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令和2年7月2日(木曜日) 14時00分から15時45分
教育委員会室
(参考)高槻市教育振興基本計画(冊子及び概要版) (注釈)下記リンク先をご覧ください
2名
岩井八郎委員、山本新一委員、安盛啓史委員、内藤雅代委員、城広香委員、原綾委員、溝部れい子委員
樽井教育長、土井教育次長、安田学校教育監、田中教育次長代理、中原教育政策官、田口教育総務課長、今福学校安全課長、橋長保健給食課長、丹羽地域教育青少年課長、田中参事兼城内公民館長、境谷参事兼中央図書館長、田中参事(指導部門)、青野教育指導課長、小澤教職員課指導主事、藤田教育センター所長、万井子ども未来部長、白石子ども未来部部長代理、野谷保育幼稚園総務課長
事務局
定刻となりましたので、第1回高槻市教育振興基本計画検討委員会を開催させていただきます。このあと、委員長が選出されますまでの間、事務局の方で進行をさせていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
まず次第1のとおり、開会に先立ちまして教育長よりご挨拶させて頂きます。
<教育長挨拶>
事務局
それでは、本日机に置かせていただきました資料について、確認をさせて頂きます。
<資料確認>
事務局
次第の2として、本日お集まりいただきました委員の皆様及び課長級以上の事務局職員のご紹介をさせていただきます。
<委員及び事務局職員の紹介>
事務局
それでは、別添資料の2、 「高槻市附属機関設置条例」をご覧下さい。先の3月市議会におきまして、教育委員会の附属機関としてこの委員会が設置されることとなりまして、別表のとおり、本委員会が追加されたところでございます。
そして、この表に定められている委員会の構成に基づきまして、委員の選考を行ないました結果、6月3日の教育委員会におきまして、お配りした名簿のとおり、皆様に次期計画策定に関する審議をお願いする運びとなったところでございます。
この委員会の組織及び運営につきましては、別添資料の3、 「高槻市教育振興基本計画検討委員会規則」に定めてございまして、その定足数は、第3条第2項のとおり、委員の過半数の出席が必要と定めてございます。本日の出席につきましては、7名ですので、この会議は成立してございます。以上でございます。
事務局
それでは引き続き、次第の4、議事に移らせて頂きます。
議事の(1)、委員長の選出、委員長職務代理者の指名でございます。本委員会規則第2条において、委員の互選による委員長の選出と、委員長による委員長職務代理者の指名を行う、と定めてございます。
そこで、委員長の選出をお願いしたいところですが、委員の皆様、いかがでしょうか。
委員
事務局一任でよろしいかと思います。
事務局
事務局といたしましては、岩井八郎委員に委員長をお願いできればと考えていますが、委員の皆様いかがでしょうか。
「異議なし」
事務局
ありがとうございます。それでは岩井委員には、委員長ということでよろしくお願いします。
続きまして、委員長職務代理者の指名を委員長から指名頂くこととなりますが、委員長、いかがでしょうか。
委員長
それでは、職務代理者として、小学校校長会の原委員にお願いしたいと思います。
委員
お引き受けいたします。よろしくお願いします。
事務局
ではここからは、本委員会規則第3条に従いまして、委員長に会議を進めていただきますので、よろしくお願いいたします。岩井委員、原委員におかれましては、お席への移動をお願いいたします。
<委員長・職務代理者席へ移動>
委員長
それではここから、私が進行いたしますので、よろしくお願いします。
まず、これから会議を進めるにあたって、第1回目の会議としての事務手続き的な段取りがあるようでしたら、事務局から説明して下さい。
事務局
それでは最初に、次第4の(2)、会議の公開につきまして、ご説明させていただきます。
高槻市におきましては、「審議会等の会議の公開に関する指針」を定めておりまして、会議の公開を推進しておりますが、審議する内容が個人情報に関する審議会につきましては、その審議会において、会議を非公開とすることができることとなっています。
この委員会におきましては、個人情報に関して審議することは想定できませんので、事務局としましては、この委員会の会議は、公開させて頂きたいと考えてございます。
