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令和4年度第1回高槻市男女共同参画審議会
令和4年6月7日(火曜日)午前10時から正午まで
高槻市役所本館2階 全員協議会室
可
市民生活環境部人権・男女共同参画課
3名
天野委員、石元委員、神田委員、小池委員、小阪委員、遠矢委員
永津委員、中村委員、廣井委員、山城委員、𠮷里委員、吉田委員
資料1 第2次高槻市男女共同参画計画(素案)
資料2 男女共同参画に関する市民意識調査結果・総評
資料3 計画策定までのスケジュール
資料4 高槻市男女共同参画審議会委員名簿
会長
それでは、案件1「第2次高槻市男女共同参画計画の策定」について、諮問の手続きに入る。事務局から説明をお願いする。
事務局
現行の「高槻市男女共同参画計画」は今年度末までとなっている。このため、令和5年度からの次期計画「第2次高槻市男女共同参画計画」について、副市長の梅本から、高槻市男女共同参画審議会会長へ諮問する。なお、委員各位には、諮問書の写しを配付済みである。
それでは、これより副市長より会長への諮問書の提出を行う。
<会長に諮問書を提出>
会長
ただ今、市長からの諮問を受け取った。
これから、諮問内容に沿って「第2次高槻市男女共同参画計画」の素案について、審議を尽くしていきたい。
委員各位にも、協力をお願いしたい。
なお、副市長は他の公務により、ここで退席される。
<副市長退席>
会長
それでは、「第2次高槻市男女共同参画計画(素案)」について、事務局から説明をお願いする。
<【案件1】資料1について事務局説明>
会長
それでは、資料2の総評について、私から内容を説明する。
<【案件1】資料2について会長説明>
会長
総評については、以上となる。
続いて、審議会での答申に向けて、スケジュールを確認したいので、計画策定までの今後の予定も併せて、事務局から説明をお願いする。
事務局
資料3の計画策定スケジュールをご覧いただきたい。
「審議会6月」のところが本日の審議会で、今回を含め、7月、8月の3回に亘り、ご審議をいただき、10月の審議会でご答申をいただければと考えている。
その後、12月にパブリックコメントを実施、2月にその結果を審議会へ報告する。行政計画として3月に計画が決定し、令和5年4月から新計画がスタートする予定である。
会長
事務局の説明では、10月の審議会で答申できるよう、答申案をまとめる必要があるということになる。
本日を含め、9月までに3回の審議を行うことになるが、事務局では進め方についてどのように考えているか。
事務局
審議いただく順序について、事務局としては、本日は、資料1の第1章と第2章を中心にご審議いただき、次回(7月)の審議会では、資料1の第3章から最後までを中心に、ご審議いただきたいと考えている。
なお、7月の審議会では、素案の審議と合わせて、現行の計画の令和3年度進捗報告を行う予定。
8月の審議会では、全体についてご審議いただきたいと考えている。予定では、10月の審議会で答申を受け取ることを考えており、8月の審議会では、答申書の案もご検討いただくことを想定している。審議の状況により、柔軟に対応する予定。
内容によっては区切れないものもあると思われるので、必ずしもこの区切りでというわけではない。
会長
それでは、本日は、計画の第1章から第2章を中心に、次回の7月は、進捗報告も一緒に、第3章から最後まで中心に議論することとなる。
それでは、ご意見・質問等があれば、各委員ご発言いただきたい。
委員
31ページ 2章の基本的視点(5)にあり、3章にも出てくる言葉である、「女性に対するあらゆる暴力」について、今までにも似たような発言をしたことがあるが、なぜ女性に限定するのか分からない。
1行目に多く被害者が女性であると書かれているが、確かに女性が多いと思うし、会長の説明にあったように、数には男性があがっていても様々な背景があるのではないかということも分かるが、多くが女性だからとすると、完全に男性が抜け落ちてしまう。
私は男性の子育て支援の関りが多く、実体験も多い。配偶者に殴られた男性であると
か、子どもを父親からはがそうとする配偶者もいる。これも広い意味ではDVに当たると
