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令和5年度第1回高槻市図書館協議会
令和5年10月5日(木曜日)午前10時から午前11時30分
教育委員会室
可
中央図書館
2人
7人
川瀬 綾子委員、瀬野 周馬委員、高田 聖美委員、高木 りゅうた委員、
松岡 洋之委員、南 靖子委員、村上 泰子委員
在任委員8名中7名出席につき、本会議は成立。開会に際し中央図書館長より挨拶。
<案件1>正副会長の選任について
会長として村上委員、副会長として松岡委員が選出される。
(傍聴の確認と許可)
<案件2> 「たかつき電子図書館」の貸出状況について(資料1、資料2により概要説明。)
会長:案件2について事務局の説明が終わりましたけれども、委員の皆様から御意見を活発にいただければと思います。いかがでしょうか。皆様が見ていただいている間に、私から1点、御質問させていただきたいのですけれども、相互貸借ですよね。特に北摂地域の7市3町の広域利用の推移を見てみますと、大幅に、高槻市から貸出すよりも、高槻市民が他市町から借りているというのが2倍ぐらい多いですよね。これはもしかすると、高槻市の蔵書が、他市町に比べて、魅力が低減しているということの現れではないかと思うし、そうであるならば、改善が必要ではないかと考えるのですけれども、その辺りいかがでしょうか。
事務局:相互貸借につきましては、まず初めに、リクエストという形で、利用者の方がこの本を読みたいと図書館にご相談されます。その際に、図書館でもまず、高槻市内の図書館にその本がないかどうかをお調べいたしまして、ない場合はまず、購入できるかどうかということを検討させていただきます。入手可能で、ほかの方の利用も見込まれるということを、複数名の司書で判断いたしましたら、購入を進めさせていただいて、通常の貸出しということになりますが、ただ、流通していないような資料、絶版になっているような資料、もしくは、地元の地域でしか流通していないような資料は、その図書館でないと借りられない、入手出来ないといったものもございますので、そういった場合は、この相互貸借の制度を利用させていただいて、お申し込みをするということで、相互貸借ができるよという周知も我々やっておりますので、相互貸借という方法が図書館でできるということの周知が広まったというところも、この要因の一つと考えております。
会長:ありがとうございます。一般の相互貸借に関しましてはそういう仕組みだと思うのですけれども、北摂7市3町の場合も同じでしょうか。
事務局:相互貸借は、お住いの図書館を通じてですね、他市町の本を借りられるのですけれども、広域利用に関しましては、御自身がその市町村に足を運んでいただいて、その市町村で貸出カードを作りまして、共通のルールとしては、図書が5冊、2週間まで借りることが出来ます。相互貸借は取り寄せに時間が少しかかりますので、御自分で足を運んで、その館で借りるということで、広域利用をされる方もいらっしゃいますけれども、なかなか足を運ぶことが難しい方は、地元図書館を通じて、北摂7市3町以外の図書館からも相互貸借ができるということもございますので、そういった方は地元の図書館を通じてのご利用になるかと思います。
会長:高槻市民は、高槻市の図書館に足を運ぶよりも、他市の図書館に足を運ぶ人の割合が相対的に多くて、他市の方が、地元の図書館ではなくて高槻市の図書館を使いに来る人というのが、相対的に少ないという風に見えるのかなと思いまして、同じぐらいだったら分かるのですけれども、倍ほど高槻市民の方が、他市の図書館に足を運ばれているというところ、少し課題なのかなと思いましたので、御質問させていただきました。すぐにはなかなか回答難しいかもしれませんが、ちょっとここを検討していただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
事務局:広域利用のことについて補足説明をさせていただければと思います。本市が、他市からお借りする方が多い状況ですけれども、本市にかかわらず、近隣他市を見ますと、豊中市、池田市、吹田市、摂津市、いずれも貸出しより借り受けの方が多い状況となっております。合わせまして、本市の貸出しのデータを分析いたしますと、芝生図書館での貸出しが最も多くなってございます。芝生図書館と申しますのは、高槻市の南部に位置しておりまして、お隣の茨木市に近い場所となっております。そういったことから各市とも、図書館の立地であったり、あるいは河川の状況とか、あるいは道路状況、公共交通機関そういった様々な図書館の設置状況で、利用者の方は垣根を超えて、お近くの図書館でお借りいただいている、ご利用いただいている、北摂7市3町の広域利用の特性をうまく活かしてお使いいただいているのかなと考えております。
会長:ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
