現在の位置

第2回 小中一貫教育学校検討委員会

開催日時

 平成28年7月4日(月) 15時00分~17時00分

開催場所

 教育委員会室

会議の議題

  1. 第1回目の審議及び質問を受けて
  2. 本市の小中一貫教育における成果と課題について(意見交換)
  3. 次回委員会内容確認及び事務連絡

配布資料

(1)次第(PDF:48.6KB)

(2)第1回目の審議及び質問を受けて(PDF:148.8KB)

(3)本市の小中一貫教育の成果と課題(PDF:1.5MB)

(3)委員意見シート(PDF:49.1KB)

公開・傍聴者

1名

出席委員

岩井八郎委員、沖田厚志委員、藤村裕爾委員、高須賀嘉章委員、宮脇智幸委員、萬谷由美委員、井口康子委員、関由起子委員、国久昌弘委員

事務局

中原教育管理部長、横山教育指導部長、石崎教育管理部部長代理、鐘ヶ江教育管理部部長代理、安田教育指導部部長代理、小澤教育指導部参事兼教職員課長、丹羽総務課長、仲学務課長、中村保健給食課長、原田地域教育青少年課長、原教育指導課長、青野教育指導課主幹、佐藤教育センター所長、田口総務課副主幹、奥総務課副主幹、山本総務課副主幹、今福学務課課長代理、橋長保健給食課課長代理、矢野地域教育青少年課課長代理、岩佐教育指導課副主幹、西山教育指導課副主幹、的場教職員課副主幹、中村教育センター指導主事

 

議事録

委員長

 定刻となりましたので、第2回高槻市小中一貫教育学校検討委員会を開催いたします。

 本日は、本委員会の委員全員の出席がありますので、本委員会規則第3条第2項により、会議が成立していることを報告いたします。

 なお、本日の傍聴者は1名いらっしゃいます。

 それでは、事務局より資料の説明をお願いします。

事務局(丹羽総務課長)

 それでは、まず、資料の確認をさせていただきます。

  • 次第
  • 資料1 第1回目の審議及び質問を受けて
  • 資料2 本市の小中一貫教育の成果と課題
  • 資料3 委員意見シート

 本日の配付資料については以上4点でございます。不備等ございましたら、お知らせいただきますようお願いいたします。

委員長

 よろしいでしょうか。それでは、本日の流れについて事務局から少し説明をお願いします。

事務局(丹羽総務課長)

 本日の大きな流れでございますが、次第にもございますように、まず、「第1回目の審議及び質問を受けて」ということで、前回いただきましたご質問にお答えさせていただきます。続きまして、「次第2、高槻市の小中一貫教育の成果と課題」について事務局よりご説明をさせていただきます。その後、みなさまにご審議いただくという形で進めさせていただきたいと存じます。

委員長

 よろしいでしょうか。それでは、「次第1、第1回目の審議及び質問を受けて」について事務局より説明をお願いします。

事務局(丹羽総務課長)

 前回委員の皆様より、小中一貫教育の成果と課題について知りたい、校区ごとに研究指定年度が違うことについて、先行して研究をおこなっていた校区と後から研究を開始した校区における違いや、影響について知りたいといったご意見やご質問がございました。成果と課題につきましては、本日、次第2「本市の小中一貫教育における成果と課題」の中で、ご説明いたしますので、ここでは、校区ごとの研究指定年度に関するご質問にお答えいたします。

事務局(佐藤教育センター所長)

 <資料1 第1回目の審議及び質問について説明>

委員長

 ありがとうございました。今の説明について、何か意見等はございますか。

委員長

 よろしいでしょうか。それでは、続きまして、次第2「高槻市の小中一貫教育の成果と課題」に移りたいと思います。事務局より説明をお願いします。

事務局(原教育指導課長)

 <資料2 本市の小中一貫教育における成果と課題について説明>

委員長

 ありがとうございました。「高槻市の成果と課題」と「前回の整理」も加えて説明していただきました。非常に盛りだくさんでしたが、それぞれご意見があるかと思います。前回と今回の説明を聞きまして、いろんなところからご意見をいただいていこうと思うのですが、いくつかまとめて、1つは「教育内容」に関わること、それから「推進面」に関わること、それから「施設」に関わること、というふうに、この3点ぐらいに分けてご意見をいただきたいと思います。まず、教育内容の側面から皆さんからご意見ご質問をいただけますか。本日はいろいろご意見ご質問をいただく回になっていますので、どうぞよろしくお願いします。

委員

 まず、7ページの「確かな学力の育成」の課題の部分で、「話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりできている」という割合が、全国平均に比べて大阪の中学生が非常に低いというのが目立ちますが、高槻市においても小学生が少々低いのは、何か理由があるのでしょうか。

事務局(西山教育指導課副主幹)

 考える力の育成のためのプロセスを取り入れた授業改善をこの間行ってまいりました。その中で自分の考えを発表するとか、友達の考えを聞いて話し合う等の活動を取り入れてきましたが、最終的な目標としての考える力を育成するためのプロセスの取得が、必ずしも子どもたちが目標として認識できていないという課題があるためと考えております。

委員

 具体的にはどのようなことをしておられるのですか。

事務局(西山教育指導課副主幹)

 学習の課題に対して、まず、自分の考えをきちんと持ちましょうということがあります。自分の考えを持った中で友達と交流しあってさらに考えを深めたり、広げたりしていく中で、最後に課題に対してもう1度自分の考えを深めていくといったプロセスを授業の中で取り入れておりますが、最後の考えを深める・広げるという意識までは、なかなか思っている成果が出ていないところがございます。

委員

 特に大阪府の中学校が低いのはなぜだと思いますか。

事務局(西山教育指導課副主幹)

 この質問紙調査は、平成27年度から実施しておりますが、調査結果から見ますと、全国に比べて大阪府の中学生が低いと読み取れると思います。

委員

 先ほど、西山副主幹がおっしゃったように、授業改善の取組みを各小学校で進めております。教員は言語活動を充実させながら、子どもたちがまず自分の考えを持ち、その後グループで話し合って全体で議論を深めていくというのをやっているのですが、小学校においては、友達の意見を聞いて「わかった」というレベルで子どもたちが認識しております。

 私たち教員の狙いとしては、友達と話し合いながら考えて「わかった」ということでいいのですが、こういう質問になりますと、子どもたちがなかなか自分の考えを深めたり広げたりできているまでの認識はないのだろうと感じております。

