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障がい者の権利擁護について(1)

【平成29年7月28日掲載】

こんにちは、健康福祉部長の西田です。

梅雨明けの知らせとともに、連日厳しい暑さが続いています。今年の暑さは格別ですね。昼夜・屋内外を問わず、熱中症などにお気をつけてお過ごしください。

昨年7月26日に神奈川県相模原市の障がい者支援施設「津久井やまゆり園」において、多くの利用者の命が奪われ、傷つけられるという、決して許すことのできない事件が起こりました。改めて、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、当事者・関係者の皆さんの一日も早いご回復をお祈りいたします。また、障がい理解についての啓発などをしっかり進めていくことが、このような事件を未然に防ぐ礎になると考えています。

障がいって?

さて、皆さんのご家族やご親族、ご友人や職場の同僚などで、身近に「障がい」のある方はいらっしゃいますか?
もし、障がいのある方が身近にいらっしゃるなら、普段、その方の「障がい」をどのように感じ、どのように接していらっしゃいますか?

普段、障がいのある方と関わることがないみなさんは、「障がい」と聞いて、どういった状態を想像し、何を感じますか?

車いす使用者イラスト

「障がい」と一言で言っても、身体障がい、知的障がい、精神障がい、難病等の種類があり、その障がいの特性も必要とする配慮も一人ひとり違います。障がいがある方の障がいの種別、特性などについて、コミュニケーションをとって、理解することで、自然と必要な配慮ができるのではないでしょうか。

そこで、今回は障がいの有無によって分け隔てられることのない共生社会の実現に向け、障害者の権利擁護について、1回目は「障害者差別解消法」、2回目は「障害者虐待防止法」についてと、2回に分けてご紹介します。

障害者差別解消法について

「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」いわゆる「障害者差別解消法」は、平成28年4月1日に施行されました。

この法律では「不当な差別的取り扱いの禁止」として、行政や民間事業者が障がいがある人に対して正当な理由なく障がいを理由として差別することと禁止しています。また、行政や民間事業者に対して障がいがある方から社会の中にあるバリア(障壁)(※1)を取り除くために何らかの対応を必要としているとの意思の表明があったとき負担になり過ぎない範囲で対応すること、「合理的配慮の提供」(※2)を求めています。

この法律では、個人的な関係で障がいのある方と接するような場合や、個人の思想、言論といったものは対象としていませんが、電車やバスなどの優先席や優先スペースを譲ったり、その近くで携帯電話の電源を切るなどの配慮をすることや、皆さんの身近なところで障がいがある方が配慮を求めている場合には、皆さんにも協力をお願いしたいと思います。なお、法第四条では「国民も差別の解消の推進に寄与するよう努めなければならない」と規定されています。

※1 障がいのある方にとって日常生活や社会生活を送るうえで障壁となるさまざまなもの、例えば、通行、利用しにくい施設や設備などの「事物」、利用しにくい「制度」、障がいのある方の存在を意識していない「慣習、文化」など、障がいのある方への偏見などの「観念」などです。

※2 民間事業者における「合理的配慮の提供」は「努力義務」となります。

国の行政機関・地方公共団体などは、不当な差別的取り扱いは禁止、合理的配慮の提供は義務となっています。民間事業者など(個人事業者やNPOなど非営利事業者も含まれます)は、不当な差別的取り扱いは禁止、合理的配慮の提供は努力義務となっています。

合理的配慮の好事例

(内閣府「障害者差別解消法~合理的配慮の提供事例集~」より一部抜粋)

種別

事案

対応例

視覚

まず整理券を取り、受付の順番になると整理番号がモニターに表示される仕組みであったが、表示されても気づくことができない。

受付の担当者が整理番号を把握しておき、順番になったときには声かけを行った。

聴覚

言語

大きな会場で催されるイベントは、手話通訳者がいても見えにくい。

手話通訳者が乗る高さ60センチメートル台を準備するとともに、拡大スクリーンを設置して通訳者を映し出し、後ろの席からも見やすいようにした。

肢体

不自由

設置されている記帳台が高すぎて使うことができない。

記帳台に代わるバインダーをお貸しして、手元で記載できるように工夫した。

知的

卒業式での証書授与の際に、どこで立ち止まり、どこを歩くのか理解が難しい。

会場の床に足型やテープなどで動線と目的の場所を示すことで、わかりやすくした。

発達

話を聞いて想像することが苦手なため、内容を理解することができない。

絵、写真、図、実物などを見せることで、内容や活動の予定を理解しやすいように配慮した。

重症

心身

デパートの多目的トイレには、成人用のおむつ交換用ベッドがないので不便。

おむつ交換が必要になったと申し出があったので、救護室のベッドを利用していただいた。

外部サイトへ内閣府ホームページ「合理的配慮の提供等事例集」

大阪府が作成した「ほんま、おおきに!!~ひろげようこころの輪~障がい理解ハンドブック」には、障がい者への必要な配慮を障がいの特性ごとに紹介していますので、ご一読いただければと思います。

大阪府「障がい理解ハンドブック」のホームページは下記をご覧ください。

外部サイトへ大阪府「障がい理解ハンドブック ほんま、おおきに!!ひろげようこころの輪」

また、内閣府ホームページには、法の概要、国の基本方針、省庁別の対応要領・対応指針などが掲載されています。

内閣府「障害を理由とする差別の解消の推進」のホームページは、下記をご覧ください。

外部サイトへ内閣府ホームページ「障害を理由とする差別の解消の推進」

障がいをお持ちの方で「不当な差別的取り扱い」を受けた、「合理的配慮の提供」を受けることができずに困った場合は、障がい福祉課などの市役所の各窓口へご相談ください。

なお、相談内容に応じてその他の相談機関などにつなぐ場合もあります。

高槻市役所 健康福祉部障がい福祉課

電話番号 072-674-7164

 

1回目は、「障害者差別解消法」についてご紹介しました。

「障がいのある人もない人も みんながいきいきと暮らせる共生のまち」の理念に基づき、すべての人の尊厳が尊重され、誰もが安心して暮らせるまちの実現に向けて、市民の皆様のご理解、ご協力をお願いいたします。

次回の2回目は、「障害者虐待防止法」についてご紹介します。

 

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プロフィール
西田 誠
西田 誠
1963年(昭和38年)、大阪府生まれ。2015年(平成27年)8月から現職。趣味はギター演奏。

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