委員:年報の9ページの5の元天神山図書館、今、読書支援センターとなっていますけど、築55年が経っているということで、これに対する改築というのか、そういった整備が今話し合われているのかどうかということをお聞きしたい。
事務局:実際問題、あの建物行きますと雨漏りもしたり、空調が壊れたりということで、一般市民の方は来られないのですが、職員が仕事する環境にはちょっとしんどい場所だというのは、我々も思っています。改善といいますか、空調を1台入れてもらって1部屋はよく効くというようになっている、そんな状況ですけど、いずれにせよご質問がありましたそこのやりようについては、具体の検討にはまだ入っていませんけど、何らかの形で早急にどうしていくかということについては、解決していかないといけない問題として、認識を当然に持っています。
会長:ありがとうございます。この件に関しましては、本日お休みの委員も、大変気にしておられまして、なかなか難しいところもございますでしょうけれども、建物の老朽化というのは、北摂は地震もあったりしますので、大変危険を伴うことでもありますから、その辺、具体的な検討を進めていただきたいと、私からもお願いをしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。他にいかがでしょうか。
委員:39ページの図書館の利用に支援が必要な方へのサービスですけれども、音訳ボランティアをしている身にとっては3,800という数字はすごい、やりがいがあるなと思っているのですけれども、郵送が80で、この3,800というのはやっぱり高槻市よりも、他県とかよその図書館から借りている方が多いということですよね。ダウンロード数が高槻の方も、この中に含まれているということでしょうか。
事務局:はい。その可能性はございます。個人の方が直接ダウンロードできるように、お家でパソコンでされる場合は、こちらも把握は出来ませんので。ただ全国から、小寺池図書館で作られた資料のダウンロードがどれだけあったかというのが、年間通して国立国会図書館からご報告いただいていますので、それが年々増えているというのは事実でございますし、あとは、図書館の貸出券をお持ちの方は、貸出冊数のところに、デイジー資料の貸出数というのが載っておりまして、分類別貸出件数というのがございまして、ハンディキャップサービス類似資料ということで、こちらの方が70点、貸出しに出ております。点字は145点ということです。
委員:小寺池に集中していて、多分対面朗読もそうですけれども、利用者がちょっと減ってきているということですね。
事務局:そうですね。こちらの貸出しはCDのような形で複写したものを貸出しするということになります。ダウンロードになりますと、御自宅のパソコンで取り込んで見られるという時間的なものがすごく短縮されるという便利なものもあります。
委員:そちらに移行してきているっていう時代の流れも。
事務局:それもあるかもしれないです。ただ、やはり全てダウンロードできるものがあるわけではないので、個別に小寺池図書館のボランティアの方に制作をお願いして作ってもらって時間がかかってでもですね、待ってそれを借りたいということで、それは逆に言いますと、個別のニーズに沿った形で、ボランティアの方のお力をいただいてしか出来ないサービスと思っております。
委員:ボランティアも増えていますのでどんどん依頼してくださったら嬉しいなと思いますので、またよろしくお願いいたします。
会長:はい、ありがとうございました。いかがでしょうか。
委員:市民の何%の方が、図書館の貸出カードを持っておられるのかという点と、あと貸出カードって何年間有効とされているのか、ちょっとお伺いしたかったのです。
事務局:貸出券の有効期間は5年間です。ただ、市民の割合というのは、ちょっと今、データとしては持っておりません。申し訳ございません。
委員:また後ほどでも結構ですので、というのも電子書籍の点と関わってくるのかなと思っていまして、どのような方々が電子書籍を貸出しされているのかという点とつながってくると思っているのです。図書館の利用が多い方々が電子書籍を利用されているのか、それとも少ない方が電子書籍を利用されているのか。また、どんなタイトルが人気とか、買取りとかレンタルどちらが人気なのかとか、一度電子書籍を契約して1年後にでもアンケートを取られた方がいいのかなと思っているのです。そことの関わりもありますので、一度どれぐらいの方が貸出カードを持っておられるのかとか、調査いただければと思っています。
会長:いかがでしょうか。
