本文
平成31年3月13日(水曜日)午後3時00分、平成31年第3回高槻市教育委員会定例会を教育委員会室に招集した。
出席委員(5人)
樽井 弘三 教育長
中村 公美子 委員
八十 祐治 委員
深堀 基子 委員
美濃 律 委員
説明のために出席した事務局職員の職、氏名
教育管理部長 平野 徹
教育指導部長 横山 寛
教育管理部部長代理 田中 宏和
教育管理部参事兼城内公民館長 加納 彰
教育管理部参事兼中央図書館長 境谷 圭太
教育指導部部長代理 佐藤 美恵
教育指導部参事兼教職員課長 北堂 薫
総務課長 木下 諭
学務課長 丹羽 正裕
保健給食課長 橋長 忠司
地域教育青少年課長 原田 由美子
文化財課長 宮崎 康雄
文化財課主幹 中西 裕樹
教育指導課長 青野 淳
教育指導課主幹 岩佐 知美
教職員課主幹 原 雅彦
教育センター所長 田中 健文
教育センター主幹 藤田 卓也
総務課副主幹 山本 佐和子
学務課課長代理 今福 幸正
保健給食課課長代理 松岡 創
地域教育青少年課課長代理 矢野 幸広
文化財課課長代理 栗田 智子
しろあと歴史館長兼歴史民俗資料館長 西本 幸嗣
教育指導課副主幹 武藤 亮
教育指導課副主幹 丸山 みち子
教育指導課副主幹 堀 晶恵
教育センター副主幹 青竹 則雄
教育センター副主幹 村上 良子
教育センター副主幹 西田 太郎
子ども未来部長 万井 勝徳
子ども未来部部長代理 白石 有子
保育幼稚園総務課長 野谷 研介
総務課副主幹 奥 博志
議事日程
日程第1 議案第10号 高槻市立中学校生徒指導要録の改定について
日程第2 議案第11号 高槻市立幼稚園条例施行規則中一部改正について
日程第3 議案第12号 平成31年度教育努力目標について
( 午後3時00分開会 )
樽井弘三教育長
ただいまから、平成31年第3回高槻市教育委員会定例会を開会いたします。
なお、本日の会議に傍聴の希望がございましたので、許可をいたしております。
本日の会議の出席者は、5名でございます。なお、本日の会議の署名委員は、深堀委員 美濃委員にお願いいたします。
樽井弘三教育長
ここで、会議録の承認をお願いいたします。
本日は、平成31年第2回定例会会議録の承認をお願いいたします。会議録の朗読を省略してご異議ございませんか。
(異議なし)
(署名委員 会議録署名)
樽井弘三教育長
それでは、議事に入ります。
日程第1、議案第10号、「高槻市立中学校生徒指導要録の改定について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。
教育指導部長(横山寛)(提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第1、議案第10号、高槻市立中学校生徒指導要録の改定につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
平成31年度より、中学校「特別の教科 道徳」を実施することに伴い、指導要録 様式2.の一部を改定するものです。
指導要録とは、学校に備え付けなければならない表簿として法に定められた公簿で、児童生徒の学籍並びに指導の過程及び結果の要約を記録し、その後の指導及び外部に対する証明等に役立たせるための原簿となるものです。指導要録につきましては、資料4ページに示しております。様式1.は、生徒の学籍について、5ページ、6ページに示しております様式2.は、指導の過程及び結果の要約について記載するものとなっております。
次に、変更点についてご説明いたします。3ページの新旧対照表をご覧ください。今回、新たに「特別の教科 道徳」の評価の欄を追加しております。
具体的には資料1ページの様式2.をご覧ください。右中段に「特別の教科 道徳」の評価欄を追加しております。評価欄の「学習状況や道徳性にかかる成長の様子」には、道徳科での授業の様子を継続的に把握し、児童の成長を認め励ます個人内評価として丁寧に見取り、記述するものとなっております。
なお、小学校は、今年度より「特別の教科 道徳」を既に実施しており、指導要録の評価欄の追加について、平成30年3月の教育委員会にて、承認をいただいております。
以上、誠に簡単な説明ではございますが、本件につきまして、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
樽井弘三教育長
ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。
中村公美子委員
資料の13ページの4番に「入学者選抜における取扱について」とあるのですけれども、この指導要録というのは高校を受験するときに、高校側に送られるものとは違うという解釈でいいでしょうか。
教育指導課副主幹(丸山みち子)
違うということで、よろしくお願いします。
中村公美子委員
この調査書というのは、指導要録を元に別に作っている。
教育指導課副主幹(丸山みち子)
はい、別にございます。指導要録の写しもしくは抄本が入学選抜の合否を判定するための資料とはなりませんので、そこのところは心配ないようになっております。
樽井弘三教育長
他に何かございませんでしょうか。
それでは、無いようですので、採決に入ります。議案第10号、「高槻市立中学校生徒指導要録の改定について」を原案どおり可決してご異議ございませんか。
(異議なし)
樽井弘三教育長
ご異議が無いようですので、議案第10号は、原案どおり可決されました。
続きまして、日程第2、議案第11号、「高槻市立幼稚園条例施行規則中一部改正について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。
子ども未来部長(万井勝徳)(提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第2、議案第11号「高槻市立幼稚園条例施行規則中一部改正について」の 提案理由をご説明申し上げます。
