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令和5年第3回高槻市教育委員会定例会会議録

ページID:095505 更新日:2023年4月20日更新 印刷ページ表示

令和5年3月17日(金曜日)午前10時00分、令和5年第3高槻市教育委員会定例会を教育委員会室に招集した。

 

出席者(5人)

樽井 弘三 教育長
浦野 真彦  委員
​美濃  律  委員
​岡本 華世  委員
松村 洋子  委員

説明のために出席した事務局職員の職、氏名

教育次長 土井    恵一
学校教育監 佐藤    美恵
子ども未来部長 万井    勝徳
子ども未来部部長代理 白石    有子
教育政策官 藤田  卓也
教育次長代理兼教育総務課長 田中  宏和
参事兼地域教育青少年課長 原田 由美子
参事兼中央図書館長 平野   徹
参事兼教育指導課長 杉野  暁子
学校安全課長 田口  裕之
保健給食課長 橋長  忠司
城内公民館長 丹羽  正裕
教育センター所長 丸山 みち子
保育幼稚園総務課長 立田  晋平
学校安全課主幹 川本     亨
中央図書館主幹 寺原 美穂子
教育指導課主幹 近藤  利起
教職員課主幹 武藤     亮
教育総務課課長代理 高橋  直樹
地域教育青少年課課長代理 清水  丈二
教育指導課課長代理 小寺  基之
教育センター所長代理 山本 由紀子
教育総務課副主幹 平野  裕士
教育指導課副主幹 直原  考志
教育指導課副主幹 中前  勝則
教育指導課副主幹 西田  大世
教育指導課副主幹 美濃     亨
教職員課副主幹 喜久元 敬尚
教育センター副主幹 川端  清史
教育総務課主査 須増  摩耶
教育総務課 佐々木 香奈


議事日程

日程第 1 報告第 2号 令和4年度文部科学大臣優秀教職員表彰について
日程第 2 報告第 3号 令和4年度中学生チャレンジテスト(1・2年生)の概要及び結果について
日程第 3 議案第14号 個人情報の保護に関する法律の施行に関する高槻市教育委員会規則の制定について
日程第 4 議案第15号 高槻市教育委員会事務決裁規則及び高槻市教育委員会の職員で特別の勤務に従事するものの勤務時間等の特例に関する規則中一部改正について
日程第 5 議案第16号 高槻市学校空調設備更新等事業者選定委員会規則の廃止について
日程第 6 議案第17号 高槻市立幼稚園条例施行規則等中一部改正について
日程第 7 議案第18号 高槻市立富田幼稚園の土地建物の用途廃止について
日程第 8 議案第19号 令和5年度教育努力目標について
日程第 9 承認第 3号 学籍変更(転校)裁決取消請求事件に係る対応及び訴訟委任について

 

(午前10時00分開会)

 

樽井弘三教育
ただいまから、令和5年第3回高槻市教育委員会定例会を開会いたします。
なお、本日の会議に傍聴の希望がございましたので、許可をいたしております。
本日の会議の出席者は、5名でございます。なお、本日の会議の署名委員は、岡本委員 松村委員にお願いいたします。
樽井弘三教育
ここで、令和5年第2回定例会会議録の承認をお願いいたします。
会議録につきましては、事前に委員の皆様方にご確認いただいております。原案のとおり承認してご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育
ご異議が無いようですので、会議録の承認につきましては、原案どおり承認されました。
樽井弘三教育
それでは、議事に入ります。
日程第1、報告第2号、「令和4年度文部科学大臣優秀教職員表彰について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

学校教育監(佐藤美恵)                                                     (提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第1、報告第2号、「令和4年度文部科学大臣優秀教職員表彰」について提案理由のご説明を申し上げます。
本件は、「文部科学大臣優秀教職員表彰」推薦取扱要領に基づき、大阪府教育委員会が文部科学大臣に推薦いたしました1団体について表彰されましたので、これについて報告を行うものでございます。
高槻市教育研究会中学校保健体育部は、中学校保健体育科の指導方法や評価方法等についての研究や、全中学校における男女共習の研究を行い、その成果の普及を図り、本市中学校の保健体育教職員の資質能力の向上に貢献した団体でございます。
表彰式は、去る1月17日に文部科学省において挙行され、表彰状が授与されました。
以上、誠に簡単な説明でございますがよろしくお願い申し上げます。

樽井弘三教育
ただいま、報告が終わりましたが、委員の皆さん何かご意見ご質問はございませんでしょうか。

美濃律委員
文部科学大臣優秀職員表彰は、毎年あるかと思いますが、高槻市では今まで何度か表彰されたことはあるのでしょうか。

教職員課主幹(武藤亮)
平成29年度に組織として、第十中学校区の小中一貫教育として、また、平成23年度、平成22年度、平成21年度に、教員として表彰があります。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。
それでは、本件は報告案件でございますので、これをもって終了いたします。
続きまして、日程第2、報告第3号、「令和4年度中学生チャレンジテスト(1・2年生)の概要及び結果について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

学校教育監(佐藤美恵)                                                 (提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第2、報告第3号、令和4年度中学生チャレンジテスト(1・2年生)の概要及び結果につきまして、提案理由をご説明申し上げます。
それでは、A3版の資料をご覧ください。
チャレンジテストについては、1・2年生は、平成26年度より、3年生は、平成28年度から実施しております。
今回のチャレンジテストにつきましては、市立中学校1・2年生の全生徒を対象に、1月11日(水曜日)に実施いたしました。
調査内容は、1年生では国語、数学及び英語の3教科、2年生では国語、社会、数学、理科及び英語の5教科でございます。
また、調査に併せて、生徒に対するアンケートを8項目実施いたしました。
本調査の目的ですが、4点ございます。
1つ目は、大阪府教育委員会が、府内における生徒の学力を把握・分析することにより、大阪の生徒の課題の改善に向けた教育施策及び教育の成果と課題を検証し、その改善を図ること。
加えて、調査結果を活用し、大阪府公立高等学校入学者選抜における評定の公平性の担保に資する資料を作成し、市町村教育委員会及び学校に提供すること。
2つ目は、市町村教育委員会や学校が、府内全体の状況との関係において、生徒の課題改善に向けた教育施策及び教育の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、そのような取組を通じて、学力向上のためのPDCAサイクルを確立すること。
3つ目は、学校が、生徒の学力を把握し、生徒への教育指導の改善を図ること。
4つ目は、生徒一人ひとりが、自らの学習到達状況を正しく理解することにより、自らの学力に目標を持ち、また、その向上への意欲を高めることでございます。
調査結果の公表につきましては、チャレンジテストの参加についてご審議いただいた際に、市全体の結果のみを公表し、学校別結果の公表は行わないこととご可決いただいております。
この決定をふまえ、市全体の概要及び結果を今後、市ホームページにも掲載する予定でございます。
なお、結果等につきましては、教育センター所長より説明させていただきます。
以上、誠に簡単な説明ではございますが、よろしくお願い申し上げます。