事務局:市民の何%の方というのはまた後程お調べさせていただくとして、電子書籍の利用状況の年代別の利用者数ですけれども、総数5,352名電子書籍をご利用いただいた令和4年度の内訳のうち、0歳から5歳までのお子さんは39名。6歳から12歳までの方が221名。13歳から18歳までの方が188名。19歳から30歳までの方が219名。31歳から40歳までの方が888名。41歳から50歳までの方が1,287名。51歳から60歳までの方が1,138名。60歳以上の方が1,372名となっておりまして、割合だけで見ますと、60歳以上の方が25.6%と最も多くなっております。次に多いのが、40代の方、41歳から50歳までの方が24%、その次に多いのが50代の方、51歳から60歳までの方が21.2%。こういった年代別の利用状況となってございます。
委員:ありがとうございます。
会長:60歳以上が1番多いということですけれどもこの辺りは、60代以上全部、ざっくりまとめてなので、そういうことを考えると、40代50代のあたりが非常にボリューム層なのかなという風に思います。はい、ありがとうございます。
委員:2点あるのですが、32ページのポスト返却数、先ほどの説明ではポスト返却の周知をしているということで増えているということですけど、小寺池から服部図書館まで、ここ数年で、ポスト返却数がかなり大幅に増えているのですがその要因は、どの辺りを考えておられるかお聞きしたいのですが。
事務局:ポスト返却32ページの資料にございますように、平成30年度のコロナ禍前は104万8,842冊となっておりまして、コロナ禍以降ですね、非接触型のポスト返却を全館で推奨しまして、令和4年度は194万2,598冊と、全体でほぼ2倍となってございます。内訳は今委員おっしゃったように細かく見ますと、確かに小寺池図書館では3.6倍となってございますが、芝生図書館でも3.2倍、阿武山図書館では3.7倍、中央図書館で1.4倍、最後に服部図書館で2倍という結果になっておりまして、全館で非接触型でとお願いした結果、このポスト返却が定着して、有効に御活用いただいているのかなと考えております。
委員:ポスト返却がこれだけ増えて、業務にある意味支障はないのですか。
事務局:阪急駅前以外は、ポスト返却しますと、一時返却で仮返却にかかりますので、それをもう一度、2次返却と言いまして、図書館司書や職員が、返却をかけて完全に返却をするわけなんですが、返却数が多いからと言って業務に支障が出るというようなことは、今のところございません。ありがとうございます。
委員:もう1点。点字図書ですけど、図書館じゃないのですけど障害福祉センターのゆうあいセンターの図書コーナーに、点字図書が幾つかありまして、点字に訳する活動をされているサークルの方からお聞きしたのですけども、点字図書を利用される方が年々減っていると。それは高齢化があって、ゆうあいセンターに来る方が減っているのと、あと音声とか、ほかの方法が普及しているというのも、多分そうなのですけど、ゆうあいセンターで作った点字図書があふれてきて、廃棄することになっているらしいですね、年々。かなり努力されて作っているものが廃棄されるのが非常にもったいないのではないかということで、例えば年報の54ページの図書セットの短期貸出のところで、小学校ですかね点字のものを貸出ししているとありますので、例えば、ここで廃棄するようなものを教材として使えないかなあとか、あるいは図書館の方で引き取って何か利用出来ないかというようなことをちょっとお聞きしたのですけど、その辺りどうですか。
事務局:ゆうあいセンターの点字の利用ということですが、あちらの管理は図書館から外れますので、実際のところ、どのぐらいがどうなっているのか、実際にあふれたものの状態がどうなっているのかとかいうこともありますし、何とも答えにくいです。学校の方はどうですか。もし、こういうのがあったとしたら、授業で使ったりできるのですか。
委員:私個人ですけれども、4年生を担任していたときに、ゆうあいセンターに子どもたちと一緒に行かせていただいたのですね。そのときに、そういう仕組みがあるとか、サークルの話を伺ったりとか、またあちらでは点字を拡大して見るような、虫メガネ的な、もっと立派なものですけれども、そういうものがあったりとか、見学させていただくという形で、その当時も交流させていただいたりしたことがありました。ですので、もしお貸しいただけるなら、とてもありがたいのですが、その時は貸していただけるような話ではなく、そちらでの体験とか、作っているお部屋みたいなものがありますよね。録音するお部屋もありました。そして、とてもそういう充実した施設だなあっていうのは思っております。4年生の方で点字とか、そういうことを勉強したり、今ちょっと4年生の教科書から点字はなくなってきているのですけれども、それでもやはりそういうような多様性の中で勉強していますので、また、ゆうあいセンターとも連絡を取らせていただいたり、校長会の方でも、こういうものありますよっていう、もっと広く、私の方からもお伝えしていきたいな、そんなことができればいいなと思います。
事務局:図書館の方でそれが活用できるかというのは、ちょっと見てみないと何とも言えないですね。