本件は、先般の9月議会において可決されました、就労支援型預かり保育の拡充に関する高槻市立幼稚園条例の一部改正が、平成31年4月1日から施行されることに伴い、高槻市立幼稚園条例施行規則の一部を改正するものでございます。
それでは、改正の内容につきまして、お手もとの参考資料の新旧対照表により、ご説明申し上げます。
まず、参考資料の1ページ目下段の別表でございますが、来る4月から3年保育を実施する3つの幼稚園の定員につきまして、3歳の定員を、芥川幼稚園は8人、富田幼稚園は10人、西大冠幼稚園は8人と定めるとともに、5歳の定員をそれぞれ同数減らすよう改正するものでございます。また、これとあわせて、3・4・5歳の異年齢学級を編成できるよう、別表の上の附則第3項において、現行の4・5歳の異年齢学級の規定に3歳児を加えるものでございます。
上のページにお戻り下さい。第3条の入園手続について、第2項第2号を改正し、3歳児の入園申込者が募集人員を超えるときの入園願書の交付方法について、抽選ではなく、保育の必要性による選考とするため、委員会が定める方法によるものと規定するものでございます。
最後に、これらの改正は、平成31年4月1日から施行するものでございます。
以上、誠に簡単な説明ではございますが、よろしくご審議のうえ、ご可決いただけますよう、お願い申し上げます。
樽井弘三教育長
ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。
樽井弘三教育長
よろしいでしょうか。
それでは、無いようですので、採決に入ります。議案第11号、「高槻市立幼稚園条例施行規則中一部改正について」を原案どおり可決してご異議ございませんか。
(異議なし)
樽井弘三教育長
ご異議が無いようですので、議案第11号は、原案どおり可決されました。
続きまして、日程第3、議案第12号、「平成31年度教育努力目標について」を議題といたします。提案理由の説明を求めます。
教育指導部長(横山寛)(提案理由説明)
ただいま上程されました、日程第3、議案第12号、平成31年度 教育努力目標につきまして、提案理由のご説明を申し上げます。
本「教育努力目標」は、高槻市教育振興基本計画に則り、国や大阪府の動向を踏まえ、1年間の取組としての本市教育委員会の基本的な考え方を示しました。
これに基づきまして、地域に根ざした信頼される学校園をつくるとともに、市民ニーズに応える社会教育の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
初めに、全体の構成について説明させていただきます。
まず、1ページ目の「はじめに」では、社会情勢をはじめ、本市における教育施策、国の教育動向等をまとめております。
3ページ目の「もくじ」をご覧ください。第1章で教育振興基本計画に掲げる「教育目標」を、第2章で平成31年度の重点目標及び重点目標の具体を記載しております。
8ページからの第2章「平成31年度の具体的目標」の各重点目標のはじめに基本的な考え方を整理しております。それぞれ読み上げますので、よろしくお願いいたします。
まず8ページの重点目標1.「確かな学力の育成」です。
今、求められる学力は「何を知っているのか」という知識の量や理解の程度だけではなく、「自分の知っていることを使って、何ができるのか」「どのように問題を解決することができるのか」という、実生活や社会において知識や技能を活用して課題を解決する力である。
このような学力をつけるため、基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得と思考力・判断力・表現力などを育成し、主体的に学習に取り組む態度を養う。また、自ら課題を発見し解決する力、他者と協働するためのコミュニケーション能力、物事を多様な観点から論理的に考察する力、学んだことを実生活や社会でも使うことができる学力を育成する。
続いて11ページの重点目標2.「豊かな人間性の育成」です。
変化の激しい社会を生き抜くために子どもたちに育みたい豊かな人間性とは、自らを律しつつ、他人と協調し、他人を思いやる心や、社会貢献の精神などを大切にしようとする心のことである。言い換えると、自分の育った地域や高槻に愛着と誇りを持ち、将来の高槻を担う市民として、自分にきびしく、人にはやさしくできる、「たのもしさ」とも言える。
このような豊かな人間性を育むため、児童・生徒が生活するあらゆる場面において、自己の責任、他者の気持ち、互いの人権を守ることや公共の福祉に配慮する心を育成する。
続いて14ページ、重点目標3.「健やかな心身の育成」です。
体力は、様々な活動の源であり、健康の維持だけではなく、意欲や気力といった精神面の充実に深く関っている。運動は、そのような体力を養うとともに、持続力や集中力を高めたり、チームワークの大切さや課題を解決する力を養うなど、生きる力を支える重要な力を育む。
このため、児童生徒が生涯を通じて運動やスポーツを実践できる資質や能力を育むことができるよう、学校の教育活動全体を通して、体力向上に取り組むとともに、家庭や地域と連携し、体を動かす機会の充実を図る。
続いて、16ページ、重点目標4.「学校力の向上」です。
子どもたちに必要な資質・能力を確実に身につけさせるため、校長のリーダーシップの下、教育課程(カリキュラム)、日々の教育活動、学校の資源が一体的になるようマネジメントを行う。また、教職員が指導力を高め、本来の仕事に意欲的に取り組むためにも、教職員や学校内の多様な人材が、それぞれの専門性を生かして能力を発揮できる体制づくりや業務の改善に努めるとともに、教員の働き方改革を推進する。
幼稚園教育等に関しては、発達や学びの連続性を踏まえた幼児教育の充実を図り、幼稚園・認定こども園・保育所のさらなる連携により、義務教育への円滑な接続に取り組む。
続いて21ページ、重点目標5.「家庭力の向上」です。