そのため事務局としましては、別添資料4、「高槻市教育振興基本計画検討委員会の会議の公開に関する要綱」と、別添資料5、「高槻市教育振興基本計画検討委員会傍聴要領」を定めさせていただいております。委員の皆様には、この会議の公開につきまして、ご了解をいただきたいと存じます。
委員長
ただいま事務局から説明がありましたが、今後、この会議は公開することといたします。また、手続きなどについては、要綱及び要領により行なうことで委員のみなさん、ご異議ございませんか。
「異議なし」
委員長
本日の傍聴者はおられますか。
事務局
本日は2名の傍聴希望者がおられます。
委員長
では入場をお願いします。
<傍聴者入場>
委員長
それでは続いて議事の(3)、教育委員会からの諮問及び趣旨について事務局から説明をお願いします。
事務局
それでは事務局を代表し、教育長から諮問書の読み上げをさせて頂きます。
<諮問書の朗読>
事務局
続きまして、諮問書を委員長にお渡しさせて頂きます
<諮問書の手交>
事務局
諮問書の写しは、資料1として委員の皆さまのお手元にコピーを置いておりますので、よろしくお願いします。
続いて諮問の趣旨及びその考え方につきまして、教育次長より説明させて頂きます。
事務局
みなさまこんにちは。私からは、先ほどの諮問の補足説明をさせていただきます。次期高槻市教育振興基本計画の趣旨や位置づけ、策定に向けた基本的な考え方などについて、ご説明いたしますので、本日お配りした資料2をご覧下さい。
<諮問の趣旨説明>
事務局
ここで、教育長におきましては、他の公務がございますため、退席させて頂きます。
<教育長退席>
委員長
それではここから、諮問の内容について、審議を進めていきますが、その前に、我々の自己紹介をしたいと思います。それぞれのお立場など、簡単で結構ですので、よろしくお願いします。
<各委員の自己紹介>
委員長
どうもありがとうございました。それでは議事を進めます。次第4の(4)、高槻の教育をめぐる状況について、事務局から説明をお願いします。
事務局
それでは、高槻の教育をめぐる状況について、説明させていただきます。
<次第4の(4)を説明>
委員長
ただいま事務局から説明がありました。非常に盛りだくさんの内容だったと思います。皆様からご意見を頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。
委員長
それでは私から。まず、説明頂きたいのですが、少子高齢化について、10年間を見通したときに、高槻の人口、子どもの推移について具体的に知りたいと思います。子どもの世代が減少しているのは日本中で起きていることですが、高槻の減少はどれくらいなのか、地域差があるのか、少し詳しめに説明してもらえればと思います。
事務局
本市2020年の人口は、347,461名となっておりまして、この人口につきましても、全国的なことではありますが、今後少子高齢化が進展し、人口も減少傾向にあります。特に、高齢化率は20%代ですが、今後30%を超えていくと見込まれています。この中で、就学前、いわゆる0歳から14歳の人口は、現在27,912名ですが、5年後には26,052名となり、減少していく見込みと示されています。高槻の地域別の状況についてですが、やはり駅に近いエリアについては児童数が緩やかに増加しているところもありますが、駅から離れた地域や、数十年前に大規模開発が行われた地域では、市平均を上回る人口の減少を示しているといった特徴がみられます。
委員長
ということは、急に学校を統合しなくてはいけないという課題を抱えている状態ではないということですね。
事務局
現状ではそのとおりでございますが、今後長期的な課題となってくる可能性もあると考えております。
委員長
ありがとうございます。続いて聞きたいのですが、説明頂いた資料の中で、全国平均を上回ったり下回ったりといったデータがいくつも出てくるのですが、今一つ、全国平均を下回っているということが、深刻に考えるべきなのかどうかが分からないところです。例えば、体力のところで、全国平均を下回っているけれども、深刻な問題として発生しているのでしょうか。学力自体はさほど悪くはないというお話でしたが、いくつか生活習慣など、全国平均より下という数値が出ていますが、どれほど深刻に考えたらよいのか、ご意見をお聞きしたいです。
事務局
