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中将棋対局を「ニコニコ生放送」でネット配信

ページID:006417 更新日:2022年3月22日更新 印刷ページ表示

こんにちは。街にぎわい部長の中川です。

秋らしい気候になってきました。寒暖の差が大きい季節なので、皆さん、どうぞご自愛ください。

今回は、島本町との「観光振興に関する連携協定」の締結1周年を記念して、江戸時代に盛んに行われていた「中将棋」の対局を濱田剛史高槻市長と山田紘平島本町長が行い、インターネットの「ニコニコ生放送」で配信するという新たな取り組みについてご紹介します。

この取り組みは、協定締結のちょうど1周年にあたる今年3月に実施する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、残念ながら延期となっていました。今回は感染症対策をとったうえで、再チャレンジします。

指南役、解説は豪華現役棋士の面々

中将棋とは、現在主流の本将棋(小将棋)と比較して盤のマス目や駒の数が多く、取った駒を使用できないのが特徴です。

対局は、公益社団法人日本将棋連盟協力のもと、濱田剛史高槻市長と山田紘平島本町長が行います。

また、指南役には室田伊緒女流二段と里見咲紀女流初段を、解説には福崎文吾九段、浦野真彦八段、脇謙二八段をお迎えしての豪華な顔ぶれとなっています。

濱田剛史高槻市長の画像
濱田剛史高槻市長

山田紘平島本町長の画像
山田紘平島本町長

解説の棋士の方々

放送日

令和2年10月3日(土曜日)午後2時から午後5時まで

※当日、下記ニコニコ生放送ホームページでご覧いただけます。

ニコニコ生放送<外部リンク><別ウインドウで開きます>​​​

さて皆さん、「なぜ中将棋で対局するの?」「なぜニコニコ生放送なの?」と思われたのではないでしょうか。これは、試行的観光プロモーションの一環として行うもので、本市として初の取り組みでもあります。ここで、同プロモーションについてご紹介したいと思います。

効果検証を行い、ビジョンへ反映

本市では現在、「(仮称)高槻市産業・観光振興ビジョン」の検討を進めていて、令和3年3月の策定を予定しています。

同ビジョンは、本市が自立した都市経営を行うため、税収や地域雇用の確保を図る産業面と市内の多様な観光資源を活用し、交流人口を増加させる観光面の両面で地域経済の発展に資することを目的に策定します。

特に観光分野では、計画策定と並行して、本市や他の自治体が実施したことがないような観光プロモーションを試行的に実施し、その効果検証を行って、今後の方向性として同ビジョンに反映することとしています。

一人一人の好みや需要を掘り下げる

さて、ではどのような取り組みを行うか検討した時に、現在の消費市場の潮流に着目しました。今の傾向は、対象を特定せず画一化された方法による「マスマーケティング」に代わって、消費者一人一人の個性や需要に着目した「マイクロマーケティング」がけん引していると言われています。皆さんは、近年、クラフトビールのブームをはじめとして、特定のジャンルに特化した商品や専門店が注目を集めているという印象を受けませんか。

この傾向の背景として、情報化社会の急速な発展があります。消費者は、高度経済成長時代はテレビや新聞から画一的・一方的に情報を受け取っていましたが、今日ではスマートフォンが幅広く普及したことにより、誰もが自分好みの情報をいつでも自由に取得できるようになりました。

そこで本市も、多くの人に受け入れられる従来型観光の概念ではなく、高槻の資産・特質を生かしつつ、消費者一人一人の好みや需要を“掘り下げる”ことを目指してはどうかと考えました。

そもそも高槻には、交通の利便性や豊かな自然環境、悠久の歴史資産、音楽、グルメと、一つのジャンルには絞れない豊富な魅力があります。これまでは多くの方に向けてまんべんなく情報発信してきましたが、試行的観光プロモーションでは、一つの企画ごとに一つのジャンルを深く掘り下げ、対象者に合わせたイベントと情報発信を行っていきたいと考えています。

自分好みのプロモーションに接することで、今まで高槻に無関心だった人たちも高槻の魅力に気づき、その体験を「高槻が大好き」な人を増やすことにつなげたいと考えています。

高槻市に行けば、好きなことに没頭できる「BOTTOたかつき」

対象者に合わせた情報発信を行うという考え方のもと、試行的観光プロモーションのネーミングは「BOTTO(ぼっとう)たかつき」としました。

BOTTOたかつき

このネーミングは、「高槻市に行けば、好きなことに没頭できる」というメッセージが込められていて、これをビジュアル化したロゴを作成し、メインロゴ以外にも「BOTTO将棋」「BOTTO古墳」などの展開を予定しています。

将棋にBOTTO
BOTTO将棋ロゴ

BOTTO古墳ロゴの画像
BOTTO古墳ロゴ

今回は将棋に”BOTTO”

発掘された将棋駒

今回”BOTTO”するテーマは「将棋のまち 高槻」。将棋と本市の関わりは深く、武家屋敷が広がっていた高槻城三の丸跡から、江戸時代の小将棋や中将棋の駒が多数発掘されています。また、現役最年長棋士である桐山清澄九段をはじめ、高槻市にゆかりがある現役プロ棋士が7人もおられ、これは全国的にも誇れる輩出率です。平成30年には、古くからゆかりのある将棋を通じて、文化振興と心豊かな地域社会の形成を図ることを目的に、全国の自治体で初めて(公社)日本将棋連盟と包括連携協定を締結。将棋大会の開催や子ども将棋教室、将棋タイトル戦の誘致など日本伝統の将棋文化の普及に取り組んでいます。

第69期王将戦七番勝負第2局高槻対局の画像
第69期王将戦七番勝負第2局高槻対局

子ども将棋高槻サテライト教室の画像
子ども将棋高槻サテライト教室

観光振興に関する連携協定

一方、対局相手の島本町には水無瀬神宮があり、ここには約400年前に安土桃山時代の公家・水無瀬兼成(みなせかねなり)により書かれた中将棋の駒が伝わり、町指定文化財「水無瀬駒 関連資料」として指定されています。

両市町は隣接しており、歴史的・文化的なつながりが強いことから、両市町の観光資源を活用した相乗効果を生む観光振興の取り組みを実現できるよう、平成31年2月に「観光振興に関する連携協定」を締結しています。

このような経緯から、今回の中将棋対局を企画することになりました。会場も中将棋ゆかりの地「水無瀬神宮」で行います。将棋ファンだけでなく、本市の取り組みに関心のある皆さんにも将棋の魅力を知っていただくとともに、生放送中には、高槻の街並みやグルメ、歴史についてもPRしたいと考えています。

そして、ニコニコ動画には「ニコニコ将棋チャンネル」があり、将棋ファンには馴染みの深いメディアとなっています。将棋ファンに本市のPRをするためにぴったりの媒体であると言えるでしょう。

おわりに

現在、新型コロナウイルス感染症の影響で、多くのイベントが中止を余儀なくされています。本市では、“コロナに負けない”新たな魅力発信の形を模索しています。

今後も皆さんが“BOTTO”できる、楽しい企画を積極的に展開していきますので、ぜひご期待ください。

プロフィール

中川街にぎわい部長プロフィール画像
中川 洋子

1966年(昭和41年)、京都府生まれ。2020年(令和2年)4月から現職。趣味は音楽鑑賞と食べ歩き。