 この授業改善を9年間のスパンでどこの校区もやっておりまして、具体的には大学の先生にも来ていただき、同じ指導方法で9年間の系統性を立てていっています。

 この小中一貫の取組を始めてから、本当に小・中の間で授業を見せ合うことが増えました。以前もそうした取組みはありましたが、単に中学生・小学生の様子を見るというような観点で見ていたものが、本当に子どもたちが考えるような授業をしているかどうかという観点で、お互いに授業を見るように変わってきました。

委員

 保護者の立場から見て、2ページの「高槻市の教育」の部分についてですが、この内容は正直、難しいと感じました。めざす人間像、めざす子ども像、つけたい力、社会参画力の育成と書かれていますが、本当に保護者が求めるのは、元気に子どもたちが安心して通えるというのが一番でして、内容を読んで理解することはできますが、直接の子育ての場にはつながってこないと感じる部分が正直あります。後で思い返せば、これが小中一貫教育につながっていくのかというのが感想です。

 あと、5ページの「確かな学力の育成」の成果の部分で、「授業で友達と話し合う活動がよくある」とありますが、子どもたちの授業を見ていても、私たちのときとは違って、自分の考えを発表する場とか、みんなで話し合う時間というのがすごくあるなと思いました。それが小中一貫の授業につながってくるとは知らなかったです。

 こういう資料をいただいて、教育内容のつながりについて認識を深めさせてもらいましたので、感想として述べさせてもらいます。

委員

 この資料は高槻市の教育振興基本計画から引用されています。私も委員として参加していたのでわかるのですが、この資料のように細かく分類して書かれると、直感的に何をしたらいいのかとか、何を見たらいいのかというのは、わかりにくいと思います。

委員

 13ページの「学校力の向上」の成果の部分で、「指導方法等の小中連携は全国を大幅に上回る」とありますが、保護者の立場から見ても、非常によく高槻市の先生方は連携をやっていただいているのがひしひしと伝わります。その結果が、14ページの資料にある「小中一貫により教員の意識改革進む」につながるのかなと思っています。

 実は私の校区では地域も交えて小中一貫についてお話をさせていただく機会がよくありまして、私のところは保育所・幼稚園・小学校・中学校が連携してやっているのですが、非常に意識が高くなりつつあり、平成24年度から進めている成果が徐々に出てきているのかなと感じています。

 ただ、12ページの資料を見ると、「健やかな心身の育成」の部分で、体力面・運動面の辺りで特に課題があると思います。今私の学校でもクラブの指導を他の方にしていただけないかなとか、中学生が小学校に行って教えるとか、小学生が保育所・幼稚園に行ってスポーツ・サッカーを教えるとかいう形を作って、体力面の小中一貫、保幼小中の連携ができたらと模索しています。こういう取組ができれば、全国を上回るというか、体力的な課題の解消ができるのかなと思っております。その辺りの、体育や運動系のクラブの連携についても検討いただけたらと思っています。

委員

 12ページの課題については、私も気になるのですけれど、体育の授業が楽しいという回答が少ない部分で、何か工夫されているところはありますか。

事務局(原教育指導課長)

 先程、運動能力・体力調査について先ほどご説明をさせていただきましたが、駅伝大会や、縄跳び検定、中学校総合体育大会等の1つの大きなイベントとして、子どもたちがまず運動に親しめるようにということに取り組んでまいりました。ただ、子どもたちの意識として、体育の授業が楽しいと思う子が全国より低いということが課題として出てきたため、体育の授業改善について、進めていくことになりました。

 そこで、まず、第一中学校区と第九中学校区を研究校と指定し、小学校への乗り入れ授業だけでなく、系統性のある指導や評価の仕方などを研究しております。それを今後全校的に広げていき、体育の授業改善を図っていく予定です。

委員

 引っかかるみたいで悪いのですが、今ご説明された資料によると、中学校女子は体力の結果は悪くないのだけれど、楽しくないという回答が多い、というのは矛盾していますね。私は、楽しいというのが能力向上に直接つながるかについては、疑問だと思っています。

 それと、体育以外の他の科目、数学・国語・社会等の調査はされていないのでしょうか。楽しいかどうかの調査は、他の科目にはなく体育についてだけされているのでしょうか。

事務局(原教育指導課長)

 この全国学力状況調査で、国語、算数・数学また理科の教科を実施した際には、その教科が好きですかという質問があります。

委員

 楽しいかどうかは体育だけなのですね。他はその科目が好きかどうかなのですね。

事務局(原教育指導課長)

 はい、体育だけの調査の項目です。

委員

 4ページの学力向上の成果の資料で、確かにこのグラフを見ると、数学等の成績が上がっていますが、比較対象として高槻の小中一貫教育の効果として判断すると、平成22年度は、第二・第四中学校区だけで小中一貫教育を始めているわけですよね。平成22年度以前の値が上がっているのは、小中一貫の事業の影響とは関係ないところになります。

 平成24年度は調査結果がないということですが、そこからの成果を比較することが小中一貫教育の効果を判断する基準になるのではないでしょうか。基準を揃えないと小中一貫教育の成果とのデータにはできないのではないかと思います。

 また、前回の話では、中学校から小学校に教えに行く科目には、国語はなかったと思います。確か数学を教えにいくのはありましたが、国語の成績の上昇は高槻の小中一貫の取組の結果にはつながらないのではと思ったのですが。

委員

 小中一貫の効果で成績が上がっているかどうかを検証するのは難しいので、グラフの数値が大きく下回ったりジグザグが大きくなければ支障はないというふうに、私はこのグラフを見ています。

事務局(佐藤教育センター所長)

 先程の委員のご意見に対してお答えいたします。平成24年度以降の成績の結果でないと、小中一貫の成果とはいえないのではないかというお話でしたが、市では校区ごとに段階的に研究を行っておりますので、段階を追って小中連携の効果があったことを確認できる資料としては、6ページの「小中一貫 研究指定年度別向上率」の表が該当すると思っております。

 この表は、研究開始の年度別に、研究を進めた校区の学力がどう推移したかを分析したものでございますが、この結果によると、小中一貫の取組期間が長いほど学力向上が進んでいるという結果が出ております。

委員

 小学校の先生の資格と中学校の先生の資格とでは、若干違う要素もあると思うのですが、小中一貫で先行しているところでは、課題にどのように取り組んでおられるのか、教えてもらえますか。

事務局(小澤参事兼教職員課長)

 免許状の話かと思いますが、現在高槻市で小学校の先生で中学校の免許を持っている方は、教員数1099人中425名で、38.7%という現状でございます。それから中学校の先生で小学校の免許も持っている方は、教員数628人中59名で、9.4%となっております。

 実際に小学校の先生が中学校に、中学校の先生が小学校に発令される事例につきましては、人数的にはそれほど多くなく、市内全域で9名の先生を兼務発令しまして、体育や英語、総合的な学習の授業などで、行っております。