先ほどの体力・運動能力調査についてですが、中学校の女子についてはある程度向上し、全国平均に近づいていますが、やはり小中学生共にまだ近づいていない状況です。各項目によっても、例えば反復横跳びや上体起こし、ソフトボールといったある程度特化したところに課題があるかなと思っています。ただそれ以上に、体力についても二極化が進んでいると考えています。格差の問題などについても先ほど述べさせていただきましたが、子どもたちの状況を見ていても、習い事であったり、やる子はやるのですが、運動をほとんどやらない子はやらないといった状況です。そのため、学校の授業改善での体力向上や、生涯学習スポーツへの取組にも課題があると考えております。
委員長
その他ございませんか。
委員
12ページのところに、主体的、対話的な深い学びの実現とあります。授業参観に参加していても、対話的な授業を積極的に取り入れられているなと感じています。しかしなかなか発言するのが難しく、子どもたちも大変だろうなと思いますが、その経験を積んでいくことで、段々授業としても成立していっているなということを、保護者としても実感しているところです。
しかし今、コロナの影響で、先生方において、対話的な学びの授業がしにくくなっているのではと思います。社会の状況が激しく変わっていますが、このような状況下でも対話的な学びをどのように続けていくのか、考えを聞かせて頂きたいと思います。
事務局
この状況の中においても、感染リスクを最大限に抑えながら授業を行っていかなくてはなりません。また学校側からも対話的な学びが難しいという声も聞きます。しかし、対話的というとディスカッションしながら、ということを想像されると思うのですが、例えばボードなどを使って自分の考えたものをみんなと共有する方法での対話もございますし、ある程度子どもたちが考えたことをプリントでまとめ、それを目で確認するといった方法など、各学校においても工夫しながらやっていけることはあると考えております。
委員
まさに今のお話について、学校現場として、どんな形でできるのかなと悩んでいるところですが、もう一つ、これは高槻でも全国でも同じ課題なのですが、書く力にも問題があると考えています。もちろん対話で即意見が聞けることは良いことですが、書く力を何とか伸ばしていきたいと考えたときに、先ほどの話にもありましたように、まずボードなどのツールを使って自分で考えを書き、そして書く機会が増えることで、考える力も伸びると前向きにとらえて、進めています。
教室の席も、目いっぱい離してはいますが、隣であれば小さめの声も聞こえますので、そのようにして対話をし、さらに書くことが加わることで、深い学びにもつながっていくと考え、頑張っているところです。
委員
続いて意見を述べさせていただきます。さきほどの現状について聞かせて頂きながら、子どもたちがどういう力をつけていったらいいのかを考えたとき、この計画の中で、社会参画力が一つのキーワードになっていたと思います。また義務教育として考えたときに、成熟した大人にしていく、それが中学校の義務教育の最後の姿だという話を以前、お聞きしたことがございます。成熟した大人の姿というのは、公共の福祉を優先できる姿だと思いますが、これは自分一人ではできないことで、相手のことを考え、想像してこそできることだと思っています。それでは小学校としては何ができるかと考えますと、つながりを強めることだと思います。それは、人と一緒にいることがうれしい、心地いい、だからその人を傷つけたくない、喜んでもらいたい、自分も楽しいとか、そのようなことを小学校で体験して欲しいなと思い、教育活動を進めています。そこから社会に貢献しようという気持ちになっていくことで、自立した大人になり、地域で活躍していけるようになる、そのように繋がっていってほしいと思います。
例えば小学校では話し合い活動がありますが、認定こども園や幼稚園などにおいては、どのように子どもたちをつなげる活動をされているのかをお聞きできたらと思います。
委員
認定こども園は、幼稚園タイプの子どもと、保育所タイプの子どもがいて、小さな社会のようなものだと、初めて認定こども園に来た時、先輩の先生に教えてもらいました。一般的には小学校でそのような出会いがあるのが、この認定こども園では一足先に経験できるのだと。このコロナの時に、保育所タイプの子はご両親のお仕事などでずっとお預かりしていて、幼稚園タイプの子は小学校と同様に臨時休業だったのですが、分散登園が始まった時に、保育所タイプの子が幼稚園タイプの子のことを門まで迎えに出てきた姿を見て、親の職業で登園状況が異なっていても、同じクラス、という仲間意識で子どもたちがつながっているということを感じられました。
