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平成30年度第1回高槻市文化振興審議会会議録

ページID:004523 更新日:2022年3月22日更新 印刷ページ表示

1 会議の名称

平成30年度第1回高槻市文化振興審議会

2 会議の開催状況

日時:平成30年7月23日(月曜日) 午前10時から午前11時40分まで

場所:市役所総合センター6階 C604

出席委員:9名

3 議題

  1. 開会
  2. 案件

 (1)高槻市文化振興ビジョン実施計画の進捗状況について

 (2)高槻市新文化施設の整備について

 (3)その他

4 主な審議内容

1.開会

 <会長>

出席者が過半数に達していることを確認し、審議会の成立を宣言。

 <市民生活部長挨拶>

2.案件(1)高槻市文化振興ビジョン実施計画の進捗状況について

会長:はじめに、案件(1)について、事務局から説明をお願いします。

 <事務局から説明>

委員:アウトリーチの推進(事業番号7・8番)について質問があります。学校に対するアウトリーチについて、担当の学校教員はどのようにして選ばれているのか、また、鑑賞の専門性の育成を行っているのか、それと出演者の選考方法を教えてください。

文化振興事業団:どの学校へ行くかは、昨年度教育委員会と調整を行いました。以前は、公募していたため、毎年行く学校と全く行かない学校があることが課題となっていました。この課題を解消するために、中学校区単位での巡回実施とすることになりました。これにより、2年間で18のすべての学校区に行くことができます。ジャンルは、音楽、狂言、演劇の3つあり、6年間ですべてのジャンルを体験していただく予定となっています。

地域の施設へのアウトリーチについては、コミュニティ推進室と調整を行い、希望があるところに伺っています。

出演者の選定については、普段から事業を開催していただいている団体と調整して決定しています。

委員:出演者は、文化振興事業団と繋がりのある団体をメインに考えておられるということですが、これまでお付き合いがない団体については、どのように考えておられますか。

文化振興事業団:現時点では、新規の団体をお断りしているということではありませんが、予算上の都合もあり、お付き合いがある団体を中心にお願いしています。今後、ニーズに応じて調整をしていきたいと思います。

会長:地域創造のように、派遣するアーティストを公募してお願いするという仕組みがあれば良いと思いますが、まだそこまでは至っていないというのが現状ですね。

委員:芸術鑑賞担当の教員をどのように選んでいるかという質問がありました。様々な分野の担当がある中で、芸術鑑賞担当というものがアウトリーチの調整を行います。音楽の先生や美術の先生が、担当することが多いですが、必ずしも専門の先生が担当しなければいけないというものでもありません。

会長:学校へのアウトリーチですが、今までは、希望があった学校へ行かれているとのことですが、中学校単位で希望があるところに行くということですか。

文化振興事業団:行く中学校区の順番は決まっていますが、その中のどの小・中学校に行くかというところまでは決めていません。今年度からの実施になり、小学校2校での合同で実施したいという例も出てきています。

会長:希望を取ると、希望する学校にしか行けないということになりますね。

文化振興事業団:希望を聞くことで、地域の差が生じていることも課題でした。

会長:上手くいくと良いですね。

委員:普及育成が重点項目ということですが、他と比べて、達成率も少し低くなっています。要因については、どのように分析されていますか。

事務局:重点項目に設定していることもあり、少し目標値が高くなっているということもあります。また、例えば地域の施設へのアウトリーチ(事業番号7番)のように、目標値が2ヶ所になっているところが1ヶ所になると達成率50%になり、極端に下がってしまうということもあります。

普及育成については、日頃から文化に触れる機会が少ない方にどのように関わってもらえるかというところが課題になっています。引き続き、粘り強く取り組んでいきたいと思います。

委員:劇場に足を運んでいる人の満足度が上がるのは、必然ですが、まだ関わりがない人にどう届けるかが課題だと思います。そのための具体的な作戦が必要だと思います。やり続けていれば、達成していくということだけではないと思います。

例えば、学校の先生や施設職員の勉強会があれば少し変わるかもしれません。通常業務を置いて、勉強会に行けないという悩みもあります。公的なところが働きかけをすると行きやすいのではないのでしょうか。意欲がないわけでなく、行きづらい環境も要因の一つかもしれません。具体的に考えていくと、次のアクションが見えやすいのではないかと思います。

会長:学校へのアウトリーチで、中学校区単位で巡回するというのは、1歩前進だと思います。

委員:事業を見ていると、舞台に関わっていることが多いように感じます。6月18日の地震の後に、美術家の方がギャラリーに来てくださり、地震で美術品が壊れてしまい、気が滅入っているとお話されていました。美術の将来も悲観されており、学校の美術部に入る人も少なく、単発的に音楽を楽しむ学生が増えているとおっしゃっていました。音楽、舞台だけでなく、アート関係もアウトリーチに入れてもらえれば若い方へのアピールに繋がると思います。