 また、小学校の先生が中学校にそのままついていき、卒業させた子をまた中学校で受け持つというような場合とか、中学校の先生が一旦小学校に行って、卒業後また中学校に上がってくるというようなケースも、若干ですがございます。

 免許状については、先ほど申し上げた両方の免許を所持されている方々が自由に行き来するという状況ではなく、そういう事例を積み重ねる中で徐々に増えていくのではないかと思っております。

委員

 教員免許法の問題についてお話したいのですが、10数年前に、例えば中学校の数学の先生が小学校免許を持たなくても、小学校の算数を教えることができるというように免許法の改正が行われました。

 なんとか小中一貫教育を進めて行こうという工夫の中で始まったのですが、今は、国では複数免許の取得を奨励していこうという動きがあったり、隣接する中高では事例がありますが、中学校の先生が小学校の免許を取るときに単位を新たに取得しないといけなくなるので、少し弾力的に中学校での経験をいくつかの単位として認めたりなどの対策を行うことで、小中一貫を進めようとしている動きもあると聞いています。

 少し話を変えて質問をしてよろしいでしょうか。委員の中に校長先生方もいらっしゃるのでお聞きしたいのですが、この審議会では小中一貫教育は効果があるので、高槻市では取組を進めていこうという流れです。いくつかデータを出していただいて、小中一貫教育で学力が向上したというデータも出ています。

 ここから先が大切だと思っているのですが、小中一貫教育の取組みの中で具体的にどの部分が子どもたちの学力向上を押し上げたのか、あるいは、不登校数の減少という効果は、小中一貫教育の取組みのうち、どこが生み出しているのかという部分について、いくつかエピソードがあればお聞きしたいと思います。

委員

 まとまって言えるかどうかわからないのですが、4つくらいお話したいと思います。私自身、研究や取組というのは子どもの課題・実態の把握から始まるというように思っています。

 この小中一貫教育の取組の中で、まずすごくよかった点は、小・中の先生が一堂に会して、ここの校区の子供たちの課題ってなんだろう、つけたい力ってどんな力をつけたらいいのかというようなことを、模造紙に自分の意見を書いていってKJ法で課題を出したり、どんな取組をしないといけないのか等、丁寧に話ができたことだと思います。保・幼・小・中で取り組んでいる校区もありますが、そういう「めざす子ども像」を作り上げる中でお互いの共通理解が深められたことは、すごく大事なことだったと思います。

 例えばだいぶ前のことですが、小学校と中学校で何か課題があったときに、ぶっちゃけて言いますが、中学校では「もうちょっと小学校でこの力をつけてもらえないか」、小学校では「丁寧に育てた子どもたちを、中学校でどのように指導しているのか」というように、以前はお互いに、子どもたちの課題に対しての原因を他に求めてしまうところがありました。でも、みんなでこの校区の子どもたちを育てることを考えたときに、15歳あるいは18歳には、子どもたちがどんな力を持って義務教育を終わらせたらいいのかということを、小学校の先生も考えていただくことができました。それは、先ほども出ていました教員の意識改革にもつながっているというふうに私は思っています。

 それに加えて、校区の合同会議や合同研修等の形で、今やほとんどの校区で研究授業を行っています。本校区は2小学校、1中学校ですが、年3回、それぞれの学校で研究授業を行い、校区全体で研究授業を視察しながら協議を深めていくということをやっているのですが、システムとして定着しているということはすごく大きいと思います。

 それと先ほど免許法のことが出ましたが、小中一貫を進める中で、小中間の人事交流についてのシステム作りを市でも考えていただいています。前任校の事例ですが、先ほどお話にも出ましたが、小学校の先生が中学校に上がってきて、中1・中2・中3と3年間担任を受け持ったことがありました。また、中学校の先生が校区の小学校に行って、小5・小6・中1・中2・中3と5年間担任を受け持ったこともありました。

 正直申し上げて、小学校と中学校では文化といいますか、考え方が違うところがあります。しかし、小中一貫の人事交流を行い、例えば、小学校から中学校への交流で頑張ってきた先生が、「中学生の進路指導ってそんな簡単なものじゃない、大変だが、子どもにとってもすごく重要だ」というようなことを、実感として小学校の先生に伝えることができるようになりました。逆に、中学校の先生は小学校で交流する中で、ずっと担任業務をするので、トイレに行く暇もない、というような話ができました。そういうお互いの気づきを合同の会議で言うことによって、お互いに理解が進みます。人が動くことによって、はじめて文化も動きます。すごく大事なことだと思いますし、今後もできるだけ小中兼務発令ができるような配置をお願いしたいと思います。

 小中で一緒にやっていく中で、例えば校区のゆるキャラができたり、校区ソングができたり、あるいは、小中で総合学習の発表や、小学校・中学校一緒になってフェスタをする等の新たな動きが生まれてきています。

 先ほど中1の不登校のことが出ていましたが、個々のケースがあるので完全な克服は難しいと思うのですが、私の経験談で申し上げるならば、前任校では3日間、小学生が朝から中学校体験に来たりしていました。今の学校では、出前授業で中学校の先生が授業をする際に、学習委員という専門委員が生徒会にいますので、その生徒を一緒に連れて行き、先生が6年生に授業をやる中に一緒に入り、中学生が小学6年生の際にどのように授業に取り組んだかなどを伝え、頑張ったねと評価をし、交流しています。大人である教師だけではなく、子どもたちも一緒に授業に参画し、共に活動していきます。

 小6と中1、中2、中3が顔を会わせることで、中学校への不安解消や、あるいは中1でのトラブルが減ったのではないかと私は感じています。そういう意味で、子どもたちの交流が教育によい影響、具体的には安心感を与えるのは確かじゃないかと思います。

委員

 それは、先生の負担につながるのではないかと思うのですが、そのあたり、どのように考えておられますか。

委員

 後で課題として、そのあたりは申し上げたいと思いますが、教育内容については、例えば、まずは一人で考えて、その後ペアやグループで交流して考えを深め、違う意見を聞くことによって、「なぜ違うのか、自分がなぜそう思うのか」ということを検討し、その後、どんな自分の考えがどう変わったとか、どんなことがわかったかということを、自分にフィードバックさせます。そういうやり方について、校区で指導方法、やり方を一貫させ、学び方の違いというのは子どもを困らせる原因になりますので、そういう困り感を緩和させるために対応することにより、安心感を生むのではないかと思っています。そういう学び方を小学校からずっと同じように繰り返せば、子どもたちは「どういうふうに問題解決したらいいのか」という解決方法を習得しやすくなり、ひいては、それが学力向上につながっていくと思います。