教育センター所長(丸山みち子)
私からは、令和4年度中学生チャレンジテスト(1・2年生)の概要及び結果について説明させていただきます。
引き続き、A3版の資料をご覧ください。
市立中学校1・2年生で実施いたしましたチャレンジテストの実施教科については、先ほど学校教育監からの説明にあったとおりですが、2年生の理科及び社会の調査につきましては、各学校の年間カリキュラムでの指導内容によって、各学校が A・B2種類の調査問題を選択することとしており、本市では、社会の調査問題において全中学校が問題Aを選択し、理科の調査問題においては、問題Aを10校が選択し、問題Bを8校が選択しました。
さて、資料左下に位置する「学年・教科別正答率比較(対大阪府)」の表をご覧ください。
1年生では、3教科すべてにおいて大阪府平均を3.3から4.8点上回り、2年生でも、5教科すべてにおいて1.2点から6.3点上回る結果となりました。
続きまして、右側の得点分布グラフをご覧ください。
各教科の得点分布を見ますと、特に英語科において高得点層が多くなっており、得点率においてもすべての領域において、大阪府を5ポイント以上上回る結果となりました。
英語に関しましては、市の取り組みとして小学校低学年から英語に慣れ親しむショートイングリッシュタイム(DREAM)の成果が表れていることや小学校英語専科加配の配置、ALTの派遣を通して小学校の段階からコミュニケーションの楽しさを感じ、英語学習へのモチベーションにつながっていることが分かります。
各教科の領域別平均正答率の表を見ますと、1・2年生ともに、調査内のすべての領域等において、大阪府の平均点を上回り、バランスよく学力が育まれていることが分かります。
問題の特徴としましては、全国学力・学習状況調査同様、日常生活の具体的な場面を設定した問題が出題されていました。
例えば、国語では生徒会がアンケートをとる場面や、学習内容をノートにまとめる場面、数学では学校でダンスの隊形を考える場面、理科では家庭での消費電力について考える場面など、身に付いた力を、日常生活の具体的な場面で活用する力が求められていることが分かります。
社会においては、昨年度 「歴史的分野」について、「江戸時代に見返り美人図を描いた人物の名前を選ぶ」や「東海道中膝栗毛の作者を選ぶ」という問いで大きく大阪府平均を下回る結果となったことが課題となっていました。今年度も江戸時代の元禄文化に関する問題が出題されました。「上方を中心に栄えた、人形浄瑠璃の脚本の作者である近松門左衛門」を答える問題では、大阪府48.6%の正答率に対し、高槻市は52.7%、また、江戸時代の化政文化に活躍した葛飾北斎について問われる問題は、大阪府61.3%に対し、高槻市は63.4%で上回る結果となり、江戸時代の文化については、課題が改善されている傾向が見られました。
これらの結果から、各中学校区で取り組んでいる授業改善や日々の取組の成果が継続して出ていると考えております。
次に、資料の裏面「生徒に対するアンケートの結果」をご覧ください。アンケートは、昨年度と同様の全8項目を実施いたしました。
1問目 「自分の考えや意見を伝える場面がある」という設問において、「当てはまる」「どちらかといえば、当てはまる」と、肯定的に答えた生徒は90%近くで、ここ数年大きな変化はございません。しかし「当てはまるのみに注目してみますと、1年生では58.0%、2年生では57.3%となっており、これは平成31年度と比較すると、1年生では9.1ポイント、2年生では7.0ポイント上昇しています。
また、3問目、「授業中、話し合う活動を通じて自分の考えを深めたり、広げたりしている」という質問にも、同様の傾向が見られます。肯定的な回答の割合は大きな変化はございませんが、「当てはまる」のみに着目すると、平成31年度から上昇傾向にございます。
これらのことから、普段の授業で主体的・対話的で深い学びを実現するための授業改善が行われていることが伺えます。
8問目の「普段(月曜日から金曜日)、一日あたりどれくらいの時間、携帯電話やスマートフォンを使いますか」という設問では、2時間以上使用している割合が、1年生では66.1%、2年生では69.8%となっています。この結果は、平成31年度と比べると、1年生では14.9ポイント、2年生では11.2ポイント上昇しており、ここ数年間で、子どもたちの家庭での時間の使い方に、大きな変化が見られることが分かります。
また、6問目「自ら課題を見つけて、家で勉強をしている」と回答した生徒は、高槻市、大阪府ともに、1年生より2年生のほうが少なくなっており、家庭との連携を図りながら、生徒の学習習慣が確立されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
今後も引き続き、市内の子どもたちが、これからの時代に必要となる資質・能力を身につけられるように、教職員研修の充実等の様々な取り組みを進めて参ります。
以上、令和4年度チャレンジテスト(1・2年生)の概要及び結果について説明させていただきました。

樽井弘三教育
ただいま、報告が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。

浦野真彦委員
社会と理科の選択問題についてですが、理科はAが10校、Bが8校、社会は全校がAを選択しています。
先ほどご説明をいただきましたが、社会が全校同じで、理科が分かれているというのは、年間カリキュラムでの指導内容によって、ということでしたが、社会と理科で違うのはどのような理由があるのか教えていただけますか。

参事兼教育指導課長(杉野暁子)
社会、理科ともに、学校が自校のカリキュラムによって選択ができるようになっております。
理科に関しては、A・Bともに生物分野と化学分野が共通してあり、A問題は物理分野、B問題は地学分野が加わります。
理科については、学校によって指導順が異なることが多く、A問題、B問題のばらつきがあります。
社会に関しましては、A問題は、地理的分野の範囲が広く、B問題は歴史的分野の範囲が広くなっています。
1、2年生は、地理・歴史を並行して学習することが定められておりますが、社会に関しましては、大阪府全体では9割以上の学校が、A問題を選択している現状があり、本市でも府の傾向と同様に、A問題に対応したカリキュラムを計画している学校が多くある状況です。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

美濃律委員
数学のグラフについてですが、国語や英語と比べて、得点分布の形が、1年生が特にかなりでこぼこしていますが、これはどのようなことが考えられるのでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
数学のチャレンジテストの結果は、でこぼこした結果が得られていますが、今年度、9月に実施された3年生のチャレンジテスト結果もそのような形だったと思います。
これについては、1問3点の問題が30問近くございますので、この配点が関係しているのではないかと考えています。
また、この棒グラフは、5点刻みでとっておりますが、実は10点刻みに戻しますと、きれいな山型のグラフになります。
このことから、3点という配点の影響もあるかと捉えているところでございます。
引き続きこの点については、検討してまいりたいと考えております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

松村洋子委員
生徒に対するアンケートの結果のところで、1番や2番、4番など、自分の考えを調べたり、自分の考えや意見を伝えるというところや、また、資料で調べるというところで、高槻市は、大阪府全体より高い結果が見られています。
以前、授業参観をさせていただいた時も、すごく生徒が主体的に取り組む授業をされていると思っていましたので、その成果がよく表れているのではないかと思います。これからの時代に必要な能力であると思いますので、これからも、そのような授業を続けていただけたらと思います。
チャレンジテストについてですが、社会の平均点が、他の教科に比べて40点くらいと低いですが、これは例年、社会だけ低いのでしょうか。また、社会Bも、同じくらいの平均点なのでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
社会ですが、2年生の社会科のテストというのは、平成26年から合計9回行われております。
これまでの9年間のA・B両方の平均点につきましては、本市では52.2点、大阪府につきましては、50.5点となっております。ですので、例年より低い点であったと捉えております。
また、社会Bの平均点についてですが、この間、B問題を選択しておりませんので分かりません。

松村洋子委員
社会があえて難しい問題を出すようになっているのかどうかが気になったのですが、例年こんなに低くはないということが分かりました。

教育センター所長(丸山みち子)
難易度については、年ごとに違うのですが、50点代の平均点は、高いものではないと考えておりますので、子どもたちにとっては難しい問題になっていると捉えております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

岡本華世委員
英語は、1年生、2年生ともに得点が高めでしたが、取組の中のALTの派遣というのは影響しているのでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
ALTの派遣の影響ですが、小中連携した英語の授業づくりに加え、効果的に小中ともにALTを活用している成果がこの結果に表れていると考えています。
英語の音声指導や対話に関して、ALTが対話のモデルを示し、児童とのコミュニケーションの相手として欠かせない存在となっており、そのような経験を踏まえ、中学校に入ってからも、ALTと親しみながら授業を展開していることで、このような成績につながっていると捉えております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

浦野真彦委員
アンケートの4、「授業で、図書館の資料やインターネットなどで調べる活動がある」という質問に対する回答ですが、1年生は肯定的な回答が約83%、2年生は約88%と非常に高いです。1人1台のタブレットを利用されているということで、私個人的に、今年は100%近くなるのではないかと思っていたのですが、1年生を見ると、昨年より若干減少しています。このあたりはどのように分析されているのでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
1人1台タブレットの活用状況に関するアンケートについてですが、昨年度と比較しますと、高槻市、大阪府とも、1年生の肯定的な回答が減少している傾向があります。これついては、分析を進めていきたいと思っております。
1人1台端末が導入された時点では、とにかく使ってみるということを大事にしてきたという経過がございますが、今後は、効果的に使うというところに着目しながら、使い方について研究していきたいと考えております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