会長:美術のアウトリーチなどの機会の所管は、どちらですか。

事務局:文化スポーツ振興課です。併せて一緒に考えていくことだと思います。

委員:高齢者の美術作品展などは盛り上がっていますが、これからの若いアーティストがあまり育っていないと感じています。

副会長:もう少し、市民に広報活動をすべきだと思います。

会長:関心がない人にどうやって広報をするかというのは難しい課題ですね。関心がない人は、情報が来てもつかもうとしません。

委員:茨木市では、現代美術のアーティストの作品が市役所のロッカーに貼り付けてあります。市民の人が目に付くような場所にアートがあるというのも大切だと思います。

会長:高槻市美術展覧会(事業番号20番)の出品料はいくらですか。

事務局:1点につき1,500円です。近隣他市の状況を調べて決定しました。いただいた出品料は、展示環境の向上や受賞者への賞金として還元する予定です。

会長:賞金も大切ですが、作品をより多くの市民に見てもらえるような場所に置くというのも良いかもしれませんね。

事務局:4賞を受賞した作品を市役所へ移動させて、展示を行う優秀作品展を予定しています。

委員:出品料の話は早い時期に広報されていましたか。

事務局:市の広報誌に載せています。去年の美術展覧会のアンケートで、出品者には、有料になった場合どのように感じるかをお聞きしています。企画やサービスが充実するのであれば、有料にしても良いという声が多くありました。

委員:審査員はどのような方々ですか。

事務局:高槻市美術家協会に委託しています。

委員:若い人や有名な人を審査員として入っていただくのも良いかもしれませんね。有名な方が審査員にいると、その人に見てもらえるという賞の価値を上げることに繋がります。

委員:出品者の年齢も上がっているので、若い人向けの展覧会をするのも良いかもしれませんね。アート博覧会(事業番号57番)から突破口を見出すのも良いかもしれません。

委員:市民音楽祭(事業番号19番)も参加費を取って開催していますので、美術展覧会でもお金を徴収することはおかしいことではないと思います。

美術展覧会は、対象が15歳以上になりますので、15歳以下の子どもは、文化祭の事業である子ども絵画コンクールが対象になります。この絵画コンクールは、学校単位で申し込む方が多く、先生の熱意で作品数に差が生じることが課題です。

会長:絵画コンクールから美術展までは、年齢の切れ目がなく行われているということですね。

委員:美術展覧会では、15歳以上の子どもの出品はどの程度ありますか。

事務局:ほとんどありません。

委員:それであれば、アンダー18歳で実施するのも一つかもしれません。美術展覧会を見に行くと、年齢層が高く、若い人が出品すると浮いてしまうような印象を受けました。

茨木市の公共施設は、若いアーティストと連携して演出をされています。市内出身の方を採用されていると伺っています。知っている人の作品があるというのは、とても親近感が湧きます。アーティストも市の施設に採用されたということが、自信に繋がるのではないかと思います。

会長:茨木市に仕組みを聞いてみると良いかもしれませんね。

委員:美術展覧会の年齢層が高いのは、審査員も要因としてあると思います。静物画と、現代アートの感性で評価される人とでは、選ぶ作品の傾向が違うのかもしれません。有名な人にお願いする場合は、その人の名前をつけた賞があれば良いと思います。

会長:徐々に改革をしているということですので、今後検討をしていただければと思います。

委員:市民公益活動サポートセンターのシャッターに、子どもに絵を描いて欲しいなと思っています。どのような業務を行っているところかが、伝わりにくいので、宣伝できる機会にもなるのではと思っています。予算上難しい面もありますが、ご縁がありましたら、お願いします。

委員:文化振興ビジョン後期実施計画の事業を見ていると、あらゆる事業が網羅されているという印象です。色んな市民に対して考えられていて、隙が無いように感じました。しかし、高槻市の特色が何かとなると思い浮かびません。今後は、大きなうねりのようなものが必要だと思います。例えば、子どもが演劇に取り組み、それが創作に繋がるような一連の事業として、街のプライド作りをする段階にきているのではないでしょうか。それが新文化施設のこけら落としとなり、市民がこんなものができるのかと思うようなものができれば、良いのではないかと思います。