 先ほどもありましたが、学習課題を出すということは、子どもたちが考えたいと思う、面白い発問を教師がしないと、子ども達は乗ってこないわけです。ですから、発問の内容を精選したり、あるいは重要視する内容を小中で一緒になって考えることができるようになれば、すぐはうまくいきませんが、そういう意識付けは学力向上につながるのではないかなと思います。

 あと、よく学校で行っているのは、聞く・話すのレベル表や、聞く態度・姿勢を、レベル1・2・3に分けてある表等を、小中全ての教室で貼っています。そういう教室環境の整備も含めて、子ども達にはプラスになるのではないかなと思います。

 最後に、カリキュラムについてですが、前任校の経験で言わせてもらうと、本当にとっても大変です。通常の授業の場合、教育センターが中心になってワーキンググループという形で、各教科の先生が代表で出てきてカリキュラムは作っています。

 そのあたりはまた聞いていただいたらと思うのですが、学校がそれを参考にせず、1から新しいものを作るのは時間的にも絶対厳しいです。前任校でやったのは、新しい教科を作るということで、総合学習の時間をすべて「いまとみらい科」という新しい教科にしました。他の学区では防災を1つの軸にしてやっている学校もあります。

 今思えば、文科省から人を付けてもらい、かつ、学者さんや研究の人もいっぱい来てもらい、そして指定や市教委からの支援をいただいても、3年かかってどうにか形になったという感じでした。後程課題として申し上げたいとは思っていますが、教委で小中のカリキュラムのプログラム集のようなものを作ってもらい、それを土台に各学校が、自分のところの学校に合わせてカリキュラムを完成させていったらよいと思います。学校で1から作れと言われても非常に難しいと感じています。

 他に申し上げることとしては、地域の方を巻き込んだ取組を色々しているので、大人からの評価はもらえるようになったのは大きいと感じています。地域の方から、頑張っているねとか、こんなことをしてくれて嬉しい等と言われたら、子どもたちにとってはすごく励みになるし、意欲も高まります。そういうところがすごく大きいですし、地域でのクリーンキャンペーン等の取組は増えていますので、子どもにとっては肯定感が上っていると思います。

委員

 委員がお話されたこととほぼ同じなのですが、1つ付け加えるなら、小・小の間でも今までは結構差があった部分がありまして、それが一緒に中学校に上ってきていましたので、中学校の先生は小学校の取組の差を感じておられたとは思いますが、今では小・小の間でも学習規律・生活規律を揃えておりますので、前任校でも中学校の入学式のときに、中学校の先生から聞く力が本当にできてきたというお褒めの言葉をいただいたりしました。子どもたちを中学校に上げるためには、一定のこの線までは育てようということが、できてきたと思っています。

 それ以外には、不登校についてですが、これも小中連携ができておりますので、担当の教諭同士が本当にいろんな情報を共有しております。ですので、家庭的なことはどこまで話すか難しい所があるのですが、兄弟間の関係のこととか、今まで小学校が知らなかったことも、いろいろ情報共有しながら、じゃあこの手を打とうということで、未然防止まではいけているかどうかわかりませんが、中学校に行くまでにこのことは気をつけておくという点が共有できております。

 あと、自己高揚感というか自尊感情ですが、小中連携ができてきましたので、小学校の運動会に中学生がボランティアできてくれたり等、小学生の前で中学生が活躍する場があります。また地域でも色々活動してくれていますので、先程委員がおっしゃったように、地域の方から中学生・小学生が褒められるということが増えておりますので、それにより、また自信を持つようになってきていると思います。

委員

 幼稚園では、学校以降の学びにつながる力を身につけるため、幼稚園という環境の中での学びを大事にしながら保育をしているのですが、なかなか保護者にこういう点が育っていますと説明するのは、学力テストをしているわけでもないですし、難しいところがあります。

 しかし、校区単位の活動の中に、一緒に幼稚園も入れていただきながら、中学校区でこういう子どもたちを育てたいということを保護者にもお伝えし、そのためには、今一番幼稚園がここを大事にしているのですということをお伝えできる、そのバックがあるということはすごく心強いなと思っています。

 それと、幼稚園のほうでは今異年齢児学級保育をしております。少子化に伴い、今では兄弟の数も少ない子が増え、ご近所で遊ぶという関係も少ない中で、いわゆる縦の関係、いろいろお姉ちゃんお兄ちゃんに教わったりとかいった経験が少なくなっています。小中一貫も大事なことだと考えていますし、学力向上も大事だと思いますが、内面の中で頼られることのうれしさ、それからお兄ちゃんお姉ちゃんにあこがれる、そんな心の育ちがあるような教育になればと、幼稚園教育の立場としては思っています。

委員

 教員同士なら感覚的にわかるのですが、小学校と中学校はそんなに分かり合えない関係なのですかと素人感覚では思われると思います。同じ義務教育で同じ校区にあるのに。

 そもそも小中一貫教育を取り入れようとしているのは、小学校と中学校というのは大きな壁があるので、中1ギャップという課題があっても、文化の違いがある中では、なかなか分かり合えない。ですから先ほど校長先生が言われたような、小学校の先生も中学校の先生もお互いになすりつけ合っているという状況があったので、小中一貫教育を進めていきましょうとなった、これがたぶん本音の部分だと思います。

 小中一貫においては、共通理解や教員の意識改革が大切というのが取組の中の大きな柱だったはずですが、この部分が流されてきた所が多く、なかなか全国的にはうまくいっていない所が多いです。難しいところです。

 高槻市の小中一貫の取り組みの中で1つ大事と思ったことは、「授業に対する取り組み」を強調された部分だと思っています。これも全国的な事例で申し上げると、小中一貫教育を批判されるときに、交流で始まりイベントで終わっている、互いに運動会を招待しあったり、音楽会・文化祭に招待し合おうとか交流し始めるが、そのうち地域で一緒にイベントをしようで終わってしまう例が見られます。これを打ち破って、「小中一貫教育を一歩進めるためには授業である」と、この部分に踏み込んでこられたのは非常に評価できます。ここは、高槻市の取組のすばらしさかなと思っており、小中一貫教育の大きな柱でいえば授業というところにあるのかなと思いました。

 あと関連して、ちょっと難しいと言われた部分になりますが、大事な部分としてカリキュラムがあげられるのかなと思いました。

委員

 ちょうど先生がおっしゃったので、ずっと私も疑問に思っていたところがクリアになりました。結局、子どもの問題ではなくて先生の問題だということをおっしゃいました。それならば比較的よくわかりやすいのです。ですから、先生方にお聞きしたいのですけれども、大学の教育学部では先生を養成されています。そのときに小学校課程の先生、中学校課程の先生、そして時間の余裕のある人は小学校の人は中学校も取れますよ、その逆もいけますよというのが、今の体系ですね。

