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令和2年度第3回高槻市文化振興審議会
日時:令和2年10月9日(金曜日) 午前10時から正午まで
場所:市役所本館3階 第2委員会室
出席委員:7名
1 開会
2 案件
(1)次期高槻市文化振興ビジョン答申案について
(2)その他
1 開会
会議成立確認
出席委員数7名、委員総数10名のため、会議成立を確認。
傍聴許可
傍聴希望者3名、全員の傍聴を許可。
2 案件
(1)次期高槻市文化振興ビジョン答申案について
資料に基づき事務局説明
委員
12ページについて、「様々な文化や価値観を持つ人々との交流などにより、」としていただいたが、「様々な」という表現が曖昧なので、何かもう1行文言を入れていただきたい。以前、「あらゆる人々」という言葉で同じような議論があったが、同様にここについても工夫していただきたい。
会長
対案として「例えば」についての委員なりの事例はありますか。
委員
文化について「異文化」「食文化」など、具体的なことをなにか一つ入れていただけるとよいと思います。様々というと意味的には分かるが広すぎてイメージしにくいです。
会長
具体的な例が一つでも入るとイメージしやすいとうことですね。事務局とも相談します。
委員
資料2の24番について、市民や芸術家・文化芸術団体は「期待される」「求められる」で良いと思いますが、行政の役割は「推進していく」という書きぶりになっています。文化振興事業団については、橋渡しをするといったことが記載されていますが、最後の文末が「求められます」となっています。
事業団が推進する・支援するなど、主体としての書きぶりが必要ではないでしょうか。そうしないと主体は行政ではないが、誰がするかが明らかにならないと思います。
会長
「求められます」では主語になるべき人が求めているということになるということですが、これはもう少し工夫できますか。
事務局
文化振興計画ということで、行政だけではできないこともあるため、皆さんの役割も書かせていただいているが、やはり行政計画であるため、全般的に行政がやるべきものという認識に立ったうえで、文化振興事業団にはこういった役割を担っていただければという書きぶりになっています。
委員
記載の意図はわかりますが、事業団にはやはり主体的に頑張ってほしいと思います。
事務局
19ページ1行目で「事業団を核として」ということで位置づけを書かせていただいています。
この行政の計画をもとに、事業団が実施すべき事は事業団の計画等で記載すべき事と考えており、ビジョンとしてはこのような書きぶりにしています。
会長
どちらの言うこともよく分かるので、検討させていただければと思います。
委員
19ページの事業団のところに「あらゆる人に対して多様な文化芸術にふれる機会を提供する」とあり、基本方針(15ページ1.)には具体的に「親しむことができるように、身近に優れた文化芸術にふれ、また創造・発表などの文化芸術にかかる活動に参加できる機会を充実します。」とあります。その充実するのは「ふれる機会」と捉えていいものでしょうか。基本方針の方にはより具体的に記載されています。事業団に求めることも具体的に書いた方がよいのではないでしょうか。
事務局
15ページは事業団に限らず、文化団体や行政含めみんながやる基本方針です。19ページはそれぞれの役割を記載する箇所です。事業団についても基本方針のように記載することは可能だが、このような書きぶりとさせていただいています。
委員
方針ではより具体的に書いて、事業団が中心的なことをするのが曖昧な、コンパクトにまとめた表現になっているのはどうかと思います。
会長
委員の意図としては、基本方針が具体に示されていて、事業団の役割の方が曖昧なので、書きぶりが反対ということでしょうか。
委員
反対と言うより、前回の意見を受けて、基本方針で具体的な内容を記載してよくなっているのに対して、事業団の項目がコンパクトな書きぶりとなっていることが気になりました。事業団について、より詳しく書いていないのはどうかと思いました。
会長
事業団は市から指定を受けて管理をする立場であり、事業団が主語となることを行政計画としては書けないと思います。多少行政側が引いた形になっているのは事実ですが、そういった事情で、このような書きぶりとなっていると理解しています。
委員
ここに出てくる「NPO」という言葉について、文字通り特定非営利活動ということでしょうか、多様な市民活動という意味で使われているのでしょうか。
15ページ1.の「文化団体協議会などの文化芸術団体、NPO、企業、行政など」や19ページ民間団体のところ「市内の企業、商店街や百貨店、文化教室、ギャラリー、NPOなど」にでてきます。
市民活動という言葉は一般的ですが、NPO法人というと法人格をとった団体を指しているので、どういった意味合いで記載しているか気になりました。
事務局
NPOを特定しているというよりも、市民活動団体全般を想定して記載していますので、表現の変更を検討したいと思います。
