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令和5年第13回高槻市教育委員会定例会会議録

ページID:115483 更新日:2024年1月23日更新 印刷ページ表示

令和5年12月13日(水曜日)午後3時00分、令和5年第13回高槻市教育委員会定例会を教育委員会室に招集した。

 

出席者

樽井 弘三 教育長
浦野 真彦  委員
美濃  律  委員
岡本 華世  委員
松村 洋子  委員

出席した事務局職員の職、氏名

教育次長 佐藤 美恵
子ども未来部長 万井 勝徳
教育次長代理 前迫 宏司
教育次長代理 杉野 暁子
教育政策推進官兼教育政策課長 藤田 卓也
就学前児童施策推進官 山口 紀子
教育総務課長 橋長 忠司
保健給食課長 松岡 広樹
教育指導課長 小寺 基之
教職員課長 平井新一郎
教育センター所長 丸山みち子
保育幼稚園総務課長 立田 晋平
みらい創生室主幹 阿部 倫子
教育総務課課長代理 高橋 直樹
教育指導課課長代理 西田 大世
教育センター所長代理 山本由紀子
教育総務課副主幹 平野 裕士
教育総務課副主幹 原田由美子
教育指導課副主幹 直原 考志
教育指導課副主幹 矢野 幸広
教育センター副主幹 尾崎  元
教育センター副主幹 川端 清史
教育センター副主幹 北野 広平
教育政策課主査 菊川 雅也
教育総務課主査 須増 摩耶
教育センター指導主事 北畑 謙一
教育政策課 芦田 諒太

議事日程

日程第 1 報告第  8号 令和5年度中学校チャレンジテスト(3年生)の概要及び結果について
日程第 2 報告第  9号 高槻市立認定こども園の配置数について
日程第 3 議案第38号 令和5年度歳出補正予算(第4号)教育費原案について
日程第 4 承認第13号 学籍変更(転校)裁決取消請求控訴事件に係る対応及び訴訟委任について

 

 

(午後3時00分開会)

 

 

樽井弘三教育長
 ただいまから、令和5年第13回高槻市教育委員会定例会を開会いたします。
 なお、本日の本会議に傍聴の希望がございましたので、許可をいたしております。
 本日の会議の出席者は5名でございます。なお、本日の会議の署名委員は、美濃委員 岡本委員にお願いいたします。
樽井弘三教育長
 ここで、令和5年第12回定例会会議録の承認をお願いいたします。
 会議録につきましては、事前に委員の皆様方にご確認いただいております。原案のとおり承認してご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育長
 ご異議が無いようですので、会議録の承認につきましては、原案どおり承認されました。
樽井弘三教育長
 次に、教育長職務代理者の指名について報告します。
 教育長職務代理者の指名につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第13条第2項により、教育長職務代理者を教育委員会委員のうちから、教育長があらかじめ指名することになっております。12月1日付けで教育委員として浦野委員が再任されましたので、引き続き、浦野委員を教育長職務代理者に指名させていただいております。よろしくお願いいたします。
樽井弘三教育長
 それでは、議事に入ります。
 日程第1、報告第8号、「令和5年度中学校チャレンジテスト(3年生)の概要及び結果について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

教育次長(佐藤美恵)                                (提案理由説明)
 ただいま上程されました、日程第1、報告第8号、「令和5年度中学生チャレンジテスト(3年生)の概要及び結果」の報告につきまして、提案理由のご説明を申し上げます。
 中学生チャレンジテストは、中学1・2年生は、平成26年度から、中学3年生は、平成28年度から実施しております。
 今年度につきましては、9月5日(火曜日)、国語、社会、数学、理科及び英語の5教科と11項目のアンケートを実施いたしました。
 資料左上、実施概要をご覧ください。
 本調査の目的ですが、4点ございます。
 1つ目は、大阪府教育委員会が、府内における生徒の学力を把握・分析することにより、大阪の生徒の課題の改善に向けた教育施策及び教育の成果と課題を検証し、その改善を図る。
 加えて、調査結果を活用し、大阪府公立高等学校入学者選抜における評定の公平性の担保に資する資料を作成し、市町村教育委員会及び学校に提供する。
 2つ目は、市町村教育委員会や学校が、府内全体の状況との関係において、生徒の課題改善に向けた教育施策及び教育の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、そのような取組を通じて、学力向上のためのPDCAサイクルを確立する。
 3つ目は、学校が、生徒の学力を把握し、生徒への教育指導の改善を図る。
 4つ目は、生徒一人ひとりが、自らの学習到達状況を正しく理解することにより、自らの学力に目標を持ち、また、その向上への意欲を高めることでございます。
 なお、調査結果につきましては、10月下旬に各校に返却されています。
 また、調査結果の公表につきましては、チャレンジテストの参加についてご審議いただいた際に、市全体の結果のみを公表し、学校別結果の公表は行わないこととご可決いただいております。
 この決議をふまえ、市ホームページに掲載する予定でございます。
 なお、結果等につきましては、教育センター所長より説明させていただきます。
 以上、誠に簡単な説明ではございますが、よろしくお願い申しあげます。