市では、3歳以上の幼児になると、認定こども園では、幼稚園タイプ、保育園タイプ共に、3歳から5歳までの異年齢学級保育をしています。その中で、3歳の時に末っ子気分を味わわせてくれた子が、5歳になった時にお兄ちゃん、お姉ちゃん気分を味わえて、今度は下の年齢の子どものお手伝いをするということが、随分と定着してきているところも日々見ることができています。
今日、ちょうど学年活動が始まったのですが、異年齢の良さも得ながら、学年のおさえもしつつ、話し合い活動を始めています。それは5歳児だけを集め、5歳児だけのお楽しみや、小学校に向けて自分たちのしたいことを言葉に出し、実現していく取組です。まずは隣の人や4人くらいの小グループから始めます。いきなり全員からだと、話を聞くことが出来なかったり、発言できない子どもがいるためです。そして、話し合ったことが実現したという満足感が得られると、人数が多くなっても達成感を得ることができた子どもたちは、どんどん意見を出してくれるようになります。
その活動の中で、その意見が通る時もあれば、通らない時もあるという経験を、この間に沢山してくれたらいいなと職員で話しています。また皆で考えるといい知恵が出るのだということも経験して、それが小学校に入った時の対話的な学びにつながっていけばいいなと思っています。
このような状況にあっても、来ていない仲間のことを考えるという、普段は見ることができない子どもたちの姿を見られてよかったねと、職員同士や保護者の方たちと前向きに話をしています。
この10年の計画とは少し離れるのですが、保護者の方にも、以前と同じ状態には戻りませんということをお話ししています。新しい生活様式が園でも始まると思うので、そちらに移行すると思っていただきたいと、お伝えしています。10年後、もっと色々なことがあるかもしれないですが、プラスと捉え、それらに対応できる子どもたちのために、どうあるべきかを考えていけたらと思っています。
委員長
他にございませんか。
委員
学習習慣や規範意識が全国と比べて低いということですが、普通こういう面が低いと学力が伸びないと思っていたのですが、学力的には全国レベルを上回っていると。何故なのか不思議です。特に小学校の学習習慣は非常に低いですよね。逆に中学校になると非常に上がってきている。このへんの分析や今後の取組について、どう考えているか教えてください。
事務局
なかなかこれが答えだというのは難しいところですが、やはり家庭背景による自学自習力について、向上傾向にはあるのですが、まだ全国との差があると思っています。本市としては、小学校、中学校という義務教育期間の中で学習保障をしっかり行なっていきたいと思っています。例えば小学校であれば、放課後を使っての再チャレンジ教室を実施しました。中学校では民間企業と連携しながら、この間、土曜日を主に、家庭学習支援事業「学びアップ講座」をやっておりました。しかしそれにこだわらず、テスト前の平日などにおいても、民間企業の力も使いながら、子どもたちが目標を持って計画的に取り組んでいけるよう進めているところです。
委員長
他にございませんか。
委員
Ict教育についてお伺いします。この間、各学校がインターネットやズームなどで、それぞれに取り組み、教育をされていたと思います。それについて親御さん同士が、それぞれの小学校の取組について、様々に情報交換をされていたことも聞き及んでいます。
今、学びアップ講座では民間企業の力を取り入れられているとのことですが、Ict教育についても、民間企業の力を取り入れたい、こうしていきたいなどという目安があるのか教えてください。
事務局
Ict教育につきましては、Gigaスクール構想といいまして、小中学校の児童生徒に一人一台、タブレットが使える環境を整備し、授業で活用するという構想で元々国がスタートしたのですが、今回の臨時休業時に、この端末を家庭学習等でも使えるようにと、現在前倒しで国が構想を進めています。
本市といたしましても、出来るだけ早い段階で環境整備をすべく準備を進めています。その中で、民間の力を借りるのかとか、環境が整った折には学校内でどのように進めていくかについて、方向性を検討しているところでございます。
委員長
他にございませんか。
委員
