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芥川コラム

ページID:069945 更新日:2023年12月28日更新 印刷ページ表示

イワツバメの子育て

令和6年5月

ツバメはよくご存知ですよね。春になると、人家や鉄道駅の軒先など人の生活エリアに巣を作ります。一方、ツバメによく似たイワツバメも高槻ではよく見かけます。名前のとおり、元々は自然の崖地の岩などに巣を作っていましたが、最近では都会のコンクリートに巣を作ります。芥川では、大蔵司橋上流の名神高速道路の下に巣を作り、例年5月ごろに子育てをしています。イワツバメはツバメの長く切れ込む尾と違って、切れ込みの浅い短い尾と飛んでいるときに目立つ腰の白さが特徴です。ツバメの巣はお椀型で口が大きく開いていますが、イワツバメの巣は狭い入口が特徴です。

イワツバメはツバメと同じで基本的には春にやって来て繁殖し、秋に旅立ちますが、越冬することもあるようです。高槻でも冬に見られることがありますが、どこで暮らしているのかなどその生態はよく分かっていません。

大蔵司橋の少し上流の芥川遊歩道から、辺りを飛び回っては巣に戻り、ひな鳥に餌やりしている様子を見ているとほっこりします。双眼鏡を持って散歩に出かけてみませんか。

(芥川倶楽部)

巣に戻る様子の画像巣に戻る様子

親鳥が餌やりする様子の画像親鳥が餌やりする様子

冬の果実 赤い実とサファイヤ色の実

令和6年1月

冬は、花が少なく枯れ木ばかりで生き物観察は楽しくないと思われがちですが、冬の方が良いこともあります。葉が落ちて見通しがきくので鳥を見つけやすく、赤い実のなる木々にもすぐ目が行きます。

ナンテン(南天)という低木は、名前の響きから「難を転ずる」とされ縁起の良い木で、赤い実がよく目立ちます。また、あくあぴあ芥川周辺の芥川緑地でも見られるマンリョウ(万両)や、ヤブコウジ(十両)もいかにも縁起の良さそうな名前の木々です。ヤブコウジは名前からするとマンリョウよりもご利益が少なそうですが、赤い実が一つ二つとぶら下がる姿が可憐です。その他にも、アオキの実が赤色に変化し、葉とのコントラストが良い感じです。

赤い実とは対照的に、サファイア色に輝くジャノヒゲ(蛇の髭)の丸い実も見られます。初夏に白い花を咲かせるジャノヒゲは、冬に芥川緑地の林の中で見つけることができます。見つけると「おっ」と思わず声を発してしまうほど鮮やかです。いかがですか?冬の植物観察も面白そうでしょう。

(芥川倶楽部)

ナンテンの画像ナンテン

ヤブコウジの画像ヤブコウジ 

マンリョウの画像マンリョウ

ジャノヒゲの画像ジャノヒゲ

抜き足差し足、コサギ足?

令和5年10月

芥川に魚みちが整って一番喜んでいるのはアユを始めとする川を上下流に行き来する魚たちだと思いますが、二番目は芥川でよく見かけるコサギでしょう。

魚みちの縁に陣取り、じっと小魚を狙っているのをよく見かけます。コサギは真っ白で凛とした立ち姿が美しいのですが、いざ獲物を狙う段になると首をすくめながら抜き足、差し足で忍び寄り長いくちばしをさっと水中に伸ばしパクリといきます。

遡上してくる稚アユにとっては天敵なので魚みちを作る際はコサギが苦手な30cm程度の深みを確保して魚みちの中に入ってこないように工夫しています。

コサギは体長約60cmでくちばしが黒色、足の指が黄色です。その足先で川底をガサガサして浮いてきた小魚を捕ることも多いです。ほかに芥川でよく見かけるダイサギやアオサギは体長約90cmで明らかにコサギより大きく、ダイサギはくちばしが夏は黒く冬は黄色くなり足の指は黒色です。またアオサギは頭に黒い筋模様があり、体が青灰色なので見分けがつきます。

(芥川倶楽部)

コサギ(立ち姿)の画像コサギ(立ち姿)

コサギ(獲物を狙う様子)の画像コサギ(獲物を狙う様子)

春告鳥(はるつげどり)ウグイス

令和5年4月

「梅に鶯(ウグイス)」という言葉は、梅もウグイスも春を象徴する存在として、絵になる良い取り合わせの例えとして使われますが、春に梅の木で見かけるのはウグイスではなく、メジロのことが多いです。メジロは、背中が黄緑色で目の周りが白い鳥です。