岡本華世委員
全ての教科において、大阪府の平均点を上回る結果となっていたのですが、日頃の授業中においての子どもたちの理解度や、積極的に質問するなど、先生自身が変化を感じていることなどは聞かれていますでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
先生自身が変化を感じている点と少し異なるかと思うのですが、センターの指導主事が、各校の担当者と交流する中で、学校の取組に関する様々な変化を感じているところでございます。
各校の授業研究を推進する担当者とは、年6回、担当者会を実施し、学習評価の改善充実を目指す調査研究を進めております。
取組内容の往還を、各校とセンターが図る中で、各校で先生同士の授業参観週間や、研究授業を計画的に実施している、できている学校が増えている現状がございます。そうすることで、しっかりと子どもたちを見取り、子どもたちの学習改善、そして、教師の指導改善につなげているというところは大きな変化だと捉えております。
また、今回のチャレンジテストにおけるアンケートで、「授業中、話し合う活動を通じて自分の考えを深めたり、広げたりしている。」という設問では、当てはまると回答している生徒が、昨年度より増えているということが、先ほどの結果にもつながっていると考えております。
これからも日々の授業の中で、子どもたちに理解度を見取り、授業改善を進めてまいりたいと考えております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

浦野真彦委員
アンケート8番の、携帯電話やスマートフォンの使用時間についてですが、このアンケートが始まって以降、使用時間の増加が続いていると思います。
使用時間が増えた分、何の時間が減ったのかというのは分かりますでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
この結果からは、先ほど委員がおっしゃったとおり、増加傾向があるということは読み取ることができますが、それ以上の深堀した質問はございませんので、詳しくは分かりませんが、こちらの分析を説明させていただきます。
普段、携帯電話やスマートフォンの使用時間を3時間以上と回答した中学1年生の生徒は、実は令和元年度は28.9%、令和4年度は45.8%と大きく増加しております。
一方、全国学力・学習状況調査における「学校の授業時間以外、普段、1日当たりどのくらいの時間勉強しますか。」という設問では、1時間以上学習している割合というのは、減少傾向にございます。
今回のアンケートから、スマートフォンの使用時間が増加した分、何の時間が減ったのかというところまでは分からないですが、学習時間が減少しているのではないかと捉えております。

浦野真彦委員
携帯電話スマートフォンの使用時間が増加した代わりに、何が減ったかのかというと、明らかに減ったと思われるのがテレビだと思います。また、勉強時間が減っているというのはあまりよくないのかもしれませんが、一番私が心配しているのは、睡眠時間が減っているのではないかということです。
少し前の定例会で、睡眠時間の話がありましたが、ここは非常に心配しているところですので、その点は注意していただけたらと思います。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

美濃律委員
アンケートの7番ですが、「テレビや新聞、インターネットなどのニュースを見る。」というところで、大阪府も高槻市も、1年生よりも2年生の方が、かなり「あてはまる」の回答は減っていると思うのですが、この辺りは、1年生と2年生で何か違いがあるかなど、どのようにお考えでしょうか。

教育センター所長(丸山みち子)
テレビや新聞、インターネットなどのニュースを見るについてですが、大阪府の1年生と2年生を比べると、確かに2年生が見なくなっている割合が増えています。
では、テレビや新聞、インターネットをいつ見るのか。ということが大切であると思うのですが、2年生につきましては、クラブ活動等、他にやることが増えてきているのかなと考えています。一方で、1年生の見ている量が多いのは、部活の量が少ないからか、というとそうではないとは思いますので、この点については研究してまいりたいと思います。

樽井弘三教育
私の方から、気になることを申し上げたいと思います。
先ほども質問があったのですが、中間層の分厚さというのは、すごく大事だと私は思っています。
もちろん、最近ではギフテッドというような言い方もされます、両サイドの子たちを、どのようにより伸ばしてあげるのか、というのも大事なことですが、中間層を底上げすることはやはり大事だと思っています。
そのように考えたときに、明らかに数学、英語、理科は、中間層が崩れていっています。ですので、その辺りの授業の在り方、あるいは授業を超えた家庭学習の在り方、そのようなことも含めて研究していかなくてはならないと思います。
今後、これがさらに崩れていき、どの層にも同じくらいの人数の子がいるというようなことになりかねない、あるいは二極化がさらに進むかもしれません。ですので、明らかに中間層が崩れているのが、危機的な状況だと思っています。
それからもう一つは、目的です。この四つ目の目的が、全国学テにはありません。もう一つないのは、一つ目の大阪府の公立高等学校入学者選抜における評定の公平性の担保です。この二つの目的が、全国学テにはありません。
全国学テは、行政側の施策の点検であると考えられますので、あまり子どもに返すということをしません。純粋に今の施策状況、効果などをチェックしていくものであるのだろうと思っています。しかし、このチャレンジテストについては、非常に子どもに関わってきますので、この四つ目の目標を入れているのだと思います。
そのように考えた時に、各学校でこの過去のチャレンジテストの復習などをしているのかどうか、これも大事な視点だと思います。
大阪府は、どのような傾向の資質能力を問うているのか、それは入試にも関わってきます。つまり、子どもの利益に関わってきますので、そのような視点でも、各学校に指導助言する必要があるだろうと思っています。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。
それでは、本件は報告案件でございますので、これをもって終了いたします。
続きまして、日程第3、議案第14号、「個人情報の保護に関する法律の施行に関する高槻市教育委員会規則の制定について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

教育次長(土井恵一)                                                          (提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第3、議案第14号、「個人情報の保護に関する法律の施行に関する高槻市教育委員会規則」の制定について、提案理由のご説明を申し上げます。
本件につきましては、「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律」により個人情報の保護に関する法律の一部が改正され、個人情報の取扱い等に関する同法の規定が、議会を除く地方公共団体の機関に直接適用されることに伴い、市長部局において同法の施行に関し必要な事項を定める条例及び規則が制定されたものでございます。
つきましては、本教育委員会におきましても同様の趣旨で規則を制定し、その内容については、当該条例及び市長部局規則等の例によるとの規定を置くものです。
本規則の制定に伴い、現在運用しております高槻市個人情報保護条例の施行に関する高槻市教育委員会規則については廃止し、また、高槻市教育委員会事務決裁規則について、所要の規定整備を行うものです。
施行日については、令和5年4月1日とするものでございます。
以上、誠に簡単な説明ではございますが、ご審議の上、ご可決賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

樽井弘三教育
ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。
樽井弘三教育長
それでは、無いようですので、採決に入ります。
議案第14号、「個人情報の保護に関する法律の施行に関する高槻市教育委員会規則の制定について」を原案どおり可決してご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育
ご異議が無いようですので、議案第14号は、原案どおり可決されました。
続きまして、日程第4、議案第15号、「高槻市教育委員会事務決裁規則及び高槻市教育委員会の職員で特別の勤務に従事するものの勤務時間等の特例に関する規則中一部改正について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

教育次長(土井恵一)                                                   (提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第4、議案第15号、「高槻市教育委員会事務決裁規則及び高槻市教育委員会の職員で特別の勤務に従事するものの勤務時間等の特例に関する規則」の一部改正について提案理由のご説明申し上げます。
本改正につきましては、令和5年度から学校給食費を公会計化することに伴い、学校給食物資の購入に係る事務について、市長から教育長に対し事務委任を受けたため、関連する規則おいて規定整備を行うものです。
参考資料新旧対照表をご覧ください。
第1条関係といたしまして、「高槻市教育委員会事務決裁規則」の一部を改正するものでございます。
改正内容といたしましては、別表第3項「財務に関する事項」に専決事項として、「学校給食物資を購入すること」を加え、その決裁権者を教育次長とするものでございます。
つぎに、新旧対照表の裏面をご覧ください。
第2条関係といたしまして、「高槻市教育委員会の職員で特別の勤務に従事するものの勤務時間等の特例に関する規則」の一部を改正するものでございます。
現在、保健給食課の職員は、教育委員会事務局の職員と同様に、朝8時30分から、午後5時30分までの範囲内で所属長が定める時刻から時刻までが勤務時間でございますが、第3号の給食調理員の区分と同じ始業時間に合わせる形で勤務時間の割り振りを新たに追加し、調理現場における緊急対応等に対する対応を行うことができるようにするものでございます。
以上、誠に簡単な説明ではございますが、ご審議のうえ、ご可決を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