副会長:同様に中学校側からという形ですが、中学校も総合学習の中で、福祉体験とその中で、点字のことを、今年も1年生かな、少し研究したいだとか、自分たちでどういうものがあってどういうところで、そういうのが使われているのかということを、調べたりとかっていう学習をしていますので、何かこう活用という意図では、十分できる範囲にあると思っています。これも学校によってやり方がいろいろ違うと思うので、ただニーズとしては凄くあるところかなあと思いますし、各図書館様からいろいろこう、貸出し等させていただく書籍の中にね、そういうものが含まれておればね、学校の学習の中で、子どもたちに活かすことができるのではないかなと思いますので、今、連携がないという形であれば、それがもしできるのであれば、また何かの形でという風にすればいいのかなあと感じました。
会長:はい、ありがとうございます。私の方から、もう1点よろしいでしょうか。33ページにありますまちごと図書館事業について、お尋ねしたいことがございます。実は、こちらにつきましても、今日御欠席の委員から御質問をいただいておりまして、これは皆さんと共有した方がよい質問事項だなと思いましたので、私の方から少し御紹介をさせていただきたいと思います。まちごと図書館の事業というのも、もう何年かになってきたわけですけれども、まちごと図書館で、図書館ボランティアの方を活用したり、募集連携するというような御計画というのはありますでしょうか、ということをお尋ねになっておられます。この点、図書館の方で、どのように考えておられますか。
事務局:まちごと図書館は、公民館に図書を配架したり、あるいは貸出しをさせていただいたり、図書館の予約図書の受け取りや、貸出しをさせていただく。また、図書館員が直接公民館の方に、図書をもって貸出券を作ったり、図書の御説明をしたり、また御希望がある場合はおはなし会をしたりしている事業でございます。こういった事業を、円滑に行っておりますので、今のところボランティアの募集とか連携、計画っていうのは特に考えてはいない状況でございます。
会長:はい、ありがとうございます。このまちごと図書館事業をこれからどう、さらに発展させていくのかというのは検討が必要なところだと思いますので、引き続き御検討いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。時間もございますので、案件2につきましては、このあたりで締めさせていただきたいと思います。また時間が残りましたら、そのとき思いつかれたことありましたら御質問ください。それでは、案件3「第2次高槻市子ども読書活動推進計画の進捗状況について」事務局から御説明をお願いいたします。
<案件3>「第2次子ども読書活動推進計画」の進捗状況について
事務局:(資料3により概要説明。)
会長:案件3について事務局からの説明が終わりました。こちらにつきましても御意見などあればお願いいたしたいと思います。いかがでしょうか。全体を通じてですけれども、今後の方向性というところがですね、継続(現状維持)か新規の2つしか上がっていないのですね。これは、ぱっと見た感じ、停滞しているといいますか、前進の方向性みたいなものが、この資料からはあまり見えてこないように思えるのですね。もう少し何か同じ継続でも現状維持ではなく、少し向上のような方向性というのは書けないものでしょうか。
事務局:こちらの資料を作成するに当たりまして、この欄は、6つの種類から選択できるように作成しております。6種類のうち、1つ目が継続(拡充)、2つ目が継続(内容を変更)、3つ目が継続(現状維持)、4つ目が変更、5つ目が新規、6つ目が廃止、この6種類の中から、各担当課が回答するにあたって、選択をしていただいた結果が今回の調査票となってございます。会長がおっしゃっていただいたように継続(強化)、あるいは(拡充)がもっとあってはいいのではないか、ということではございますが、なかなか事業を強化、拡充するに当たりまして、予算と人が確保出来なければ、実行に至らないことがあり、継続(拡充)までには至らないとも、継続(現状維持)を選択した項目もあったのではないかと思います。例えばですけれども、図書館では、資料の2ページの「絵本のひろばを開催するためのセットを貸出しする。」という項目がございます。絵本のひろばにつきましては、継続(現状維持)にしておりますけれど、図書関係のイベントをする際にこの絵本のひろばセット、本と面展台の貸出しをさせていただく事業ですけれども、より多くの方に知っていただき、御活用いただきたいなと思い、今年度、要綱改正し、現在、周知方法を検討しているところでございます。資料の3ページ目に記載しています「学校図書館に、授業の単元のテーマごとにまとめたセット貸出しを行う。」という項目がございます。こちらにつきましても継続(現状維持)にしておりますが、セット貸出しの利用方法を、現在各学校からFaxで申し込み受け付けをさせていただいているところなのですが、希望が重なった場合は、事務局で抽選とさせていただいていますが、例えば修学旅行前に、平和セットの貸出申し込みが非常に多くなっていまして、同じ時期に重複して学校から申し込みがあります。