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こんにちは。市民生活環境部長の松本です。
落ち葉が舞い散る季節となり、徐々に寒い日が多くなってきましたが、皆さんは、いかがお過ごしでしょうか。
新型コロナウイルス感染症に対する予防対策はもちろんですが、例年であればインフルエンザなどにも注意が必要な時期となりました。引き続き感染症への予防対策を徹底いただきながら、体調にお気を付けてお過ごしください。
さて、毎年12月10日は国連が定める「世界人権デー(Human Rights Day)」です。この日を含む12月4日からの1週間は「人権週間」とされていて、様々な啓発活動を展開します。
11月30日(火曜日)午後5時45分から、JR高槻駅をはじめ市内の各駅周辺で、高槻地区の人権擁護委員や関係団体等の皆さんと一緒に、街頭啓発を実施します。
街頭啓発では、人権の課題を身近なものとして考えていただくきっかけとなるよう、人権週間の啓発物品を配布します。
配布する物品には、市内障がい者作業所で働く人たちが心を込めて手作りされたティッシュペーパーケースやアクリルたわし、シュシュなどが同封されています。手に取っていただいた方には、是非大切にお使いいただきたいと思っています。
啓発物品は人権週間にあわせて市内公民館でも配布を行いますので、ぜひお立ち寄りください。なお、無くなり次第、配布は終了しますので、ご了承ください。
12月10日(金曜日)と11日(土曜日)の2日間にわたり、人権啓発イベント「人権を考える市民のつどい」を開催します。
期間中、生涯学習センター展示ホールにおいて、市民の皆さんから募集した人権啓発作品(作文・絵画・標語)の入選作品展示、また、特別展示としてSDGs(エス・ディー・ジーズ=持続可能な開発目標)に関するパネルの展示「輝く命のためにから知ることからはじめようから」を行います。
SDGsでは「ジェンダー平等を実現しよう」や「人や国の不平等をなくそう」といった人権に直接関する目標も掲げられていますが、17ある目標すべてが「人権」を基本として定められています。
展示物を通して人権を考えるきっかけとなるよう、是非、皆さんお誘い合わせのうえ、お気軽にお立ちよりください。
また、12月11日(土曜日)の午後2時からは、生涯学習センター2階多目的ホールにおいて、「人権を考える市民のつどい」の開会セレモニーと人権啓発作品の最優秀者の表彰を行います。
その後、人権尊重の思いを深めていただくため「ゴリラから見たコロナ後の社会」と題して、アフリカ各地でゴリラの野外研究に従事されるなど、ゴリラ研究の第一人者としてご活躍されている京都大学前総長 山極寿一(やまぎわ じゅいち)さんによる講演会を実施いたします。
※講演会の事前申し込みは、ご好評により定員に達しました。
当日席はありませんので、ご了承ください。
富田ふれあい文化センターでは、12月5日(日曜日)の午前10時から「フェスタ・ヒューマンライツ2021」を開催いたします。このイベントは、地域住民や市民の世代間交流、市民交流を通じて人権尊重の意識の高揚を図り、人権が大切にされるまちづくりを促進するため、毎年開催しています。
例年はお祭りとして屋台などの出店や、青少年センターでの催しなどを実施していますが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、残念ながら見合わせることになりました。代わりに、参加者全員に参加賞がもらえるクイズラリーを実施します。何がもらえるかはお楽しみに。皆さん、お気軽にご参加ください。
また、今回は、「生き生きと活動できる新しい福祉のまちづくり」をテーマに、「社会福祉法人つながり」から講師をお招きし、講演会を実施し、人権が大切にされるまちづくりの推進につなげます。
※講演会の事前申し込みは、ご好評により定員に達しました。
当日席はありませんので、ご了承ください。
人権週間に合わせて、下記のとおり、人権擁護委員による特設の人権相談を行います。
令和3年12月11日(土曜日) 午後2時から4時まで
クロスパル高槻(総合市民交流センター)4階相談室
電話での相談(072-685-3748)も可能
相談を受ける人権擁護委員は、地域住民の中から人権擁護に理解のある人を市町村長が推薦し、法務大臣から委嘱された方々で、地域の中で人権侵害が起きないよう見守り、皆さんの身近な相談相手として活動しています。
相談は無料で、予約不要です。秘密は厳守されますので、人権に関して困っていることや悩んでいることがありましたら、お気軽にご相談ください。
今年は、部落差別解消の推進を目的とした「部落差別の解消の推進に関する法律」が施行されて5年目にあたります。同法は、今もなお存在する部落差別の解消を推進し、部落差別のない社会を実現することを目的に制定された法律です。
最近では、インターネットによりコミュニケーションの輪が広がり便利になる一方で、匿名性を悪用した他人への中傷や侮辱、無責任なうわさ、また、旧同和地区の地名を拡散する差別行為など、インターネットを介した人権やプライバシーの侵害が大きな問題になっています。
一度インターネットに情報が流れてしまうと、容易に拡散できることから、全てを削除することが極めて難しく、被害を受けられた方をずっと苦しめることになります。
同法では、このような情報化の進展に伴う状況変化を踏まえ、部落差別は許されないものであるとの認識の下にこれを解消することを重要な課題としています。
意図的な差別行為はもっての外ですが、皆さんには、知らず知らずのうちに差別に加担してしまわないように気を付けることなど、是非、課題の解消に向けたご協力をお願いします。
現行の「高槻市人権施策推進計画」(計画期間:平成27年度から令和3年度まで)は、今年度が最終年度となっています。後継計画として、令和4年度から12年度までの9年間を計画期間とする「第2次 高槻市人権施策推進計画」の素案を取りまとめました。
現在、市民の皆様から、この計画素案に対する意見を募集中です。
実施期間は、12月21日までで、資料の閲覧場所は、市ホームページに掲載するほか、人権・男女共同参画課、行政資料コーナー(市役所本館1階14番窓口)、各支所、市立各公民館・コミュニティセンター、各ふれあい文化センター、男女共同参画センターで閲覧できます。
ぜひご意見をお寄せください。
「人権」と聞くと、難しいことのように感じる人もいるかもしれません。私はそんなことはないと思います。
一人ひとりが、様々なことに対して「自分にも関係があるのでは?」と関心を持ち、より知ろうとすることから始まるものだと思っています。
人は、知ることで行動が変わり始めます。
「知ること」に理解が伴うと、その行動は、より積極的なものになると考えています。
今回ご紹介した取組にご参加いただき、触れていただくことで、皆さんと一緒に「すべての人の人権が尊重される社会」を目指していきたいと思います。
松本 憲道
2021年(令和3年)4月から現職。