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こんにちは。市民生活環境部長の松本です。
秋も深まり、朝夕の空気に肌寒く感じるようになりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。街路樹の葉も色づき始め、季節の移ろいを感じる今日この頃です。寒暖差のある時期ですので、皆さま、体調管理には十分お気をつけください。
さて、今回は地域の脱炭素化に向けた新たな取組についてご紹介します。
高槻市では今年の6月に、「地域脱炭素推進コンソーシアム 関西まちWe’ll」と連携協定を締結しました。
このコンソーシアムは、阪急電鉄、JR西日本などの公共交通事業者が中心となり、脱炭素の取組などを通じて、関西をより住みやすい地域にしていこうという思いで結成された共同事業体です。
この協定では、再生可能エネルギーの導入促進や公共交通の利用促進など、まち全体の環境負荷を減らすことを目的とした連携プロジェクトに取り組みます。
具体的な連携プロジェクトとして、「関西エネワ」が9月からスタートしました。
「関西エネワ」には、太陽光発電設備を所有する市民や事業者の皆さまが参加でき、ご参加いただいた方には、商品券やポイントなどの特典が贈呈されます。参加者の皆さまには、ご自宅等で使用した太陽光発電の電力量を、コンソーシアムへ情報提供していただくご協力をお願いしています。この電力には、二酸化炭素の排出量を減らす効果(環境価値)があり、「J-クレジット」という形に変えることで、さまざまな地球温暖化対策に役立てることができるようになります。
コンソーシアムは、これらの手続きの窓口となり、得られたクレジットを公共交通の環境改善などに活用し、また高槻市も寄付を受け、エコハウス補助金など再生可能エネルギーのさらなる普及促進に活用します。

ここで対象となる自宅で使用した太陽光発電電力の環境価値については、自らが手続きを行い、クレジット化することも可能ですが、手数料などの負担が大きいため、多くが活用されないままとなっています。今回の「関西エネワ」は、このように活用されていない環境価値に着目し、これらをまとめてコンソーシアムがクレジット化し、地域の脱炭素化などに役立てることを目的とした取組です。
関心を持たれた方は、ぜひ「関西エネワ」のホームページを一度ご覧ください。
関西エネワホームページ<外部リンク>
脱炭素をはじめ、環境への取組は、行政だけでなく、市民・事業者の皆さま、そして地域全体で進めていく必要があります。
未来の高槻を、より快適なまちにするために、みんなで力を合わせていきましょう。
それでは、季節の変わり目、どうぞご自愛ください。
(参考)
J-クレジットとは、「省エネなど二酸化炭素等の排出削減に役立つ取組を“環境価値”として数値化し、売買を可能にしたもの」です。たとえば、太陽光発電などの再エネ設備や、LED照明などの省エネ設備の使用による二酸化炭素排出削減量を、取引可能なクレジットとして国が認証します。認証された二酸化炭排出削減量は売買できるようになり、提供者は売却による収益で、更なる再エネ設備へ投資をしたり、企業などの購入者は、事業活動に伴う二酸化炭素排出量の削減に充てたりすることができます。
J-クレジット制度ホームページ <外部リンク>

松本 憲道
1970年(昭和45年)生まれ。高槻市民。2021年(令和3年)4月から現職。