 ちょうど今年の春から2人うちの子どもたちが小学校の先生になったのですが、大学の状況を聞いていると、忙しくて、両方の免許を取りに行く場合、具体的に言えば小学校課程の人で中学校の教科をとろうとする場合、卒業するのに必要ない単位も取らないといけないので、それだけ遊べないしアルバイトもできなくなります。現実に大学では、両方の免許を取らずに卒業できる状況では、積極的に取りたいというのは本当に熱心な生徒だけということになっていると思います。だから9年間の義務教育をやろうとした場合に、小学校課程と中学校課程と2つの免許を作っているところがすでに問題なのではと思います。

委員

 そもそも、それが教員養成の仕組みですから。

委員

 だからそれを変える必要がありますよね。

委員

 それは、国の仕組みを、義務教育法から変えることになるので、この審議会での議論は難しいです。

委員

 国が一貫教育を推進しようと思うのなら、小・中の中間の存在の先生を育てていかないといけないと思います。例えば、小学校の音楽の先生をやっている間は、変声期の発声の指導は授業にないのです。中学校になっても、それもわずかだけしかしない。ところが今では5年生の終わりくらいから変声期の子どもが出てきます。これでは小学校の先生は教えることができないから、「もう歌うのはやめといたら」で終わっているわけです。それで、みんな歌を嫌いになってしまうのです。

 体育でも同じようなことが出てくると思うのです。女の子でも、成長が早くなっています。その辺りで小学校と中学校の間をきちんと見られる先生を育成するのを、文科省がやらないといけない、と私は思うのですが、それをやらずに9年間をやろうとしているのは問題だと思います。

 24・25ページの「施設形態・カリキュラムと小中一貫の成果との関連」を見ていると、施設一体で9年間教育をやるのが一番いいということがわかっているわけです。ただ財政的な問題があるし、先生の問題があるし、今のようにあっち行ったりこっち行ったりするのに、忙しい先生がいよいよ忙しくなってしまっている中で、中学校の先生が小学校のカリキュラムまで考えるとなると、そんな余裕はないと思います。その中で無理して過渡的に進めている、最終は9年間をやるという目標の中で、今はその過程として、やむを得ないので今の校舎で何とかやろうというのが今の連携の形だと、私自身は理解しているのですが。専門家として先生はどう思われますか。

委員

 平成27年12月に国の中央教育審議会が、教員の資質能力の向上について答申を出された中に、若干そのあたりに触れています。先ほどいいましたように、免許状について、免許状併有の促進、2つ持てるような仕組みを作っていきましょうという方向ではあります。あとは文科省で議論され、法改正が必要になってくるのだろうと思います。

 例えばここで議論されていることで、先ほど中学校の数学の先生が小学校で算数を教えることはできても、小学校での学級担任はできないという課題については、こんな壁もあるが、何とか工夫しながら、小中が行ったり来たりできるような免許制度を工夫していきましょうという方向であると思っています。なかなかハードルが高いのでしょうが。

 ちょっと話が免許制度から離れますが、大阪府の教員採用では「小中いきいき連携」という、小学校中学校の両免許を持っていて、両方で教えることができる教員の採用枠を、数はそう多くはないのですが設けています。ですので、高槻市でその教員を採用したら、ある時は小学校で、先ほど言われたように小学校5・6年を教えてそのまま中1に上がっていく、というような仕組みは10年来続けられてきているのですが、方向性としてはこれからもあると思います。ただ両方の免許を取るというのは、学生にとって負担であることは間違いないです。

委員

 先ほど小学校から違った中学校に上っただけで困るとかいう話がありました。要するに校区の取組みが違っているからです。今国が小中一貫をやろうとしていて、県・市・学校でみんな違う方式をやった場合、例えば高槻の子がどこかの県に転校したら、学校についていけなくなるのではないでしょうか。実際に、転勤は多くあります。転校した子どもで、中学でつまずく例が多いのは、要するに、学校の指導方法が違うからだと思います。

 6年・3年ときっちりして全国統一しているほうがまだいいのであって、この県は一貫だ、ここは4・3・2制だとなった場合、別の県に転勤した子どもが、可哀想な方式になってしまいます。少なくとも、日本中どこに転校しても同じ方式だというのが本当は正しいと思います。ちょっと議論から外れて申し訳ないですが、ですので、高槻はめざす方向はきちんと定めた上で、過渡的として今一番どの方法がいいのかということを考えていかざるをえないと、私自身は理解しています。

委員

 義務教育学校に、最終的に移行することを高槻市は検討しているのでしょうか。今議論しているのは高槻市のこれまでの制度化であり、これから何を目指して小中一貫をやっていくのでしょうか。この方向でずっと行こうとするのか、それとも最終的には義務教育学校にまで持っていくのか。この検討会が終わるころにははっきりさせていただきたいと思います。5・6・7・8・9年という表現があって、中学3年生を9年生という表現をされていますから、義務教育学校を目指すのかなと思ったりしています。私は、そこが気になる点です。

 私は、高槻市が小中一貫の研究に入る前の段階では、学校の先生方の中に、小中一貫教育について反対の方がかなりいたと記憶をしていますが、そういった動きはなかったのでしょうか。そういう方々は、今は流れができてやっていこうという感じになっているようですが、どのようにクリアされていったのか、ちょっと興味があります。小中一貫は、学校の統廃合につなげていくのではという話もありましたが、ここまでの議論を聞く限りでは、それはないと感じています。

 学校間格差の問題については、先生方からお話がありましたが、解決するのは非常に大変だと思っていますし、最終的にはどこの学校を捉えてみても格差がなくなりましたという状態まで持っていかなければ、小中一貫教育の意味はないと思っています。そういう意味合いからしても、高槻は全校で進めようとしている訳ですから、ぜひ実りある形になってほしいと思います。

 もう1つ、中高一貫教育という表現があります。これはもう完全になくなっているのでしょうか。その辺りとどう関連しているのか、課題があるならそれをどうクリアするのか、ということも思ったりするのですが、今中・高の一貫は私立だけでなく、公立でも事例があります。そういう課題についてはどのように解決していくのでしょうか。振り返った話ばかりになり申し訳ないのですが、そういうことを思っています。

