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全国で455億の被害!SNSがきっかけの投資詐欺に注意!
日経平均株価が史上最高値になり、新NISAが始まるなど、投資に関心が高まっていますね。
しかし、そんな投資ブームに乗じたトラブルも増えています。警察庁が発表した、SNSを通じて投資を勧める「SNS型投資詐欺」と、恋愛感情を抱かせて金銭をだまし取る「ロマンス詐欺(注1)」を合わせた令和5年の被害は、3,846件、約455億円で、還付金詐欺などの特殊詐欺の被害額約441億円を上回ったとのこと。
センターにも、SNSで知り合った人に誘われて投資をしたけれど、お金を引き出せないという相談がたくさん寄せられています。被害にあった方の年齢は、20代から70代までと幅広く、中には数千万円を失った方もいます。
SNSで知り合う人の中には、悪意を持った人が混じっています。SNSがきっかけの投資話は注意が必要です。
注1:ロマンス詐欺も投資目的のものが多いため、合わせてまとめられた。
事例
事例1
画像投稿のSNSで、投資勉強会の広告を見て連絡した。SNSのグループを紹介され情報交換をするようになった。いろんな人から数百万、数千万単位で儲かった話を聞いて、私もやってみようと思い投資をすることにした。何度かお金を振り込み、総額は1000万円。運用利益もでていたが、最初の3か月は出金はできないとのことだった。
3か月経ち出金しようとしたら、連絡が取れなくなっていた。
投資は、暗号資産を買ったり、海外の個人口座への振込で行っていた。(50歳代)
事例2
マッチングアプリで知り合ったAに、会話の中で投資に興味があるというと、暗号資産の取引所を紹介された。
投資の流れは、取引所が指定する個人口座にお金を振り込むと、外貨に換金され、暗号資産を購入し取引所の私の口座に入金されるというもの。
まずは、手順の確認ということで50万円から始め、1週間で5万円の利益が出て現金化した。その後は、Aのアドバイスを受けながら数回に分けて500万円を投資。残高5,000万円以上になったので、出金を申し出たところ、手数料が1,000万円必要といわれ振り込んだ。その後、10倍以上儲けているので追加手数料が500万円いると言われた。振り込み後、今度は保証金がいるといわれ、出金することができない。だまされたのだろうか。(30歳代)
SNSがきっかけの投資話は、詐欺の可能性が高い
残念ながら、詐欺にあってしまったようです。
投資など金融商品取引業を行う場合、金融庁へ登録が必要ですが、相談があった事業者はどちらも登録がありませんでした。
振込先が個人口座で、SNSのやり取りだけで契約書もありません。
事業者のWEB上では、儲けがでているようになっていますが、本当に運用されているか疑わしいものです。
アドバイス
- 金融庁の金融商品取引業の登録をしている会社ですか?
- 暗号資産の場合は、暗号資産交換業の登録がありますか?
- 振込先の口座が「個人名義」は詐欺を疑いましょう。
- SNSからの投資話は慎重に。「詐欺が多い」と知っておきましょう。
国民生活センターなどの情報
- 儲け話に関するトラブルにご注意!<外部リンク>
- SNSやマッチングアプリ、友人・知人からの誘いをきっかけとした暗号資産のトラブル-その話、うのみにしないで-<外部リンク>
- 「愛してるから投資して」っておかしくない!?-マッチングアプリ等で知り合った人に騙されないためのチェックリスト-<外部リンク>
- 金融庁からのお願い・注意喚起<外部リンク>
被害にあったと気づいたら、すぐに対処しましょう
被害にあったと気づいたらすぐに次の対処をしましょう。振り込んでしまった場合も、わずかですが返金される可能性があります。
銀行振込の場合
- 「振り込め詐欺救済法」による救済制度がありますので、振込先の金融機関に連絡しましょう。
- 金融機関によっては、警察に被害届を出すことを前提としているところもありますので、指示に従ってください。
金融庁「振り込め詐欺等の被害にあわれた方へ」<外部リンク>
その他
- 今後の被害を防ぐために、警察への情報提供をお願いします。全国統一のオンライン窓口になります。
サイバー事案に関する通報・相談・情報提供のオンライン受付窓口(警察庁)<外部リンク>
- おかしいな?と思ったら消費生活センター(072-682-0999)にご相談ください。
高槻市外の方は、消費者ホットライン「188」へお電話ください。お住まいの地域の消費生活センターをご紹介します。