セットの数を増やしてはいるものの、希望が外れる学校もありまして、その場合には、学校に利用いただけないという状況もありますので、各先生が、図書館に直に出向いていただいて、平和に関する本を団体貸出で借りていただくようなこともしてはいただいているのですけれども、こういったセット貸出しの貸出方法も、Fax以外の方法で受付けできないかなっていうことを、模索、検討しているところでございます。このようにいろいろですね、文字では、継続と書いておりますがただ、それぞれに課題を持っておりまして、図書館各館でいろいろ考え、更に充実した図書活動ができるように検討しておりますので、図書館だけでなく、図書館関係以外の他課でも同様かと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
会長:ありがとうございます。もし拡充ということが結構大がかりなもので、予算とか人とかをつけないと駄目なものであるとしたら、現状維持との間にもう1項目、何か選択肢があるといいのかな、と思いました。せっかく今お話いただいたように、各館御努力されているところが見えないことは非常に残念なことだと思いますので、御検討いただけたらと思います。ほかにいかがでしょうか。
委員:電子図書ですけれども、子どもに限らず全般的になるのですが、先ほどの年代別の利用というところを分析というか、そういうのも、今後されると思うのですけど、それを踏まえた上で、電子図書の蔵書計画みたいなものがあるのですか。今から増やしていくと思うのですけれども、どういったことになったらいいのか。
事務局:昨年11月から開始いたしまして、まだ1年になっていないところで、都度、利用者層の年代別の分析であるとか、あるいは貸出しされたリスト50はどういった内容であるとか、借りられてない本はどういった本かというのを、資料を出して検討しております。十分に市民の利用状況を注視しながら、その目指す蔵書数を検討してまいろうと考えております。
事務局:補足しますと、電子図書館を本市が導入するにあたり、先に導入している図書館にどんな感じかというようなことも、いろいろ聞いたりしたのです。その中で1つ印象に残っているのが、入れた当初1年ぐらいは皆借りると、そこからずっと下がってくるのです。蔵書数の問題なのか、電子図書自身の限界なのかわかりませんが、下がっていく。その下げ止まりを見ているのだといった話もありました。本市はまだ1年たっていませんから、大いに借りていただいている最中というのもあります。だから、最終的にどうしていくかということを見るには、ちょっとデータとしてまだしんどいのかな、とは思っています。スタートのときに、大体2000冊ぐらい買える予算をつけていただいたのですが、よその市もスタートするときは2,000という数字が結構多かったので、他市に倣ったのです。蔵書数が2,000ちょっととなっていますけれども、今年これから入って来ます。同じ予算をいただいていますので、4,000冊ほどにはなるかと思います。最終3月末時点ということになりますが。そういうことも見ながら、数字の推移をみていきたいと思っています。
会長:他にいかがでしょうか。指名をして申し訳ないのですが、PTA協議会の方からも、子ども読書活動というのは非常に関心がおありなところかなと思うのですけれども、どのようなご感想をお持ちでしょうか。
委員:電子図書館で児童書を増やしていってくれるというのは、すごくありがたいなと思っていて。小さい子がいる間に本を借りてしまうと、破ってしまったりとかするので、それで電子書籍って向いているなあと思いながら、この数字を見ていたのですけど、そういうとこを伸ばしていきながら、ブックスタートで0歳から6歳児の貸出券を登録と、これも5年後更新になる感じなのですか。だからそのタイミングは難しいなというのは、これ見ていて思っていました。何かお知らせとかあったらいいのですけど。多分、何もなかったらそのままね。子どものときは借りられるかもしれないですけど、何かそこだけ期間を延ばすとかいうことができるのかなというのは、見ていて思います。
会長:ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
委員:1点、こちらは図書館が担当課にはなっていないこところですけれども、2ページ目のナンバー2のところの教育指導課が担当課になっているところです。ここの取組のところには、学校司書がと書かれているのですけれども、令和4年度の実績のところは学校司書ではなくて、学校図書館支援員や読書活動協力員ということになっています。このあたりの整合性ということを、教育指導課はどう考えられるのかという点を、また終わってからでも御検討いただければと思います。この辺りは以前からずっと、公立図書館と学校図書館の問題点として、長く議論されてきたところかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