委員

 中高一貫は財政的に難しいですね。

委員

 今の話についてですが、国でもいろんな形の学校を作っていこうと動きは以前からありました。本当の理由としては、6・3・3・4制を何とか改善したいが、それには莫大なお金がかかってしまうのでできないという議論があり、次に出てきたのが各地で進められている小中一貫教育を発展させて義務教育学校として認めていこうというという考え方です。中・高の一貫ということならば中等教育学校ですが、確かにこれは全国的にかなりあります。大阪でも来年、富田林高校が中学校を併設してやっていく予定ですから、いろんなパターンができて、子どもたちが困るのではないかという状況も一方ではありますが、多様な形の学校というのは高校ならばありかなと思っています。

委員

 最初のときは、地域や保護者の方は何をやっているのかわからない、小中一貫というが本当に役に立つのか、という声が多くありました。それが何故変わってきたのかの要因はいろいろあると思いますが、やはり教員の意識の変革があると思います。

 今までも管理職や担当者は一生懸命小・中の連携を考えてやってきました。でも、なかなか先生全員が、地域のことや小・中の連携を、自分のこととして考えられなかった。でも今回は、研修会を含めて、みんなが関わってやらないとできないということで、教員が今までと違うなというのが地域や保護者の方に伝わったというのが大きいと思います。

 もう1つの大きな要因は子どもが変わったことだと思います。先ほども出ていましたが、地域に出て行く学習等が増えていく中で、子どもたちが何かやらされているという感じではなく、自分たちでやりたいという意志が感じられたり、やっているという子どもの姿が、何か主体的な学びになっているということで、教員に限らず保護者にも理解してもらえるのではないかと思います。

委員

 それはどの教科についてもいえるのでしょうか。この教科が特に効果があるというのがあればそこを強調していけばいいのであり、すべての教科に効果を期待するというのはちょっと忙しすぎると思います。

委員

 私もそう思います。効果があると思われるのは総合的な学習の部分です。ただ、先ほど先生もおっしゃっていましたように、最後は授業でどう生かせるかにかかってきます。

 先ほど小中一貫教育の意義をまとめていただきましたが、私自身、前回の資料で気になっているのはベネッセ総合研究所の調査、「小中一貫教育が求められる背景」の11ページの所です。この中の「学習上の悩み」の所で、「何のために勉強しているのか分からない」と回答している児童生徒の割合が、小学生が10.1%で中学生が18.4%もいます。

 先ほども意見が出ていましたが、今、子どもたちは本当に数学が役に立つと思って、楽しく勉強しているのかという部分がすごく大きな課題です。委員もおっしゃったように、それこそ小学校の段階から、小・中で何のために学ぶのかであったり、こんな面白いことが学習の中にあるよということであったり、言い換えれば、学びの意味を見出すという部分を先生方や私たちが意識して伝えていかないといけないと感じます。なかなか考えるようにはできていないと思いますが、そういうことも小中一貫を進める上で大事なことなんじゃないのかなと思います。

委員長

 いろいろご意見が出ましたが、事務局のほうからコメント等はありますか。

委員

 先ほどから話が出ていますが、本当に先生方は会議の日程調整をするのも大変な状態ですので、負担感というのは非常に大きいです。そんな中では、なんといっても小中一貫をコーディネートする人が必要で、この存在がないと今後の推進は非常に難しいです。

 それとさっき出ていましたが、校区割りについてです。この話は中学校の校長会でも出ていました。別々の中学校に行く小学校があり、その場合校区でどうやって小中一貫を推進することができるのでしょうか。分散進学の校区については、どう校区を変更していくのか、非常に大きな課題ではないかと思っています。

 それと、何か小中一貫の軸、背骨となりうるものがすごく大事だと思います。それがあると本当に小中の先生方は同じ部分で一緒にまとまっていける。それをどうやって作っていくのか、また、その作業をプログラム化していく部分については、重要ではないかと思っています。

 あと、校区内の学校が遠いところにあると、会議に集まるだけでも時間的に大変です。義務教育学校や、施設一体型はその意味ですごくいいと思いますが、いろんなメリット・デメリットがあると思います。これから論議があると思いますが、単純に物理的なことで考えたら、一体型で会議を同一敷地内でやれるということは、取組が面白いものになる可能性があるのではないかと思います。

 もう1つ、負担感に関する部分で、私は市教委のほうで思い切って、会議をする日を市内統一で設けて欲しいと思います。会議を設定するだけでも大変です。連携の会議は月1回程度はやっているのですけど、例えば水曜の午後は市内統一の小中研修日と、思い切ってそういう日を設定していただければ良いのではないかと考えたりしています。

委員

 現在においても、校内会議もボリュームが目一杯で、市全体で新たな会議日が入ると、大変だと思います。先ほど、高槻市は授業を中心に一貫というところが特徴的だという話がありましたが、私がその中で課題と思っているのは評価の部分です。今でも小学校の教師の評価基準のみで『あゆみ』を作成しています。

 私は小学校でしか勤務したことがありませんが、中学校の成績表で、壁を感じるという声を聞きます。具体的には、小学校では全部「○」評価だったのに、中学校で急に成績が落ちた、という保護者の方の率直なご意見を聞くことがあります。せめて、小5・小6・中1くらいは子どもに即した、本当に子どもがしたことを評価してあげる成績表があるといいと思います。評価を変えると授業の中身も変わってきますので、そうした評価の研究が、教育センター等で必要ではと思っています。

委員

 いろんなお話がありましたが、私はPTA会長という立場でよく学校に行っていますので、先生たちの努力がよくわかっていると思っていますし、その中での苦労もわかりますし、一生懸命にやっていただいていることに感謝もしております。

 その中で、小中一貫に関する非常に多かった声は、子どもの声としたら、小学校のときに中学校の先生がよく来ているので、中学校に行くときに知っている先生がいる、という心のケアの部分、その意味で子どもの不安がないというのが、子どもに対しての小中一貫のメリットだと思います。

 それと、保護者の立場から申し上げると、小・小連携があることによって、今は減ってきましたが、どこの小学校よりどこの小学校のほうが良いと考える保護者がいます。あそこの小学校に行くのなら、ここの学校の方が良いと希望する声は現実にあったわけです。でも小・小連携するによって、学校ごとの格差がなくなったり、中学校区単位でいろんなことを統一してやってもらえますので、そういう面では小中連携に期待しているところは多いです。それと子どものことを考えると、安心して子どもを預けられます。ただ、評価の面であったり、カリキュラムの面であったり、そういう課題があるのだということをつくづく思いました。

 あと1点、小・中の連携では、川西中学校区では中学校の校長先生がされていますが、ほかの校区でも中学校の校長先生がメインでコーディネートするような感じになっています。そこで提案なのですが、小中連携でカリキュラムがよく似たところで、良かった他市の事例があれば、そこの事例収集をして学んでいけばいいのではと感じました。