教育センター所長(丸山みち子)
 令和5年度中学生チャレンジテスト(3年生)の概要及び結果について説明させていただきます。
 引き続き、資料をご覧ください。
 市内全ての中学校3年生で実施いたしました、チャレンジテストの実施教科については、先ほど教育次長からの説明にありました通りですが、理科の調査につきましては、各学校の年間カリキュラムでの指導内容によって、A、B、C調査問題を各校が選択いたしました。
 今回の本市の調査結果についてですが、配付しております資料左中段に位置します「教科別・平均点比較(対大阪府)」の表をご覧ください。すべての教科について、大阪府の平均点を0.4(使用禁止)5.7点上回る結果となりました。
 その下にあります現3年生が受けたチャレンジテストの3年間の対府比の推移をご覧ください。
 3年間実施の全ての教科において、大阪府の平均を超えております。
 続きまして、右側の「得点分布グラフ」をご覧ください。
 国語科では、「情報の扱い方に関する事項」の得点率が他の区分と比較して低くなっています。今回のテストにおいて「情報の扱い方に関する事項」を問う問題は2問あり、そのうち1問は、国語科において、もっとも正答率が低かった問題でした。
 問題の内容としましては、生徒の野菜摂取量を増やすため、1日に必要な野菜摂取量が分かるグラフなどを活用しながら、自分の主張を90字(使用禁止)140字で記述し、表現する問題でした。
 今回の問題で問われているように、様々な情報があふれる現代社会において、情報を発信する際に、その情報の信頼性を確かめ、正しく伝える力を、授業の中で身に付けていく必要があります。
 記述式の問題は、選択式や短答式と比較するとこれまで無解答率が高い傾向がありましたが、今回はほとんどの問題において大阪府の無解答率を下回り、高槻市の子どもたちが最後まで書こうと努力した結果が見られました。
 社会科では、歴史的分野において、できごとを起こった順に並びかえる問題が、2問出題されていました。解答類型を見ますと、子どもたちが並び替えた結果の種類は様々でした。
 このことから、何年に何が起こったかというように、年代を暗記することを重要視するのではなく、歴史の大きな流れを、各時代の特色を踏まえて理解していくことが重要だと考えます。
 数学科に関しましては、すべての区分において府の得点率を上回っていますが、反比例の基本的な問題において、大阪府の平均を下回るなど、課題も見られました。
 理科につきましては、理科Bを選択した学校が少数であったため、非公表としています。
 理科Aにおいて、「粒子」と「生命」の領域について、平均点・得点率が府を若干下回っていますが、理科ABCの総合で確認してみますと、「粒子」「生命」の平均点と得点率は、府を上回る結果となっております。問題の分類で見ますと「思考・判断・表現」の観点や「記述式」の問題で、府及び高槻市共に得点率が低くなっておりました。理科においては、身近な現象や経験から得られた知識を、科学的な概念として捉えられるようにすることが重要であると考えます。
 英語科は得点分布のグラフからもわかるように、大阪府と比べて低位層が少なく高得点層が多い結果となっております。特に、メモや絵の内容と合うように、疑問詞を使って過去形の疑問文を書く問題や未来の予定を書く問題では、府を大きく上回る結果となっております。