このコロナで4、5、6月と授業が止まったわけですが、詰め込み授業が始まるとすれば、子どもたちに休憩時間の余裕がないということもよく聞きます。そういった時に、これから始まる授業について、学校や教育委員会は詰め込み授業にならないような環境づくりをしていただけたらなと要望しておきます。子どもたちは夏休みを楽しみにしていましたが、夏休みも1週間程度しか無くなり、この限られた期間でいかに有効に過ごすかということも踏まえて、安全・安心の地域を我々も保っていかないといけないと思っていますが、学校も子どもたちに過度なストレスを与えないような授業をして頂けたらと思っています。
委員長
他にございませんか。
委員
地域からですが、コロナの件で、学校の授業日数も考えると、今までやってきた地域交流行事が今年の場合は無理なのではないかと考えているところです。しかしこういう現状だからこそ、つながりも大事なので、少しでも何かできることがあれば、つまり学校からこういうことだったら是非して欲しいという話があると、我々も非常に動きやすいです。楽しみにしていたことが全然できなくなったという話もありますので、こういう機会に考えて頂きたいなと考えています。感想として述べました。
委員
今のお話をお聞きしながら、本校の状況でいきますと、2年前の学力調査の質問紙結果の中で、「自分は人の役に立ちたい」と思っている子がすごく多かったのですが、実際に奉仕活動に参加しているかということについては、低い状況がありました。
それを見たとき、子どもたちは活躍したいと思っているのに、そういう場を作れていない学校があるのだと思いました。そしてどういう形で場ができるのかを考えていたところ、本校には元PTAまたは現役PTA役員からなる組織があり、子どもたちのためにイベントをやっておられるのですが、その方々に、6年生の希望者をボランティアとしてお手伝いさせてもらえないかとお願いしましたら、快く受け入れてくださったのです。子どもたちはそのイベントの場で非常に生き生きとしていましたし、会の方たちも、子どもたちはこんなに自分たちで考えて動けるということに驚いていらっしゃいました。
今まで子どもたちはイベントに参加する側だけだったのですが、準備や運営に関わることで、子どもたちの自己肯定感や自己有用感が高まったのだなと思う場面が、去年は多々見られました。本当に良かったと思います。どうしても学校の活動は、平等に、同じ場を提供し、お膳立てもしてとなってしまうのですが、その時は希望者だけが参加していますので、何か決まったことがあるわけではなく、自分達で考え、仕事を見つけていくとか、自分たちから動ける場ができたことは本当によかったと思っています。
本来でしたら今年も継続して、6年生の特権として同じようにやりたかったのですが、全部中止をせざるを得ず、残念なところです。しかし、地域が学校と関っていきたいと思って下さっていることは非常にありがたいことですし、学校としても自ら発信し、マッチングを行うことで、子どもたちの活躍の場を広げていけたらなと思っています。その時は是非よろしくお願いいたします。
委員
私の子どもが以前、市内の小学校に通っていた時のことですが、子どもたちの状況について、ほぼ毎日学校に行き、先生のお話を聞いていた時期がありました。恐らく地域の保護者の方からすると、変わった親だと思われたかもしれないのですが、その時に参加される方は、一定の人数しかいませんでした。
学校は、地域と共にというスローガンを挙げてはいるのですが、保護者からは、学校に足を運ぶのが少し嫌というか、学校に行ったらPTA役員にさせられるのではないかとか、インターネット上の情報によりPTAにあまりいいイメージを抱いていないなどの意見を聞いたこともありました。
しかしその時、地域の保護者が参加することによって、そして次の学年になった時に学校側の配慮によりクラスを増やし、1学級の人数を減らしたことで、子どもたちの状況も落ち着いたのかなと思いました。
高槻ではすでに行われていることですが、よく言われるのが、35人学級の必要性についてです。しかし私の正直な感想は、35人も見ていられないなということです。私が幼稚園のPTA役員だった時に、非認知能力について知識が深い方から色々と教えて頂いたのが、日本の教育は人数が多すぎるのが問題だということでした。もちろん増やすことによって費用が掛かるのも分かるのですが、教育にはお金がかかるものだということを割り切ると言いますか、よく知らしめて、教育をすることによって将来的な社会の豊かさが迎えられ、また教育を充実させることが、立派な仕事を成し遂げるときにも重要だということを皆さんに知っていただきたいと思います。