ウグイスは別名「春告鳥」と言われ、3月ごろに「ホーホケキョ」の鳴き声が聞こえるようになります。芥川緑地や摂津峡で、よく響く透明感のある鳴き声を耳にすると、今年も春がやって来たなとうれしくなります。ウグイスはさえずりが美しい鳥類として、オオルリ、コマドリと並び、日本三鳴鳥と称されています。

ウグイスは、警戒心が強く、ヤブの中に潜んでいて木の枝先に出てくることが少ない上に、体の色も地味なので見つけにくいです。伝統色の「鶯色」は暗くくすんだ黄緑色を指しますが、実際はそれをさらに灰色っぽくした感じです。

ウグイスは、一夫多妻です。つがいになって繁殖しては、また雌を求めてさえずることを繰り返すので、8月初旬まで鳴いていることもあります。「ホーホケキョ」と聞こえた時は写真の姿を思い出してください。そうすればウグイスを見つけられるかもしれません。

(芥川倶楽部)

メジロの画像メジロ

ウグイスの画像ウグイス

冬鳥の到来、ジョウビタキ

令和4年12月

10月中旬からこの時期に、芥川とその周辺の田んぼでお腹が鮮やかなオレンジ色の野鳥を見るようになります。「ヒッヒッ」「カッカッ」と鳴いていればそれは越冬のため北方から海を渡って来た冬鳥の仲間、ジョウビタキです。3月頃まで見られます。翼の白斑が目立ちます。

ジョウビタキは庭や公園でもよく見られます。家の軒先の洗濯竿などにも止まってキョロキョロと周りを警戒しています。縄張り意識が強く、雄と雌が餌を取るために別々に縄張りを作ります。海を渡ってきた当初はカーブミラーに映った自分を見て攻撃するほどの縄張り意識です。

一方で、ジョウビタキは人馴れしていて意外と近くに寄っても逃げずに観察することができます。尾をピクピク振っていることが多く、くりくりっとした目がかわいいです。冬が近づくと羽毛がふっくらしてさらに愛らしさが増します。秋から冬に芥川を散歩する際に「ヒッヒッ」「カッカッ」の声が聞こえたならジョウビタキを探してみてください。

(芥川倶楽部)

ジョウビタキ雄の画像​ジョウビタキ(雄)

ジョウビタキ雄(飛翔)の画像​ジョウビタキ(雄)(飛翔)

ジョウビタキ雌の画像​ジョウビタキ(雌)

小さく可憐な田んぼの水草

令和4年9月

あくあぴあ芥川の少し北にある西之川原橋の東側には水田があり、9月中旬頃になると、三好山を背景に黄金色の稲穂が育って美しい風景になります。今では珍しいのですが、この地域の田んぼは稲の刈り入れ直前まで水を張っているので多様な生き物が生息しています。今回はこの田園風景の中を歩いてみます。

西之川原橋から東に入ってすぐの細い舗装道を水路沿いに歩いて行くと、水路脇の田んぼの端に小さく可憐な水草がたくさん見られます。タケトアゼナ、ウリカワ、ホシクサを見つけました。タケトアゼナ(タケト畔菜)は、葉の根もとから白色や淡青紫色の小さな花を咲かせます。ウリカワ(瓜皮)は、クワイの仲間で、細い葉に白い花びら3枚が特徴的です。ホシクサ(星草)は、茎の先端にある球状のものが花の集まりで、よく見ると一つ一つの花が星のように見えます。

普段は見落としてしまう小さな水草たちを観察してみませんか。きっと見つけてもらえるのを待っていますよ。

(芥川倶楽部)

タケトアゼナの画像タケトアゼナ

ウリカワの画像ウリカワ

ホシクサの画像ホシクサ

5月初旬の木々の花色

令和4年5月

5月初旬の芥川は、木々がはっきりとした色合いになります。

名神高速道路下の大蔵司橋からあくあぴあ芥川に向かって歩くと、川中に鮮やかな黄色の花のジャケツイバラが見られます。枝の根もとから葉っぱまでトゲだらけのツル植物で、円柱状の花笠をかぶっているような花です。

さらに歩き続け、水管橋まで来ると、芥川の西側にキリの高木があります。円すい状の薄紫色の花が青空に映えます。花言葉は「高尚」です。キリは、つぼみが個性的で黄土色の梅干しの種がたくさんおじぎしているように見えます。花の後の若い種や昨年の種の枯れたものも残っているので観察してみてください。

あくあぴあ芥川まで来たら、ゴロッパ広場の上空を見上げてみてください。ニセアカシアの真っ白な花が連なり、大木がまるで雪化粧をまとったかのように見えます。ニセアカシアに近づいて、大きく鼻から深呼吸をしてみてください。甘い香りがしませんか。それもそのはず、ニセアカシアは蜂蜜の蜜源植物として有名で、蜂蜜の女王とも呼ばれるほど人気です。