 すべての教科において、府を大きく下回る設問はなく、高槻市の子どもたちがバランスよく学力を育んでいる様子がわかります。
 次に、資料裏面の「生徒に対するアンケートの結果」をご覧ください。アンケートにつきましては、昨年度までは8問でしたが、今年度は11問となっており、設問内容も変更されています。
 内容としましては、学習や授業に関すること、仲間との関わりに関すること、放課後の過ごし方に関するものなどがございます。
 過年度と今年度で、設問の内容に類似性が見られたものに関しましては、今回の3年生が1、2年生だった頃の結果も参考として掲載しています。
 これまでになかった設問は、3「授業中、思考ツールを使うなどして、自分の考えを整理したりまとめたりする場面がある」、4「授業中、PC・タブレットを使って、学級の友だちと意見を交換する場面はどれくらいありますか」などがございます。これらの設問から、高槻市では、授業の中で、思考ツールやタブレットが、自分の考えを整理したり友だちと意見交換をしたりする場面において活用されていることが分かります。
 他には、5「家で、自分の苦手なところ、必要なところを考えて勉強している」や、8「難しいことがあってもあきらめない」という設問がございました。
 学習指導要領には、「学ぶことに対して見通しをもって粘り強く取組、自己の学習活動を振り返って次につなげる主体的な学び」が大切であることが記載されています。
 今回の5番、8番の設問は、いずれも肯定的な回答が大阪府を上回り、高槻市の子どもたちが学ぶことに興味や関心を持ち、粘り強く学習している様子をうかがうことができます。
 設問11「普段、1日平均どれくらいの時間、学習以外にスマートフォンやタブレットを使っていますか」という設問ですが、昨年度までは「学習以外」という言葉は記載されておらず、子どもたちがどのような用途で使用しているのかは分からない設問となっていました。
 今回は学習以外の場面での使用を問う設問となっており、1日平均3時間以上スマートフォンやタブレットを使用している生徒が高槻市は50%近くいることが分かります。
 令和5年3月に内閣府が行った「令和4年度青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(概要)」によりますと、中学生のインターネットの利用状況は、平日1日あたり、平均利用時間は277分で、「動画を見る」と回答した割合が95.7%、次に「検索する」「音楽を聴く」が続いています。
 社会状況が変化し、放課後の過ごし方が多様化していますが、子どもたちが家庭で計画的に学習する習慣を身に付けていけるように、放課後の時間の使い方については家庭と連携しながら取り組んでいく必要があると考えております。
 今後も、第2期高槻市教育振興基本計画のめざす子ども像、「人や社会とつながり、学び続け、よりよい自分と社会を創る子ども」たちの育成をめざしていけるよう、教育センターとしまして、教職員研修を充実させ、質の高い授業づくりに向けて学校と伴走していきたいと考えております。
 説明は以上です。

