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植えてはいけない「けし」

ページID:002641 更新日:2022年3月22日更新 印刷ページ表示

ケシ(ソムニフェルム種)

特徴

花、果実

一重咲きの花は、花びら4枚で、色は赤、桃、紫、白などがあります。多数の花びらがついた八重咲きの花もあります。八重咲きの花は、「ぼたんげし」、または「ペオニ(フラワード)ポピーの名で園芸用に出回ることがありますので、注意が必要です。

花が終わると雌しべが発達してふくらみ、だ円または球形で、上部が平たい皿のような形をした大きな果実(長さ3センチメートルから7センチメートル、径3センチメートルから6センチメートル)になります。

葉、茎、つぼみ

葉、茎、つぼみなどの外観は、キャベツの葉のような白味を帯びた緑色をしています。葉、茎、つぼみの表面には、ほとんど毛がありませんが、つぼみの下の茎(花梗)や葉の裏の主脈(葉の中心にある一番太い葉脈)には、まばらに毛がつくことがあります。葉は互い違いに茎につき、上部の葉は柄がなく、その基部は茎を抱き込むような形をしています。葉の長さは10センチメートルから50センチメートル、幅は5センチメートルから20センチメートルです。この葉と茎の形がソムニフェルム種の特徴です。開花期の草丈は、100センチメートルから160センチメートルです。

ケシ(全体)ケシ(葉・茎)

色々なソムニフェルム種の花

アツミゲシ(セティゲルム種)

特徴

花びらが4枚で、色は薄紫や赤があり、ソムニフェルム種よりも小形です。アツミゲシは、比較的小柄でヒナゲシなどと間違えられることがありますので、注意が必要です。

葉、茎、つぼみ

葉、茎、つぼみなどの外観は緑色で、よく枝分かれ(分枝)します。ソムニフェルム種よりも毛が多く、つぼみの表面やつぼみの下の茎(花梗)は毛で覆われています。葉は互い違いに茎につき、上部の葉は柄がなく、その基部は茎を抱き込むような形をしています。葉の大きさはソムニフェルム種よりも小形です。セティゲルム種のつぼみの表面やつぼみの下の茎(花梗)は毛で覆われています。セティゲルム種の果実はソムニフェルム種よりも小形です。開花期の草丈は50センチメートルから100センチメートルです。

アツミゲシ(全体)セティゲルム種の花

アツミゲシ(果実)アツミゲシ(つぼみ)

ハカマオニゲシ

特徴

花、果実

初夏に径10センチメートルの鮮やかな深紅の花が咲きます。花びらの数は4枚から6枚で基部に黒紫の鮮明な斑点があります。

果実は表面に毛がなく、青緑色です。

ハカマ(苞葉)

花びらのすぐ真下に4枚から6枚のハカマ(苞葉)があります。ハカマは、果実ができるときから、果実の下の茎(果梗)が枯れるまで残り、ハカマのように見えるため、名前の由来となっています。

葉、茎、つぼみ

茎や葉は全体が白く硬い毛で覆われています。葉は濃緑色で、鳥の羽のような形に深く切れ込んでいます。地面に近い部分の葉(根出葉)は密についており、長い柄(葉柄)があり、長さは柄を含め20センチメートルから25センチメートルです。草丈は60センチメートルから100センチメートルです。

つぼみは表面に硬く伏した(寝た)毛が多数ついています。

ハカマオニゲシ(全体)ハカマオニゲシ(花)

ハカマオニゲシ(ハカマ)ハカマオニゲシ(ツボミ)

外観が似ている植えてもよいケシ「オニゲシ」

ハカマオニゲシとオニゲシは、外観が非常によく似ています。

ハカマオニゲシの「鮮やかな深紅の花の色」、「花びらの基部に存在する鮮明ではっきりした黒紫の斑点」、「つぼみの表面の伏した(寝た)硬い毛(オニゲシの毛は直立している傾向がある)」は、両種の植物を見分ける手がかりです。

ハカマオニゲシは、「オニゲシ」あるいは「オリエンタルポピー」の名で園芸用に出回ることがありますので、注意が必要です。

オニゲシ(全体)オニゲシ(花)

オニゲシ(ハカマ)オニゲシ(ツボミ)

(写真提供:独立行政法人 医薬基盤研究所)