非認知能力の向上は幼児教育が中心ですが、幼児教育の時に掛ける費用は小学校、中学校に比べると低く済むのかなと思います。しかし、幼児の時の体験を子どもたちは小学校、中学校になっても意外に覚えているものですので、幼児体験をもっと豊かになるようにして行けたらなと思っていますので、そのあたりを検討出来たらなと思います。
委員長
ありがとうございます。今のご意見について何かございますか。
委員
非認知能力と幼児教育に力を、という話について、私もまさしくその通りだと思います。人間の基礎をつくる部分である、「うれしい、悲しい、悔しい。また、やりたい、何でかなと疑問に思う」などの実体験を積み重ねて体験していくことが、小学校、中学校につながり、社会につながっていくのではと思っております。幼児教育には時間割がないので、よく遊ばせているのではないかと言われるのですが、そうではないと思っています。子どもたちが自らやりたいことを見つけて没頭して遊ぶ、同じ遊びを一週間でも続けて、そこで自分なりの成果を見つけ、そこから得られた自己満足と自己肯定感から友達がつながり、そのまま小学校でもつながっていくということが良くあります。
異年齢学級をしていると、子どもの遊びが継承されていき、子どもたち同士が繋がっていると実感します。小中一貫ではなく、幼小中一貫という風に高槻市がなったらいいなと思いますし、私たちも基礎となる部分を大事に教育していきたいなと思います。
委員長
ありがとうございます。他にございますか。
委員
地域から見ていても、小中一貫教育は非常に素晴らしいものだと思っています。ただ校区編成によって、小さい規模の小学校なのに2つの中学校に進学するという校区がある。そうすると両方で、また少ない教職員の中で、小中一貫教育をしなければならない。非常にいいことだが、特に今回のように、コロナなどが出て非常に忙しい中で色々とやっていかなければならない。これは組織的な問題だから、すぐに解決できるわけではないとは思います。しかし、今後コミュニティスクールなどを考えていく上で、そういう実態も踏まえてどういう風に改善していったらいいのかを考えないと、学校も地域も負担になると思います。それらも、この10年間の検討の中に加えて頂きたいと思います。
委員長
このようなご意見が出ているのですが、いかがでしょうか。特に教員の働き方改革などについて、日本の教員の負担が重いというのは、国際的においても評判ですけれども、事務局としてはいかがでしょうか。
事務局
本市におきましても、教職員の負担は本当に大きいものがあると考えています。近年、在校時間、勤務時間共に長い状況が続いていますが、この働き方改革の流れの中で、何とか仕事の仕方や中身を変えたり、工夫をしています。またその工夫も、ソフト面だけに頼るのではなく、行政も費用を掛け、ハード面も整備していきながら改善していこうと取組んでいるところでございます。今の段階としては、中学校の部活動の実施方法など、少しずつですが、良くなってきているとご報告できるかと思います。この上向き傾向の状況を今後もしっかり形付け、定着させていこうと思っております。
委員長
ありがとうございます。他にご意見ございますか。
委員
それでは学力のことについて触れたいと思います。事務局からも地域格差についての説明を頂きました。私の校区では、家庭学習の取組や、民間による学びアップ講座など、いろいろと学校に取り組んでいただいており、また保護者からも子どもと一緒に家庭で勉強するという機会を作ろうと、PTAにおいて様々取組んできました。
そこでお聞きしたいのですが、学力の格差というものは、実際大きいものなのでしょうか。保護者からするとそこまで実感が湧かないのですが、どうでしょうか。
事務局
学力の格差については、全国的にも、本市においてもございます。しかし児童生徒の実態については、本市教育委員会でも逐一、把握していますので、これからも人的な部分について、手厚く対応していきたいと考えています。
事務局
色々とご意見をいただいたなかで、お答えできるところについて、お話しさせていただきたいと思います。
まず初めに学力のことですが、高槻の状況をもう少し補足すると、平成19年度全国学力学習状況調査が始まった時、実は高槻は、小学校、中学校ともに、全国の平均レベルを下回っていました。その後、平成25年度に少し詳しい調査がありまして、その段階で、小学校も中学校も全国平均を上回りました。大阪府内でいうと、全国平均を下回っていたところが25年度に上回ったというのは、高槻市と、もう一つの市だけでした。ということは、高槻市は、そこですごく学力が伸びた市だったと言えると思います。