会長:後からということでございますけれども、取りまとめを図書館でされているので、もしここで何か事務局からございましたら、コメントをいただけたらと思いますが、よろしいですか。後ほどということでございますので、ありがとうございます。私も1点同じところですけれども、学校司書ではなくて司書教諭について、これは要望として発言させていただきたいのですが、司書教諭の配置59校中58校で、1校は11学級以下のために配置していないということなのですね。もちろん法律で、今12学級以上というのは必ず置かなければならないということではあるのですけれども、11学級以下は置かなくてよいということではなくて、当分の間、置かないことができるという条文でございますので、11学級以下であってもやはり学校図書館の活用というのは重要なことでございますので、ここも、司書教諭の配置ということを御検討いただければと思います。他いかがでしょうか。
委員:第2次子ども読書活動推進計画や新たに電子書籍の導入ということが進んできていますけれども、図書館の収集方針や選択基準は、多分令和3年のときにも、そういった話が出てきていたかなと思うのですが、改定されていますか。
事務局:電子書籍を導入いたしましたときに、収集方針の改正をいたしております。
委員:ということであれば、年報にも改正を入れていただけると良いかなと思いますので、追加をお願いします。
会長:よろしくお願いします。他はいかがでしょうか。この計画の中に、外国にルーツを持つ子どもたちへのサービスが入っていたかと思うのですが、年報には、その外国にルーツを持つ子どもそれから大人に対するサービスの項目というのは、ちょっと私ざっと見たところ、見当たらなかったのですね。もしあったら、御指摘いただければと思うのですけれども、もしないのであれば、子ども読書計画の中ではその辺も、目配りをして進められるということですので、年報でも分かるような形になっている図が望ましいのではないかと思いました。学校図書館からは何かございますか。
委員:子どもたちは本当に本が好きで、先ほどから電子図書の話がたくさんあるのですが、ギガスクール構想の中で、子どもたちに1人1台パソコンを持ってはおりますけれども、やはり本を手にとる紙の質感であったり、直に絵を楽しむということをすごく楽しんでいる子どもが多いです。それから、調べ学習の中で本当に市立図書館にはお世話になっていて、まちごと図書館事業でも年間を通して本を貸していただける、そして連絡便を通してセット貸出しであったり団体貸出をさせていただいている。本は本当に重いので、今欲しい本を連絡便で定期的にお貸しいただける、そのことが、今の教材の中でも、親子教材といいましょうか、今ちょうど1年生が海のかくれんぼというものをしているのですが、それを学び、今度は海の生き物について調べてみようというもので、教室の横には、その関連の図書が、市立図書館から貸していただいた本が各教室に並んでいます。偉人のことについて、先達のことを学ぶときにはやはり、そのような本を貸していただいて、教室の横に並んでいる。学んだあとに、更に今度は自分で興味を持ったこと、更に深めたいことを、もちろんパソコンでも通じていますが、なかなか小学生、発達段階の中で、ネットで調べたたくさんの情報の中から取捨選択をするなど、とても難しいですので、担任とか司書教諭、それから本校でいうと支援員さんですが、連携して、こんな本がいいのではないか、こんな本を用意したら子どもたちが喜ぶのではないか、役に立つのではないかというのを、単元が始まるまでに、相談をしまして、またわからないときには図書館にも相談させていただいて、いつも子どもたちが手元に今学んでいることに近いものがあります。そしてまた、図書館の中でも、図書委員さんを中心にして、いろんなイベント、先日では、本の宝探しということをしておりまして、幾つかの項目、3つヒントを図書委員さんが出して、それを子どもたちが図書館中を探す。とても喜んでやっていました。でもそのことによって、楽しいことだけではなくて、図書室にはこんな本があるのだという新たな発見であったり、今度これを借りてみようみたいな声も、そのイベントの中でございます。いろんなアイデアを支援員さんそれから協力員さん、そして司書教諭、担任が一緒になって、校務分掌の中で、図書館推進委員というのがございますがその中で、今までは支援員さんとか協力員さんにお願いしていたものを、仕組みが変わっていく中で教員が主体になって、そして、専門家であられる図書館であったり、学校に位置づいている支援員等と相談しながらやっているのが今の状況です。本当に子どもたちは本が好きで、手に取る、同じ本でも教科書で見るイラストと本の中が違う、そして手でめくること、この喜びといいましょうか、ちょうど10月本校におきましては、図書館祭りとか推進月間としていまして、玄関に入ると今月は3冊借りられますよとすると子どもたちがそれを見て「やった」と言うのです。