樽井弘三教育
ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。
樽井弘三教育
それでは、無いようですので、採決に入ります。
議案第15号、「高槻市教育委員会事務決裁規則及び高槻市教育委員会の職員で特別の勤務に従事するものの勤務時間等の特例に関する規則中一部改正について」を原案どおり可決してご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育
ご異議が無いようですので、議案第15号は、原案どおり可決されました。
続きまして、日程第5、議案第16号、「高槻市学校空調設備更新等事業者選定委員会規則の廃止について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

教育次長(土井恵一)                                                     (提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第5、議案第16号、「高槻市学校空調設備更新等事業者選定委員会規則の廃止」につきまして、提案理由のご説明を申し上げます。
本件につきましては、2月の教育委員会定例会におきまして、高槻市学校空調設備更新等事業者選定委員会を廃止することを内容とする、「高槻市附属機関設置条例の一部改正原案」を議決いただきました。
このたび、3月市議会におきまして、高槻市附属機関設置条例の一部改正をご可決いただき、高槻市学校空調設備更新等事業者選定委員会が廃止されましたので、これに伴い、同委員会規則を廃止するものでございます。
以上、誠に簡単な説明ではございますが、よろしくご審議の上、ご可決賜りますようお願い申し上げます。

樽井弘三教育
ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。
樽井弘三教育
それでは、無いようですので、採決に入ります。
議案第16号、「高槻市学校空調設備更新等事業者選定委員会規則の廃止について」を原案どおり可決してご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育
ご異議が無いようですので、議案第16号は、原案どおり可決されました。
続きまして、日程第6、議案第17号、「高槻市立幼稚園条例施行規則等中一部改正について」、日程第7、議案第18号「高槻市立富田幼稚園の土地建物の用途廃止について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

子ども未来部長(万井勝徳)                                                (提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第6、議案第17号及び日程第7、議案第18号につきまして、提案理由のご説明を申し上げます。
まず、日程第6、議案第17号「高槻市立幼稚園条例施行規則等中 一部改正について」、ご説明申し上げます。
本改正は、第2次高槻市立認定こども園配置計画に基づき、高槻市立富田保育所及び高槻市立富田幼稚園を廃止し、令和5年4月1日より認定こども園として民営化することに伴い、関連する規則から富田幼稚園の該当部分を削除するものです。
加えて、「こども家庭庁設置法の施行に伴う 関係法律の整備に関する法律」が令和5年4月1日より施行され、子ども・子育て支援法の条項が変更されることから、預かり保育に関する規則第3条中の「第19条第1項第2号」を「第19条第2号」に改めるものでございます。また、その他所要の規定整備を行うものです。
なお、本規則の施行日は、令和5年4月1日とします。
続きまして、日程第7、議案第18号「高槻市立富田幼稚園の土地建物の用途廃止について」、ご説明申し上げます。
本件につきましては、さきほどもご説明しましたとおり、令和5年4月1日より富田幼稚園が廃止され、認定こども園としての運営を行うため、幼稚園舎の土地建物について教育財産としての用途を廃止するものでございます。
富田幼稚園の用途廃止する土地は、1,973.12平方メートル、建物は、園舎で、479.70平方メートルでございます。
以上、簡単な説明ではございますが、よろしくご審議の上ご可決賜りますよう、お願い申し上げます。

樽井弘三教育
ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。

美濃律委員
富田幼稚園が廃止されて認定こども園になるということですが、用途を廃止する土地で、認定こども園が運営され、建物等はそのまま使用されるということでしょうか。

保育幼稚園総務課長(立田晋平)
見ていただいている全体の、富田幼稚園と書いてある部分が、今の富田幼稚園の園庭部分でございますが、そこに仮園舎を建設いたしまして、乳児を受け入れる建物として整備しております。
また、この斜線がついている、現富田幼稚園の園舎はそのまま幼児棟として活用して、この2つの建物を使用して認定こども園として運用していく予定です。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

浦野真彦委員
先ほどの地図のところですが、横にプールがあると思いますが、これも使われているのですか。

保育幼稚園総務課長(立田晋平)
こちらのプールにつきましては、富田小学校の児童用のプールでございます。
富田認定こども園のプールは、組立て式のプールを別途用意し、そこでプール活動をする予定でございます。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。
それでは、無いようですので、採決に入ります。
議案第18号、「高槻市立幼稚園条例施行規則等中一部改正について」を原案どおり可決してご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育
ご異議が無いようですので、議案第17号は、原案どおり可決されました。
続きまして、議案第18号「高槻市立富田幼稚園の土地建物の用途廃止について」原案どおり可決してご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育
ご異議が無いようですので、議案第18号は、原案どおり可決されました。
続きまして、日程第8、議案第19号、「令和5年度教育努力目標について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。