家庭は、教育の原点であり、生きる力の基礎を身につける場である。近年の都市化、情報化、核家族化、少子化、人間関係の希薄化など、家庭や家族を取り巻く社会状況の変化の中で、家庭の教育力の低下が指摘されている。
そのため、家庭教育への支援として、親子交流や保護者の学習機会を提供するPTA家庭教育学習会の開催、PTA活動への支援として、保護者や地域住民を対象とする各種講座・研修会の開催に取り組む。また、孤立しがちな子育てに課題を抱える家庭への支援として、福祉機関との連携を進める。
最後に、23ページ、重点目標6.「地域力の向上」です。
地域は、家庭と学校をつなぐ連携の要であり、子どもにとっては学校で学んだことを実生活で活かす場である。
そのため、市民や地域団体が連携、協働する教育ネットワークを充実し、「地域の子どもは地域が見守り、育てる」意識を高めるとともに、異世代交流など多様な体験ができる放課後子ども教室を推進する。
また、自ら考え主体的に地域社会に参加・参画する青少年を育むため、活動・発表・活躍の場や機会を提供する。そして、青少年の活動拠点であるキャンプ場、地域の知や活動の拠点である図書館、博物館、公民館などの社会教育施設を活用し、実体験を通じて豊かな人間性と人を思いやり郷土を愛する心を育む。
以上、6点の重点目標を踏まえ、それぞれについてより具体的な目標を記述してございます。
なお、詳細につきましては、この後、教育指導課長よりご説明いたします。
以上、まことに簡単な説明ではございますが、ご審議の上、ご可決いただきますようよろしくお願いいたします。
教育指導課長(青野淳)(説明)
では、私からは8ページからの「具体的目標」について説明いたします。
特に、重点をおくべきと考える点や、30年度と異なる点を中心に説明いたします。
第2章の具体的目標は、教育振興基本計画の項目を参照にし、前半の3つは「子どもの社会参画力を育むための目標」、後半の3つは「子どもを取り巻く教育力を向上するための目標」として、重点目標6つに対する具体的な目標を揚げております。
「重点目標1 確かな学力の育成」についてです。
(1)から(7)の7つの柱でまとめてございます。
(1)小中一貫した学習指導の充実について、
1.9年間を見通した教育課程の編成の1つめ○各学校の特色を踏まえて具体的に設定した教育目標の実現をめざし、学習指導要領の総則及び各教科等の目標や内容に関する理解を十分に深める。2つめ○児童生徒や学校・地域の実態を適切に把握し、教育課程を編成するとともに、社会と共有し実施する。
(2)きめ細かな学習指導の充実について、
1.学力向上のための指導計画・評価計画の作成と指導体制の充実についての1つめ○全国学力・学習状況調査等、各種データをもとに、児童・生徒の学力や学習状況の実態を把握し、指導の改善を図るとともに、そのような取組を通じて学力向上に関する組織的・継続的な検証改善サイクルを確立する。
3.学習指導の多様な展開についての1つめ○基礎的・基本的な知識・技能の習得とそれらを活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等の育成及び学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力を養うため、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を行う。とし、2つめ○指導展開や指導方法等、授業で大切にすべき視点について研究を行う。としております。
(3)自ら学び続ける力の育成について、
1.自律的・主体的に学ぶ態度の育成の2つめ○家庭や地域等と連携し、学習習慣の定着や自学自習力を育む。としております。
(4)学校図書館を活用した学習活動の推進について、
1.学校図書館を活用した学習活動の推進について、1つめ○各教科等において、学校図書館の機能を計画的に利活用し、児童・生徒の自主的・自発的な学習活動や読書活動を充実するよう努めること。としております。
続きまして、10ページの
(6)外国語活動・英語教育の充実について、
1.外国語活動・英語教育の充実の1つめ○小学校中学年の外国語活動では、外国語を聞くこと、話すことの言語活動、高学年の外国語活動では読むこと、書くことも加えた言語活動を通じ、コミュニケーションを図る素地や基礎となる資質・能力を育成する。としております。
次に、11ページをご覧ください。「重点目標2 豊かな人間性の育成」です。
(1)から(5)の5つの柱でまとめてございます。
(1)の道徳教育の推進・充実について、
1.道徳教育の推進の3つめ○児童・生徒の道徳性については、常にその実態を把握して、指導や評価に生かすよう努める。としております。
2.教育活動全体を通じて行う指導の充実の1つめ○学校の教育活動全体を通じて、道徳的な心情や判断力、実践意欲や態度を育む指導を行う。としております。
12ページをご覧ください。
(4)組織的な生徒指導の推進について
1.生徒指導体制(組織的な対応)の充実の1つめ○すべての児童生徒が安心して学校生活を送る中で、自己実現を図れるよう、各学校の生徒指導体制を整備する。2つめ○実効性のある「いじめの未然防止、早期発見、早期対応」ができるよう、市及び学校の「いじめ防止基本方針」が、より具体的なものとなるよう継続的に見直しを図る。としております。
2.児童・生徒理解に関する取組の充実の1つめ○児童・生徒の健全な成長を促すため、児童・生徒一人一人について理解を深める取組を充実する。としております。
(5)人権教育の充実・推進について、
1.人権教育の計画的な実施と推進体制の充実の2つめ○同和問題、障がい者、在日外国人、男女平等、貧困など、あらゆる人権課題の解決に向け、推進体制を整備し、計画的に指導を行う。
2.障がい理解教育の推進の1つめ○集団の中で一人一人を尊重し、違いを認め合いながら、互いを大切にする態度を育むため、「ともに学び、ともに育つ」という観点からの学校づくり・集団づくりを行う。としております。
続きまして、14ページ「重点目標3 健やかな心身の育成」についてです。
