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令和2年度第1回高槻市文化振興審議会会議録

ページID:004525 更新日:2022年3月22日更新 印刷ページ表示

1 会議の名称

令和2年度第1回高槻市文化振興審議会

2 会議の開催状況

日時:令和2年7月20日(月曜日) 午後2時から午後4時

場所:市役所本館3階 第2委員会室

出席委員:10名

3 議題

  1. 開会
  2. 案件
    (1)次期高槻市文化振興ビジョンの策定について(諮問)
    (2)高槻市文化振興ビジョンのまとめについて
    (3)次期高槻市文化振興ビジョンの骨子案について
    (4)新文化施設「高槻城跡公園芸術文化劇場」の整備の取組について
    (5)その他

4 主な審議内容

1 開会

市長挨拶

委員変更

(退任) 遠矢委員、吉川委員

(就任) 森本委員、檜山委員

会議成立確認

出席委員数10名、委員総数10名のため、会議成立を確認。

傍聴許可

傍聴希望者5名、全員の傍聴を許可。

2 案件

(1)次期高槻市文化振興ビジョンの策定について(諮問)

市長から諮問

(2)高槻市文化振興ビジョンのまとめについて

資料に基づき事務局説明

委員

最後のまとめの所で、平成24年度と令和元年度の結果に大きな差は見られなかったとありますが、「文化芸術活動をしない理由」で、「興味がない」という層を年代別でみると、各年代で「興味がない」というのが3倍近くに増えているということと、「テレビ・DVD等の鑑賞で十分」だという人も増えているということを危惧しています。この点についてどのようにアプローチすべきかを十分に考えた方が良いのではないかと思います。特に20代のファミリー層になるまでの世代に対するアプローチが、大切になってくると思います。

副会長

20代は仕事が忙しい時期で余暇の時間が取りづらいということなのか、そもそも興味がないのか。何か関連性があるのではないでしょうか。

委員

平成24年度と令和元年度があり、サンプルの背景が一致していないので、単純に比較することは難しいです。アンケートを取るときは、できるだけ背景を合わせて、同じような人で取らないと質が変わってくる可能性があります。

委員

高槻に関しての情報は、広報誌以外に事業団が出しているものがありますが、私はあまり魅力を感じません。他県のものを見ると、インタビューや館長との対談があったり、作品の取り上げ方も上手だったりするので、事業団の情報誌についても工夫されてはどうでしょうか。また、若い人向けにSNSを使って発信をしていただければと思います。

委員

主催者にとっては、集客も大事ですから注目度を上げたいという気持ちが必ずあります。そんな主催者への支援という意味で広報誌に載せているのですが、広報誌では、主催者のファンやネットワークには伝わりません。発信する人たちに対する力添えである市による広報の効果を実感できれば、喜んで楽しいことをしよう、頑張ろうという人が増えるのではないでしょうか。

会長

ファンに向けての広報をしているのですが、その際に市の広報誌も配ってもらうということもあり得るのでしょうか。

委員

会場に来られた方に差し上げることはありますが、来てもらうための働きかけにはなっていません。イベントにおいての広報で、高槻市独特のことができたらいいと思います。

会長

情報を作ることはできますが、それを届けるのは難しいですね。

委員

一緒に活動する友人や仲間がいないということが非常に高くなっている一方で、家族や知人からの情報はある程度あります。それならば、広報メディアを開拓していくことも必要ですが、同時に、文化や劇場の話題が当たり前な状況や、家族や仲間同士で話し合える関係づくりや、仲間づくりというのが、結局は文化芸術への関心と繋がってくるのではないかと思います。

会長

高槻市は仲間づくりに関しては、これまでも割と取り組んでいる印象があります。

委員

50代以上の方に時間の余裕ができて、良いものを見たいのと同時に、自分で何か発表したいとか、参加したいという意欲をすごく感じます。
メディアに関するところで、「インターネットやSNS」で若い層が少ないのは、本市の文化芸術に関する情報のことであって、芸術イベントにあまり関心がないため、あまりアクセスしていないのではないという意味ではないでしょうか。他のインターネットの情報にはたくさんの人が反応しているので、自分の興味のあることに関しては、インターネットやSNSをよく利用していると思います。ですから、高槻市の行事やイベントに対して興味を持ってもらえるような内容を発信すれば、届くようになるのではないでしょうか。

委員

たとえば、市がライターを雇い、力のある伝わる言葉を書いてもらったり、実際の生の声を集めて、広報に役立てるという方法が必要だと思います。

会長

これまでにも、事業団の催しでのアンケートに自由記述があると思いますが、それをまとめて広報誌に載せるということもできるのではないでしょうか。

委員

紙媒体に限らずインターネットでもいいので、まとめた声を見えるところにあげておくと良いのではないかと思います。客の声を常に反映することは、文化イベントの運営において大事なことだと思います。

