【平成25年8月21日掲載】
第3回目の今回のテーマは「めざせ適塩マスター(2)~調味料に含まれる塩分を知り、きちんと量って作ってみよう~」です。まずは調味料に含まれる塩分を知ってください。ほとんどすべての調味料に塩分が含まれていますので、そんなに濃い味付けはしていないと思っている方も油断するとすぐに塩分はとり過ぎてしまいます。
たとえば、しょうゆ
「うすくち」「こいくち」「減塩」と種類がありますが、この3つのしょうゆの中でどれが一番塩分が少ないかご存知でしょうか?
正解は「減塩しょうゆ」です。減塩しょうゆは各メーカーにより多少違いはありますが、ふつうのしょうゆの半分程度の塩分におさえられていて、塩分は約9%です。次いで塩分が少ないのが「こいくちしょうゆ」で塩分は16~17%。一番塩分が多いのは「うすくちしょうゆ」で塩分は18~19%です。しかし、どのしょうゆも使いすぎると塩分は多くなりますので、どのしょうゆも使う量に注意することが大切です。
調味料に含まれる塩分は以下の一覧表とおりです。目安量で示している“小さじ”、“大さじ”というのは計量スプーンです。塩分を多く含む調味料は使う量を注意してください。フレンチドレッシングやマヨネーズなどの油を多く含む調味料は意外と塩分は少ないことがわかると思います。塩分が多めで油の少ない献立ではマヨネーズを使った料理を組み合わせるなど、1食の献立もしくは1日の献立全体のバランスを見て、調味料を使う組み合わせも工夫してみてください。
☆調味料に含まれる塩分
☆計量スプーンについて
・大さじ:15cc
・小さじ:5cc
・塩さじ:1cc
(それぞれの計量スプーンの柄に数字が書いてあ
りますので確認してください)
※すりきり棒を使って、すりきって量るようにしてください
普段、計量スプーンを使って調味料を量って調理している方は少ないかもしれません。目分量や自分の味覚に頼った味付けでは、油断すると味付けが濃くなりがちです。味覚は日々の習慣によって作られるものですので、自分でも気づかない間に濃い味付けに慣れてしまっていることも多いのです。今回ご紹介する「おススメ☆適塩メニュー」は、1食で塩分2.6gの望ましい塩分の献立です。ぜひ一度、調味料を計量し、食材の分量も量って作ってみてください。そして、普段の食事と味の濃さを比べてみてください!食べてみて「薄い」と感じる方は、普段の食事が少し濃い可能性がありますので、調味料を使う量を控え目にすることをおすすめします。
おススメ☆適塩メニュー
魚のソテー ヨーグルトソース
材料(2人前)
生鮭(60g)・・・・・・・・・・・2切れ
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・塩さじ1/2弱(0.4g)
こしょう・・・・・・・・・・・・・・・少々
小麦粉・・・・・・・・・・・・・・・小さじ2(6g)
油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/2(2g)
<付け合わせ>
ブロッコリー・・・・・・・・・・60g
しめじ・・・・・・・・・・・・・・・・60g
レモン(くし切り)・・・・・・1/4個
<ヨーグルトソース>
マヨネーズ・・・・・・・・・・・小さじ2(8g)
ヨーグルト・・・・・・・・・・・・大さじ1強(16g)
マスタード・・・・・・・・・・・・大さじ1/2(6g)
作り方
1.鮭は塩・こしょうをする。
2.ヨーグルト・マヨネーズ・マスタードを混ぜて、ヨーグルトソースをつくる。
3.ブロッコリーは小房に分け、ゆでる。しめじはから炒りする。
4.鮭に小麦粉をまぶし、熱したフライパンで焼く。
5.皿に鮭、ブロッコリー、しめじ、レモンのくし切りを盛り付け、
鮭のヨーグルトソースをかける。
ほうれん草のりんご和え
材料(2人前)
ほうれん草・・・・・・・・・・100g
◎りんご・・・・・・・・・・・・60g
△りんご・・・・・・・・・・・・20g
さとう・・・・・・・・・・小さじ1/3(1g)
塩・・・・・・・・・・・・・・塩さじ1/2強(0.6g)
オリーブ油・・・・・・小さじ1/2(2g)
スライスアーモンド・・4g
作り方
1.ほうれん草はゆでて、3cm長さに切る。
2.ボールにさとう・塩・オリーブオイルを合わせて入れておく。
3.◎りんごの皮をむいてすりおろしてすぐ2.のボールの中に入れて混ぜる。
4.△りんごは皮を少し残してむき、小さないちょう切りにしてすぐ2.のボールの中に入れる。
5.スライスアーモンドはフライパンでから炒りする。
6.食べる直前に2.の中へ1.を加え、器に盛り付け、5.を中央にふる。
切干大根のカレー風味
材料(2人前)
切干大根・・・・・・・・・・・・・・・12g
にんじん・・・・・・・・・・・・・・・12g
ツナ缶詰・・・・・・・・・・・・・・・12g
油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/2(2g)
カレー粉・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/4
だし汁・・・・・・・・・・・・・・・・・35g
うすくちしょうゆ・・・小さじ1(6g)
みりん・・・・・・・・・・・・・小さじ1/2(3g)
作り方
1.切干大根は戻してざく切りにして水切りする。にんじんは皮をむいてせん切りにする。
2.鍋に油を熱し1.を炒め、カレー粉を加えて炒め、ツナ缶、だし汁を加えて煮る。
3.うすくちしょうゆ・みりんを入れ、汁気がなくなるまで中火で煮る。
豆乳入り豚汁
材料(2人分)
豚スライス・・・・・・20g
大根・・・・・・・・・・・・40g
白菜・・・・・・・・・・・・40g
にんじん・・・・・・・・20g
こんにゃく・・・・・・20g
ねぎ・・・・・・・・・・・・10g
だし汁・・・・・・・・・・240ml
豆乳・・・・・・・・・・・・60ml
みそ・・・・・・・・・・・・大さじ1強(20g)
作り方
1.豚肉は細かく切る。大根はいちょう切りにし、白菜は食べやすい大きさに切り、にんじんはいちょう切りにする。こんにゃくは短冊切りにしてゆでる。
2.鍋にだし汁、大根、にんじん、こんにゃくを入れて煮る。豚肉、白菜も入れ、煮えたら豆乳を加える(煮立てない)。みそを溶かし入れ、小口切りしたねぎを加える。
適塩の食事に慣れてくると、素材そのもののおいしさがわかり、少しの味付けでも十分おいしく食べられるようになります。味覚は習慣によって作られますので、子どものころから慣れておき、素材そのものの味でおいしく食べられる味覚を作っておくことが大切です。今回紹介したレシピを参考に日々の食事をおいしく適塩に近づけていってください!
次回の4回目は、適塩の食事をするうえで、食べる回数や量に注意したい“塩分の多い料理”についてお伝えする予定です。次回のコラムもぜひチェックしてみてください。