(1)から(4)の4つの柱でまとめてございます。
(1)学校における体育活動の活性化について、
1.指導計画作成と推進体制の確立について、○全国体力・運動能力、運動習慣等調査等各種データをもとに、児童生徒の体力や運動習慣の実態を把握し、改善に向けた取組を通じて、子どもの体力の向上に関する組織的・継続的な検証改善サイクルを確立する。としております。
2.体育・保健体育の授業の充実の1つめ○生涯にわたって心身の健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現するための資質や能力を育むため、体育・保健体育の小中学校9年間の指導計画を作成し、指導方法や評価方法に関する研究を推進する。としております。
15ページ(4)学校における安全教育の充実について、
1.安全教育及び危機管理体制の整備の1つめ○児童・生徒自身に安全を守る能力を身につけさせるため、生活安全、交通安全、災害安全に係る教育を、計画的に実施する。とし、2つめ○大阪府北部地震をはじめ、台風等の自然災害での被害や対応等を教訓に、児童・生徒の学校等での安心と安全を確保するため、小中学校における実践的な防災教育の充実を図る。としております。
続きまして、16ページ「重点目標4 学校力の向上」についてです。
(1)から(7)の7つの柱でまとめてございます。
17ページをご覧ください。まずは、(2)教員の指導力の向上について、
2.校務の効率化の推進 ○児童・生徒と向き合う時間を十分に確保し、効果的な教育活動を持続発展させるため、ICTを活用するなどし、業務の適正化と効率化を図り、教員の働き方改革の推進に努める。
(4)家庭・地域等との連携の推進について、
1.地域に開かれた特色ある学校づくりの2つめ、18ページのところでございますが、○教育内容や教育活動に必要な資源を、地域等の外部の資源も含めて活用しながら効果的に組み合わせ、特色ある学校づくりを進める。としております。
(5)安全・安心な学校づくりについて、
1.安全対策の充実の1つめから○安全で快適な学校園生活を営み、健全な心身を育むため、教育環境の計画的な整備・充実を行う。○学校園の安全管理と環境整備のため、備品の計画的な更新と適切な管理を行う。○ブロック塀について、撤去等の安全対策に取り組む。○トイレ、エレベーター、空調等の学校施設の改修及び整備を行う。○幹線通学路の要望整備については、昨年11月に設置した「通学路の危険と思われる箇所連絡窓口」を活用し、市民や保護者、学校からの電話等による情報を受け付け、警察や道路管理者等関係機関への改善調整を図り、危険箇所における対策に取り組む。としております。
3.安全教育及び危機管理体制の整備については、1つめ○大阪府北部地震をはじめとする自然災害での対応における反省と教訓を基に、学校安全体制の強化と安全教育の充実を図る。2つめ○児童・生徒に安全を守る能力を身につけさせるため、生活安全、交通安全、災害安全に係る教育を、計画的に実施する。としています。
19ページ(6)教育環境の整備について、
3.個に応じた指導の充実の3つめ○日本語指導が必要な児童生徒の学習面や生活の適応を図るため,指導協力者を派遣する。としております。
次に、20ページをご覧ください(7)幼稚園教育等の充実について、
1.きめ細かな指導の推進の3つめから○豊かな体験を通じて、感じたり、気付いたり、分かったりできるようになったりする「知識及び技能の基礎」を育む。○気付いたことやできるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする「思考力、判断力、表現力等の基礎」を育む。○心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする「学びに向かう力・人間性等」を育む。○特別な配慮を必要とする幼児への指導の充実を図る。○親子の野菜栽培活動等を通して、命を大切にする心を育む。○各園の教育課題を明らかにし、課題に応じた実践研究に取り組む。としております。
2.異年齢児学級保育の充実の1つめ○異年齢児学級編制の中で自尊感情・自己有用感など豊かな心を育む。としております。
続いて、21ページ「重点目標5 家庭力の向上」についてです。
(1)から(3)の3つの柱でまとめてございます。
(1)家庭教育への支援について、1.家庭の教育力向上の2つめ○保護者と子どもが一緒に参加し、遊びや学びを通してふれあいを深める体験教室を実施する。また、保護者を対象に子育てや人権教育に関する講座を開催する。としております。
続いて、23ページ「重点目標6 地域力の向上」についてです。
(1)から(4)の4つの柱でまとめてございます。
(2)青少年健全育成の推進について、
1.青少年の社会参加・社会参画の推進の1つめ○自然体験活動事業、チャレンジキャンプなどのキャンプ場での野外体験活動を通じて、リーダー育成に努めるとともに、子どもたちの郷土愛や生きる力を育み、次代を担う青少年を育成する。とし、2つめ○摂津峡青少年キャンプ場を、安全で安心して活動できる施設として適切に維持・管理する。また、学校教育との連携等により、学校園の利用促進を図る。としております。
次に24ページをご覧ください。(3)公民館・図書館の充実について、
1.学習機会の提供・拡充の2つめ○市民や公民館利用グループを対象とした人権講座等を通して、人権意識に関する普及啓発を推進する。としております。
25ページ2.施設整備の推進の1つめ○高齢者や障がい者等だれもが安全・安心・快適に公民館を利用できるよう、バリアフリー化をはじめとした計画的な施設整備を推進する。としております。
3.図書館事業の充実の1つめ○「高槻市子ども読書活動推進計画」に基づき、学校図書館や公共施設等との連携を強化し、まちごと『子ども図書館』事業、ブックスタート事業、学校図書館支援事業、学校図書館ボランティア育成事業等を推進する。とし、4つめ○公民館等で本の受取・返却ができる「まちごと図書館」事業を推進する。としております。