委員
15ページの下から2行目では、「文化芸術団体、市民活動団体、企業、行政」と並んでいますが、19ページでは「市内の企業、商店街や百貨店、文化教室、ギャラリー、市民活動団体」というように並びが変わっていることが気になりました。どういう意図で変えているのでしょうか。
事務局
ご指摘の箇所は、文化色が強い順に並べ変えたいと思います。
委員
19、20ページで推進のためにどうしていくかが記載されていると思いますが、これまでよりも一層、文化振興事業団に文化の振興を牽引していく役割を期待していると言うことだと思います。
行政の役割としては、「戦略的に文化振興施策を推進」することであると思います。行政と事業団の関係性としては、市の戦略を事業団に実施してもらうという考えであると思います。その意志の疎通がこれまで上手くいっていたと思えない部分もあります。
15ページの文化振興事業団が文化団体・企業などと連携して、文化芸術活動を支える役割となるとあります。文化振興事業団が具体的に実施できるのか、そこに市の意向をどれだけ汲んでいけるのかが心配です。具体的にここにどう示すことが良いという提案はありませんが。
新しいホールができた後、本当に書いていることができる体制がとれるのかということが心配ですので、よろしくお願いしたいと思います。
会長
それはここに書けることではなく、さらに一歩踏み込んだことですが、よくわかります。どう具体化するかは難しいところです。
委員
文化振興事業団には、文化団体との会議体もなく、一般市民としては、よろしくお願いするとしか言えません。
市が、文化振興事業団をうまくコントロールして、市民の意見を入れて運営できる体制があった方がよいのではないかという思いもあります。それをここに書き込むかどうかは別として、ビジョンを実現するためには具体的に取り組んでいくしかないので、何か良い方法があればと思います。
事務局
書きぶりに関しては第1期のビジョンから同じように書かせていただいています。意識付けなどは連携して取り組んでいきたいと思っています。
会長
利用者団体協議会か、事業団の理事会、評議員会などに、利用者の代表や、舞台で活躍している人などを入れるといったような、今はそういった理事会や協議会がありますか。
事務局
ございます。
会長
利用者団体協議会もありますか。利用者団体の代表が理事会、評議員会の中にいらっしゃるのでしょうか。
事務局
事業団の内部組織につきましては、即答できかねます。申し訳ございません。
会長
そういったところで担保されないといけないのではないかと思います。
委員
ビジョンの文言を書き換えてほしいということではありません。文化振興事業団が文化団体、企業、NPO等と連携して文化芸術活動を支える環境を整備するとなっていますが、その環境を整備するということがよくわからないということです。文章が悪いということではなく、具体的に、どのように環境を今までと違うように整備するのか、ということが問題であると思っています。
会長
組織的に制度を作る、既存のものを活性化するといったことで取り組むしかないので、文章上でどう表現するということにはならないかもしれません。
委員
文化振興審議会で、ビジョンのとおりに事業団の事業が実施されているかを確認したほうが良いと思います。
事務局
実施計画で各事業を挙げさせていただき、その進捗管理を本審議会でしていただきます。また、事業団とは指定管理の契約で受託者、委託者としての関係もあり、委託者としては、チェック機能としてあるべきものだと考えていますので、そこは担保されているという考えです。
会長
今まではあまり上手くいっていないという実感の上でのご意見だと思いますので、それが払しょくされると良いと思います。制度的には担保できているということでありますので、この審議会はしっかり進捗をチェックしていかねばならないと思います。
委員
15ページの基本方針1の1.で「あらゆる人」をうたうので、2.の「あらゆる人」は重複的と言うことで削除しましたが、1.は基本方針1全体の大きな体制であって、2.3.を大きく取り上げたいという気持ちがあるので2.3.としているのでしょうか。
表現が気になっています。これは並列にすべきものなのか、1.は基本方針1全体にかかる文章で、2.3.がその中にあるというものではないのでしょうか。
事務局
この点につきましては、第1回の審議会で骨子案をお示しした時にご説明させていただきましたが、1.があらゆる人という書き方の中で、2.3.では特色を出そうというもので敢えて別立てしているものです。
委員
そういった意味があれば、これで結構です。
会長
副会長、ご意見ありますか。
副会長
全体的にうまくまとまっていると思います。
委員
関連分野での連携支援では「4.教育・福祉分野との連携」という文言が削除されていますが、小学校・中学校との連携というのはできれば残してほしい。
以前、アウトリーチの話で、子どもが本物の文化芸術に触れる機会を得ていることに感謝しているという話をさせていただきました。公の機関としての小学校・中学校という名称は、教育や子どもとひとくくりにしないで、残っていると良いと思っています。
