天神の馬場は、西国街道と上宮天満宮の参道の交差点一帯の通称で、交通の要衝でした。織田信長は伊丹の荒木村重を討つ際に陣を据え、1582年の山崎合戦の際には、羽柴（豊臣）秀吉が本陣をおいたとされています。秀吉はこの地から天下取りの第一歩を踏み出しました。

高槻城は、高山右近が城下と一体化した堅固な城郭とし、江戸時代には北摂唯一の近世城郭として京・大阪を守る重要な役割を担っていました。現在は近世の石垣や堀などを再現した高槻城公園として整備され、令和5年3月には「高槻城公園芸術文化劇場」が二の丸跡にオープン。市民の憩いの場となっています。

山裾を芥川の渓谷が阻む天然の要塞となる三好山に築かれた芥川城は、摂津国最大の規模を誇る山城です。畿内一円を制した「最初の天下人」とされる三好長慶の居城として知られ、現在でも、石垣や堀切などの遺構が残り、山頂からは大阪平野が一望できます。戦国時代屈指の山城として「続日本100名城」に選定。