
ただ今の報告について、ご意見等ございますか。
ないようですので、続いて各館の事業について、富田公民館、南大冠公民館、北清水公民館より報告をお願いします。
(富田公民館、南大冠公民館、北清水公民館より各館の事業について報告)
(委員長)
ただ今の3館の報告について、ご意見等はございますか。
(委員)
夏休みの時期に、工作や自由研究の助けとなるような小学生向け講座を実施していただけると、保護者としてはとても助かります。
(事務局)
公民館としましても、できるだけたくさんの子どもたちに参加していただきたいので、参加しやすい夏休みに集中して青少年講座を実施しています。今後も、いただいたご意見を参考に、日程を意識した事業展開を図っていきたいと思います。
(委員)
夏休み期間中のどの時期が、子どもたちにとって最も参加しやすいですか。
(委員)
早い時期に宿題を終わらせたいと考える子どもも多いですし、8月は家族の予定が入ることが多いので、7月中が最も参加しやすいです。
最近はパソコンを通じて回答するような宿題も多く、プール登校もないため、どうしても家に引きこもってしまいますので、外に出るきっかけとしても、子どもたちが興味を持つような取り組みがあればと思います。
(委員長)
社会教育の現場においても、今の学校や子どもたちの状況を把握することが必要ですので、お互いに情報交換を図っていただきますようお願いします。
それでは続きまして、日吉台、如是、城内の各公民館より報告をお願いします。
(日吉台公民館、如是公民館、城内公民館より各館の事業について報告)
(委員長)
ただ今の報告について、ご意見をお願いします。
(委員)
日吉台公民館で実施された携帯電話を分解してリサイクルについて学ぶ講座について、とても面白い切り口だと感じました。また、先ほど話題となりました夏休みの宿題の件ですが、自由研究のような宿題は減少傾向にはありますが、対応いただけるような講座があれば助かる保護者も多いだろうと思っています。
様々な事業を実施されていますが、計画する段階で学校と公民館が情報交換し、お互いの要望を話し合える場があれば、双方にとってメリットとなると思いました。
(委員長)
この審議会が、学校教育と社会教育の連携の場としての役割も果たせるのではないかと思いますので、積極的に情報交換をお願いします。
(委員)
学校教育との連携ということでいうと、日吉台公民館で北日吉台小学校の総合的学習の時間を使った「昔遊び体験」などの取り組みをされていますが、どのような経過で実施されたのでしょうか。
(事務局)
学校から、総合的学習の時間の中で、地域の方々と関わる機会を作りたいという申し入れがありました。「春の花植え」「昔遊び体験」といった取り組みを通じ、子どもたちと稲穂塾生を中心とした公民館利用者との交流の場を作り、最終的に子どもたちが自分たちで講座を企画し、地域の方々招くという取り組みにつなげました。
(委員長)
それではこれをもちまして、案件1「令和5年度公民館事業実施報告について」の審議を終了し、案件2「令和6年度公民館事業実施予定について」の審議に入ります。
事務局より報告をお願いします。
(真上公民館、磐手公民館、阿武山公民館より報告)
(委員長)
ただいまの報告につきまして、ご意見、ご質問等をお受けいたします。
(委員)
各館とも知恵を絞って様々な事業を実施されているなと改めて感じました。事業を計画される際、講師探しに苦労されることもあるかと思いますが、この場には文化団体やスポーツ団体の関係者が出席しておりますので、ぜひ活用していただき、ご相談いただければ協力できることもあるのではないかと思います。
(委員長)
先ほどは学校教育との連携について論議がありましたが、公民館にとっては地域の様々な団体との連携も大切だと思いますのでぜひよろしくお願いいたします。
(事務局)
ご提案ありがとうございます。よろしくお願いします。
(委員長)
それではこれを持ちまして、案件2「令和6年度公民館事業実施予定」の審議を終了します。
案件3の「その他」につきまして、事務局より報告はございますか。
(事務局)
・公民館利用状況について
令和5年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことで、利用件数・人数ともに増加。図書貸出人数もレイアウトの工夫等を通じた図書コーナーの利用促進により増加。
・公民館施設の計画的改修について
阿武山公民館の空調設備の更新を実施
五領公民館外壁補修も実施予定
・公民館運営審議会の次回開催予定
令和7年2月頃に開催予定
(委員長)
ただいまの報告及び公民館全体に関しましてご意見等ございますか。
それでは、以上をもちまして令和6年度第1回公民館運営審議会を閉会させていただきます。
皆様のおかげで無事審議を進めることができました。ありがとうございました。
(事務局)
ありがとうございました。