25ページの(4)文化財の保存と活用について、
1.歴史遺産を活かしたまちづくりの2つめ○闘鶏山古墳・芥川山城跡など重要遺跡の保存に取り組むとともに、歴史遺産を活かしたまちづくりに寄与する文化財の保存・公開に向けた調査等の取組を推進する。3つめ○安満遺跡公園の平成33年の全面開園に向け、安満遺跡の保存・整備と活用の取組を推進する。としております。
2.文化財の普及啓発の1つめ○しろあと歴史館並びに今城塚古代歴史館において、市内の仏像を核とした特別展を両歴史館の合同展として実施する。両歴史館の特徴を活かした企画展や講座・教室を開催するなど、市民が地域の豊かな歴史文化に接する機会を積極的に設け、「歴史のまち高槻」を全国へ発信する。3つめ○市内に所在する文化財の調査・収集等を積極的に推進する。としております。
以上で「平成31年度 教育努力目標」においてポイントを絞ってご説明いたしました。なお、資料として新旧対照表もつけておりますので、よろしくお願いいたします。
樽井弘三教育長
ただいま、提案理由の説明が終わりましたが、委員の皆さん何かご質問はございませんでしょうか。
美濃律委員
お聞きしたいのですが、17ページ(4)の1.の 幼稚園から大学までの「縦の接続」とありますが、具体的に大学までの取組を、接続という部分でどのようなことをされているのか教えていただきたいと思います。
教育指導課副主幹(丸山みち子)
平成28年度から全18中学校区で実施しております連携型小中一貫教育においては、校区で「めざす子ども像」を定め、小中9年間を見通した指導に取り組んでおります。
幼稚園を含めた連携も進んでおり、校区校園長会の開催、幼稚園、小学校、中学校の教職員の合同研修会、地域・保護者向けの講演会の開催など、地域、家庭、学校が協働して地域の子どもたちを育てていけるよう、取組を行っております。
また、小学生が幼稚園に訪問し一緒に遊びをしたり教えたり、中学生が小学校に訪問し学校紹介をするなど、校種を超えた取組をしている学校も多くございます。
高校や大学の連携としては、例えば、高槻北高校の教員を目指す「教志コース」の生徒の実習を小中学校にて実施したり、地域の大学生がインターンシップやボランティアとして、小中学校の学習支援を行うなどの取組がございます。
中村公美子委員
この教育努力目標のサブタイトルなのですけれど、「どの子ものばす高槻の教育」というふうになっています。どの子ものばす、ということは、例えば、厳しい家庭環境にある子どもにもしっかりと学力をつけて、地域の中で育てていくということだと思います。
近年の格差社会化の進行のなかでは、「社会的排除」「貧困」「エスニック・マイノリティ」「ニューカマー」「インクルーシブ教育」など、いわゆるマイノリティが課題として言われています。
教育システムのパフォーマンスを評価する際に、「卓越性」と「公正」という2つの視点を採用することが多くあります。社会的な弱者である「マイノリティ」と教育を考えることは、このうち「公正」の次元を評価する際に欠かしてはならない視点ではないかと思います。
そこで、教育委員会において、マイノリティ集団をどう考えて、どのようにのばしていくのかということを、重点目標1から6において該当する部分とその具体的な中身を教えていただいてもいいでしょうか。
教育指導課主幹(岩佐知美)
重点目標1から4について、教育指導課よりお答えさせていただきます。
まずマイノリティ集団のとらえについてですけれども、学校にいる児童生徒は多様であり、その多様性は様々です。学力課題や嗜好、国籍など様々となります。本市においては、その中で、多様な児童生徒を一人ひとり認め、力をつけていくことをめざしております。
重点目標1については、個々の児童生徒を把握することが、多様性を把握することとなります。学力の向上においても、児童生徒の状況を把握し、指導を行っております。このことから、該当する項目といたしましては、(1)小中一貫した学習指導の充実の<具体的目標>2つめと3つめ。それから、(2)きめ細かな学習指導の充実の1.の1つめと2つめ。となります。
また、支援が必要な児童生徒に対する教育を充実していることから、該当する項目として、3.学習指導の多様な展開の3つめとなります。
次に重点目標2についてでございます。道徳科においては、例えば評価は他の児童生徒と比較するのではなく個人内評価を行います。そういった点で、道徳教育の充実・推進をあげております。このことから該当する項目としましては、(1)道徳教育の充実・推進の1.道徳教育の推進のすべての項目。そして3.家庭や地域との連携の1つめの項目となります。
また、組織的な生徒指導の推進、障がい理解教育、人権教育の推進で一人ひとりの児童生徒を尊重する教育を進めていることから、該当する項目としましては、(4)組織的な生徒指導の推進の1.生徒指導体制(組織的な対応)の充実の1つめ。2.児童・生徒理解に関する取組の充実の1つめ。5.学校、家庭、関係機関との連携の1つめ。
そして、(5)人権教育の充実・推進の1.人権教育の計画的な実施と推進体制の充実の1つめと2つめ。そして、2.障がい理解教育の推進の1つめとなります。
重点目標3については、個々の児童生徒の実態の把握と家庭との連携・協力が必要と考えております。このことから該当する項目といたしましては、(2)運動に親しむ機会の充実の1.家庭や地域との連携の1つめ。(3)生活習慣の定着を通した健康づくりの1.食育の推進の1つめ。2.健康教育の推進の1つめ、となります。
重点目標4については、児童・生徒に必要な資質・能力を身につけさせるため、校長のリーダーシップの下、教育課程、日々の教育活動、学校の資源が一体的になるようカリキュラム・マネジメントを行います。学校をとりまく環境には、教員や資格を有する専門スタッフがおり、様々な課題にも対応できる力量をつける研修をしております。多様なスタッフにより、学校図書館支援員、読書活動協力員、特別支援教育支援員など充実した教育活動が可能になっております。このことから該当する項目としましては、(2)教員の指導力の向上の1.教員の指導力の向上の1つめと2つめ。(3)学校の組織力の向上の3.多様な専門スタッフの活用の1つめ、となります。
