「はにたん適塩クッキング」と題して、7月から月1回、高血圧予防のための適塩(おいしく食塩控えめな食生活)メニューと適塩クッキングのかんたんなコツを紹介するコラムを掲載しています!
第3回目の今回のテーマは「夏の疲れにも効く!適塩クッキング」です。
朝・晩は少しずつ涼しくなり始め、秋の訪れを感じる季節になってきました。暑い夏を乗り切り、夏疲れが出ている人もいるのではないでしょうか。
夏は湿度が高いと汗がうまく蒸発せず熱が体内にこもり、体温調節などの自律神経の乱れが起こり、身体の不調を引き起こします。それにより、食欲不振や消化機能が低下し、本来必要とする栄養素が不足しがちです。また、夜は寝苦しく、睡眠不足になると疲労が解消されない為、慢性的に疲労がたまる・・・これが「夏疲れ」の原因です!
夏疲れを解消するには、栄養バランスの良い食事で、栄養素をきちんと摂ることが必要です。栄養バランスの良い食事の基本である、主食(ごはん、麺類、パン等)+主菜(魚、肉、大豆製品、卵を使ったたんぱく質の多いおかず)+副菜(野菜、きのこ、海藻のおかず)を意識しましょう。
主食は元気(エネルギー)の源、主菜に含まれるたんぱく質で抵抗力がアップ、副菜に含まれるビタミン・ミネラルで体の調子を整えます。
また、ビタミンの中でも、ビタミンB1は主食に多く含まれる糖質をエネルギーに変える代謝を助け、疲労回復に即効性があります。ビタミンB1は、豚肉・うなぎ・レバー・枝豆・玄米などに多く含まれ、強い殺菌効力と疲労回復効果のある栄養成分アリシン(にら、たまねぎ、にんにく、生姜)と一緒にとると、吸収率がアップします。
その他、ビタミンC(レモン、ブロッコリー、キャベツ、ゴーヤ、キウイフルーツなど)には、暑さなどによるストレスから身体を防御する働きや、美白効果があるので夏の日焼けしたお肌の疲れにも効果的です。
ビタミンB1・Cは、摂りだめすることができないビタミンですので、普段から特に意識してとりたい栄養素です。
そこで、今回は夏疲れ解消に効く食材を使った塩分控え目なおいしいレシピをご紹介します。
最後に酸味を加えて食べる、さっぱりした味のカレーです。カレールーを使わずカレー粉を使うことで塩分と脂質が控えられますので、一度作ってみてください!
豚とかぼちゃのかんたん適塩カレー
ビタミンB1を含む豚肉をにんにくと一緒に食べて吸収率アップ!
材料/2人分
豚もも薄切り肉・・・・・・・・120g
かぼちゃ・・・・・・・・180g(小さめ1/8個)
ピーマン・・・・・・・・・・・・・80g(2個)
トマト・・・・・・・・・・・・・450g(中3個)
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100ml
にんにく、しょうが・・・・各1片
オリーブオイル・・・・・・・・小さじ1
レモン果汁・・・・・・・・・・・・小さじ1
カレー粉・・・・・・・・・・・・・・小さじ3
塩・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/3
こしょう・・・・・・・・・・・適量
作り方
(1)かぼちゃは2cm角、ピーマンとトマトは1cm角に切る。にんにく、しょうがは皮をむき、すりおろす。豚肉は食べやすい大きさに切る。
(2)フライパンに、にんにくとしょうが、オリーブオイルを入れ、弱火で火にかける。
(3)(2)に豚もも肉を加えて炒め、カレー粉【分量の1/3】とこしょうで調味し、別皿に取り出す。
(4)ピーマンを炒めてから、かぼちゃを加えてさっと炒め、トマトと水を加える。残りのカレー粉【分量の2/3】と塩を加えてふたをし、弱火で20分程度煮る。(加える水は蒸発具合に合わせて加減する)
(5)(3)を戻し、レモン果汁(酢でもOK)を加える。
(6)ごはん150gとともに皿に盛る。
ポイント
・カレーはカレールーを使わずカレー粉を使えば、塩分がかなり控えられます。
・カレールーを使わず、カレー粉を使うことと、脂身の少ない部位を使うことで、脂質を
減らすことができます。
一般的なカレー
1人分; 塩 分:2.7g エネルギー:572kcal 脂 質:16.6g
↓ 塩分:44.4%減
かんたん適塩カレー
1人分; 塩 分:1.5g エネルギー:513kcal 脂 質:7.1g
夏の疲れを残さずに過ごし、運動の秋、食欲の秋、芸術の秋に備えましょう!
次回は秋が旬の食材を使った適塩レシピを紹介する予定です。次回のコラムもぜひチェックしてみてください。