なかなか居場所が教室の中で見つからない子どもたちもいるのですが、休み時間図書館に行って、座って本を読むと、これもまた休み時間の過ごし方、学校の良さかなあと思っています。また学校には語り部さんという方たち、読みがたりというコーナーがありまして、特に今月に関しては、強化月間としておりますので、各教室に1時間入っていただいて、ボランティアの方々からいろんな手法で、本を見つけてきてくださって、子どもたちに1時間、普段は朝の10分間ですけれども、読み語りが終わってから私もその方たちの会に参加させていただくのですけれども、本校が島本町に近いということもありますので、やはり島本の図書館、行きやすさみたいなのもあったりするのかなと思います。クラスごとに、素話であったり、手遊びを入れたり、いろんなことで子どもたちといろんなジャンルの本に出会わせていただけるということがすごくありがたいなあと思っています。私自身は、学校図書館協議会の方にも関わらせていただきまして、今年は府の方にも出向かせていただいているのですが、高槻の中にいて、本当にこれほど図書館の皆様が学校に対して協力いただいて、本を子どもたちに出会わせる機会をたくさんいただいていることに、よそに行って初めて気がつくというか、今後とも御協力をお願いしたいと思います。年間1回だけは、協議会の総会にも、図書館の方に参加していただいて、教員が図書館の見学、配架について御指導いただいたりというのも、今年度進めているという風に聞いております。いろいろな形で、本と出会うこと、これは人生を豊かにするために大切なことで、ブックスタートで出会ったからかなと思うのですが、子どもたちは、本が好きです。なかなか大人になると、読む時間がなくなるかと思うのですが、読むだけではなくて今調べ学習という形で、いろんな知識を広めたり、発展させていただいたりする機会が増えております。セット貸出しはさっき言われたように、なかなか借りられないのですが、今年度から始まる学校図書シン100万冊計画、この中で、セット貸出しでお願いする本は、例年決まっていたりもする、平和であったり先ほどの点字であったり。ですから、この計画を今実施する期間になっているのですが、それを通して、なかなか借りられないものについて、学校でも揃えたらどうかなあということで選書についても、今頭を突き合わせて先生たちとそれぞれの学年担当が、考えているところです。また今後ともよろしくお願いいたします。
会長:ありがとうございます。中学校の方からどうでしょう。
副会長:今小学校の方からも、本が好きだという話がありましたけど、やっぱり中学生も一緒なのですよね。図書館の開館の日が、協力員さんの加減で、毎日出来なかったりするところを、チームエイターというボランティアを募りまして、1日でも多く開館できるような体制を取ると子どもたちが本当に喜んで、図書室に来ます。協力員さんが、借りた冊数によって、借りられる本の量が変わるという、シルバーカード、ゴールドカード、プラチナカードみたいな工夫をしてくださって、それを子どもたちは、僕はここまで借りられるようになったみたいな、やっぱり自信になるとか、それから、電子書籍も確かにね、魅力的ですね。特にさっきのニーズがある我々の世代のような、図書館に通いにくい、仕事をして帰る頃には閉まっているというような、ニーズのあるところには非常にいいと思うのですが、子どもたちはやっぱり手にとってページをめくるという作業が、ただそれだけで、刺激になっていると思うのです。活字から得られる、感受性を豊かにする感覚というのは、すごく養われると思いますし、朝読タイムといって、ほんの10分程度ですけど、毎日読書をして活字を目で追うというトレーニングをしているのですが、やっぱり慣れてない子は、活字が2文字ずつぐらいしか目に入ってこないのですが、それが3年間、中学3年間通してやることで、だんだん3文字、4文字、5文字と見える活字量が増えてくると。内容理解力がどんどんと上がってくる。本をめくりながら、活字を追っていくということで、学力が伸びていくというところにも繋がっていると思うのですよね。義務教育学校において、図書館の充実を図る取組をしているのですが、子どもたちが今学ぶ時に、自分の疑問の答えをどうやって探せばいいのかといって、タブレットで一生懸命探すのですが、情報が余りにも多くて、本当なのか嘘なのかを判別するのにすごく時間がかかるので、書籍の中から得られる情報というのは、信頼性の高いと感じられるものが多いですから、子どもたちもやっぱり調べ学習がしやすかったりします。そういう意味でいくと、先ほど申し上げたようなこの現状維持ではなくて、少しこう、ちょっとステップ上がるよとかいう感じの文言があると、とてもいいなあという風には感じました。我々職員の方がね、図書館と連携をしながら、自分たちがやりたい教育に活用できるかということを知らない部分もたくさんありますので、校長会でももちろん広げていきたいと思いますが、これから発展していけるような、取組へと回していきたいなという風に考えています。今後ともどうぞよろしくお願いします。