また、悩みを抱える児童生徒に対する、個別の相談体制や、特別支援教育の充実を図っております。このことから該当する項目としましては、(6)教育環境の整備の2.指導体制・相談体制の充実の1つめと2つめ。3.個に応じた指導の充実の1つめ、2つめ、3つめとなります。
地域教育青少年課長(原田由美子)
重点目標5・6につきまして地域教育青少年課からお答えいたします。
委員ご指摘のとおり、さまざまな人権問題につきまして、引き続き解決に向け取り組むべき課題があると考えております。
当課では、社会教育の観点から、子どもを持つ保護者や市民などを対象に社会的課題・多様性を理解し共生を目指すための事業を展開しているところでございます。
具体的には、21ページの重点目標5「家庭力の向上」の中で、(2)1.の市が実施する人権講座やPTA人権問題学習会、人権教育リーフレットの発行など、また、23ページの重点目標6「地域力の向上」では、(1)1.地域教育協議会主催の人権講演会や(2)3.多文化共生・国際理解の取組などを実施しております。内容は、発達障害、セクシャルマイノリティ、同和問題、異文化理解等となっております。
家庭は教育の原点であり、子どもは地域の中で育ちます。今後も、子どもを取り巻く大人の人権意識の向上を図り、差別や偏見のない社会づくりへの取組を進めてまいります。
中村公美子委員
ありがとうございます。この努力目標自体に何かあるわけではなくて、本当にものすごく盛り込みすぎなくらいの目標があって、これを実行して実現していくのは本当に大変なことだというふうに思っています。ただ、この子どもの教育に関することすべてを学校でとか、教育委員会でというのは、やはり限界がありますし、以前は地域や家庭で担っていた部分も、社会が変わってきて、今は学校が引き受けていたりと、学校の負担というのがますます増えて、逆に学校がすることが増えすぎて、学校が学校として機能しなくなってしまうのではないかというふうな思いさえしてしまいます。教師の働き方改革にもつながるとは思うのですけれども、改めて学校の役割というのを考え直して、その上で「どの子ものばす高槻の教育」に必要不可欠な教育努力目標であってほしいなというふうに思っています。よろしくお願いします。
八十祐治委員
学校力の向上のところで、19ページになりますけれど、平成31年度新たに努力目標として「日本語指導が必要な児童生徒の学習面や生活の適応を図るため、指導協力者を派遣する」ということが付け加えられていると思います。そこで、現在、高槻市の小学校、中学校で、日本語指導が必要な児童生徒の数は、何名ぐらいいるのかということと、またここ数年で、その数は上昇傾向にあるのかどうかというところを教えていただければと思います。
教育指導課副主幹(堀晶恵)
高槻市の小中学校で日本語指導が必要な児童生徒は、平成30年5月1日現在で、小学校51名、中学校19名在籍しています。
また、日本語指導が必要な児童生徒数は小中学校合わせまして、平成27年度66名、平成28年度65名、平成29年度61名、平成30年度70名とほぼ横ばいですが、在籍が少数である学校が散在化している傾向にあります。
八十祐治委員
ありがとうございます。全体から見ればやはり小数派であるとは思いますけれども、こういう外国にルーツを持つ児童生徒が日本においても十分な教育が受けられるように支援体制を整えていく必要があるというふうには考えていますので、高槻市として組織的継続的に支援体制を構築していくように取り組んでいっていただければというふうに思っております。
深堀基子委員
18ページの安全・安心な学校づくりですけれども、「ブロック塀について、撤去等の安全対策に取り組む。」とありますが、ブロック塀はすでに撤去されているのかなと思うのですが、撤去等の安全対策とは、どういう意味なのか教えていただきたいと思います。
それと、「昨年11月に設置した「通学路の危険と思われる箇所連絡窓口」を活用し、」とありますが、窓口はどこにできているのか教えていただきたいと思います。
それと、23ページの青少年の社会参加・社会参画の推進というところで、「摂津峡青少年キャンプ場を、安全で安心して活動できる施設として適切に維持・管理する。」というところの文章が一部変更されていまして、「また、学校教育との連携等により、学校園の利用推進を図る。」となっていますが、ここは授業の一環として利用を考えているということもあるのでしょうか、お伺いしたいと思います。キャンプというのは自然体験が子どもの成長発達によい影響を与えると言われていますので、是非そういう機会をもっていただけたらなと思います。
それと、25ページ、文化財の普及啓発のところですが、「しろあと歴史館並びに今城塚古代歴史館において、市内の仏像を核に、」とありますが、市内に有名な仏像があるのでしょうか、お伺いしたいと思います。
樽井弘三教育長
大きく3つあったのですが、まず1つめのブロック塀等に関してお答えいただけますでしょうか。
学務課長(丹羽正裕)
ブロック塀の撤去等の安全対策についてお答えさせていただきます。
委員仰せのとおり、今年度ブロック塀の撤去ということで取り組んでまいったところでございます。今年度取り組んだ内容でございますけれども、6段以上、高さでいいますと1.2メートルというところでございますけれども、そういったものについて撤去を行いまして、新たなフェンスの設置等について取り組んでいるところでございます。本市といたしましては、公共施設のブロック塀を撤去していくといったところは、第三者委員会からの答申を受けて方針を出しているところでございます。今回31年度の部分で上げさせていただきます学校のブロック塀等の撤去につきましては、基本的には4段以上、高さで申しますと80センチというところでございますけれども、だいたい4段80センチ高さのブロックがあって、その上にネットのフェンス、そういったものが設置されているものがありまして、そういったものについて、来年度につきましては改めて撤去のほう安全対策を行っていきたいと考えているところでございますので、よろしくお願いいたします。