会長:確かに隙が無いという印象です。先ほどの美術展覧会のところでも、対象年齢の区切りが示されていましたね。

委員:今回の新規事業と廃止事業の説明をお願いしたいです。

事務局:将棋の振興(事業番号17番)については、市制施行75周年の記念事業として取り組むこととなりました。本市からプロ棋士が新たに誕生し、日本将棋連盟との関係が緊密になってきたこともあり、またシティプロモーションとしても、将棋のタイトル戦を誘致していこうということになったため、併せて、子ども達に普及していこうということになりました。プロ棋士は、全国で160人程度と限られた人数の中、高槻市ゆかりのプロ棋士は7人ほどいらっしゃるということもあります。

会長:将来を担う子どもたちに将棋をすすめていこうということですね。

保育幼稚園総務課:事業廃止となったこどもフェスティバルについてですが、元々は、約20年前に公立幼稚園の園児の発表を地域の皆さまに見ていただくことを目的に始まりました。月日が流れ、社会環境も急速に変化し、公立幼稚園児の数も減り、周知活動を行い継続してきましたが、観客も在園児と保護者のみということになり、本来の目的と乖離が生じていました。また、園児数の減少に伴い幼稚園教諭の数も少なくなり、運営側としても厳しい状態となりました。これらの状況から廃止といたしました。

会長:この事業は、公立幼稚園だけが対象になるというところに無理がありますね。

委員:現在、地震の影響で大ホールが使用できなくなっています。これによって多くの事業が中止となる可能性があります。近隣の吹田市や枚方市のホールも使用できなくなっています。事業の継続性もあるので、他の施設や民間でホールを持っているところがあれば、情報提供をしてほしいです。

委員:大ホールの復旧の目処は、分かっているのでしょうか。

事務局:客席吊天井は、過去に修繕をしているため、問題がなかったのですが、舞台上に余震のたびに部材やコンクリート片が落下している状態です。このため、舞台上に足場を組み、点検を行うこととしています。8月中旬に結果が出ますので、その結果を見て、9月以降の利用再開時期を決定していこうと思っています。

会長:びわ湖ホールでも、使用は停止していませんが、舞台上に物が落ちていて、点検をしている状態です。事業の継続性の観点からも、代替施設の洗い出しは必要かもしれませんね。

2.案件(2)高槻市新文化施設の整備について

会長:それでは、案件(2)について、事務局からご説明をお願いいたします。

<事務局から説明>

会長:大ホールの内装は、他では類を見ないものですね。

委員:音響的には良いものになると思います。照明などの吊物はどのあたりになりますか。

事務局:パース図は、音響反射板を組んだ状態です。音響反射板を格納すると上部に吊物が現れます。

会長:横の壁は吊物ということですね。黒い幕でプロセニアムを作るのですか。

事務局:現在、検討中です。

委員:ホールは良いと思いますが、カフェやスタジオ、外観など、普段立ち寄った人から見えるところが気になります。活動の場所として扱うと交流が深まると思います。

事務局:昨年度の審議会にて、内外の交流を生み出すため、スタジオが外から見えるようにしてはどうかという意見を頂戴しましたので、スタジオの一部の壁面にガラス面を採用するほか、カフェやロビー空間にもガラスを大幅に入れる等、検討して設計を進めています。

委員:市民から寄附を募るときに外壁に署名するなど、そういったことも必要になってきますね。

事務局:今年度3回開催する「新文化施設を考える市民ワークショップ」の第2回で、支援制度について意見をいただく予定です。寄附の返礼品をネームプレートやオープニングのチケットなど、アイディアをいただければと考えています。

委員:楽しい制度があれば良いですね。

会長:7月21日に開催された第1回のワークショップでは、どのような意見が出ましたか。また、どのような方が参加されていますか。

事務局:日頃から文化芸術に関わっている方からそうでもない方も含めて、様々な方20人にご参加いただいています。第1回は14人の参加があり、プレ事業を考える実行委員会を立ち上げてはどうかという積極的な意見がでました。年齢も30から80代まで幅広く、男女比はほぼ同率となっています。

会長:先ほど話しが出た、オープニングに向けての大きなうねりが期待できるようなものですか。

事務局:実行委員会の立ち上げについては、未定ですが、立ち上げるとなると文化団体の意見も聞きながらになると思います。

委員:良い流れだと思いますが、組織の中にプロを入れた方が良いかもしれませんね。運営側の組織体制が整ったら、指定管理者とプロが一緒にやらないと楽しい内輪の集まりになる可能性があると思います。

委員:ワークショップで、色々意見をもらうのは良いと思います。ただ、実際事業を企画していく上では、将来像や営業の観点から現実的なものが見ることができるのかという課題もあります。これから市民協働という視点でのワークショップは大切ですが、組織を管理していくという点が心配です。

