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閉会に当たりまして、一言、御挨拶を申し上げます。
本定例会は、今月3日の開会以来、本日に至るまで、17日間にわたり開催されてまいりました。
議員各位におかれましては、御提案申し上げました議案に対しまして、それぞれに適切な御決定をいただきました。
また、令和5年度各会計の決算等につきましても、それぞれ御認定をいただき、誠にありがとうございました。
今議会や、先の決算審査特別委員会におきまして、議員各位から頂戴いたしました御意見、御指摘等につきましては、今後、その対応に十分留意しながら、市政運営に取り組んでまいります。
さてここで、高槻城公園芸術文化劇場に関して御報告いたします。
本市の文化芸術の発信拠点である「高槻城公園芸術文化劇場」が、「公益社団法人日本建築士会連合会」主催の「第4回日本建築士会連合会建築作品賞」において、最優秀となる「大賞」を受賞いたしました。
建築物としての同劇場の受賞は3つ目で、最優秀での受賞は初めてとなります。
この賞は、気候風土や地域の課題に真摯に向き合い、まちづくりや地域づくりに貢献・寄与している建築作品の中から、特に優れた作品に贈られる賞で、同劇場は、建物の高さや大きさを感じさせない設計上の工夫や、地域の歴史性の尊重、周辺環境に溶け込む景観への配慮などが高く評価されました。
今回の受賞を励みに、今後も引き続き魅力ある劇場運営に取り組んでまいります。
以上で、行政報告を終わらせていただきます。
さて、今年も残り少なくなりました。ここで、この1年の出来事を振り返ってみたいと思います。
まず始めに、今年は新たな「関西将棋会館」がグランドオープンし、全国初となる「将棋のまち推進条例」を制定するなど、「将棋のまち高槻」の取組が新たな一歩を踏み出した1年でありました。
また、今年は日本将棋連盟が創立100周年を迎えた記念すべき年で、本市にとりましても市制施行81年、将棋盤のマス目と同じ数で、将棋界では「盤寿」と呼ばれるおめでたい年に当たります。
同会館の移転オープンは、本市の歴史に新たな1ページを刻む大きな出来事であり、これからのまちづくりに様々な効果をもたらすものと期待しています。
これを契機に、日本将棋連盟との連携をより一層強化し、更なる将棋文化の振興と「将棋のまち高槻」の発信を進めてまいります。
一方で、今年は元日に発生した能登半島地震、9月の能登半島豪雨や、日向灘を震源とする地震の発生を受けた南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表、鹿児島県に特別警報が発表され各地に被害をもたらした台風第10号など、自然災害を身近に感じた1年であり、平成30年の大阪府北部地震及び台風第21号による被災経験など、これまでの災害で得た教訓を風化させることなく、災害の脅威から市民を守る決意を強くしたところです。
また、物価高がもたらす市民生活や地域経済等への影響が続く中、水道料金の基本料金無償化や、第6弾のプレミアム付商品券の発行などを実施してきました。
昨日、補正予算のご議決をいただいた経済対策につきましても、速やかに取り組んでまいります。
次に、その他の主要な取組でございますが、
「都市機能の充実」の取組では、
交通部においては、市営バスが2月に開業70周年を迎えたことから、記念乗車券の販売やラッピングバス運行などの記念事業を実施しました。
JR高槻駅の西口周辺では、関西将棋会館の移転オープンにあわせて、地下通路の壁面を将棋盤に見たてた和の基調へリニューアルしたほか、「将棋会館口」に将棋駒を模した休憩ベンチを設置するなど、将棋のまちの雰囲気を感じられる空間の整備を行いました。
「安全・安心」の取組では、
10月には、建て替えを進めてきた中消防署富田分署、及び一体の施設として整備した多機能型消防団等訓練施設の運用を開始しました。
「子育て・教育」の取組では、
全ての妊婦に対する健診の費用助成回数を拡充し、全国でもトップクラスの妊婦健診費用助成制度を実現しました。
10月からは、小学校5校で「見守り付き校庭開放」を開始し、小学生の放課後の居場所づくりを進めました。
小中学校給食では、給食費の無償化に続いて、食物アレルギー等を理由に弁当を持参する家庭に対する支援を開始しました。
「健康・福祉」の取組では、
全ての市民が健康でいきいきと暮らすことができ、質の高い医療・介護が受けられる「健康医療先進都市」を推進するため、2月に関係機関と連携協定を締結しました。
さらに、骨髄ドナーやがん治療によって外見の変化を受けた方への支援など、施策の充実を図りました。
「にぎわいと活力のあるまち」の取組では、
3月に、芥川緑地において、子どもから高齢者まで誰もが楽しむことができる、関西最大級の健康遊具数を備えた健康づくり広場「アクトレ」を開園しました。
国史跡の芥川城跡においては、史跡指定地の公有化に向けた取組を進めるとともに、恒久的な保存と活用に向けて、保存活用計画の策定に着手しました。
「将棋振興」の取組では、
PR大使のつるの剛士さんと女流棋士が出演するPR動画の公開や、「大阪モノレール将棋のまち高槻号」の運行のほか、将棋まつりの開催、高槻産の木材で製作した将棋駒の配付、棋士による小学校での出前授業など、「将棋のまち高槻」の魅力発信と将棋文化振興の取組を実施しました。
また、日本将棋連盟創立100周年を記念して3月に開催した「100面指しin高槻」を始め、商業施設での特設コーナーの設置など、商業団体や企業等が企画・参画するイベントも多く実施され、将棋会館のオープンに合わせ、街全体が盛り上がってきていると感じています。
「環境」の取組では、
7月に、自然環境・生活環境・景観の保全と災害の未然防止を図るため、「太陽光発電施設の適正な設置のための手続等に関する条例」を施行しました。
「市民生活が充実したまち」の取組では、
10月に、犯罪被害者やその家族・遺族の方々を支援するため、「犯罪被害者等支援条例」を施行しました。
以上、本市にとりまして、印象的な出来事を振り返ってまいりました。
最後になりますが、議員の皆様方におかれましては、この1年、市政発展のため、大変お世話になり、誠にありがとうございました。
時節柄、健康には十分御留意いただき、引き続き、御活躍いただきますとともに、御家族ともども良き新年を迎えられますよう、御祈念申し上げまして、閉会に当たりましての御挨拶とさせていただきます。