樽井弘三教育長
それでは、2つ目の青少年の社会参加・社会参画等について。
地域教育青少年課長(原田由美子)
キャンプ場の学校利用についてのご質問にお答えいたします。
摂津峡青少年キャンプ場の設置目的は、実体験が少なくなっております青少年に自然体験活動の機会や場を提供することにより、青少年の豊かな成長や生きる力を育成するとしております。
現在も一部の学校園の利用がございますが、より一層の利用促進を図るべく、現在、活動内容やその手順などを定めた野外活動プログラムの作成に向け、研究を進めているところでございます。
それぞれの学年に応じた、また、教員の方に利用いただきやすいプログラムの提供を通じまして、市内のより多くの子どもたちにキャンプ場を利用していただきたいと考えております。
樽井弘三教育長
3点目、文化財の部分で市内の仏像について。
文化財課長(宮崎康雄)
市内に有名な仏像があるのですかというご質問でございますが、本市には全国的に有名な仏像というものはございませんけれども、飛鳥・奈良時代から多くの寺院が建立されておりまして、そのなかでも神峯山寺・本山寺・安岡寺・慶瑞寺などが所有しております7点の仏像につきましては、国の重要文化財に指定されております。
このほかにも、明治時代に廃仏毀釈というものが行われまして、寺院が廃れたのですけれども、その後でも、地域で仏像が大切に守られているというものがたくさんございます。これらも市の文化財として指定されたものがございますので、展示につきましては、これらにスポットを当てることによりまして、本市の豊かな歴史文化に触れていただいて、郷土愛や文化財の愛護の気持ちを育んでいこうとするものでございます。
樽井弘三教育長
1点目の通学路の危険と思われる箇所の連絡窓口について、答弁いただけますか。
保健給食課長(橋長忠司)
18ページの通学路の危険と思われる箇所の連絡窓口につきましては、保健給食課ならびに市立小学校41校に設置しておりますので、よろしくお願いいたします。
美濃律委員
18ページですけれども、トイレ、エレベーター、空調等の改修整備を行うとありますが、これは最終的な目標があるかなと思いますが、それをどの程度30年度末で達成ができているのか、ということ。
それと、今もありました23ページの野外体験活動というのは小学校、中学校の各学年で授業として行われているというのは少ないというふうに理解していいのでしょうか、ということ。
それと、25ページの(3)の3.の「まちごと「子ども図書館」事業」を、平成22年度の3月から開始されていると思うのですけれども、児童生徒の図書館利用率はどのようにそれ以降変化しているのか、ということをお伺いできたらと思います。
樽井弘三教育長
それでは、まず最初にトイレ・エレベーター等の整備状況についてお願いします。
学務課長(丹羽正裕)
まず最初にトイレについて申し上げます。トイレの整備の計画についてでございますけれども、現在、各学校の校舎にございます整備を行っていないトイレが約300箇所、当初ございまして、その中で「築年数」とか「児童生徒数」「使用頻度」そういった要素によりまして、毎年、小学校で10箇所、中学校で5箇所程度、これは平成27年度から整備のほうを始めさせていただいておるところでございます。計画といたしましては約10年間で約半数改修していきたいと考えております。
今年度30年度末時点で申しますと、小学校43箇所、中学校15箇所の計58箇所の整備が完了しているという段階でございまして、計画の全体で申しますと約4割程度、の進捗ということでございます。ちなみに、31年度来年度につきましては、小学校11箇所、中学校4箇所の整備を行ってまいりたいと考えているところでございます。
2点目のエレベーターについてでございますけれども、エレベーター設置の方針でございますが、階段による上下階の移動が困難な重度肢体不自由の児童生徒の在籍数でありますとか、その児童生徒の障がいの状況、および介助の度合い、これらを勘案しながら必要度の高い学校を選定いたしまして、毎年、設置のほうを進めさせていただいているところでございます。
こちらにつきましては、今年度30年度末で、小学校11校、中学校6校、あわせて17校となっております。ちなみに来年度31年度につきましては、小学校2校に設置を行ってまいりたいと考えております。全体的な数ですが小中学校が59校ということで申しますと、今のところ全体で3分の1の学校に設置をしているという状況でございます。
最後に、空調機器の設置状況でございますけれども、まず、普通教室でありますとか職員室等の管理諸室、図書室やコンピューター教室等の特別教室を合わせまして約2,300台を設置している状況でございます。そのうち、設置後十数年経過しているものが約1,500台ございます。これらにつきましては、近年故障が増加をして、機器効率の低下といったことが、見受けられるようになりました。一般的には耐用年数といったこともございまして、更新時期のほうを迎えてきていると考えております。今後につきましては、既設の空調機器の更新を計画的に行っていきたいと考えているとともに、未設置でございます特別教室等ございますので、そちらへの設置についても引き続き検討のほうをしていきたいと考えているところでございます。
樽井弘三教育長
それでは、2つめのご質問ですけれども、野外体験活動と学校との関係についてお願いします。
地域教育青少年課長(原田由美子)