委員

将来の文化を育てていくには、子どもの頃からの体験が影響するので、そういうことにも注力してほしいです。

委員

アウトリーチ事業は小学校や中学校で実施していて、有難い事業だと思っています。小規模の学校では子供たちから集めたお金で本物を見せるのは難しい状況ですが、このアウトリーチ事業で本物の演奏や演劇を見せることができるのは、裾野が広がる良い取組だと思います。その子どもたちが大人になったときに、高槻市の文化行事にも関心をもち、親になったときに子どもを連れていくということに繋がると思います。

委員

これからの自治体の公共文化政策は、社会的少数者や貧困者にターゲットを当てて対策をするべきだと考えています。時間的貧困という概念もあります。働かないと食べていけないという人もいて、文化芸術に使う時間などはありません。
知人からの情報がなく一緒に活動する仲間がいないという人は、社会的貧困者ということです。こういった人たちが、友達が作れる、知り合いが増えるというようなプログラムを考えてはどうでしょうか。体が弱い人に対しても考えてほしいです。病院が主催するホールでのコンサートがあり、びわ湖ホールでも市立病院にかけあってやっています。それが本来の公立ホールの役割だと思います。
文化政策が経済的活性化をもたらすという考え方だけでは、足を掬われます。未就学児を含めた子どもに、文化芸術を豊かに供給し続けていくことが、将来の高槻の文化を豊かにし、経済の活性をもたらすという、未来への投資という意識を持ってほしいです。学校、福祉施設、医療機関との連携などを意識した人権としての芸術供給を第一の柱とすると、しっかりとしたものになるのではないかと思いました。

委員

アウトリーチ事業では、子どもが演奏などを聴いたり見たりするだけではなく、演者・作者の生き方や感じ方などを学べる機会を作ってほしいです。もっと深掘りした情報を載せたり、ネットなども使って配信・発信してほしいです。そうして探求すれば、将来に残ると思います。
広報はもう少し工夫すべきです。ホームページだけでなくSNSを使ってもっと発信できるのではないでしょうか。動画を作って、学校で見せたり、ネットで対談したりすることもできると思います。

(3)次期高槻市文化振興ビジョンの骨子案について

資料に基づき事務局説明

会長

これまでに頂いたご意見もかなり反映されているかと思いますが、強調の仕方がちがうので平板に見えてしまいますが、これから策定するなかで、本日頂いた、広報や子ども、福祉、経済弱者への配慮なども含められると、かなりパンチ力のあるものになるのではないかと思いました。

委員

もともと文化芸術振興基本法には、すべての人が豊かに生きるためのものであると書かれています。そのなかで、障がい者や弱者、子どもたちを重要視していくということが追加されたと理解しておりました。基本法を知らないという人が多いので、追加部分だけを強調するのではなく、基本法の根本のところから書いておく必要があると思います。

委員

基本法の何が変わったのかというと、自然権的な記述だった文化的人権の記述を実体法的なものに変えたということです。文化的に生きる権利が侵害されていると訴えることができるところまで踏み込んでいます。特に小中学生、障がい者に対する配慮についての強化が図られたということです。

委員

そのように理解していますが、もっと大前提として、すべての人を対象にしているということを書いてほしいです。

委員

なぜ高槻市は文化振興基本条例を作らないのでしょうか。せっかくビジョンを策定しても市長が変わると、方針が変わってしまうということがあります。近い将来、条例を制定するということを宣言してもいいのではないでしょうか。

事務局

現段階では、引き続き文化振興ビジョンに基づいて進めていきたいと考えています。

委員

「あらゆる人たちが」というところですが、改正内容の年齢、障がいの有無のところのように、もっと具体的に書いていただきたいです。また、改正の内容の4点のうちの、「児童生徒等に対する文化芸術に関する教育の重要性」のところでも、教育・福祉分野との連携だけでは弱く、もう少しこの部分を強く記載してほしいと思います。観光・まちづくり・国際交流も含めてここに追加していただきたい。また、都市交流をもっと進めてほしい。地域的に都市間で文化的な交流をもっと活発にしてほしいです。
ビジョン推進の体制について、市民団体が集まって中間支援をしているサポートセンターのような組織があれば、関わりのあるNPO、学校などが意見交換したり、協働していくなど、これまで出来なかったことも出来るようになると思います。これまでは文化振興事業団がそれぞれの団体とつながっていましたが、横のつながりができるような形になればいいと思います。

委員

文化振興ビジョンの顔、キャッチコピーがあれば良いと思います。

事務局

事務局としては、2つの柱を考えています。1つは高槻の魅力が見えるような文化を進めること、もう1つは市民の方が主役になって活躍されるような文化、その二本立てで考えています。