ニセアカシアの別名は、ハリエンジュと言います。北アメリカ原産で明治初期当時はアカシアと呼ばれていましたが、ミモザなどの本来のアカシア属が輸入されると、区別するためにニセアカシアと呼ばれるようになりました。

大蔵司橋からあくあぴあ芥川まで約1km、爽やかな芥川を花見散歩してみませんか。

(芥川倶楽部)

ジャケツイバラの画像ジャケツイバラ

キリの画像キリ

ニセアカシアの画像ニセアカシア

早春の小さな野草

令和4年3月

柔らかな春の光を感じるようになるころ、芥川の堤防の土手や田んぼのあぜで、瑠璃色の小さな花・オオイヌノフグリが見られるようになります。例年2月から5月に花を咲かせ、花びらの大きさは直径8mmから10mm、瑠璃色の縦じま模様が鮮やかです。花びらの中にある雄しべの形から、別名「星の瞳」とも言われます。オオイヌノフグリは、日の光が当たっている間だけ花が咲く一日花なので、翌日には花がしぼみ、果実になります。

オオイヌノフグリを漢字で書くと、「大犬の陰嚢(ふぐり)」です。名前の由来は、在来種のイヌノフグリの果実が犬の陰嚢に似ていて、イヌノフグリより大きい花だったことから名付けられたそうです。

また、4月から6月にはオオイヌノフグリに類似したタチイヌノフグリも見つけることができます。オオイヌノフグリは地面を這いますが、タチイヌノフグリは直立しているので見分けるのは簡単です。野草を探して春の訪れを感じてみませんか。

(芥川俱楽部)

オオイヌノフグリの画像オオイヌノフグリ

タチイヌノフグリの画像タチイヌノフグリ

紅葉とトゲトゲの実

令和3年11月

秋が深まる中、あくあぴあ芥川前のごろっぱ広場周辺では、赤色や黄色に色づき始めた木々が目を楽しませてくれます。

足元を見ると、ウニのようなイガグリ形状をしたトゲトゲの茶色い実がたくさん転がっています。どこから落ちてきたのかと顔を上げ探してみると、大きな手のひらのような形をした葉っぱの隙間に、枝からぶら下がっているのを見つけました。葉の影で黒く見え、まるで映画「となりのトトロ」に出てくる「まっくろくろすけ」のような、とてもユニークな姿です。

この実の正体は、モミジバフウ(紅葉葉楓)の集合果です。トゲトゲの部分は、雌花の雌しべにあたります。クリスマスリースの飾りつけや工作に使うと、かわいらしい作品になりそうです。

モミジバフウの漢字表記には「紅葉」「楓」という漢字が入っていて、葉の形もモミジ(カエデ科)によく似ていますが、フウ科で違う種類です。成長すると、高さ20m以上の円錐樹形になり、大きな葉は赤色、橙色、黄色に紅葉し見事です。秋の紅葉を楽しみながらトゲトゲの実を探してみませんか。

(芥川倶楽部)

モミジバフウの実の画像モミジバフウの実

モミジバフウの葉の画像モミジバフウの葉

コバルトブルーの野鳥

令和3年7月

清流の宝石とも呼ばれるカワセミをご存知でしょうか?

芥川を散歩していると、可愛らしい姿のカワセミを、見つけることができます。移動が素早く、見つけた時には、チーッという鳴き声とともに、弾丸のように水面すれすれを飛んで行ってしまうことも多々あります。

カワセミは、頭から尻尾まで美しいコバルトブルーの色をしています。背中は、太陽の当たり方によっては翡翠(ひすい)色に光ります。カワセミの漢字表記の一つにも、「翡翠」の漢字が当てられています。お腹はオレンジ色で、くちばしは水中に飛び込んで魚を捕まえることができるように、細長くなっています。

カワセミの全長は17cmほどですが、3cmから4cmあるくちばしを除くと、スズメより小さいくらいの体格です。見落とさないように歩いていないと気付きにくいかもしれません。特に、川の堤防斜面の水面近くにある小枝や岩に注目しながら、あくあぴあ芥川から塚脇橋までを歩いてみてください。水中の魚を狙ってじっと待ち構えているカワセミが見つかるはずです。

(芥川倶楽部)

カワセミ(木の上)の画像カワセミ(木の上)

カワセミ(石の上)の画像カワセミ(石の上)