樽井弘三教育長
 ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご意見ご質問はございませんでしょうか。

浦野真彦委員
 社会のテストの歴史的分野は、大阪府と高槻市ともに得点率が昨年度から大きく減少している理由を教えてください。

教育センター所長(丸山みち子)
 社会科の歴史的分野の得点率が減少していることについてのご質問ですが、昨年度の歴史的分野の得点率と比較しますと、大阪府は7.3ポイント、高槻市は8.5ポイント減少しています。
 昨年度の問題と傾向も似ており、得点率が減少した明確な原因は分かりませんが、社会のテストの特徴としまして、複数の設問に全て正しく答えられている場合のみ正解となる問題や、歴史上のできごとを正しく順番に並びかえられた場合に正解となる問題など、一部分を理解しているだけでは正解とならない問題があることが、難易度を高くしていると考えられます。
 社会は暗記する科目という印象がありますが、歴史的分野では、社会的な事象を、「時間の経過」や「人々の相互関係」に着目させたり、「違いや共通点」から因果関係を関連づけたりするなど、暗記することを重視するのではなく、子どもたちが思わず考えたくなるような課題を追求しながら授業を行うことが重要だと考えております。

樽井弘三教育長
 
他に何かございませんでしょうか。

美濃律委員
 理科は他の教科と比べると平均点がかなり低いですが、これは問題の難しさによるものなのでしょうか。
 そして、理科の課題はどのようなところでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
 理科の平均点が低い点についてですが、各教科の設問のうち、例えば平均正答率30%を下回る問題は、国語科2問、社会科4問、数学3問、理科4(使用禁止)6問、英語3問であり、結果として平均点が低くなったと考えられます。問題の難易度としましては、「密度、質量、体積の関係について理解し、活用することができる」、「異なる経路を通って届く光の道筋について考え表現することができる」という設問では、必要な情報を選択して計算して求める問題であったり、事象の理由や30字の字数制限などの指示がある問題だったり、難易度としては高かったと感じております。
 理科の課題としましては、計算問題では公式を覚えるだけではなく、公式の意味を理解し、計算できるようになることや、実験の方法を理解し、実験から結果を予想・考察するなど、思考したり表現したりすることに課題があると考えられます。

樽井弘三教育長
 
他に何かございませんでしょうか。

岡本華世委員
 英語について、大阪府と比較すると、得点率の低い生徒が少ないのはなぜでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
 市の取組として小学校低学年から英語に慣れ親しむショートイングリッシュタイム(DREAM)の成果が表れていることや文字指導の始まる高学年の外国語科において小学校英語専科指導加配を中心に授業改善が進み、スムーズに中学校へつながっていると考えています。
 中学校では、小学校の学びを生かして、情報を整理しながら自分の考えなどを英語で表現したり、伝え合ったりする言語活動を中心とした授業改善が進み、既習事項を繰り返し使用することにより学習内容が定着してきています。また、単元で学んだことをALTに伝えたり、英語でやり取りしたりすることにより「伝わった」「できた」という充実感につながることで、英語学習への意欲の向上につながっていると考えています。

樽井弘三教育長
 
他に何かございませんでしょうか。

松村洋子委員
 アンケートの3「授業中、思考ツールを使うなどして、自分の考えを整理したりまとめたりする場面がある」という設問で、「思考ツール」というのはどのようなものなのでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
 思考ツールとは、考えを比較したり、関係づけたりするなど、学習の中で思考する際に活用する様々な手法のことです。
 例えば、2つの意見の共通点と相違点を考える場合、「ベン図」と呼ばれる思考ツールを活用します。「ベン図」は、2つの円の一部分が重なった図が描かれているもので、重なった部分には共通点を書き思考を視覚化するものです。他にも様々な思考ツールがあり、学校現場でも多くの先生が授業で取り入れて実践しています。

樽井弘三教育長
 
他に何かございませんでしょうか。

浦野真彦委員
 アンケート調査の質問内容がかなり変わりましたが、これについて何かねらいがあるのかわかれば教えてください。

教育センター所長(丸山みち子)
 アンケート調査の質問内容が変更された大きな原因は、この間、求められる授業が変わってきているため検討をしたと聞いております。
 ねらいなどに関しましては、把握できておりませんが、大阪府が小学校5・6年生に実施しました「すくすくウォッチ」のアンケート項目や全国学力・学習状況調査の質問紙調査と内容が似ている質問もあり、何らかの比較ができるよう工夫がされていると推測しています。

樽井弘三教育長
 
他に何かございませんでしょうか。

松村洋子委員
 チャレンジテストの実施目的の1つ目に調査結果を活用し、大阪府公立高等学校入学者選抜における評定の公平性の担保に資する資料を作成し、市町村教育委員会及び学校に提供するとありますが、このチャレンジテストの結果は生徒の受験先を決定するにあたり、学力面でどのくらい影響するのでしょうか。

教育指導課長(小寺基之)
 受験先決定への影響についてですが、チャレンジテストの調査結果は学校の評定の平均がチャレンジテストを活用して定められた評定平均の範囲内に入っているかどうかを確認するもの、その評定が妥当かを確認するために用いられます。生徒個々の評定は学校が普段の授業やテストなどの学習状況を見て判断し、決定しますので、このチャレンジテストの結果が生徒個々の受験先に直接影響するものではございません。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。

浦野真彦委員
 昨年のチャレンジテストについての報告では、20点以下の子どもが教科により2.6%(使用禁止)6.9%で、そこにどのように焦点を合わせていくかということでした。今回は20点以下の子どもはどのぐらいいたのでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
 20点以下の子どもの割合は、2.2%(使用禁止)9.5%でした。授業がわからない、学力がついていないという子どもたちに焦点を合わせ、授業改善を継続することが重要だと考えております。教員は、学校の授業において、子どもたちに学力をつけるという使命がございます。教育センターとしましても、引き続き研究を進めていき、学校を支援してまいります。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。

