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いにしえ物語最終話 大塩平八郎探索一件 十二

京都雑色衆の事件記録

本山寺の境内

平八郎本山寺隠遁の風聞は、京都の史料によって初めて明らかになったもので、もとよりから騒ぎでしたが、京都町奉行所を巻き込んだ探索の経緯は、この一件に対する幕府方の狼狽を見事に表しています。しばらくは京都雑色(ぞうしき)衆・小島甚左衛門の日記からそのことを見てみましょう。

京都の雑色というのは中世からある朝廷の警備などを担当する下級官人の役職ですが、それが近世に入って、京都所司代、のちには京都町奉行の管轄に入ったもので、一定の知行(ちぎょう)を持ちながら、給米・給銀の一部を町村民が直接負担したため、「半官半民の警察機構」ともいわれる、極めて独特な組織でした。

雑色の主な任務は、皇室一族の外出の警備や、洛外山城国の郡下村々への触書(ふれがき)の伝達、洛中の神事(いわゆるお祭)の警護など多彩でしたが、町奉行所管轄になってからは、与力の配下として町々の見回り、犯罪者の捕縛にもあたり、牢屋敷の管理にも携わりました。

現在、雑色の痕跡が目に見えて残っているのは毎年七月十七日の京都祇園祭、山鉾巡行の際の「くじ改め」です。山鉾には、長刀(なぎなた)鉾・船鉾など「くじ取らず」、いわゆる先頭・末尾の定位置のものもありますが、多くは毎年巡行の順番が変わります。順番は事前に抽選で決まりますが、その決定のくじ札を改める(確認する)のが、巡行当日四条堺町の路上で行われる「くじ改め」。幕末までは烏帽子(えぼし)・大紋(だいもん)の衣裳に身を固めた雑色衆が公役としてこれにあたったもので、現在では、中世の「侍所(さむらいどころ)」の長官が行ったことになぞらえて歴代の京都市長の役目になっています。

雑色は基本的には世襲で、上・下(かみ・しも)の位階があり、上雑色四名、下雑色八名で構成されていました。

続く

注釈:この内容は、平成4年1月25日から平成7年9月10日まで、広報たかつきに連載されていた「新・いにしえ物語」をホームページに再掲したものです。

いにしえ物語最終話 大塩平八郎探索一件 十三

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