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生食用鮮魚介類によるクドア食中毒に注意しましょう!

ページID:002816 更新日:2022年3月22日更新 印刷ページ表示

近年、「食後数時間程度で一過性の嘔吐や下痢が起こるが、軽症で終わる」という有症事例が全国的に報告されています。
これらの事例では、以前から知られている食中毒菌や化学物質等が検出されないか、検出されても症状が合致しないため、原因不明とされてきました。
厚生労働省が全国の事例を調査したところ、食事メニューの中に生鮮魚介類が含まれていた事例が多く、その中でもヒラメが多く含まれていることがわかりました。
そこで、ヒラメについて詳しく調査され、ヒラメ中のKudoa septempunctata(以下「クドア」)と呼ばれる寄生虫が原因不明の食中毒の病因物質として関与が強く示唆されたことから、現時点で判明している知見をもとに可能な食中毒予防対策に努める必要があるとされました。

クドア寄生虫とは?

クドアは、ヒラメの筋肉に寄生する寄生虫です。その生態はよくわかっていませんが、多毛類(ゴカイ)と魚類との間をいったりきたりして各々に寄生しているといわれています。しかし、ヒトには寄生しないとされています。

クドアが寄生した食品を食べるとどんな症状が出ますか?

クドアが寄生したヒラメの刺身を食べた後、数時間程度(4時間から8時間程度)で下痢、嘔吐、胃部の不快感等の症状が見られますが、重症化することなく速やかに回復します。
なお、これまでの事例から、クドアが寄生したヒラメを生で食べても、必ず発症するものではないことがわかっています。また、これまでに発症した本人以外に家族等から二次感染は報告されておらず、研究成果からも感染の可能性はありません。

すべてのヒラメが問題となるのですか?

販売されているすべてのヒラメが寄生虫に感染しているものではありません。
クドアは特定の条件下で飼育(養殖)されたヒラメに感染していることが確認されており、天然では感染する可能性は低いと考えられています。
養殖のヒラメであってもクドアが寄生しているヒラメの率はおおむね低く、寄生していたとしてもクドア(胞子)の数は必ずしも多いとは限りません。
クドアの病原性については、クドア(胞子)を多数摂取した場合にのみ発症するのではないかと考えられています。

クドアによる食中毒の予防対策は?

クドアは加熱(中心温度75℃以上で5分以上)または凍結(-20℃から-15℃で4時間以上)することにより病原性を示さなくなることが確認されています。

その他

発症のメカニズムなど不明な点もあり、引き続き調査・研究が行われることから、今後の情報にもご注意ください。

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