学校教育監(佐藤美恵)                                               (提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第8、議案第19号の「令和5年度教育努力目標」について、提案理由のご説明を申し上げます。
本「教育努力目標」は、「第2期高槻市教育振興基本計画」に則り、国や大阪府の動向を踏まえ、1年間の取組としての本市教育委員会の基本的な考え方を示したものでございます。
これに基づきまして、地域とともにある信頼される学校園をつくるとともに、市民ニーズに応える社会教育の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
初めに、全体の構成についてご説明させていただきます。
それでは、「令和5年度教育努力目標」の2ページをご覧ください。
第1章では本市がめざす子ども像を「人や社会とつながり、学び続け、よりよい自分と社会を創る子ども」として掲げております。めざす子ども像を実現するため、3ページ記載の「つけたい4つの力」、4ページから5ページに記載の、6つの目標と26の基本施策を制定しています。
次に、6ページをご覧ください。
第2章では、6つの目標、26の基本施策を展開するための、具体的目標を設定しております。
6つの目標につきまして、読み上げさせていただきます。
6つの目標の一つ目は、目標1-1「確かな学力の育成」でございます。
変わることのない「教育の使命」それは、「次代を担う責任ある大人」の育成です。そして、その基盤となるのは「子ども達に確かな学力」をつけることです。何を理解し、何ができるのかといった「知識や技能」の質を高め、それらを活用してこれまで経験したことがない未知の状況にも対応できる「思考力、判断力、表現力等」を育成することや、学んだことを人生や社会に生かし、生涯にわたって能動的に「学びに向かう力、人間性等」を涵養することが必要です。
このような学力をつけるために、「自分の将来や社会とのつながりを実感しながら学ぶ」「周りの人との対話や協働を通じて新しい答えを生み出す」「新たに得た知識をそれまで得てきた知識や経験と結び付ける」「こつこつと忍耐強く学び続ける」といった学習に取り組みます。
8ページをご覧ください。
2つ目は、目標1-2「豊かな心」の育成でございます。
安全で安心して豊かに暮らせる社会とは、多様な人々が互いの人格を尊重し支え合いながら生きることができる社会であり、また、自らの役割と責任を果たし皆が生き生きと活躍することができる社会です。子ども達には、このような社会の実現に貢献しようとする態度を育む必要があります。
そのために、様々な人の生き方や多様な考え方等に触れる豊かな体験活動を通して、子ども達が、人の役に立つことや社会に貢献することに喜びを感じ、規範意識をはじめとした非認知能力、人間関係を築く力、自他の生命の尊重、互いの人権を守ることや公共の福祉に配慮することの大切さ等について考える教育を推進します。
10ページをご覧ください。
3つ目は、目標1-3「健やかな体の育成」でございます。
児童生徒が、いろいろな困難に立ち向かえるのは、心身ともに健康であり、安全であることが基盤となります。そのため、必要な資質・能力を育成し、安全で安心な社会づくりに貢献できるようにすることが大切です。また、豊かなスポーツライフの実現に向けて、運動する機会を充実させ、体を動かすことの楽しさを実感させることも大切です。
家庭や地域と連携を図りながら、日常生活において適切な体育・健康に関する活動を行うとともに、生涯を通じて、健康・安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう取組を推進します。
12ページをご覧ください。
4つ目は、目標2-1「学校力の向上」でございます。
教育活動の中心になるのは学校です。学校では、校長のリーダーシップのもと、学校の組織体制を充実するとともに、教職員は、子どもへの愛情と、豊かな人間性や感性を備え、高い倫理観と指導力、教育者としての情熱と使命感を持って指導にあたることが必要です。
また、学校だけでは対応できない課題の解決に向けて、子どもの教育の当事者として家庭や地域と連携し、地域とともにある学校の実現に努めます。
新しい時代に求められる資質・能力を育み、複雑化、多様化した課題を解決するため、学校力の向上に向けた取組を推進します。
16ページをご覧ください。
5つ目は、目標2-2「家庭力の向上」でございます。
家庭教育は全ての教育の出発点であり、子どもの基本的な生活習慣や豊かな情操、他者に対する思いやりや命を大切にする気持ち等を養う上で、最も重要な役割を担います。基本的な生活習慣、規範意識等を身に付けることは、人と関わり生活したり、生涯を通じて学んだりする上で、大変重要です。
子どもの教育について、保護者は第一義的責任を有し、子どもが安心できる家庭環境づくりが求められます。一方、近年の家庭環境の多様化に伴い、子育てについての不安や孤立を感じる家庭等、家庭教育を行う上での課題が指摘されており、地域全体で家庭教育を支える仕組みづくりが求められています。
学校や、子育て経験者をはじめとした地域人材等、地域の多様な主体が連携・協力して、親子の育ちを応援、支援します。
17ページをご覧ください。
6つ目は、目標2-3「地域力の向上」でございます。
地域は、さまざまな役割を持つ異なる年齢層の人々で構成されています。そして、子どもは、多様な目的を持つ集団活動に参加することで、自己肯定感や社会参画意識を高めるとともに、自然や優れた文化や芸術、伝統に触れ、豊かな体験をすることができます。
地域は、家庭や学校と目標を共有し、人と人がつながり、連携・協働しながら子どもを育む場となることが求められます。コミュニティ・スクールの推進には保護者や地域との連携・協力が不可欠であり、協働して取組を推進します。また、生涯を通じて一人一人がそれぞれの資質・能力の向上を図り、その個性を伸ばし、活躍する場となるよう取組を推進します。
これら6つの目標につきまして、具体的目標を設定しております。
詳細につきましては、後ほど教育指導課長より説明させていただきます。以上、誠に簡単な説明ではございますが、よろしくご審議いただき、ご可決賜りますようよろしくお願い申し上げます。