アユの遡上調査

令和2年3月

3月を迎え、大阪湾で成長したアユの子どもたちは、川を遡(さかのぼ)る準備をしています。大阪湾から淀川へ、そしてはるばる芥川へやって来るのです。

毎年、春から初夏にかけてボランティアの皆さんの協力を得て取り組んでいるアユの遡上調査も、今年で9年目。調査では、魚みちの最上段で、上ってくる魚の数を目で見て数えています。

上ってくるアユの数は日によって大きく変動し、全然上らない日が続くこともあります。どうやらアユたちは、雨が降ると、その後で上流へ上りたくなるようです。そんな日は、それまで1匹ずつや数匹の群れが上っていたものが、急に10匹、20匹…と次から次へやって来ます。1日に100匹以上のアユが遡上することもありました。

シーズンを通してみても、遡上数(推定)は、年によって大きく変動し、これまでの最少は平成26年の2,600匹、最多は平成28年の17,000匹でした。今年は、たくさんのアユがやって来てほしいものです。

(芥川倶楽部)

遡上調査の画像遡上調査(芥川1号井堰の魚みち)

アユの子どもの画像アユの子ども

芥川のトンボたち

令和元年10月

トンボはホタルと並び、昔から広く日本人に人気のある昆虫です。トンボの幼虫はヤゴと呼ばれ、川や池、田んぼなどの水中で生活します。ヤゴはイモムシの形ではないので、格好いいのです。よく見れば、すでに小さな羽のもとが体についています。

芥川でよく見られるハグロトンボやコオニヤンマの幼虫は、ツルヨシの根際やたまった砂に隠れています。幼虫は脱皮を繰り返して成長し、水から出て最後の脱皮をして皆さんが知っているトンボの姿になり、また産卵のため水辺に戻ります。

トンボが見られるということは、水中、陸上での餌や生活場所、そして産卵場所などヤゴから成虫までのすべての条件が整っている環境と言えます。トンボがいっぱいいる芥川にしたいですね。

(芥川倶楽部)

ハグロトンボ(メス)の画像ハグロトンボ(メス)

ハグロトンボ(ヤゴ)の画像ハグロトンボ(ヤゴ)

西之川原橋上流の画像西之川原橋上流

小わざ魚道

令和元年6月

国、府、市、NPO法人芥川倶楽部が連携し、淀川合流点から大蔵司橋までの川で落差のあるところに魚みち(※)の整備を進めてきました。昨年はあくあぴあ芥川付近までアユが上り、大きく育っていることが確認できました。さらに今年は、あくあぴあ芥川から塚脇橋までの高い落差に魚みちが整備されました。

この魚みちは“小わざ魚道”と呼ばれ、石で囲まれたウロコ状の小プールを棚田のように連続して配置することで、早い流れや緩やかな流れができます。これにより魚が自分の泳ぐ能力に合わせて“みち”を選びながら上っていくことができます。小わざ魚道を作るときは、さまざまな条件を想定し、魚が上りやすいルートを考えるなど工夫をしています。また、水深が浅く、近くで魚とりや川遊びなどを楽しむ子どもにとっても安全です。

小わざ魚道が完成すると、大阪湾から淀川を通って芥川に上ってきた天然アユを摂津峡付近でもたくさん見ることができるかもしれません。芥川の魅力がまた1つ増えそうです。

※魚みち…魚が川を上るためなどに使う専用の通路

(芥川俱楽部)

小わざ魚道の画像小わざ魚道

川島井堰の魚みちの画像川島井堰(いせき)の魚みち

芥川のアユ

令和元年2月

春から秋の間、芥川には天然のアユが泳いでいることをご存知でしょうか。

アユの寿命は1年。秋、川に産み付けられた卵がかえるとすぐに海に下り、冬の間は海で生活します。

春になると川の上流を目指して移動します。夏には石に付くコケを食べながら成長し、秋には大人になって産卵のときを迎えます。子孫を残すと、その短い一生を終えます。

芥川では、過去に都市開発が始まったころ、水害対策や農業・工業で水を利用するために、川の流れが人工的に変えられてきました。その際に作られた、大きな落差や堰(せき)が障害となりアユは芥川に上れなくなりました。

平成17年から、芥川のアユを復活させるプロジェクトがスタートし、平成23年には芥川大堰に魚みちが完成しました。魚みちは魚が川を上るためなどに使う専用の通路です。昨年は大阪府が3カ所で魚みちを整備しました。その結果、あくあぴあ芥川の前まで、アユの姿を見ることができるようになりました。

春には大阪湾からアユの子どもたちが芥川を目指して泳いできます。河川敷を散策するときに水の流れに目を配ってみてください。アユが元気に泳ぐ姿を見つけることができるかもしれませんよ。

(芥川倶楽部)

下井出堰の魚みちの画像​下井出堰の魚みち

アユの画像アユ