野外体験活動につきまして、小中学校の年間利用のご質問についてお答えいたします。平成29年度のキャンプ場全体の利用者数は、日帰り利用・宿泊利用を合わせまして、640団体、利用者数が12,847人となっておりまして、ここ数年増加傾向にございます。このうち、昨年度、小学校では小学5年生を中心に13校が、中学校では1校が利用していただいておりまして、小・中学生の利用合計人数は1,172人となっております。
樽井弘三教育長
それでは、3点目、図書館にかかわって利用率について。
中央図書館長(境谷圭太)
図書館では「高槻市子ども読書活動推進計画」に基づきまして、乳幼児を対象としたブックスタート事業を始め、幼稚園・小中学校など市内99箇所の施設に児童書を長期貸し出す「まちごと「子ども図書館」事業」などを実施しておりまして、関係機関と連携をしながら子どもたちが読書に触れ合う機会、環境の整備を行っているところでございます。
お尋ねの児童生徒の図書館利用率についてということなのですが、年齢別の貸出状況につきましては、現在の図書館システムに変更いたしました平成27年度以降からしか把握ができておりませんので、当該事業を開始いたしました平成22年度との比較はできない状況でございます。なお、平成29年度の個人貸出冊数に占めます計画の、この計画の対象年齢というのは18歳以下の子どもたちというふうに定めておりまして、64万5,000点の貸出となっておりまして、全体に占めるパーセンテージとしては約20%となっているところでございます。
美濃律委員
せっかく野外活動の整備をされておりますので、できれば小学校中学校で授業での利用を進めていただけたらなと思いますので、よろしくお願いいたします。
樽井弘三教育長
他に何かございませんでしょうか。
それでは、まとめる意味もあって、私からいくつか、質問はそんなにないのですが。
1つまず質問ですが、11ページ、道徳教育の充実・推進のところでございますけれども、ここは全体を通して一番変わっているところだと思うんです。昨年と比べて、項目も含めて。その意図について共有しておきたいので、お願いできますでしょうか。
教育指導課副主幹(武藤亮)
道徳が大きく変わった理由についてご説明いたします。
今年度から小学校の道徳が教科化されており、次年度から中学校の道徳が教科化されます。それに伴い、項目を整理しております。
道徳科としてめざすものと、学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育のめざすものは同じであり、よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うこととなっております。そこで、今年度までの項目1.指導計画の作成と推進体制の確立、2.「道徳科」(「道徳の時間」)の充実を、来年度は1.道徳教育の推進として、大きなくくりとして目標を設定しております。
樽井弘三教育長
他に委員の皆さん、何かございませんでしょうか。
それでは、31年度の教育委員会としての重点課題、たくさん重点目標が出ているので、絞って共有したいのですけれども、整理する意味で、4点になろうかと思っております。これを教育委員会として共有して、積極的にというか、優先順位を上げて進めていただきたいというふうに思います。
まず1点目は、安心安全な学校づくりの推進です。昨年6月18日に大きな事故がございました。その他自然災害もあったということで、やはり安心安全な学校づくりを推進していく。そして40年後にも責任を持つ、ということについては最も優先順位が高い課題だろうというふうに思っているところです。ただ、教育管理部・教育指導部あるのですけれども両部揃って、それから子ども未来部で、安心安全ということで第一に進めていただきたいというふうに思います。
2点目につきましては、学校における働き方改革の推進。文部科学省は残業時間の上限を月45時間、年間360時間という指針を出したわけですが、現状を見たら到底難しいというのは、実感なのですけれども、メディアをはじめ社会全体が、何とかしないといけないと共感的に認識をしている風がありますので、今年はそれを重点的に進めていくチャンスだと思っておりますので、いろんなところで教職員、学校の働き方改革、そういったことを推進していきたいというふうに思っているところです。これが2つめです。
3つめにつきましては、新学習指導要領の完全実施に向けた取組の推進。32年度小学校、33年度中学校ですから、1年の猶予がある、中学校は2年ですけれども。それに向けて、1つは知識理解の質の向上だろうと思っています。もう1つは社会に開かれた教育課程の展開、これが突き詰めたら、今度の学習指導要領の大きな2本柱だろうと思っているところでございます。とりわけ、知識理解の質の向上という点では、主体的・対話的で深い学びを実現する授業を作っていく、これが大きな仕事だというふうに思っているところです。それと地域の人、保護者も含めて学校教育の当事者にどうなってもらうのか。大人をあげて子どもを育てていくという、これが「社会に開かれた教育課程」になるだろうと思っております。
4点目については、「開かれ、つながる社会教育」の実現、中教審の言葉ですけれども。社会教育の基盤として、人づくり・つながり作り・地域づくり、こういった視点で進めていく。首長部局、うちでは市長部局ですけれども、教育委員会と市長部局の垣根を越えて、あるいは大学とかNPOとか企業とか、そういったこともひっくるめて、今申したようなつながる社会教育の実現を進めていく。
委員の皆様からさまざまなご意見をいただきました。そういったことも含めて、今の4本柱で整理をして、今後施策を展開していただけたらなと思います。これを共有しておきたいと思います、よろしくお願いします。
樽井弘三教育長
それでは、他にご意見等ございませんでしょうか。
そうしたら、採決に入りたいと思います。議案第12号、「平成31年度教育努力目標について」を原案どおり可決してご異議ございませんか。
(異議なし)
樽井弘三教育長
ご異議が無いようですので、議案第12号は、原案どおり可決されました。
以上で、本日の日程がすべて終了いたしましたので、閉会といたします。
( 午後4時08分閉会 )