参事兼教育指導課(杉野暁子)
第2章具体的目標の説明をさせていただきます。
重点取組に関係する施策や、令和4年度から変更があった点等を中心に、ご説明させていただきます。新旧対照の表も合わせてご覧ください。
6ページをお開きください。
目標1-1「確かな学力の育成」でございます。
1から6の6つの施策について、それぞれ具体的目標を設定しております。
1「9年間を見通した教育課程の編成と実施」をご覧ください。
「カリキュラム・マネジメントの充実」として、3つの具体的目標を設定しております。
「第2期高槻市教育振興基本計画 」においては、「施設一体型小中一貫校」の設置を重点項目として位置づけ、研究と準備を進めているところです。本市  では、平成28年度から全中学校区で「連携型小中一貫教育」を実施しており、その効果としましては、「学力の向上」や「豊かな人間性の育成」、「地域との協働の強化」などがあげられます。これらの教育効果をさらに高めるため、本市のあらゆる教育施策も、この小中一貫という枠組みを活用し強化していきます。来年度も、これまで実施してきた連携型小中一貫教育の枠組みを一層活用し、各小中学校が連携し、義務教育9年間を見通した教育課程の編成に努めます。また、その実現に向けて、中学校区で策定した「めざす子ども像」・「中期的な経営ビジョン」・「各年度の教育目標と重点取組」を設定した『中学校区グランドデザイン』について、保護者や地域と共有をすすめてまいります。
2「きめ細かな学習指導の充実・推進」では、「指導内容、指導方法の工夫を行い、質の高い知識及び技能の習得と、思考力、判断力、表現力等の育成を図る」と「確かな学力の育成に向けて、質の高い授業を行うための校内の組織的な研究体制を構築する。」を具体的目標に設定しております。
小学校高学年においては、専科指導による授業を実施するなど、授業形態や指導体制を学校全体で工夫することや、1人1台端末を効果的に活用した「主体的・対話的で深い学び」に向けた授業改善を行うなど、校内の組織的な研究体制を構築し、学習指導のさらなる充実に努めてまいります。
7ページ、4「一人一人に応じた教育・支援の推進」では、1つ目の目標を、「すべての教職員が、児童生徒一人一人の障がいの状態等に応じた適切な指導・支援について共通理解を図るとともに、特別支援教育に対する専門性を高め、学校全体の取組を充実する。」としています。また、2つ目の目標に「児童生徒一人一人の障がいの状態に応じた」という文言を加えました。
すべての教職員の専門性を高め、学校全体として、組織的に取り組むこと、また、個々の児童生徒の障がいの状態に応じた適切な教育課程を編成することが大切です。各学校の特別支援教育が充実し、一人一人の教育的ニーズに的確に応える指導ができるよう、指導と支援をしてまいります。また、通級指導教室の増設置を進めるとともに、通級指導教室での指導・支援をより一層充実させ、各校における支援体制の充実に努めてまいります。
次に8ページ、目標1-2 豊かな心の育成でございます。
1から4の4つの施策について、具体的目標を設定しております。
4「生徒指導の推進」では、1つ目「学校の教育活動全体を通して、豊かな人間性や社会性を育む指導の充実を図る。」
2つ目「全教職員が共通認識のもと、組織的に一貫性をもって対応できるよう校内の生徒指導体制を整備するとともに、児童生徒が抱える個別の課題に対し、適切で効果的な指導や支援を組織的且つ継続的に行う。」
3つ目「体罰や高圧的な指導を根絶し、正しい児童生徒理解を基盤とした粘り強い指導や支援を通して、児童生徒との信頼関係を構築し、自己指導能力を育成するとともに、全ての児童生徒が安心して学ぶことができる環境を確保する。」を具体的目標として掲げております。
特に【不登校への対応】では、不登校児童生徒数が大幅に増加していることへの対応が喫緊の課題であることから、不登校やその兆しのある児童生徒に対して、丁寧な実態把握に基づいた初期段階からの支援体制の構築を推進してまいります。とりわけ、『令和4年度、5年度 不登校児童生徒支援推進モデル事業』において、「学習のつまずきをなくす」ことが「不登校の減少につながる」という仮説のもと、不登校や、不登校になる可能性のある児童生徒への効果的な「個別の手立て」や、よりより支援体制の整備について研究をすすめているところです。
また、【児童虐待の防止】においては、教職員は児童虐待を発見しやすい立場であることから、貧困、虐待、ヤングケアラーなどの児童生徒をめぐる様々な現状や課題への認識を深め、早期発見、早期対応に努めるとともに、SSW等の専門家や関係機関と連携し、対応してまいります。
続いて、10ページ、目標1-3 健やかな体の育成でございます。
1から3の3つの施策について、それぞれ具体的目標を設定しております。
1「安全教育の充実・推進」についてです。
安全・安心な学校づくりについては、「第2期の教育振興基本計画」においての重点項目の1つであり、教育の大前提であります。
中学校区グランドデザインに学校安全の取組を位置づけ、中学校区内での取組を推進してまいります。
また、本年度からは、本市が作成した安全教育副読本「たかつき安全NOTE」を活用し、体系的な安全教育を推進しております。
そして、児童生徒等が安全教育で身に付けた力を発揮し、行動する場として避難訓練を位置付け、教職員による対応訓練等のより実効性のある訓練を意図的計画的に実施してまいります。
12ページ、目標2-1 学校力の向上です。
1から7の7つの施策について、具体的目標を設定しております。
1「安全・健康対策の充実・推進」、(1)「学校環境の整備と管理体制の確立」では、昨年度まで、2つ目の具体的目標に掲げていた「学校施設における全てのブロック塀等を撤去する」につきましては、令和4年度をもって、撤去作業が完了いたしますので、項目を削除しております。
また(2)「組織的な安全活動の推進」においては、4つ目の具体的目標として「セーフティプロモーションスクール認証取得に係る取組から得られた知見を各学校に普及し、市全体の学校安全に係る水準の向上を図る。」を新たに設けており、学校安全推進モデル校区である第三中学校区での研究・実践の共有を通じて、セーフティプロモーションスクールの理念に基づいた学校安全に係る取組を推進してまいります。
2「学校の組織力の向上」ですが、(1)「校長のマネジメント力の強化」(2)「ミドルリーダーの育成及び活用」(3)「相談・支援体制の整備」(4)「働き方改革の推進」(5)「個人情報の適切な取り扱い」の5つの項目に、それぞれ具体的目標を設定しております。
(2)「ミドルリーダーの育成及び活用」では、2つ目の具体的目標を「共同学校事務室への移行を通じて、学校事務職員が学校運営に主体的に参画できる組織運営を推進する。」に変更しており、共同学校事務支援センターを中心とした共同学校事務室の推進、学校事務の改善・効率化による学校運営の充実に努めます。
また、(4)「働き方改革の推進」の一環として、学校給食費徴収管理システムを活用し、食数管理や徴収管理等の事務を適切に行い、教員の業務負担の軽減を図ります。
14ページをご覧ください。
6「地域とともにある学校づくり」の充実・推進では、「学校運営協議会を設置した中学校区の実践や研究成果を共有するとともに、将来的に全ての中学校区でコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の導入を目指し、家庭・地域が学校教育に参画し、協働して子ども達の社会を生き抜く力を育成する『地域とともにある学校づくり』を推進する。」としております。子どもたちを取り巻く環境が大きく変化する中で、学校が抱える課題も複雑化・多様化しています。家庭・地域が学校教育に参画し、協働して子どもたちに「生きる力」を育む仕組みづくりは、ますます不可欠なものとなります。この、「学校運営協議会制度」は「地域とともにある学校づくり」の取組をさらに充実させ、持続可能なものにするための有効な仕組みとなるものです。
今年度に、コミュニティ・スクールを導入し先行実施している、城南中学校区・第八中学校区の2つのモデル中学校区での成果や課題を共有しながら、次年度は新たに3つのモデル中学校区で学校運営協議会を設置し、中学校区の「めざすこども像」の実現に向けて、『中学校区グランドデザイン』を家庭や地域等と共有し、家庭、地域等との連携・協働した学校づくりを推進してまいります。
7「幼児教育等の充実」では、公立認定こども園及び幼稚園の目標としての(1)きめ細かな指導の推進、(2)異年齢児学級保育の充実、の他、公立保育所や他の私立の幼稚園、保育所等で過ごす子どもたちにも向けた公的役割として、(3)幼児教育と小学校教育の円滑な接続、(4)地域における子育て・家庭教育の拠点としての機能の充実の4つの項目を挙げ、それぞれ具体的目標を設定しております。
16ページ 目標2-2 家庭力の向上では、1「家庭教育の推進」、2「PTAとの協働と活動支援」、3「福祉機関等との連携」の3つの施策について、それぞれ具体的目標を設定しております。
家庭教育は全ての教育の出発点であり、大変重要であります。家庭環境の多様化に伴い、子育てについては不安や孤立を感じる家庭等、家庭教育を行う上での課題を解決するための、具体的目標として設定しております。
17ページ 目標2-3 地域力の向上では、1「地域等との協働の推進」、2「青少年健全育成の推進」、3「公民館・図書館の充実」の3つの施策について、それぞれ具体的目標を設定しております。
1「地域等との協働の推進」では、3つの目標のうち、1つめと2つめの目標が、今年度からモデル校で導入しているコミュニティ・スクールの推進に関連した内容になっております。
次に、18ページの3「公民館・図書館の充実」では、地域に根差した公民館活動の充実と市民に愛され親しまれる図書館活動の推進についてそれぞれ具体的目標を設定しております。
【地域に根差した公民館活動の充実】の(1)「学習機会の提供・拡充」の1つ目の具体的目標に「市民がより参加しやすい」という文言を追加しております。
また、【市民に愛され親しまれる図書館活動の推進】の具体的目標においては、5つ目の目標を、「電子図書館サービスにより、読書困難者を含めた利用者の利便性向上を図る。」に変更しております。文字の拡大や音声読み上げ機能がある電子書籍の貸し出しや検索ができるといった、電子図書館サービスにより、様々な利用者の利便性の向上につなげていきたいと考えています。
以上、ポイントを絞ったご説明ではございますが、よろしくお願いいたします。

樽井弘三教育
ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。

美濃律委員
目標1-1確かな学力ですが、4「一人一人に応じた教育・支援の推進」のところで、難しい大変なことだと思うのですが、全ての教職員の専門性を高め、という説明がありましたけども、具体的にはどのようなことをされているのか教えていただけますでしょうか。

教育指導課主幹(近藤利起)
今年度、各学校では、一人一人の障がいの状態等に応じた適切な教育課程の編成と、通常の学級、通級指導教室、支援学級といった適切な学びの場の設定について、改めて見直しを図ることにより、特別支援教育の充実への取組を進めているところでございます。
このような状況の中、特別支援教育の充実に向けては、支援学級担任、通級指導担当者などの担当教員の専門性や、指導力のさらなる向上が必要であり、教職員研修などを充実していきたいと考えております。
特別な支援が必要な児童生徒は、支援学級だけではなくて、通常の学級にも在籍しております。
また、支援学級在籍の児童生徒が通常の学級で過ごすこともあります。
このようなことから、全ての教職員が、障がいの状態等を理解し、学校全体としての取組の推進を図る必要があることから、このような目標を改めているところでございます。

美濃律委員
今までも、そのような専門性を高める研修会等は実施されているのでしょうか。

教育指導課主幹(近藤利起)
今までにおきましても、特別支援教育に係る研修等を行っております。
例えば、市内の専門性の高い教員で構成しているリーディングチームによる巡回指導や、教育センター等で実施する教職員研修、また、校内の研修等で特別支援教育についての研修等をしております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

岡本華世委員
同じ項目の説明の中で、通級指導教室の増設置を進めるとありましたが、大体1クラス、または1学年に何名くらい対象の児童生徒がいるのでしょうか。

教育指導課主幹(近藤利起)
通級による指導を受けている児童生徒につきましては、令和4年度は、小学校で220人、中学校で56人おります。
市内小中学校の学級数をもとに、1学級当たりの人数に勘案すると、小学校は0.38人、中学校では、0.23人になります。
ただ、実際には、特別な支援を必要とする児童生徒が、通常学級にも一定数在籍しているものと考えられます。
このような児童生徒についても、保護者と連携し、学校で組織的な見立てを行い、適切な学びの場の設定や必要な支援や配慮を検討し、行う必要があると考えております。
このような実態を踏まえ、各学校へのヒアリングを丁寧に実施しながら、通級指導教室の必要数を把握し、増設置を進めていきたいと考えております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

