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令和3年度第1回高槻市文化財保護審議会

ページID:029475 更新日:2022年3月22日更新 印刷ページ表示

1 会議の名称

高槻市文化財保護審議会

2 会議の開催状況

日時:令和3年8月2日(月曜日) 午前10時から11時40分
場所:高槻市総合センター 6階 C604会議室
出席委員:3人(井上一稔委員、一瀬和夫委員、登谷伸宏委員)

3 議題

  1. 令和2年度事業報告について
  2. 文化財保存活用地域計画について
  3. 報告
  4. その他

4 審議内容

委員6名中3名出席につき、高槻市文化財保護審議会規則第3条第2項の規定により、本審議会が成立していることを報告。また傍聴希望者がないことを確認報告。

案件1

令和3年度事業方針について事務局より説明。以下の質疑応答後、了承された。

  • 今城塚古墳出土埴輪の報告書は令和5年に完成か?また市指定を考えているのか?
    →令和4年中に埴輪の実測に目途をつけ編集作業に進める。大阪府北部地震による破損や、修復の過程で新しい事実が判明するなど、当初の予定より遅れが生じている。最終的には国指定を目指している。市指定については課題と認識しており、今後は他の考古資料の指定も進めていきたい。
  • 文化財説明板の多言語表記の基準などはあるのか?
    →高槻市の基準はないが、2言語(日本語・英語)や4言語(日本語・英語・韓国語・中国語)で表記している所属もある。安満遺跡では説明板のタイトルのみ英語を併記し解説資料に英文を掲載している。
  • 闘鶏山古墳の調査や警備の手法は。
    →適切な調査手法や警備を検討していく。
  • 以前高橋委員が京大農場の建物について、指定も含めて検討するように意見があったと思うが。検討結果を教えてほしい。
    →登録を目標にして改修を行った経緯があるなかで、外観はできるだけ旧状も残しているが、内部活用を前提として存置した。
  • 改修により農場建物の内部は大きく変更されたので、指定は難しいと思うが、保存は担保されているから価値づけは今後の課題とすべき。

案件2

文化財保存活用地域計画について事務局より説明、以下の質疑応答後、了承された。

  • 「4関連文化財群のストーリーと構成文化財」について、現在は文化財の紹介に終始しており、ストーリーとして充分でない。未指定文化財も含めてどのような文化財があるかやその魅力を、文化財や歴史を知らない人、一般の観光客にもわかりやすく伝わるように物語を組み立てないと、地域計画の意味がない。またその中でも特に重点を置きたいのが参考資料1の城下町の周辺整備や景観の保全だと思うが、ストーリーからは飛躍しすぎていて繋がらない。周辺整備が必要であるというプロセスを説明してほしい。
    →現在ストーリーの奥行きが出るように書き直しを進めている。未指定文化財の価値が伝わる内容に改め、観光に来た人や一般の人に関心を持ってもらえるように進める。
  • 58ページの事業期間と参考資料の事業期間が異なるのはなぜか。また城下町は関連文化財群に入らないのか。
    →地域計画を実施する今後10年の間では、実現できない構想を含むために、今回は10年以上として記載した。今後参考資料1は本文の計画期間に合わせて作り直していく。また城下町は(1)戦国ロードという関連文化財群に入れており、近世城下町単体で取り上げ計画の本文として示したい。
  • 文化財の台帳づくりが重要と思うがその作業は記載されているのか。
    →3文化財の記録資料の継承として作業化されており、歴史館の収蔵品のデータベース化とそれを拡大する形で、未指定文化財等も台帳化していく。
  • この地域計画は10年間の計画。10年後に再度計画を策定するためには、最後の2、3年目までに目録・台帳の整備を終わらせ、点検見直し期間を含めなければならない。点検・見直しをしようとすると、文化財がどのような状態か、保存方法、破損状況などの点検簿も備えなければならない。特に未指定文化財も取りこぼしのないようにしてほしい。
    →この計画は来年度の策定を目指しているので、まずはこの10年で台帳的なものを整備し点検したい。どのような形にするのかを今後示したい。また、国からは未指定文化財の数量も計画に入れるように指示されている。かなり難しいが現状できる範囲で準備したい。
  • 国は保存と活用を進めるといいながら、活用に重点がかかっているのは明らか。活用自体は悪いことではないので具体的な方針を立てるのは良いが、前提として活用すべきものと、活用できないものを明確化すべき。市民の皆さんに活用できない文化財があるということを理解してもらうためにも地域計画は必要である。また審議会からの要望としては、文化財を活用して得た利益を文化財の保存・修復の方に回してほしい。活用して修復するというサイクルが成立すれば文化財にはとても良い環境となる。
    →現状の計画ではそこまで踏み込んだ記載は難しい。ただ脆弱な資料の活用ができないという明確な説明は必要であり、修復の手が行き届いてないのも事実。この10年で計画を進める中で、これらの現状を広く周知できるような機会を作りたい。
  • 天然記念物に相当するものは含まれているのか。
    →現状組み込めていない。生き物を文化財としてリンクさせて扱うのは難しく、今後の課題としたい。
  • 21ページの表の三角マーク(進捗中)は計画にどれぐらい盛り込めているのか。
    →この計画の中でできれば地区ごとに優先的に調査に着手する目標を示していきたい。
  • 調査が進み指定文化財の議案が増えるのは、審議会として望ましいことである。

案件3

芥川山城跡について報告。以下の意見や質疑応答があった。

  • 今年の調査の具体的な内容はどのようなものか。
    →過去の資料を精査し、報告書の作成を進める。
  • 芥川山城跡は本来なら市指定、府指定、国指定の文化財として段階的に手続きを進めていくべきでは。
    →従前からの学会の評価や近隣市町の事例などから、国指定が妥当と考えている。また地元住民からの要望もあり、今回はこのような形になった。
  • 史跡の管理は?
    →管理団体を地元で作る。もし遺構の保護に問題が生じる場合は、調整したうえで市が関与する。国からは保存計画の策定を指示されているので進めたい。
  • 街道から山城へいたる道は確定しているのか、また史跡化するのか。
    →大型の石材を使い視覚を意識した石垣のある谷筋が大手の登城路であったのは間違いないが、道としては残っていない。史跡範囲は山すそから山頂を指定し集落は含まない方向である。
  • 文化財は国指定が最高で府指定、市指定になると下であるとランク付けが一般的にはされてしまうが、指定・未指定の差別意識をなくすような取り組みを期待している。

案件4

  • 特別天然記念物オオサンショウウオの保護を報告。
    令和3年7月27日午前10時頃、大字原の用水路にて保護。体長965mm、体重4800g、個体識別マイクロチップが有り、日本固有種と判断できたため、同日午後3時頃、保護地点近くの芥川へ放流。
  • 次回審議会は、令和3年9月ごろの予定である。

5 資料名

令和3年度第1回高槻市文化財保護審議会 資料