思う。そういった事が多い。極端な所に身を置いているので、そういった情報が多く入ってくるため、偏ったところもあるかもしれないが、改めて、私は女性に限定する理由が分からない。
会長
委員の質問に対し、事務局から何かあるか。
事務局
本計画の体系は、国の第5次計画の体系を参考としている。
「女性に対するあらゆる暴力を容認しない社会の実現」については、依然として、女性に対する暴力は非常に多い状況であり、女性に対する暴力を容認しない社会の実現に関しては、達成できていないと思っている。
委員が言うように男性の被害者の方も相談に来られているが、やはり圧倒的に女性が多いことと、未だ実現できていないことから、引き続き、「女性に対するあらゆる暴力を容認しない社会の実現」を基本的視点としている。
委員
基本的視点という大きい項目なので今の説明理由である程度は理解できる。
52ページの3章の基本方針「安全安心な暮らしの確保」の中で、さすがにここくらいまで落として来たら女性に限定しなくてもよいかと思う。
その辺も含めて、今後検討をお願いしたい。
会長
今回の市民意識調査の結果で出てきたことでもあるため、書きぶりを検討していくこと
にしたいと思う。
続いて、他にご意見はあるか。
委員
16ページの2つ目の丸(〇)家族の多様性の尊重で小さなポツ(・)の2つ目、この資料だけを見たときに「市民意識調査では家庭の中での男女の平等感について、男女間の意識の差は横ばい状態ですが、全体として改善しています。」という説明が素案23ページの図から読み取れない。
これを読み取るために補足説明として資料等が必要ではないかと思う。意見として言わせてもらう。
事務局
20ページでは、指標の11で家庭の中での男女の平等感について、計画策定当初は男女の差が12.8ポイント、《改訂》時は14.4ポイント、現状値令和3年度は13.0ポイントの差となり、その差がほぼ横ばいとなっているという説明をしたかった。文章として、わかり辛かった。内容としては数値としては高くなり改善していることを表したかった。
委員
読んだ人が分かるような形で検討をお願いする。
委員
17ページの下の方に先ほど、会長の説明であった若年層で性別の固定概念がなくなっているけども、現状を「平等である」と回答する割合が他の世代よりも高いという、矛盾があるという記載があるが、私自身はさきほど会長が配られた資料の方を見ても、若年層が平等であると感じていることが学校現場の理念だけ、という解釈はしていない。
実際の学校現場で、子どもたちが平等であると感じたり、家庭の中で平等であると感じているので、この資料からも政治分野等では平等でないという形でパーセントが低くなっているため、指標の中で矛盾という言葉を使うのは、違和感を感じている。
アンケート結果に対してこちらの思いを押し付けているような感があるのではないかと思うので、皆様の意見を伺いながら検討して欲しいと思う。
会長
関連して何かあるか。
事務局
矛盾があるという記載箇所だが、もう一度総評をいただいた会長にも確認し、わかりやすい表現に改めたいと思う。
委員
31ページ、基本的視点、(1)「男女共同参画社会の形成と次世代への継承」の部分だが、今までの事務局の説明や、会長の説明を聞いて、子どもたちの世代に男女平等が浸透してきていると感じていて、この連携の中でこの辺の部分が具体的にうたわれていないのはもったいないと感じる。
実際に73ページでは、幼稚園・保育園・小学校との連携がしっかりとうたわれており、基本的視点にもしっかりと入れて欲しい。
事務局とのやり取りでは、2行目の行政という言葉の中に幼稚園・保育園・小学校が含まれているという説明があったが、読んだ時にわかりやすい基本的視点であって欲しいと思うため、ここも表現について検討をお願いしたい。
会長
では続いて、どうぞ。
委員
丁寧な調査・分析がわかりやすかった。
数点意見等を述べたいと思う。
今回SDGsのことが入ってよかった。10年前に作ったものをベースに作りこまれているが、時代の変化がものすごく大きい。最も時代の変化が大きく影響しているのはSNSである。そのSNSの中で女性の性の商品化が、大きく子どもたちに影響を及ぼしており、会長の発言にあった、学校では正しさは学んでいるけども、子どもたちはメディアで多くの性の課題を吹き込まれている。そこが今回のアンケートで反映されていないので、分析は難しいだろうと感じている。