浦野真彦委員
安全教育の充実推進のところで、「たかつき安全NOTE」の話がありましたが、実際の授業でどのように活用されているのか教えていただけますでしょうか。

学校安全課長(田口裕之)
「たかつき安全NOTE」につきましては、社会や理科、保健体育といった関連する教科の授業において、教科横断的に安全に関する学びを深めるほか、避難訓練などの事前・事後学習や日常の安全指導などで活用するため、令和4年度より各学校において使用開始しているところでございます。
委員お尋ねの活用方法につきましては、一つの例といたしまして、災害安全の分野では、理科や生活科、地震の授業との関連の中で、「たかつき安全NOTE」の「じしん」が起こったら、などのページで、地震が起こるメカニズム、地震が起きたときに必要となる行動、身近にあるリスク等を、児童生徒の発達段階に合わせて学習を進めているところでございます。
ほかに、交通安全の分野におきましては、生活科や、保健体育等において、交通ルールを学ぶ中で、道路標識や踏切、自転車の安全な利用など、交通安全に関する基本的な知識やルールを学べるよう学習を進めているところでございます。
今年度につきましては、各学校の活用状況につきまして、学校安全課において現在集約を行っている段階でございます。
今後、活用方法や教科との関連などの研究を進め、全ての児童生徒が安全に関する資質能力を身につけられるよう、引き続き、活用を通じた安全教育の充実に務めてまいりたいと考えております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

松村洋子委員
地域力の向上等のところですが、地域の方と連携協働してということですが、この3年間のコロナの影響で、地域の方との連携がしにくくなったりして、計画が少し滞ったりしたところ、また、今後コロナが5類に移行ということで、推進していくところもあるかと思うのですが、その辺りの影響についてはどうでしょうか。

参事兼地域教育課長(原田由美子)
地域等との連携の状況ですが、この3年間はコロナということで、地域教育青少年課が委託しております事業等につきましても、地域の状況により、やはり地域活動が滞ったり、中止になったりということがございました。
全て計画どおりにできないというような声も聞きましたが、令和2年度、令和3年度とコロナの状況など、社会情勢等に合わせて、それぞれの地域が工夫をされ、書面での交流やSNSを使用するなどの手段もとられておられました。
こちらにつきましても、電話など様々な手段で地域とのご連絡をさせていただいておりますので、令和2年度より3年度、3年度より4年度、5年度というように、徐々に活発になってきていると感じております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

浦野真彦委員
コミュニティ・スクールについてですが、先行して導入した二つの地区の現状と令和5年度の取り組みについて、もう少し詳しく教えていただけますか。

教育指導課主幹(近藤利起)
第八中学校区、城南中学校区につきましては、第一期モデル校区として、今年度、本市として初となる、学校運営協議会を立ち上げ、取組を進めていただいているところです。
両校区とも、今年度の学校運営協議会は3回とも終了しており、その中では、学校運営に関する基本的な方針や、学校の取組について、学校が詳しく説明をする中で、委員の皆さんも理解を深めるとともに、活発な意見交換がなされておりました。
初年度として、両校区ともよいスタートが切れているものと感じております。
また、令和5年度におきましては、第一中学校区、第七中学校区、第十中学校区で学校運営協議会を立ち上げるとともに、新たに4つのモデル校区を指定し、さらなるコミュニティ・スクールの推進に向け、取組を進めてまいります。

参事兼地域青少年課長(原田由美子)
続きまして、地域学校協働活動につきまして回答いたします。
令和4年度は、コミュニティ・スクールを導入いたしました2つの中学校でそれぞれ1名、合計2名の地域学校協働活動推進員を委嘱いたしました。
同推進員は、学校運営協議会の委員でもあり、学校と連携を図りながら、地域住民等に対して、学校の基本方針や学校への支援活動担う学校教育サポーターの募集についての広報活動等を行っておられます。
両校区おきまして、学校教育活動サポーターは、それぞれチームエイターやニジワンサポーターなどの愛称で、中学校区全体で募集をされておられます。
その活動内容は、そろばんやミシン、たこあげなどの技能の補助、また、ゲストティーチャーとして参加する地域学習の利用支援、本の読み聞かせなどの読書活動支援、花壇や植木などの整備の環境整備支援などで、多様な学校教育活動への支援が地域住民等によって行われております。
令和5年度につきましては、新たにコミュニティ・スクールが導入される、3中学校区を含めました、計5名の推進員を委嘱するとともに、引き続き学校教育活動への支援が地域住民や保護者によって行われるよう取組を進めてまいります。
また、第三次モデル校区となる中学校区におきましても、令和6年度からのコミュニティ・スクール導入を円滑に進めるために、地域住民や保護者等の理解を得られるよう、丁寧に取り組んでまいります。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

美濃律委員
今の話ですが、今年度から実施されています城南中学校区、第八中学校区の成果等についてはご説明いただいて分かったのですが、今一番の課題というのは何があるのでしょうか。

教育指導課主幹(近藤利起)
第八中学校区、城南中学校ともに、今年度、本市初の学校運営協議会ということで、教育委員会としても伴走させていただきながら、一緒に取組を進めてきたところです。
先ほど申し上げましたとおり、初年度の成果では、大きなところがあったのではないかと思いますが、課題でいいますと、学校運営協議会自体が主体的に情報を発信していくということが、今後は課題ではないかなと思っております。
といいますのも、今年度、学校や地域が一緒になりながら取り組んでいただいたところですが、発信の主体が学校に寄っていますので、今後は学校運営協議会が主体的に発信できるようにしていくことが必要ではないかと考えています。

参事兼地域教育青少年課長(原田由美子)
地域教育協議会から地域学校協働活動に代わり、モデル校区での実施から本格実施となり、徐々に今始めていただいております。ですので、課題というよりも、今後どのように活動を広げていくかということを、皆さんからお話をいただいているところです。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

岡本華世委員
コミュニティ・スクールの取組の要にもなる、学校運営協議会制度のメンバー構成が重要なポイントになると思っています。
そのメンバー構成に、行き詰まりがある中学校区の手助け等はできる仕組みになっているのでしょうか。

教育指導課主幹(近藤利起)
学校運営協議会の委員については、本市では、地域住民、保護者、地域学校協働活動推進員、学識経験者を含めることとしており、多様な視点から活発な意見が交換されるためにも、委員の構成は、非常に重要なポイントだと考えております。
また、任命については、設置中学校区の校長先生方の推薦により、教育委員会が任命をいたします。
校長が学校運営を進めていくに当たって、よりよい人選ができるよう、教育委員会事務局も必要に応じて、助言をしているところでございます。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

美濃律委員
不登校の説明がありましたけども、学習のつまずきがあるということが不登校につながるという説明があったのですが、児童生徒への効果的な手立てなどがありましたが、その辺りをもう少し具体的にご説明いただけますか。

教育指導課副主幹(中前勝則)
不登校の要因は様々なことが考えられますが、教育委員会としては、人間関係や学習による不適応によって不登校になっているというところを、学校の教育活動の中で支援することが重要であると考え、この間研究をしてまいりました。
その一つとして、今年度から第七中学校区と第十中学校区では、学習保障によって、不登校の減少につなげるという研究を進めています。
モデル中学校区での取組についてですが、まずは、不登校になる兆しのある子を、学習支援の視点も踏まえ、早期の段階でスクリーニングをし、その子たちに対して、個別の支援計画と指導計画を教職員全員で考えていくという取組をしました。
その支援計画、指導計画ですが、支援計画というのは、まだ、長期欠席に至っていないけれども、欠席がちの子どもに対して、学習でのつまずきをしないよう、通常の学級において授業の工夫をし、授業からこぼれ落ちないよう支援を行うための計画書です。また、指導計画は、既に30日以上の長期欠席に至っている子どもを対象に、例えば別室などで、その子に合った学習をしていくことで、登校につなげるための計画書を作成するという取組をしてまいりました。
各学校では、別室の構造化やオンラインを活用した学習支援、日々課している宿題など、本当に子どもに合った課題になっているのかということなどを考えたり、授業であれば、例えば、視覚支援をしたり見通しを立てながら授業を進めるなど、様々な手立てを考え、研究を進めてきたことで、一定の成果があったと考えています。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

松村洋子委員
家庭力の向上のところで、PTAとの協働ということが挙げられているのですが、最近、PTA活動は、共働き家庭が増えたことで難しくなっている学校もあるのではないかと思います。その辺りは、何か工夫をして、協働しやすくするような取組などはされているのでしょうか。

