新年明けましておめでとうございます。
2020年が始まりましたね。
子ども保健課は、子育て世代包括支援センター事業を実施し、妊娠・出産・子育ての期間を切れ目なくサポートするために、様々な相談に応じています。2019年の4月に子ども保健センターに移転してもうすぐ1年が経ちます。子ども保健センターの場所をご存知ですかとお伺いすると多くの方が「安満遺跡公園の隣ですよね!」と言ってくださり、すっかり高槻市の新名所として知られているのかなぁ・・・と嬉しく思っています。
さて、食物アレルギーを持つお子さんが年々増えています。子ども保健センターの健診や相談の場面でも、離乳食を始めるに当たって食物アレルギーが心配という声を多く聞きます。
2019年4月に厚生労働省から「授乳・離乳の支援ガイド」が発表されました。ここには、最新の研究に基づいて、授乳や離乳のことが詳しく書かれています。
今回は食物アレルギーについて、このガイドや最新の知見に基づくお話をお伝えしたいと思います。
お母さんやお父さん自身が小さい頃食物アレルギーがあったり、兄弟に食物アレルギーがあると心配になって、妊娠期に何かできることはないかと考えることと思います。
ガイドでは、妊娠・授乳期に特別な食事制限をしても産まれてくる子どもの食物アレルギーの予防にはならないと記載されています。
偏った食生活は母体にもおなかの赤ちゃんにもよくないので、バランスのよい食事をこころがけましょう。
離乳食は生後5~6か月頃から開始します。
「早く離乳食を始めると食物アレルギーになりやすい」という話が今も根強く残っているのですが、この「早く」というのは生後5~6か月より前の、腸の発達が未熟な時期に始めることを指しています。5~6か月頃には腸や口腔内も離乳食開始に必要な発達をしてきます。離乳食の開始に適切なこの時期から始めていきましょう。
乳児に多い食物アレルギーは、卵、小麦、乳製品です。その中でも卵について心配して、なかなか離乳食が進まないということもよく耳にします。
最近の研究では、離乳食を始めた赤ちゃんが、卵や牛乳などの特定の食べ物を食べ始めることを遅くしても、食物アレルギー予防に効果はないといわれています。今まで7か月頃から卵黄を食べ始めるとありましたが、今回のガイドでは5~6か月頃に最初に与えるたんぱく質として豆腐、白身魚に固ゆでの卵黄が追加となっています。
もちろん食べさせてみて何かアレルギー症状が出た場合は無理に食べさせることはしませんが、必要最低限の除去をするということで、食べられる量は食べさせていくほうがよいといわれています。
食物アレルギーは食べて症状が出るのが一般的ですが、実は皮膚からもアレルギーの物質が入って食物アレルギーを起こすという考え方があります。
食べても大丈夫なのに触れると赤くなるということも起こります。
食物アレルギー予防に皮膚のバリア機能はとても重要な働きをしているので、産まれたときから、保湿などのスキンケアをしっかりしてあげてください。また、湿疹などができ始めたら、悪化する前に受診して、薬などで皮膚をきれいに保つことも大切です。
子ども保健課では「ママパパ教室」で妊婦さん向けの食事、「もぐもぐ教室」「ぱくぱく教室」で離乳食について栄養士がお話ししています。参加した方からは、皆同じような悩みを持っていることがわかった、栄養士の話を聞いてこれでいいと安心した、など嬉しい言葉をいただいている人気の教室です。
栄養士、保健師等が電話や訪問でお悩みをお聞きしています。気になることがあれば一人で悩まずお電話ください。お待ちしています。
記事作成:子ども保健課(072-648-3272)