美濃律委員
 大阪府の平均を全て上回っていて、先生方の努力の結果だと思いますが、今後どのように進めていくのか方向性があるようでしたら教えてください。

教育センター所長(丸山みち子)
 大きな目指すところは第2期高槻市教育振興基本計画だと捉えています。子どもたちが社会に出て、人や社会とつながり、学び続け、よりよい自分と社会を創る子どもを育成していくよう学校は子どもたちに力をつけていくことを進めていきたいと考えております。その指針の一つは学習指導要領でございます。
 子どもたちは3つの資質・能力をバランスよく育むこと、教育センターとしては、子どもたちが「わかった」「できた」「もっとやりたい」と思える授業を質の高い授業と捉え、その授業の創造を目指していきたいと思っております。

樽井弘三教育長
 先ほどの提案理由説明で理解しにくい表現があったので、説明を願いたいのですが、理科のところで、「身近な現象や経験から得られた知識を、科学的な概念として捉えられるようにすることが重要である」とありましたが、もう少し具体的に説明願えますか。

教育センター所長(丸山みち子)
 例えば、水を沸騰させる際に、次第に泡が出てきます。子どもたちは最初、空気だと考えることが多いですが、水の状態変化を学ぶと、沸騰時の泡は水蒸気だと科学的概念として捉えるようになります。このように身近な現象や経験から得られた知識を、理科の授業を通して科学的概念につなげていくことが大切だと考えております。

樽井弘三教育長
 つまり、子どもたちが経験していることを一つの科学的な法則を通して学び、経験と経験をつないで、重層的なものにしていくということでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
 生活の中の経験が科学的に説明できる力をつけていくことだと考えています。それは授業を通して法則や知識をつなげていくことが、科学的な概念として知識を深めていくと考えております。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。

浦野真彦委員
 アンケート調査のインターネットの使用時間について、内閣府の調査で中学生のインターネット利用が平日一日あたり平均277分、4時間37分とあります。今回のアンケート結果を見ると高槻市の中学生の平均使用時間は全国平均よりも少ないと考えていいのでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
 高槻市の中学生の平均使用時間が、全国平均以下かどうかは、今回のアンケート結果からは読み取ることができておりません。
 チャレンジテストのアンケート内容は、スマートフォンやタブレットを、「学習以外」の活用時間について問うていますが、内閣府のアンケート調査は、学習も含め、どのような用途で使用しているのかを問うものなので比較ができないところでございます。
 しかし、いずれの結果からも、子どもたちが多くの時間をインターネット等で利用していることは確認できますので、引き続きスマートフォン等の使い方や、放課後の時間の使い方に関しましては、家庭と連携をとっていく必要があると考えています。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。

岡本華世委員
 アンケートの10「普段、1日平均どれくらいの時間、本を読みますか。」の回答を見ると、タブレット等を使用している時間の結果とつながり、本を読む時間が少なくなっていると感じます。中学校では読書週間等の取組はあるのでしょうか。

教育指導課長(小寺基之)
 中学校では、生徒が読書をする習慣を身に付けられるように、例えば、毎朝始業前に10分程度読書をする朝読書というものを多くの学校が実施しています。また、おすすめの本を紹介するなど、各学校で生徒に読書を促すような取組があります。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。
樽井弘三教育長
 生徒に対するアンケートの結果を見て、学力との相関を読み取る必要があり、そうすることで学校教育の中でどういう取組をすれば、子どもたちに学力保障ができるのかということにつながると思います。そこでチャレンジテストの値打ちが出てくると思います。この11項目の質問で有意に学力と相関があるものはどれでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
 高槻市の結果について、相関がみられたものは資料が提供されていません。
 大阪府の結果について、相関がみられたものについての情報提供がありましたので、大阪府の情報について説明いたします。
 アンケートで肯定的に回答した生徒ほど、各教科の平均点が高い傾向がみられたものについては、設問1「文章や資料などを読むときに、どこが大事なところかを考えながら読んでいる。」、設問2「わからないことや知りたいことがあったとき、図書館資料やインターネットなどで調べている。」、設問5「家で、自分の苦手なところ、必要なところを考えて勉強している。」、設問6「あなたの学級は、違った考えや意見を受け入れる雰囲気がある。」、設問7「学校などで、他の人と協力し合うことができる。」、設問9「テレビや新聞、インターネットで社会的な出来事に関するニュースを見ている。」で肯定的に回答した生徒や、設問11「普段、1日平均どれくらいの時間、学習以外にスマートフォンやタブレットを使っていますか。」にて使用時間が短い生徒ほど、各教科の平均点が高い傾向がみられました。