ではなぜ伸びたのかというと、その6年間で行ったことは、各学校で授業改善の取り組みを徹底して行いました。授業の研究会は、府内で一番多かったと思います。とにかく授業研究を先生方がすごく頑張ってやった、だから学校の力で上げた、という自負を持っています。
ただ、その当時の先生方も入れ替わって来ましたので、今また少し格差が開いてきているのかなと感じています。しかし学校で学力を保障するのは、やはり授業ですので、先生の質をいかに高めていくか、授業力をいかに付けていくのかということが、学校の教育現場での最大の課題だと思っています。これからの10年も、そのためにどうすべきか、ということを大事に考えていきたいと考えています。
今、Ict教育も入ってきて、これから授業が大きく変わってくると思います。デジタルにはデジタルの強みがあり、アナログにはアナログの強みがあります。しかし、両方の強みを活かす為には、やはり先生の授業力が大事です。それがなければ、どちらをやっても駄目だと思っています。
この間、オンライン授業が急にクローズアップされてきて、確かにそれは今後も大事になるものですが、付け焼刃でやっても効果が出ないと思っています。そのため今、教育センターを中心に、このIctをどう使っていけば良いのか、ソフト面からも効果的な研究を加速させていきたいと思っています。
それから先程、非認知能力のお話があったのですが、恐らくこれから数年は、みんなで協力してやるという学校行事は、中々難しくなるだろうなと思います。しかし、それは決してマイナスではないと思っています。協力することは難しいのですが、助け合うことの学校行事や活動は、むしろこれから大事になってくると思います。協力するというのは、子供たちが責任を分担し、お互いにやっていくということです。もちろんそれは大事なのですが、一方で、助け合うというのは分担ではなく、一人ひとりが負担をする必要があり、それは責任ではなくて思いやりが必要となります。
共助ということを考えたとき、実は協力よりも助け合うということが、これからの社会において、大切な価値観になってくると思います。できないことがマイナスなのではなくて、そこから何ができるのかを考え、今、学校教育において校長先生が考え得る範囲で、子供たちを育んで頂いています。教育委員会もそれを支援していきたいと思っています。
委員長
今、社会が色々と大変なことになっています。今後10年間について、どういう風に判断していけばいいか、中々難しいところではありますが、皆様からのご意見を色々と頂きながら議論していきたいと思います。
それでは時間も迫って参りましたので、よろしいでしょうか。
議事の5、その他に移りたいと思います。まずは審議スケジュール案について、事務局より説明をお願いします。
事務局
審議スケジュール案についてですが、今後のスケジュールについては、本日を含め全4回のご審議を頂きたいと考えております。
次回、8月の第2回目については、次期計画の骨子案を主な議題とし、9月の第3回目については次期計画の素案を提示、10月の第4回目については2回目、3回目で頂いたご意見を踏まえ、答申案をご提示できればと思っておりますので、よろしくお願いします。
また、ページ下段に参考として、答申後の計画策定スケジュールをお示ししております。記載のとおり、パブリックコメント等の手続きや教育委員会及び市議会に対する議決、もしくは報告を行う関係上、非常にタイトなスケジュールとなっておりますが、どうぞよろしくお願いします。
委員長
では本日最後の議題、意見シートの提出について、次回の日程とあわせ、事務局より説明をお願いします。
事務局
お手元にお配りしております「意見シート」については、本日の審議終了後、追加意見がある場合に提出頂くものです。頂いたご意見につきましては、次回委員会の冒頭にて報告をさせて頂きたいと考えております。また、第2回目、第3回目も同様の流れで行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
また次回の日程につきましては、8月6日木曜日の14時から、場所は同じ教育委員会室でございますので、どうぞよろしくお願いします。
委員長
それではこれにて第1回の会議を終了したいと思います。どうもありがとうございました。
<終了>