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離乳食とは、母乳やミルクを飲んで育ってきた赤ちゃんが、飲み込むことや噛むことを練習するための食事です。離乳食を食べることで色々な味や香り、舌触りを体験し、徐々に食べる力を付けて自分でも食べられるようになっていくのです。そのためには、赤ちゃんの発達に合わせて調理することが必要ですが、食材は家族と同じもので大丈夫です。家族の食事作りの途中で取り出し、赤ちゃんが食べやすいように仕上げる離乳食を「取り分け離乳食」と言います。離乳食は、別個に作る特別なものと思わずに、一緒に作ってできたてを一緒に食べましょう!
離乳食スタートの時期なら、水や昆布だしで柔らかく煮たりゆでたりした野菜をなめらかにすりつぶし、食べやすい固さに水分を調節したり、飲み込みやすいように片栗粉でとろみを付ければできあがり。残りは家族用に味を付けて煮たり、汁物や和え物、温野菜サラダにしましょう。
とろとろ状態が上手に飲み込めるようになったら、粗くつぶしたり、みじん切りにしたり、少しづつ固形にステップアップ。この頃にはかつおだしも使えますので、もっと取り分けやすくなりますね。
このように作った離乳食はフリージングできる(すべての食材ができるわけではありません。豆腐、じゃがいもなど不向きなものもあります)ので、忙しい時には便利です。冷凍保存の期間は1週間をめどにし、再加熱時にはしっかり加熱しましょう。
離乳食は1回分の量が少なく、味付けなし、または極薄味なので、家庭でのフリージングでは匂い移りなどの品質劣化が起きやすいです。できたてと比べて味や食感の違いがどうかを時々味見して確認し、匂いや味に敏感な赤ちゃんがおいしく食べられるように作りましょう。
取り分け離乳食の一番のおすすめは、おみそ汁、お吸い物などの汁物です。だしでゆっくり煮た野菜は、やわらかくてだしの味がしみてとてもおいしいですし、野菜からもだしが出ています。赤ちゃんも一緒に食べるので、だしだけはひと手間かけて離乳初期は昆布だし、離乳中期はかつおだしを取りましょう。近頃は便利なだしパックも色々出ていますが、原材料をよく確認し、いわし、さばなど青背の魚を原料としているだしは離乳後期から、塩分が多い物、添加物の入っているものは避けましょう。
また、旬の食べ物は、素材自体の味がしっかりしているので、あまり味付けしなくてもおいしく食べられます。お子さんに合わせた薄味で油分も控えめな食事は、家族の健康のためにもとてもいいものです。赤ちゃんの頃から、家族同じものを楽しく食べることで、食に興味を持ち、食欲が育まれ、味覚の幅が広がります。
高槻市立子育て総合支援センター「カンガルーの森」では、毎月離乳食や幼児食のクッキング講座「カンガルーぱくぱく教室<調理編>」を開催しています。離乳食中期(7・8か月)、後期(9から11か月)、完了期(1歳)、幼児期※(2歳から就学前。幼児期のみ年6回開催)の各講座があり、親の料理を作りながら、取り分けで子どもの料理も作ります。親の料理は1歳児から食べられる味付けにし、離乳食期のお子さまを持つ方にも完了期からの味加減を体験していただいています。
参加された方からは、「だし取りなどの調理の基礎の確認、取り分けのタイミング、とろみ付けなど食べやすくするコツなどを実際に体験できてよかった。」「だしが効いているので子どもがよく食べた。」など、ご好評をいただいています。
日程、申し込み方法等、詳細につきましては、高槻市ホームページ子育てサイト「WAI WAIカフェ」をご覧ください。
【1歳から大人】 【1歳盛り付け例】
・鮭のちゃんちゃんホイル焼き
・小松菜と車麩の煮びたし
・豆腐と根菜のすまし汁
・かぼちゃ蒸しパン
・ごはん
【9から11か月】 【7・8か月】
・鮭と小松菜のあんかけごはん ・小松菜とにんじんの豆腐あんかけ
・豆腐と根菜のすまし汁 ・かぼちゃのそぼろ煮
・スティック野菜 ・軟飯 ・5倍かゆ
記事作成:子育て総合支援センター(072-686-3030)