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私って糖尿病予備群?まずは簡単なチェックから始めましょう
糖尿病とは
血糖値をコントロールするホルモンであるインスリンが十分に働かないために、血液中を流れる糖が増えてしまう病気です。
インスリンの分泌量や働きが低下すると、血糖値が高い状態が慢性的に続きます。
糖尿病は発症原因から1型と2型に分けられます。1型は遺伝などでインスリンを合成できないことが原因で、2型は飲み過ぎや食べ過ぎ、運動不足などの生活習慣が原因で発症します。 令和5年国民健康・栄養調査によると、日本では20歳以上の成人男性の6人に1人(16.8%)、女性の11人に1人(8.9%)が「糖尿病が強く疑われる」とされ、糖尿病は今や身近な病気です。しかし、糖尿病は痛みなどの自覚症状が少ないため、健診で初めて血糖値が高いことがわかり、糖尿病の疑いを指摘されても治療を受けない人が多くいます。血糖値が高いままだと、血管がもろく詰まりやすくなり、目や神経、腎臓を傷つけ、最終的には失明や足の切断、透析治療が必要となる可能性があります。生活は不自由になり、医療費も高額となります。糖尿病で身体を悪くしないように、日々の予防や早期発見のため、毎年の健診受診や日頃からの心がけが大切です。 健診の結果、HbA1cが6.5%以上、空腹時血糖が126mg/dL以上の場合に糖尿病の疑いがありますので、まずは医療機関へ相談する必要があります。
糖尿病予備群とは?
まだ、糖尿病になっていませんが、正常より血糖値が高い状態の人たちです。境界型と呼ばれることもあり、糖尿病に進んでいる途中の段階です。
まずは簡単なチェックから始めましょう
- 空腹時血糖が100から109mg/dL または HbA1cが5.6から5.9%である
- 空腹時血糖が110から125mg/dL または HbA1cが6.0から6.4%である
1.に該当する方は「正常高値」 2.に該当する方は「糖尿病予備群」 に当てはまります。
糖尿病予備群・正常高値が、5年後に糖尿病を発症するリスクは高い
| 糖尿病予備群・正常高値の該当項目 | 5年後の糖尿病発症リスク |
|---|---|
| 空腹時血糖のみ | 6倍 |
| HbA1c | 6倍 |
| 両方 | 32倍 |
さらに、下記項目に該当する人は、糖尿病発症リスクがさらに高くなります
- 腹囲が男性85cm、女性90cm以上またはBMI25以上の肥満
- 家族に糖尿病の人がいる
- 妊娠糖尿病になった
- 高血圧症である
- 脂質異常症である
- 座って1日10時間以上過ごす
- 喫煙する
- 飲酒する
- 甘いジュースやお菓子などをよく食べる
- 睡眠時間が短い
糖尿病の予防のコツ
食事と運動、両方の生活習慣の見直しが大切です。どちらか一方の見直しでは血糖値改善効果の見込みが低いといわれています。
食事のコツ
- よく噛んで、食事を楽しむ(食べる速度が速いと、糖尿病や肥満のリスクが高まります)
- 規則正しく食べて、間食や夜食を控える
- 砂糖が入った飲み物やお菓子は控える
- 腹八分目で食事を終える
- 食事に野菜、海藻類を取り入れ、先に食べる
- 麺類の汁は、飲み干さない
- 麵とごはんの組み合わせなど、炭水化物の多い食品のセットを避ける
運動のコツ
- 毎日1時間(8000歩相当)以上は歩く(高齢者は40分で6000歩以上)
- 息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上行う
- 筋トレを週2、3日行う
- 座りっぱなしの時間が長くなり過ぎないように注意している
- 運動を記録する(大阪府 健康サポートアプリ アスマイルをぜひご利用ください)
運動は大変!と感じる人へお勧め
日常生活の中で、今より少し身体活動を増やすだけでいいんです。
- 外出時は目的地のひとつ前の駅で降りたり、いつもと違う道を使う等の工夫をして歩く時間をいつもより10分増やす
- エレベーターではなく、階段を使う
- 歩幅を広くし、いつもより速く歩く
- 週に1回、掃除機をかけるなどの掃除をする
市の事業を利用しましょう
市では、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防のために、特定健診・特定保健指導や健康教室などの事業を行っています。
特定健診・特定保健指導
市国民健康保険加入の40歳から74歳の方を対象に、特定健診・特定保健指導を実施しています。特定健診結果により、メタボリックシンドローム該当者は、医師・保健師・管理栄養士などから生活習慣改善のためのサポートを受けることができます。
生活習慣病重症化予防事業(糖尿病・糖尿病性腎症)
市特定健診を受診されて、HbA1c6.5%以上の方を対象に、病院受診勧奨や保健師・管理栄養士からの電話支援を実施しています。また、糖尿病性腎症のリスクが高い方を対象に、生活習慣改善のための保健指導を実施しています。
健康教室

生活習慣病予防のための食事や運動の実践方法が学べる教室です。自宅でも気軽に取り組める運動の指導や管理栄養士による食事アドバイスなどを実施します。
外部リンク
糖尿病(e-ヘルスネット)<外部リンク>
糖尿病網膜症(e-ヘルスネット)<外部リンク>
糖尿病性腎症(e-ヘルスネット)<外部リンク>
糖尿病神経障害(e-ヘルスネット)<外部リンク>