委員

 先ほど委員もおっしゃっていましたが、19ページの「高槻市の小中一貫教育の成果と課題」の中で、校区割の部分が保護者にとってはとても大きな課題となっています。この会議では校区変更を協議する場ではないとわかっていますが、ただでさえ小学校から中学校に上がるときの不安感がある中で、それだけでなく、少人数の違う学校に行く子どもたちにとって、周りの友達も違うという意味での不安感というのは計り知れないと思います。保護者にとってもすごく不安だし、場合によっては引越しを考えられるということも聞いていますので、本当に大変な話だと思っています。

 この会議に出させていただく前に、保護者の中で分散進学に関する話が出てきました。私の校区ではみんな同じ学校に行きますので知りませんでしたが、PTA協議会に関わって、初めてそういう学校があるのだとびっくりしたのを覚えています。

委員

 小学校で中学校の免許を持っている人は38%、中学校で小学校の免許を持っている人は9%しかいないわけですから、教師を採用するときに両方とも教えられる先生を他市よりも多く、優先して採用することはできるのでしょうか。中学校で小学校の免許を持っている先生を優先的に高槻は採用しますとできれば、学校を一緒にするよりもお金がかからず、一番簡単な方法だと思います。

事務局(小澤参事兼教職員課長)

 先ほど、教員免許の所持者数について申し上げましたが、実際、中学校で教員として勤務しているが小学校で教えたいと希望している先生が、いざ小学校で勤務するとなった場合や、逆に中学校の免許を持っている小学校の先生が中学校に子どもたちと一緒に行ったりする場合、資格の面からの課題がございます。加えて、もう1つはモチベーション・意欲という面で、今後は9年間まとめての考え方を持つ教員が増えていくだろうと思うのですが、今段階ではそこでの壁は大きいと思われます。

 私も昨年度まで小学校の校長をしていましたが、そこでは音楽専科、つまり中学校の音楽の免許を持っている方が、小学校の子どもたちを教えていました。その場合、学級担任はできないです。ただし、音楽はバリバリ教えている。その先生が、いよいよ異動しないといけないので中学校はどうですかという話をすると、これまでのいろんな経験を考えると小学校がいいと言ってくる、という様な個別のケースがあると思います。

 ただ、小中一貫でこの中学校区でこんな子どもを育てていこうというビジョンを持ち、校区が動いていくとなると、そこにいる小学校の先生で中学校の免許を持っている方、あるいは中学校で小学校の免許を持っている方が、子どもたちと連動してこの校区内で動いていく可能性というのは、様々な効果が期待できると思っております。先ほどお話がありました、小中の免許を両方持った方をより多くいうようなことは、今後働きかけていこうと思います。徐々にそういう機運は高まっており、今後は先生の交流の場面も増えていくと思われますので、先ほどの免許所持者の人数におきましては、あくまでも現状であると捉えていただきたいと思います。

委員

 教育実習をするときは、小学校免許の場合小学校で行いますよね。要するに、教育実習等から変えていかないといけないことなので、なかなか難しいとは思います。こういう部分は自治体の運用でやってくれという国のスタンスがあると思っています。

事務局(小澤参事兼教職員課長)

 はい、両方持っている方は両方で教育実習されています。

委員

 だからそれは大変なことですね。

委員

 先ほど、免許や採用に関して話がありましたが、私の経験として、十数年前、五領中学校で教育長が校長をされていたときに、高槻市の小学校の授業を見せていただきました。

 たしか5時限の授業で、中学校の体育の先生が自転車でやってきて運動場に自転車を置いて体育の授業を始められ、やはりその道の専門家という、すばらしい授業をされていました。また、理科の先生も小学校に来られて、これもすばらしい授業をされていました。正直言って、必ずしもそうではない場合もあるのです。これは高槻ではなかったのですが、中学校の講義型の授業をそのまま小学校に持ち込んで、これはちょっとまずいなというのもありました。

 私の意見としては、乗り入れ授業が高槻の実施率は少ないのではないかと感じています。あの時の校長先生である、一瀬教育長は、これは中学校への先行投資だと言われていました。まさにそうなのでしょう。中学校にすごく負担がかかるやり方ではありますが、そこは制度面で教育委員会が補充の人員をつけたり、あるいはあまりお金のかからない方法でシステム面の運用を行うというのはありえると思っていますので、私は小・中の交流といえば、教員が実際に学校に行くのも良いですが、もっと乗り入れ授業を積極的にするべきと思っています。

委員

 地域のことを、防災のテーマの中で取り扱っている校区もあるということもお聞きしましたが、先ほどからの分散進学の話の中で、私たちが非常に悩んでいる問題は、防災の自治組織を今作っているのですが、その中で中学校の校区を将来どうしていくのかということです。今全高槻で地区の防災会を作り、いわゆる連絡網の確立と、もう1つは避難所を確定していくということを今やろうとしているのですが、そういった課題も微妙に小中一貫教育の問題の中に絡んでいくと思いますので、テーマとして考えていただければありがたいと思います。

委員

 それは地域の問題ということですね。

委員長

 いろいろと意見が出たのですが、なかなか私の方でまとめるのは難しいです。1つお聞きしたいのですが、今まで高槻市は小中一貫の取組を進めてこられました。その中で、他市等の他の事例から学んでこられた部分があると思うのですが、逆に、高槻市の事例を参考にして他市等が取り組まれているところはあるのでしょうか。

事務局(山本総務課副主幹)

 高槻市につきましては、平成22年度から取組をしているということで、かなり注目いただいている部分もございます。近年、色々な校区に全国から視察が来られるという状況がここ何年か続いております。

委員長

 具体的に、そうした視察はどのような点を注目して来られているのでしょうか。

事務局(山本総務課副主幹)

 小・中の教員が、どのようにして仲良くなっていったのかというところを一番聞かれる学校が多いです。その中で、「授業」というところに行き着くにはどんなステップがあったのかということについては必ず聞いて帰られるところでございます。

委員長

 私からすると、そんな短期間には成果は出ないと思うのですが、そういう外部の視点から、このような点が注目されているというところは、その部分は高槻市の強みとして強調したりアピールできるところだと思います。他市の事例を聞くのもいいですが、自分のとこがどのように外部から取り上げられているかというのも教えてほしいと思います。四中校区が昔から取り組んでいるのは知っていますが、むしろ全体でこういう試みをやっていて、その取組に対して他の自治体から視察があり、こういう点が注目されていますよというふうなことがあるのであれば、全部の形は作り変えなくても、そういう注目されているところを重点的に伸ばすというのは、1つのやり方だと思います。

