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障がい者の権利擁護について(2)

【平成29年8月29日掲載】

こんにちは、健康福祉部長の西田です。

お盆を過ぎても、まだまだ厳しい残暑が続いておりますが、みなさんお元気でお過ごしでしょうか。

前回は、障がい者の権利擁護に関する法律第1弾として、「障害者差別解消法」についてご紹介をしましたが、今回は第2弾として、「障害者虐待防止法」についてお話ししたいと思います。

障害者虐待防止法について

障がい者虐待は、障がい者の尊厳を傷つける許されない行為です。

また、障がい者の自立や社会参加をすすめるためにも虐待を防止することは非常に重要です。

こうしたことから、障がい者虐待の防止や養護者への支援に関する取組を推進し、障がい者の権利を守ることを目的として、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」、通称「障害者虐待防止法」が平成24年10月1日に施行されました。

障がい者虐待とは?

定義

この法律では、「障がい者虐待」を次の3類型に分類しています。

1. 養護者による虐待:障がい者と同居している者や近所にいて世話をしている親族・知人などによる虐待

2. 障がい者福祉施設従事者等による虐待:障がい福祉サービス事業所などで働く従事者による虐待

3. 使用者による虐待:障がい者を雇用する事業主または事業の経営担当者、その他その事業の労働者に関する事項について事業主のために行為をする者による虐待

虐待行為の具体例

では、どのような行為が障がい者虐待にあたるのでしょうか?

以下の表をご覧ください。

区分

定義

具体例

1.身体的虐待

暴力や体罰によって身体に傷やあざ、痛みを与えたり、外傷が生じる又は恐れのある行為や、身体を縛りつけたり、過剰な投薬によって体の動きを抑制する行為。

・殴る

・蹴る

・熱湯をかける

・無理やり食べ物や飲み物を口に入れる

・やけど、打撲させる

・柱、椅子、ベッドに縛り付ける、部屋に閉じ込める、など

2.性的虐待

障がい者にわいせつな行為をすること、または障がい者にわいせつな行為をさせること。

・わいせつな映像を見せる

・更衣やトイレ等の場面をのぞいたり映像や画像を撮影する

・性交、性器への接触、性的行為を強要する

・本人の前でわいせつな言葉を発する、又は会話する、など

3.心理的虐待

著しい暴言や拒絶的な対応、不当な差別的言動など著しい心理的外傷を与える行為

・「バカ」「あほ」など障がい者を侮辱する言葉を浴びせる

・怒鳴る

・ののしる

・悪口を言う

・子ども扱いする

・人格をおとしめるような扱いをする

・話しかけているのに意図的に無視する、など

4.ネグレクト(介護・世話の放任・放棄)

障がい者を衰弱させるような減食、長時間の放置など養護を著しく怠ること

・食事や水分を十分に与えない

・あまり入浴させない

・汚れた服を着させ続ける

・病気やけがをしても受診させない、学校に行かせない、必要な福祉サービスを受けさせない

・養護者などによる1~3の行為を放置する、など

5.経済的虐待

本人の同意なしに(あるいはだます等して)財産や年金、賃金を使ったり勝手に運用し、本人が希望する金銭の使用を理由なく制限すること。

・年金や賃金を渡さない

・本人の同意なしに財産や預貯金を処分、運用する

・日常生活に必要な金銭を渡さない、使わせない、など

このような行為が障がい者虐待に当たる具体例です。

では、このような行為を見かけたときにはどうすればよいのでしょうか。

次に高槻市での取組などについてご紹介します。

本市での障がい者虐待への取組

高槻市では、市役所障がい福祉課内に「障がい者虐待防止センター」を設置し、虐待を受けている当事者、関係者、市民の方などからの通報、届出、相談などに対応しています。

昨年度(平成28年度)の通報、届出、相談などの件数は、以下の表のとおりでした。

(平成28年度)

 

相談・通報・届出件数

内、虐待と判断した件数

養護者による

28

9

障がい福祉施設従事者等による

10

2

使用者による

1

0

合計

39

11

 

障がい者虐待は、「障がい者に重度の障がいがある」、「養護者に障がいに関する介護の知識がない」、「介護疲れ」など様々な要因が絡み合って生じています。

虐待かな?と思ったら…

障がい者虐待は障がい者の尊厳を傷つける許されない行為です!!

障がい者虐待への対応は、問題が深刻化する前に早期に発見し、障がい者や養護者などに対する支援を開始することが重要です。

みなさんの周りで「もしかしたら、虐待を受けているのかも・・・」と思われることがありましたら、ぜひ下記の「高槻市障がい者虐待防止センター」へご連絡ください。

※通報された方のプライバシーは保護されますので、ご安心ください。

ステッカー

障がい者虐待についての相談

高槻市障がい者虐待防止センター(障がい福祉課内)

電話072-674-7171

最後に

障がい者の権利擁護に関する法律を2回にわたってご紹介いたしました。

この2回の内容を通して、みなさんはどういった感想をお持ちになったでしょうか。

法律に関する内容でしたので、難しいと感じられた方やよくわからないといった感想をお持ちになった方なども多くいらっしゃるでしょう。

確かに法律の内容のすべてを理解することは難しいかもしれませんが、2回のお話を通して、みなさんには是非、正しい障がい理解をお願いしたいと思います。

第1弾「障害者差別解消法」では、特に「不当な差別的取り扱い」と「合理的配慮の提供」についてご紹介しましたが、この言葉にとらわれるのではなく、みなさんの身近で、障がい者の方が何か支援を必要としている場合に声かけをしてみたり、電車やバスで優先席を譲ってみたり、少しの配慮やその方の障がい特性に応じた支援をお願いします。

第2弾「障害者虐待防止法」では、障がい者虐待は被虐待者の尊厳を著しく傷つけるものであることから、虐待が発生してからの対応よりも虐待を未然に防止することと早期に対応することが重要であるとお伝えしました。

自分から虐待を受けていると自覚がない方や虐待を行っている自覚がない方もいますので、みなさんから見て、少しでも虐待を受けていると思われた場合は、高槻市障がい者虐待防止センターにご連絡ください。

今回は、「障害者差別解消法」と「障害者虐待防止法」についてご紹介してきましたが、この他にも「障害者権利条約」や「障害者基本法」など障がい者の方に関する法律があります。

市民のみなさんには、今回の内容をきっかけとして、そういった法律のことも知っていただければと思います。

 

また、高槻市障がい者基本計画(平成27年3月策定)の理念としている「障がいのある人もない人も みんながいきいきと暮らせる共生のまち」の実現に向け、ご理解とご協力をお願いします。

障がい者の権利擁護について(1)

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プロフィール
西田 誠
西田 誠
1963年(昭和38年)、大阪府生まれ。2015年(平成27年)8月から現職。趣味はギター演奏。

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