会長:新文化施設の運営母体がまだ決まっていないということが難しいですね。

委員:どこまで市が組織を管理していくのか。市が最後まで管理していくのかというところが分かりませんね。方向性だけでも持っておくべきだと思います。

委員:会館のスタッフの中にも、学芸員の資格や専門的な知識を持っている人が必要だと思います。

委員:前回の審議会でも文化会館に専門家が少ないという話がありました。美術の分野に専門家はいらっしゃいますか。

会長:学芸員がいますが、ホールについては、学芸員などの仕組みがありません。

委員:音楽であれば、クラシック、ジャズなどの専門の人はいますが、ホールの全体を見て管理をしていくスタッフはいないですね。

会長:会館を管理しながら育っていく部分はあると思います。

委員:全国で芸術祭が流行っていて、例えば、トリエンナーレは3年毎に行われています。そこで活躍する人も3年ごとの雇用になるため、不安定な仕事といえます。経歴も留学経験があるとか、市民の意欲をくんで作品を作るという人もいる。受け皿さえあれば、良い人材が集まると思います。

委員:舞台監督で優秀な人は、機材や演出など、すべてチームでスタッフを持っています。音楽だけでなく、お笑いなど、もったいない人材が街にたくさんいらっしゃると思います。

会長:運営母体が決まるのはいつですか。

事務局:今年度内の予定です。

委員:市民実行委員会はどこまで継続していく予定ですか。

事務局:まだ、実行委員会を立ち上げてはどうかという意見をいただいたところです。立ち上げるかどうかも、今後の検討になりますので、期間についても未定です。

委員:開館してからも継続するのかは決めておいたほうが良いと思います。

委員:開館までにする方が良いと思います。

委員:開館後も維持するのであれば、開館までの実行委員会とは別の組織にした方が良いと思います。組織の新陳代謝を上げる仕組みを作らないと、新しい市民が関わりにくくなります。期間を決めた人材育成の例として、東京都美術館が東京藝術大学と連携した「とびらプロジェクト」があります。そこでは、3年と決まっており、事業の組み立て方など、学んだことを地域に還元してもらうというスタンスです。

委員:備品計画を作るということですが、全体の予算に限りがあると思いますが、長い目で見て使える備品を入れてほしいです。

副会長:音響の機材は備品計画に入りますか。

事務局:すべてではありませんが、本設の音響・照明等の機材は、本体工事に見込むため、備品計画の中には含まれません。

副会長:専門家の意見が大切だと思います。以前、文化ホールの機材関係を買い換えたという話を聞いたことがあります。良いものを設置するべきだと思います。

委員:ピアノ等、使用料をもらう物は、なおさら良いものを置いておくべきだと思います。

会長:過剰投資ではなく、有効投資にする必要があるので、専門家の意見を聞きながら進めることは大切だと思います。

委員:10代の子どもたちの成長という面でいうと、表現できる機会をどこかの場面で入れてほしいと思います。特に、吹奏楽は、どこの学校でも盛んなので、大きなホールでできるという経験をさせてあげたいと思っています。

委員:生涯学習センターとクロスパル高槻の棲み分けはされているのですか。1つの会議室として貸出しているのか。それとも、それぞれ特色があるのでしょうか。

事務局:施設の設置目的がそれぞれあります。例えば、クロスパルは市民相互の交流を目的としていますが、実際は利用内容で棲み分けているということはありません。そういった意味でも一体的な管理が必要だと考えています。

会長:クロスパル高槻は、ホール機能を持った建物ですか。

事務局:クロスパル高槻にあるイベントホールは、200人程度が入るイベントスペースになります。ピアノコンサートをされていたりします。

会長:既存の施設との棲み分けはどのようになるのかという質問ですね。

事務局:新しい文化施設の検討をする段階では、三館合わせて考えています。

委員:高槻周辺のブラスバンドやクラシック、ダンス、演劇等、パフォーマンスをしている人はたくさんいます。その人たちを上手く活用して、一緒に作り上げていくようなものを是非つくってほしいと思います。パフォーマーを育てるという視点も必要だと思います。

会長:高槻は、近隣他市にホールがありますが、高槻市のホールが使えないから中止になるというのは残念です。他市のホールを使って吹奏楽のイベントをするというのは難しいものでしょうか。

事務局:民間の方は他市のホールを利用されることがあります。

委員:子どもたちの催しは夏休みに集中するので、他市も埋まっていることが多く、難しいと思います。

2.案件(3)その他

<事務局>次回審議会は年度末近くを予定

3.閉会

5 資料

 資料1…高槻市文化振興ビジョン後期実施計画 平成30年度進捗状況報告書

 資料2…高槻市新文化施設整備 平成30年度の取組予定