委員

高槻市の魅力、文化に関する市民の暮らしぶりが見えてくるようなワードがあると、全体がどこを目指しているのか見えやすい気がします。

事務局

市民が中心の文化都市を目指すという考え方は継続して次のビジョンでも持ちたいと考えております。

委員

京都市の世界文化重要都市宣言のように何十年も続けていくようなもの、その都市のプライドとしての文化のありようを宣言として出してほしいということだと思います。そのためには、条例が手段になると思います。
「都市魅力」と「市民のための」とありますが、「市民のための」は、行政が市民に与えるという印象があります。本来はそういう意味ではなく、市民が作り上げていくというのが高槻市のありようではないかと思います。
個人が文化芸術によって成長したり、活力を得たりといった、「ラーニング(学び)」というようなことを一つの軸にし、もう少し分解して考えてみる。もう一つは「パブリック(広場)」として人と人との関係性を作る広場のようなものとしての施策と分けて考えたり、それに加えて情報発信と、それでも行き届かない人への目配せ、気配りというのが必要ではないでしょうか。改めて4つの基本方針が、何をやるのか、誰にやるのかという視点で分けた方が良いかもしれません。
「創造」が普及育成に入ったという説明でしたが、市民を含めて価値を作り上げていくということが、これからの文化に対して大きな割合を占めるのですが、まだ扱いきれていないのではないかという気がします。

委員

文化振興という大きな傘を作っていくよりも、1人の子どもが市の支援によって動き出した、という実績作りが具体的で分かりやすいと思います。

委員

経営困難で廃業しつつあるのが、ライブハウスだけでなく音楽を練習する場所です。個人的には、ストリートパフォーマンスの環境をつくることが大事だと思います。

会長

行政計画として、ビジョンの中に書けることと省いていく作業の両方が必要ですね。

委員

効果的な情報発信というところで、広報だけではなく、どんな成果があったのか、体験した子どもがどう感じたのかを事後発信し、その積み重ねがストーリーになると思います。どれだけのストーリーが生まれたか、質的評価として評価軸にも組み込んでみるのもいいかもしれません。

委員

発信の方法にもいろいろあって、残しておきたくなるものや、人に見せたくなるようなものなど、作り方はいろいろあると思います。

(4)新文化施設「高槻城跡公園 芸術文化劇場」の整備の取組について

資料に基づき事務局説明

会長

本審議会が評価するということになりましたが、数値以外でも評価をするのでしょうか。

事務局

今後、評価内容について案を作成し、この審議会でお諮りしたいと考えています。

委員

新しくできる劇場にたくさんの人が行くときに、良い明確な通路を明示できたらいいと思います。

委員

JR側は整備されていますが、阪急の南側はまだ歩道が整備されていないので、人を誘致することと平行して、それをなんとかできたらいいと思います。

委員

運営者が気になります。事業団がいつぐらいに確定するのでしょうか。今の事業団の仕組みでやっていくのか、芸術監督が入ったり専門性のあるスタッフが入るのか、教育普及の専門スタッフなどもあるかもしれませんが、どうでしょうか。

事務局

公益財団法人高槻市文化振興事業団を想定して進めています。新しい指定管理の体制は拡充する必要があると考えております。文化芸術の専門家であるプロデューサー職の方を迎える予定です。

委員

建物の話だけが先行し、条例や基本計画を全く参照していないといった市がありました。発注をする自治体の部局が事業者に条例や基本方針についてきちんと伝えていないということがありました。そういったことにならないようにしてほしいです。経済合理主義になると、利用率を上げることや赤字を無くすといった暴力的な方針となってしまいます。文化振興基本計画に書かれているように赤字覚悟の事業で指定管理料として乗せるということを明確にし、決められた事業をこの費用の中でやるということを決めて赤字覚悟でやってもらってはどうでしょうか。収益を上げなければいけないものは、利用料金制を導入するなど工夫して、残りの枠を自由に使いやってもらうという方法があります。事業区分をきちんとしておかないと、粗い指定管理の発注になるとよくないです。行政は発注するための事業積算能力が必要であり、それが難しいなら、第三者機関に委託するというやり方もあるかもしれません。

事務局

文化事業に関しては、今回から指定管理業務に含んでおります。ビジョンに掲げているような事業を指定管理の中でやっていただくという内容の仕様書で、その指定管理料も積んでいます。積算もほぼ完了しています。

委員

文化振興事業団はこれだけ多くのことを管理するのは大変ですから人員も増やすと思いますが、プロデュースは舞台や文化芸術などで劇場が主となりますが、アート的なものについての役割ができる人も入れていただきたいです。

委員

文化会館の運営について、根本として固めなければならないことは、貸館に徹するのか、自主事業でやるのかということです。自分たちでプロデューサーをおき、メニューを考えて、売上を検討して、発信をするというあり方で、黒字のところは1つもないので、無理だと思います。文化ホールの機能性と柔軟性(借り手側に柔軟である)ということが大事です。貸館としての機能や、使いやすさに影響するので、そこを最初に決めておいた方がいいと思います。

事務局

鑑賞事業と興行は別のものとして考えていくべきです。プロデューサーをおいて市としての文化事業をうつことも当然大事ですが、一方で興行についても劇場として考慮するところがあると考えております。興行主にとって利用しやすい料金設定や、詳細設計の中では楽屋の快適性なども含めて、進めているところです。

(5)その他

今後の予定の説明

第2回審議会の日程調整をさせていただきます。日程表に予定を記入し提出していただくか、7月27日(月曜日)までにお知らせください。
ビジョンの草案と地域再生計画の評価を、第2回審議会で諮る予定です。

3 閉会

5 資料

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