会長
15ページ下から2行目に「学校」という表現が残っていますが、それを強調したほうが良いのでしょうか。4.を削除したことは、前ページの2.3.と重複したためということでした、元に戻すとまたダブりの問題がありますので、もう少し工夫をしていただけると良いと思います。
事務局
4.があったときは、小・中学校などとの連携という文言がありました。ご指摘のとおり、現在では少し省略されてしまっていますので、この文言については再検討します。
委員
前回、3ページのところで、国際交流の話をしたと思います。文化の範囲で、国際交流は第8から14条について、すべてに関わるという話があったが、上の文章でも「『観光、まちづくり、国際交流などの各関連分野における施策との連携』などの項目が追加されました。」と書かれているが「本市としては」のところに「国際交流」のことだけが、記載されていません。
3ページの3.で、「本市としても…観光・産業・教育・福祉など」の「など」に吸収されています。その「など」の前に「国際交流」も入れておいてほしいと思います。
事務局
国の計画ではあらゆる文化の項目が最大限記載されています。府の計画でも万博を見据え、項目立てしているかもしれませんが、本市としての内容となると、国際交流に項目立てをするものではなと考えているため、「など」に含む形としています。
委員
姉妹都市との交流があり、留学生の交換などをしております。文化ではないが、オリンピックで女子ラグビーチームと安満遺跡公園で交流するというような計画もあります。府が万博に取り組んでいるということについて、高槻市も大阪府の一部として、多くの海外の方が来て交流するということもあると思います。新たにやろうということでもなく、やっていることを継続、発展していこうと国の法改正でも入ったので、項目立てしておくべきではないかと思います。
事務局
勿論、本市では実施していないということではなく、打ち出し方としてはここでは「など」に入れさせているということです。
会長
高槻市では、市の行政機関としては国際交流を担当する課などはありますか。
事務局
都市交流協会があります。外郭団体ではありますが、市にもその役割を担う部局があります。
委員
縦割りになるが、この文化振興ビジョンは、文化振興の部署が何をするかという指針であり、都市交流協会が取り組むということではないのではないでしょうか。別の部署で取り組んでいるということであれば、項目立ててまで記載しなくてもよいのではないでしょうか。
会長
記載の方法次第であり、「国際交流部門と連携する」ということを入れるかということもあります。おっしゃっているのもこのプランに大々的に国際交流を入れるということではないと思います。
委員
それを言うのであれば、その上に「子どもや青少年、障がい者、高齢者など」とあるが、高槻には3千人の外国人市民がいる。高槻市としては、姉妹都市との都市交流に力を入れているが、市民としてはその外国人市民に目を向けてほしいです。対象を列記しているところなので、入れるかどうかは別として、記載するとしたら、ここに「外国人市民」を追加した方がよいと思います。国際交流を記載することは違う気がします。
委員
今のお話を聞いて両方ではないかと思いました。
登録されているだけで3千人ですが、他にもいらっしゃると思います。外国人市民は必要だと思いました。
事務局
実施計画の項目としては国際交流の項目を予定しています。市としては、実施計画等に取り組む中で、特に項目として多いものをここでは列記しています。
会長
整理の仕方だと思いますが、決してそれを無視したり排除したりしているものではないということをここで確認しておきたいと思います。
委員
この件は、会長に一任いたします。
会長
他にありませんか。色々なご意見が出て、皆さまに真剣に答申案を検討していただけたと思います。
案件1について文章上もう少し整理しなければいけないところもありますが、私にご一任いただいて、本審議会から市長への答申としたいと思います。
(2)その他
事務局
今後の予定をご説明いたします。本日いただいたご意見については会長とご相談の上、答申案を固めさせていただき、答申については10月下旬に行う予定としています。
12月にパブリックコメントを実施する予定です。結果及びビジョン策定につきましては、次回審議会でご報告したいと考えています。次回の審議会は、来年2月から3月で実施予定です。また日程調整をさせていただきたいと思います。
事務局
本日はありがとうございました。まずは第2期文化振興ビジョンをしっかりと策定させていただきたいと思います。今後の取り組みについて、具体的なご意見をたくさんいただきましたので、活かしていただればと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。
会長
以上で、第3回高槻市文化振興審議会を終了させていただきます。
3 閉会