樽井弘三教育長
 その中でとりわけ相関が高いものはわかりますか。

教育センター所長(丸山みち子)
 どれが高い、低いという情報提供はありませんが、比較的相関が高いと考えられるのは、設問2と設問5です。

樽井弘三教育長
 そうすると、学校の授業でどんな取組が必要か一定の答えが出てくると思うので、分析をしていただけたらと思います。
 設問6と設問7は正の相関関係がある答弁でしたが、私は非常に大きなことだと思っています。直接授業の中身ではないですが、子どもたちが安心していれる学級になっているかどうかが、学習の土台になると思います。前々から教員は感覚的に分かっていますが、落ち着いたクラス、安心できるクラス、居心地のいいクラスの子どもは勉学に向かっていく傾向が高いので、今後は分かっていることですが、学習指導と生徒指導の原点に立ち返ることも校長会や先生の研修等でお伝えいただきたい。もう少し分析は必要と思いますが、安全・安心が保障されてこその勉強だと思うので、それは不登校等にもつながるので、そういった視点でも分析をお願いしたいと思います。
樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。
 それでは、本件は報告案件でございますので、これをもって終了いたします。
 続きまして、日程第2、報告第9号、「高槻市立認定こども園の配置数について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

子ども未来部長(万井勝徳)                          (提案理由説明)
 ただいま上程されました、日程第2、報告9号「高槻市立認定こども園の配置数について」ご説明申し上げます。
 まず、項番1の「高槻市立認定こども園配置計画経過」でございます。
 公立就学前児童施設につきましては、平成28年9月に「高槻市立就学前児童施設の在り方に関する基本方針」を、平成29年4月に「高槻市立認定こども園配置計画」を、令和3年7月に「第2次高槻市立認定こども園配置計画」を策定し、民営化を含めた、整理・集約及び認定こども園化を進めてきたところです。
 続いて、項番2の「令和6年度からの就学前児童施設の方向性」でございます。
 令和7年度から公立幼稚園5園におきまして、3年保育を実施したあと、地域型保育事業を卒園した3歳児の受け入れ先として、認定こども園化いたします。
 また、適切な集団保育を実施するため、公立施設の整理・集約を行うとともに、第2次高槻市立認定こども園配置計画に基づき、教育・保育提供区域ごとに核となる認定こども園を設置いたします。
 なお、樫田幼稚園については、認定こども園化は行わず、幼稚園として残すこととします。
 これらの結果、令和15年度の公立施設数は、幼稚園が1園、保育所が0園、認定こども園が11園の計12園となる予定でございます。
 続いて、項番3の「教育・保育提供区域ごとの認定こども園配置」でございます。なお、認定こども園化を実施する園の名称については、仮称でございます。
 まず、第1区域については、公立認定こども園を2か所、民間認定こども園を1か所設置します。
 続いて、第2区域については、平成31年4月より運営している高槻認定こども園に加え、公立認定こども園を2か所、民間認定こども園を1か所設置します。
 第3区域については、公立認定こども園及び民間認定こども園をそれぞれ2か所設置します。
 第4区域については、平成24年4月より運営している桜台認定こども園に加え、公立認定こども園を1か所、民間認定こども園を2か所設置します。
 また、第5、第6区域については、令和2年4月よりそれぞれ五領認定こども園及び三箇牧認定こども園を運営しております。
 次ページには、参考として、令和6年度の高槻市立幼稚園園児の予定者数を掲載しております。
 以上、誠に簡単な説明でございますが、よろしくお願い申し上げます。

樽井弘三教育長
 ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご意見ご質問はございませんでしょうか。

浦野真彦委員
 園児の予定者数の一覧で、募集定員に比べて予定園児数が少ないですが、ピーク時からどれくらい減っているのか、そして、今後どのような人数になっていくのか教えてください。