会長:ありがとうございます。今お二人からお聞きしたように、非常に高槻の図書館、このあたりの力を入れて頑張っておられるというところがわかりましたので、今後の方向性もそうですし、実績のところも、冊数とかそういう数字だけではなく、こういうことを実際にやっていますというような記述もあると、もう少し前向き感が出てくるのではないかと思いました。他にいかがでしょうか。またお気づきの点もあろうかと思いますけれども、それについてはまた個別に事務局にお知らせいただくなどしていただければと思います。それでは、その他の案件といたしまして、事務局から何かございますか。
<案件4>その他 機構改革について
事務局:(資料4により概要説明。)
会長:今の件につきまして、御意見、御感想などがあればお願いしたいのですけれども、いかがでしょうか。
委員:図書館としての業務は今までと変わりないということだと思うのですが、それだったら、別に市長部局に移す必要はないのですけれどね。市長部局に移管するということは、高槻市としては、今後何か図書館行政について、何か別の考え方があるのかな、と考えてしまうのですけれども、今の市長さんはわかりませんが、今後、どんな方が市長になるかわからないという中で、市長部局に図書館が動くということで、市長の政策に図書館が振り回されるっていうことにならないのかなというのがちょっと懸念としてあります。それは意見として申し上げておきます。
会長:はい、ありがとうございます。欠席されている委員からも、学校との連携支援というのが今後どのようになるのかということを非常に心配されておられるところですし、私自身も心配をしております。部局が離れているということで、意思疎通というのが、どうしても今までよりは密ではない方向に行くのではないかと思うのですね。そんな時に、先ほどの子ども読書活動推進計画1つ取ってみてもそうですけれども、計画を進めていこうとするときに、ほかの部署との連携というところでですね、何かもどかしい思いを図書館がされないかというのは非常に心配をいたします。現状どおりだということもおっしゃいましたけれども、市長部局の直轄ということで、市長さんが替わられたり、あるいはお役所も人事異動がありますので、そんな中で継続的に考え方を維持していくというところはですね、何らかの形で、議事録なり何なりに残しておいていただきたいというのは切に願うところでございます。よろしくお願いいたします。他にいかがでしょうか。ありがとうございます。予定されていた案件は以上でございます。最後に事務局から何かございますか。
事務局:いろいろ御意見いただきまして、本当にありがとうございます。今後に活かしていきたいと思います。前回の協議会で申し上げたかもしれないですけれども、図書館を取り巻く状況は本当に変わってきているのですよね。いろんな情報を手に入れるというのは、図書館だけじゃなくインターネットから簡単に手に入る。スマホですぐ見れば正しいかどうかは別にして、調べることができるというようなことがあります。そんな中で電子図書館も入ってきています。町中を見たときには町中の小さな書店ですね、本当に高槻なくなりました。書店が残っているのは大きな書店さんが2つ3つ確かあったかと思うのですが、町中を歩いていて、ここに本屋がっていうことがもう全部消えているというような状況です。そんな中で、図書館を利用者市民の方がどう利用されていくのか、一方で本を欲しいと思えば、ネットで、次の日に届きます。そんな状況の中で、図書館のありようというのは本当に考えていかないといけないと。最近出来てきた図書館を見ていますと、本市の図書館は蔵書を増やしてきっちり管理して、利用者の方にそれを提供するというところを軸にやってきたように思うのですが、利用者の方がくつろいでソファに座って、コーヒーでも飲みながらくつろいでもらう、そういう図書館というのがまた出てきています。蔵書数を減らして、書架を減らしてでも、ゆったりする場所を増やして、ソファを置いている。お隣の茨木市でも「おにクル」という図書館が建設中で、ネットでしか見ていませんが、そのような施設かなという風に思っています。そんな中で市民ニーズ、図書館の本旨といいますか、そこはきっちり守っていかないといけないと思いますけれども、一方で、利用しやすい図書館をどういう風に作っていくかが課題だと思っています。そんな中で、図書館協議会、いろいろなご意見を伺いながら、市民の利用に供する、多くの方に利用していただける図書館を作っていきたいと考えております。今後ともどうぞよろしくお願いします。本日はどうもありがとうございました。
会長:それでは、これにて、令和5年度第1回高槻市図書館協議会を閉会いたします。皆様ありがとうございました。
(以上)