また計画の期間について、中間見直しはしないと説明があったが、「時代の変化が早いので必要に応じて見直す」というのは分かるが、中間見直しを予定した上でそれプラス、必要に応じて変更を加えて欲しいと思う。
見直す時期を限定しておかないと、見直さないままになってしまうかもしれない。見直しが必要という判断を、誰がどのタイミングでするのかわかりにくくなってくる。
年表だが、10年前の計画をベースにされているので、前半の女性差別撤廃条約についてすごく丁寧なのはいいがその間にいろいろな改正があり、児童虐待防止等に関する法律にて面前DVが記載されたり、児童買春・児童ポルノに関わる法律ができていたり、性犯罪刑法が110年ぶりに改正された。
大阪府に関してはパートナーシップ制度が導入されており、高槻市には制度がないため市民にとれば府の制度を使うしかないので、これをしっかり記載して欲しい。
これは間に合うか分からないが、AV出演強要被害防止法が今の議論の中にも出ている。
本文中に出てくる「高槻市特定事業主行動計画」や「ひとり親家庭等自立促進法改正」等を年表に記載した方がより丁寧でわかりやすいと思う。
11ページの(2)2非正規雇用労働者について、「特に宿泊業や飲食業などサービス業において大きな影響が出ています。」は確かにそうだが、旧来よりエッセンシャルワーカーは女性が多くを担っており、その多くが非正規労働であるということがある。このことが、コロナ禍において女性の貧困に大きく関わったという現実があるので、そういった文脈を足して欲しい。
12ページ(4)自殺者数の増加のところだが、子どもの自殺が増えてきている。そのあたりを足して記載して欲しい。
16・17ページだが、今までの実績が記載されているが、少し厳しいコメントをすると、例えば地域社会における男女共同参画の推進においては、「自治体やPTA等の地域団体やNPO等に対して、活動の支援を行う中で、女性の参画を促してきた」と書いているが、私自身、NPOに23年いたが、促された経験がないため、促したと書いていることを疑問に思う。
17ページ2つ目の丸(〇)の女性に対するあらゆる暴力の根絶で、「DV被害者が安心して相談できるよう、相談体制の充実と周知を図ってきた」とあるが、夜の相談を止めたことに加え、LGBTやSOGIに関する相談等もやっている自治体もあることを鑑みれば、充実を図ったといえるのか違和感を、感じている。
また、その上の丸(○)の「男女の性と人権尊重の理解と促進」の部分で、リプロダクティブ・ヘルスは丁寧に書かれているが、SOGIやLGBTの話も少し触れた方がよいと感じている。
30・31ページの基本理念だが、男女共同参画社会基本法には「機会の平等」、「利益の享受」と「責任を分かち合い」の3本柱が基本にあるので、もう少しわかりやすく記載して欲しい。これも要望なので、意見として述べておく。
会長
今の指摘に関して、事務局から何かあるか。
事務局
中間見直しをあらかじめ設定しない理由は、改訂をしたくないという意味ではないことは理解いただいていると思うが、男女共同参画に関する取組は現在3つの法律に対応している。新たな法律ができた際には、自治体へ計画の作成が求められると思う。この新たな法律に基づく計画が第2次計画に組み込む必要があるのか、あるいは別の計画を作成するのかなどを踏まえ、検討する必要があるかと認識している。そのため、第2次計画の中では見直し時期を明記していない状況である。
もう一点、年表の話だが、男女共同参画の推進に係る本筋部分をまとめて事務局としては記載している。
指摘のあった内容は事務局として精査し、修正案を示し、意見をいただきたいと思う。
委員
説明内容を理解した上でなお、記載が必要という提案である。
追加で、31ページについて他の委員から女性に対する話ばかりになっているという指摘があったのは、確かにそうだと思う。