保育幼稚園総務課長(立田晋平)
 ピーク時の正確な数字は把握しておりませんが、それぞれの園の条例上の定員が210人や140人など、4から5クラスが編成できる施設規模であることから、ピーク時と比べると相当数減っていると考えられます。
 今後も厳しい状況が予測されますので、今回お示しさせていただいているとおり、整理集約を行いながら、また、3歳児の受け入れを行うことで適切な集団規模を確保していきたいと考えております。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。

美濃律委員
 方向性として、施設を統合することが多いですが、通園される距離が長くなることについてお考えはありますか。

保育幼稚園総務課長(立田晋平)
 通園につきましては、基本的に保護者の方にお願いしていきたいと考えておりますが、今後、個別事由によって検討していきたいと考えております。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。

松村洋子委員
 保育所を認定こども園にすることで、待機児童についてはどうなっていくのでしょうか。

保育幼稚園総務課長(立田晋平)
 今回、公立の幼稚園を認定こども園化することで、保育需要のある2号認定子どもの受け入れを進めて、待機児童の改善に努めてまいりたいと考えております。
 保育所につきましては、民営化を含めて現在の受け入れ人数と今後の保育需要に対応していきたいと考えております。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。

岡本華世委員
 公立幼稚園では園児数が一桁台の園も多く、その分私立の幼稚園に通っているお子さんもたくさんいらっしゃると思います。統合してこども園になることで子どもが集団の活動で生活ができるかと思いますが、私立の存在はどのようにお考えでしょうか。

保育幼稚園総務課長(立田晋平)
 高槻市子ども・子育て支援事業計画では、公立、民間、市内外の私立幼稚園も含めた需要と供給から教育・保育の確保方策を設定していることから、公立だけでなく民間の施設も合わせた教育・保育の充実を図っていきたいと考えております。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。
 それでは、本件は報告案件でございますので、これをもって終了いたします。
 続きまして、日程第3、議案第38号、「令和5年度歳出補正予算(第4号)教育費原案について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

教育次長(佐藤美恵)                                (提案理由説明)
 ただいま上程されました日程第3、議案第38号、令和5年度歳出補正予算(第4号)教育費原案の決定につきまして、提案理由のご説明を申し上げます。
 本件につきましては、12月市議会定例会に追加提案されるもので、それに先がけ教育費原案の決定をお願いするものでございます。
 それでは、補正予算(案)1ページをお開きください。ここでは、全体の歳出額を記載しております。
 今回の補正につきましては、官民給与の均衡を図るための人事院勧告に準じ、本市におきましても、一般職の職員の給与に関する条例等の改正を行うことに伴い、人件費の補正を行うものでございます。
 各費目の補正額につきましては、2ページから4ページにございますとおり、給料、職員手当等、共済費において、それぞれ増額を行い、教育費の歳出予算補正合計額といたしましては、1ページの表中最下段にございますとおり、4千494万円を増額いたすものでございます。
 以上、誠に簡単な説明ではございますが、ご審議の上、ご可決賜りますようよろしくお願い申し上げます。

樽井弘三教育長
 ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。

美濃律委員
 一般職の職員の給与に関する条例等の改正を行うことに伴い、人件費の補正を行うということですが、一般職の職員は何名ほどいらっしゃいますか。

教育総務課副主幹(平野裕士)
 教育委員会全体で申し上げますと、約220名でございます。幼稚園については資料がなく把握できておりません。

樽井弘三教育長
 他に何かございませんでしょうか。
 それでは、無いようですので、採決に入ります。
 議案第38号、「令和5年度歳出補正予算(第4号)教育費原案について」を原案どおり可決してご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育長
 ご異議が無いようですので、議案第38号は、原案どおり可決されました。
 続きまして、日程第4、承認第13号、「学籍変更(転校)裁決取消請求控訴事件に係る対応及び訴訟委任について」を議題といたします。
 本件は、個人のプライバシーに触れることが予想されるため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項ただし書きの規定に基づき、秘密会にして審議すべきと考えますが、委員の皆さん、ご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育長
 ご異議がないようですので、本件につきましては、秘密会といたします。

 

-秘密会-

 

樽井弘三教育長
 以上で、本日の日程がすべて終了いたしましたので、閉会といたします。

 

 

(午後3時57分閉会)