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個人情報保護法の改正に伴う注意事項

ページID:005249 更新日:2023年4月1日更新 印刷ページ表示

個人情報保護法の改正と自治会への法の適用

自治会を含む全ての事業者に対し、個人情報保護法が適用されます。

これは、平成27年9月に「改正個人情報保護法」が成立し、平成29年5月30日に全面施行されたもので、改正前は、5,000人分以下の個人情報を取り扱う事業者は法の対象外とされてきましたが、今後は自治会等の非営利組織を含む全ての事業者に法が適用されることになります。

従来から「個人情報保護法」に準じ、個人情報を適切に取り扱っていれば大きな負担とはなりませんが、今後注意すべき点を以下の通りまとめました。

自治会で個人情報を収集、保管するとき

段階 ルール 自治会で会員名簿を作成して配布する場合
個人情報を収集する前 1. 利用目的の特定
個人情報の利用目的をあらかじめ特定する。
会員名簿を作成し、「名簿に掲載される会員に対して配布するため」などと利用目的を特定する必要があります。
個人情報を収集するとき 2. 利用目的の通知・公表
本人から書面で個人情報を収集する場合には、本人へ利用目的を明示する。
個人情報を収集する際に配布する用紙に、上記の利用目的を記載する必要があります。
個人情報を保管しているとき 3. 安全管理措置
収集した個人情報の漏えい防止のために、適切な措置を行う。
自治会で盗難・紛失等がないよう適切に管理する必要があります。また、名簿を配布するときは、会員に対して、盗難や紛失、転売の禁止などの注意を呼びかけることも重要です。
4. 個人情報の訂正等
収集した個人情報の内容に誤りがあった場合に、訂正するために手続の方法等を本人の知り得る状態におき、請求に応じて訂正する。
個人情報を収集するときに配布する書面の訂正等に関する問い合わせ先等を記載し、本人から内容の修正を求められた場合、適切に対応する必要があります。

自治会で個人情報を第三者に提供するとき

ルール 自治会で会員名簿を作成して配布する場合
本人の同意の取得
本人以外の者に個人情報を提供する場合は、あらかじめ本人の同意を得る。ただし、下記のような場合は、同意を得なくても提供できる。
(1)法令に基づく場合
(2)人の生命、財産を守る場合
(3)委託先に提供する場合

「名簿に掲載される会員に対して配布するため」などと伝えたうえで任意で個人情報を提出してもらえば、同意を得たことになります。また、下記のような場合は同意を得なくても、会員以外に名簿を提供できます。
(1)警察からの照会
(2)災害発生時の安否確認
(3)会員名簿の印刷を業者に委託する場合

提供に関する記録義務
提供先などを記録し一定期間保管する。
名簿に配布先の会員名等が記載されているため、名簿そのものを一定期間保管する必要があります。
委託先の監督
個人情報を委託先に提供する場合には、適切な監督を行う。
名簿の印刷を業者に委託するときは、業者をしっかりと選定し、情報の持ち出し禁止、委託業務以外の利用禁止、返却・廃棄等の事項を記載した書面を渡すなど、個人情報の適切な管理を実施することについて確認する必要があります。
また、個人情報が適切に取り扱われているか業者の状況を口頭等で確認することも大切です。

個人情報保護に関する自治会参考Q&A

Q1. 個人情報とはどのようなものですか?

A1. 生存する個人に関する情報で、特定の個人を識別できるものを指します。氏名だけでなく、住所や電話番号、自治会の役職等も、氏名とひもづけて管理している場合には個人情報になります。

Q2. すでに配布した名簿はどのように取り扱えばよいですか?

A2. 自治会の中で認識されている「利用目的」の範囲内で取り扱うのであれば、特段何か行う必要はありませんが、盗難・紛失等がないよう、適切に管理しましょう。

Q3. 新たに名簿を作成・配布する場合、変更点のない会員は、以前取得した情報をそのまま利用することになるが、この場合どのように取り扱えばよいですか?

A3. 変更点のない会員に対して「利用目的」を伝え、「第三者提供」について同意を得ていると思われますので、その場合は改めて何か行う必要はありません。

個人情報保護委員会

個人情報保護委員会は、個人情報の有用性に配慮しつつ、その適正な取り扱いを確保するために設置された行政機関です。

個人情報保護法相談ダイヤルでは、個人情報保護法に関する相談や質問に応じています。

個人情報保護委員会<外部リンク>