もう一点、「あらゆる暴力」とあるがDVの話ばかりになっている。先ほどの市民意識調査の分析の中でDVの数は増えていないという話があったが、「あらゆる」という中には児童ポルノや痴漢、性の商品化等がある。#MeToo運動に象徴されるように、性暴力被害がやっと表面化してきているのだから、これから10年の計画を作る中で、DVだけでなく、新しく出てきた性暴力等についても書いて欲しい。「あらゆる」というには、男性の部分も含めて、説明が足りないように思う。
会長
反映する方向で検討していただきたい。
事務局
基本的視点の中で検討する。
会長
他に何かあるか。
委員
1つの項目だけだが、19ページの女性人材リスト登録者が、3名から8名までに増えていることは、ものすごい努力・成果が表れた結果であると思う。
実際に私もその様子をみていた一人である。
登録リストに必要なエンパワーメント講座は非常に価値があり、これに関しては本当の入り口であると感じている。
ここから広がって行くと思う。この熱量を落とさず続けてもらいたい。
77ページ、次期の計画では数値目標が設定されていない。数値目標を設定しないということは、体制に甘さが出てしまうのではないかと懸念している。
もう一度検討して欲しいと感じている。
会長
事務局から何かあるか。
事務局
女性人材リスト登録に関して、コロナ以降、講座の参加者が減っているため、まず通常に戻し、更に増やしていきたいと思っている。
次期計画の指標でも、一旦増加という形で、数字ではない目標を設定している。
指摘いただいた意見を踏まえ検討する。
副会長
幅広い市民の方から意識調査にご協力いただき、その結果が素案にちりばめられていてわかりやすいと思う。意見としては、2つある。
10ページについて、コロナの影響で、DVがすごく増えている。それに伴い子どもへの面前DVも同時に増えている。面前DVは心理的虐待と言われている。DV相談は令和2年度、全国で19万だが、子どもの心理的虐待は同じ年度で12万もあり、前年比1.1倍に増えている。虐待が増えている件数のほとんどは心理的虐待であるという状況がある。DVと大いに関係があり、数も顕著にでているので、面前DVのことも触れて欲しい。
14ページに前計画の体系を示しているが、今回の計画はずいぶん大きく変えている。
34ページ体系図の中の基本方針、基本目標と比べると、記載の表現を変えていたり、順番を組みかえたり、変えてもらっていると思う。特に前計画が女性に対するあらゆる暴力が1番下の基本方針だったが、今回は真ん中ぐらいの基本方針4と上がっている。次回の議論にはなるが、組みかえ全体はすっきりした整理だったと思う。
計画は、理念があり、基本的視点があって、基本目標がある。31ページ、基本的視点では、(5)女性に対する暴力の順番が1番最後だが、変わってくるのではないか。また、他の委員の発言にもあった「女に対する暴力」には私も感じるところがある。
つまり、34ページの基本方針の組みかえを踏まえると、31ページの基本的視点は(1)男女共同参画社会が(4)になり、(2)の固定的な性別役割分担が(5)に、(3)の価値観やライフスタイルは(3)、(4)のあらゆる分野におけるが(1)となり、(5)女性に対するあらゆる暴力が(2)になるのではないか。
あくまで私案だが、せっかく見直したのであればこの順番も見直してみてはどうか。
事務局
面前DVが非常に増えていることは事務局としても実感している。内容に入れるかどうかは検討する。
計画の体系は組みかえているが、基本的視点の順番は、SDGs、ジェンダー主流化を最上段にしようと考えているが、いろいろな考え方があるかと思うので、議論いただきたく、事務局の方でも、もう一度検討したいと思う。
会長
終了予定時間に近づいて来たので、議論はつきないが本日は一旦終了とする。
言えなかった意見等は後ほど事務局にお伝えいただくということでよいか。
(異議なし)
会長
次第のその他について、事務局から何かあるか。
事務局
次回の審議会について、事前に予定を伺った結果、第2回は7月27日を予定している。
次回の審議会の案件は、引き続き、計画素案の審議と、前年の進捗管理報告を予定している。開催案内等は後日送付する。
会長
次回は7月27日だが、時間は未定か。
事務局
時間は後日連絡する。
本計画がより良いものになるよう、本日いただいた意見を踏まえて検討を進めて行きたいと考えているので、よろしくお願いしたい。
会長
以上で、本日の審議会を終了とする。