参事兼地域教育青少年課長(原田由美子)
PTAの協働というのは、こちらの2、3という項目があるのですが、各幼稚園、小学校、中学校のPTAの方々が、人権もしくはその家庭での様々な課題をテーマといたしまして、人権問題学習会、家庭教育学習会を自らが企画実施していただいております。
幼小中のPTAが実施されますので、それぞれの学校園で、とても工夫をされまして、より多くの方々が参加しやすい日時を選ばれたりなどの工夫や、先ほどございましたように、今回コロナ禍ということがございましたので、SNSなどのツールを使用されたりということがございました。
教育委員会といたしましても、幼小中のPTAとの連携、協働ということでは、それらの方法の共有やヒントをお話させていただいたりしておりました。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

岡本華世委員
生徒の指導の推進の説明の中で、学習のつまずきをなくすことが不登校の減少につながる仮説のもとという話に戻るのですが、児童虐待の防止において、教職員は児童生徒の虐待を発見しやすい立場であるとありました。
また、学習のつまずきに対しても、教職員が気づきやすい立場におられると思っています。
仮に、教職員が児童生徒の学習においての理解が少ししんどそうだと気付いた場合であっても、私の経験から言わせていただくと、保護者にその旨を先生から伝えるということができないと認識しているのですが、現在はどうなのでしょうか。

参事兼教育指導課(杉野暁子)
まず、教職員が授業中や家庭学習の状況から、児童生徒の学習の状況をしっかり把握をするということは、大きな役割だと思います。
それに基づいて、先ほどの様々な支援や指導が始まっていくと思います。
全ての児童生徒を対象として、分かる、できるという授業づくりの取組に加えて、個々の学習のつまずきのある児童生徒へは授業中や授業外に個別の学習支援を行っていきます。
児童生徒の学習のつまずきの解消に向けて、保護者と学校が連携して取組を進めることは大切であると考えています。学習の状況については、例えば個人懇談や必要に応じて日々の情報の連絡等の中で、保護者と共有をすべきだと考えています。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

浦野真彦委員
18ページの図書館のところで、電子図書館サービスが始まったと思うのですが、貸出の状況など、市民の皆さんからの反応はいかがでしょうか。

参事兼中央図書館長(平野徹)
電子図書館について、まず、電子書籍の貸出し状況ですが、電子図書館は昨年11月2日に約1,200冊の書籍を揃えてスタートいたしました。
最初の1か月間は、貸出し冊数が2,700冊、蔵書数1,200に対して2,700冊貸し出しがあり、貸出割合は200%を超えていたというような状況で、借りる本がないというような盛況でございました。
直近2月のデータですが、所蔵数2,017冊に増やし、その2,017冊に対して、貸出し冊数は1,440冊、借り出し割合が約70%となっております。
貸出し状況としては、スタート時より落ちついてきた状況ですが、府内の他市と比べても、利用率は高い状況になっております。
次に、利用者の方の反応ですが、時間帯別の利用を見ますと、電子図書館の利用者の約半数は、図書館が閉館中の夜間、深夜、早朝に多くご利用いただいているようです。
これについては、ご利用者のライフスタイルに合わせて、ご都合のよい時間帯に、いつでもどこでもお手軽に利用できるという結果ではないかと分析しております。
電子書籍には、紙の図書にはない、朗読機能や文字の拡大縮小機能、さらには、鳥の鳴き声や動物の骨格を映し出す視聴覚機能が付いていたりします。また、最近新たに試し読み機能というのも追加いたしました。
今後も市民のニーズを見ながら、電子図書館の充実に努めてまいりたいと考えております。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。

岡本華世委員
幼児教育等の充実のところでお聞きしたいのですが、認定こども園の体制もかなり増えてきたと思います。
その年その年で、様々な課題があると思うのですが、今現在ではどのような課題があるのか教えてください。

保育幼稚園総務課長(立田晋平)
認定こども園の課題についての説明でございますが、高槻市立の認定こども園は、平成27年度に1年目となる、桜台認定こども園の運営開始以降、平成29年4月に策定しました高槻市立認定こども園配置計画に基づき、整備を含め、現在では、高槻認定こども園、五領認定こども園、三箇牧認定こども園を含めた4園となってございます。
運営開始当初からは、課題としておりました、幼稚園教諭と保育士が幼稚園と保育所の考え方の違いなどについて、まずはお互いを知り合うことを大切にし、進めてまいりました。
近年では、4園成り立ちがそれぞれ異なることにより、保護者のニーズや子どもの姿が様々であることについて、引き続き、4園の特色をお互いに知り、情報の共有に努めてきているところでございます。
現在では管理職だけではなく、現場の保育教諭も含めて、認定こども園の教育保育内容について、ともに考える機会を持ち、共通の研修会を通して、高槻市立認定こども園の在り方について、議論を深めているところです。
また、認定こども園に限ったものではございませんが、保育教諭の若年化が進む中、職員の資質向上が現在の大きな課題となっております。
今後もより一層の教育保育の充実に向けて、また、課題の解決に向けて日々進めてまいります。

樽井弘三教育
それでは、最後に私から令和5年度の努力目標に関わって、教育長としての課題意識を共有しておきたいと思います。
令和5年度における教育行政、この大きな仕事の一つとして、3年間にわたるコロナ禍の総括があると考えています。
具体的には、コロナ禍の「正の側面」を維持することと、「負の側面」を是正することであると思っています。
「正の側面」は、オンライン授業やオンライン研修、オンライン会議などのデジタル化の道が開かれたことであります。
また、災害等により、学校が通常の教育活動が行えなくなった場合でも、子どもたちの学びが継続できるという経験をしたことは、正の側面だろうと思っています。これはやはり維持していかなくてはならないことだろうと思っています。
それから、「負の側面」については、教育格差の拡大であります。
コロナ禍は、家庭間の経済格差を拡大させ、社会の分断を深めたと考えます。これについては、学校教育も例外ではありません。
教育格差の拡大というのは、先ほどチャレンジテストの結果でも、学力面の地域間格差が固定化し、格差が拡大しているということが既に分かっているところです。
また、先ほどから質問もありましたが、不登校児童生徒についても、コロナ禍の中で今までにない勢いで増えています。その増加率等と、家庭の社会経済的背景との相関は、無視できない状況にあると分析から思っています。
そして、地域あるいは保護者等、学校が持っている「集う機能」が、明らかに低下しました。そのような負の側面の是正は、学校教育の本質的な存在意義に関わるため、重点的に取り組まなければならないことだろうと思っています。
親の貧困が子どもに引き継がれることなく、一人一人が成長し、能力を発揮できる、そのような社会を築いていかなければならないと思っています。そして、学校家庭地域が一つになって、子どもを大人にしていくことは、大変重要なことであると思っています。
このことは、「よりよい学校教育を通して、よりよい社会を創る」という現行の学習指導要領と合致するものだと思っています。
以上、申し上げたことを踏まえ、よりよい学校教育になるよう、令和5年度の教育努力目標をもとに、各学校に指導助言をお願いしたいと思います。

樽井弘三教育
他に何かございませんでしょうか。
それでは、無いようですので、採決に入ります。
日程第8、議案第19号、「令和5年度教育努力目標について」を原案どおり可決してご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育
ご異議が無いようですので、議案第19号は、原案どおり可決されました。
続きまして、日程第9、承認第3号、「学籍変更(転校)裁決取消請求事件に係る対応及び訴訟委任について」を議題といたします。
本件は、個人のプライバシーに触れることが予想されるため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項ただし書きの規定に基づき、秘密会にして審議すべきと考えますが、委員の皆さん、ご異議ございませんか。

 

(異議なし)

 

樽井弘三教育
ご異議がないようですので、本件につきましては、秘密会といたします。

 

-秘密会-

 

樽井弘三教育
以上で、本日の日程がすべて終了いたしましたので、閉会といたします。

 

(午前11時55分閉会)