事務局(安田教育指導部長代理)

 高槻のこの間の取組というところで、少しお話させてもらいたいと思います。

 今日もいろいろご意見を、特に学校側から話が出ましたが、高槻がこだわってきたのは、まず授業改善とカリキュラムを作っていくことです。特色ある、必然性のあるカリキュラムをその校区で作っていくことです。この2つに力を入れてきましたが、特にそれを先進的に行った四中校区は、その成果を視察にこられていることが多いと思います。カリキュラム開発は、附属学校等では取り組んでいるところが多いのですが、公立の学校でこの課題にチャレンジし成果を出しているところは、正直珍しいということで見にこられていると思っています。

 授業改善という点でいうと、お話にもありましたが、小学校はどちらかというと指導技術に長けています。板書であるとか子どもたちにノートをとらせるという部分は、すごく丁寧にさせているので、そういった技術は小学校の先生方はすごく高いと思います。中学校の先生は教科の専門性が高いので、教材研究をする力は中学校のほうが高いと思います。

 言い換えれば、小学校・中学校で苦手なところはまったく逆ということが言えると思います。これまでは、それぞれの授業を見たときに、どちらかというと批判で終わってしまうことが多かったと思います。それぞれの相手の弱点を見て、「あそこができてないからだ」という批判に終わっていたところが、この小中一貫の取組が始まって、みんなで作っていこうという共通の目標ができたので、お互いの授業を見合い、話し合い、よりよいものを協力して作っていこうという意識が高まったということが非常に大きいと思います。

 したがって、集まって話をするのも1年に1回だけではなく、一堂に会して話をする機会が非常に増えました。四中校区はこれを何十回とやってきています。何でそんなにたくさん打ち合わせができているのかということで、他市等から視察に来られているのですが、小中一貫教育はシステムの開発であり、皆が集まってどのように話をするのかという教師側の問題が、一番のポイントだというふうに言われています。それができているというところも、非常に評価されているところであると思います。

 もう1つはカリキュラム開発についてですが、教育内容というのはほぼ決まっています。教科書の順番に教えたらいいということになっているのですが、四中校区はその通りやってもなかなか子どものモチベーションが上がらないという課題の中で、「子どもにつけないといけない力は何なのか」という原点に立ち返り、その力をつけるために教科の内容をもう1度見直そうということで、新たに「いまとみらい科」という教科を作られました。「いまとみらい科」を作る中で、その教科だけではなく、関連する国語や算数についても、順番を多少入れ替えたり、関連づけたりしてカリキュラム全体を見直したところは、非常に評価されているところです。

 例えば、防災教育に取り組む場合、国語・理科・社会・特別活動についても、防災に関することが少しずつ散りばめられています。防災教育を学校の特色として作っていこうとしても、教科を入れ替えることも必要になるのではと考えます。そういった取組が四中校区をはじめ各中学校区でも行われていますが、これをやろうとする場合、非常に時間と労力がかかるので、実施するためのシステム作りというのが課題になると思います。

委員

 カリキュラムについて事務局からご説明がありました。そして校長先生からは、カリキュラムを作るのは大変であり、教育委員会が主導的に動いて欲しいというご意見がありました。私は、このあたりにちょっと異論があります。カリキュラム編成が課題だといわれ、教員ならわかったような気になりますが、教員ではない方は一体何のことを言っているのかわからないと思います。

 カリキュラムというのは学習指導要領のことを指します。学習指導要領では、小学校3年生の算数ではこれだけのことを教えなさい、4年生ではこれだけのことですと、大枠で決まっています。品川区の小中一貫では中学校1年生で本来やる部分を小学校6年生に戻してやっている。こうなったらその生徒が転校したきに非常に大きな問題になってくるので、これを触ることは高槻ではしませんというスタンスだと思います。

 そうしたら、カリキュラム編成って何でしょうか。ここを整理してほしいと思っています。先ほど校長先生からも話のあったように、算数・国語・理科・社会などという9教科は学習指導要領で全部内容が決められています。これはカリキュラムですので触れません。それ以外で何が触れるかというと、先ほど言った総合的な学習の時間というのはかなり柔軟に使われるから、ここは小・中通してやることができます。あるいは特別活動や道徳もやろうと思えばできるでしょう。でも教科は触れません。

 この小中一貫教育を研究している教育者はそう多くはいません。大阪府の小中一貫教育をする際に、京都産業大学の西川先生にずっと付き合っていただいたのですが、ここでいわれているのは小中一貫教育とは、第一義的には小中学校9年間の教育課程の構造的理解を通して教師の指導力の向上を目指す取組であると、簡単に言えば中学校の先生は小学校で何を教えているのかきちんと知ってもらい、その上で中学校の数学をしてください、ということです。

 小学校の先生は算数を教えるなら中学校でどういうふうに学んでいくのか、この理解がほとんどできていません。小学校の先生は中学校の数学のことを、中学校の数学の先生は小学校の算数のことを、全く知りません。この点に手をつけているのが、たぶん高槻市が他市から評価されている点なのだろうと思います。どこに指導の重点を置くのかというのは、市町村の裁量でできますが、学習指導要領では、例えば小学校の図形で何時間教えなきゃいけないと決めるのは学校裁量ではできません。校区の子どもたちにどこを重点的に教えていくのか、さっき話し合い活動といわれた部分になるのかなとは思いますが、教育委員会のほうでカリキュラム編成とは何なのか、何が課題なのかということについて整理しておいてほしいと思います。

委員長

 カリキュラムの側面、推進の課題、施設の面と、非常にたくさんの課題がありましたが、だいたい各委員からご意見をいただいたと思います。次回は他市の取組等を中心にご紹介いただくとの事のですが、先ほども申し上げましたが、私の希望としては、高槻市が注目された取組や、他市が参考にされたような部分をもっと伸ばしてほしいので、そういった点も紹介していただきたいと思います。

 事務局のほうから何かありますか。

事務局(丹羽総務課長)

 様々な視野から、ご意見をいただきましてありがとうございます。今、委員長からもお話いただきましたが、カリキュラム編成について高槻市で考えていることや、他市の事例、施設一体型ということも含めてということかと思いますが、そういった事例、また最後にいただきました高槻が注目されている点、どういったところを伸ばしていくかといった等、今日の会議で各委員からいただきました点を、事務局のほうで整理をいたしまして、次回の会議でご提示等々させていただきたいと思っております。

 次回につきましては、今までいただきましたご意見等も踏まえて、私たちの考え方を整理して、その際、今後の方向性等についてお示しいただきたいと考えておりますので、よろしくご審議の程よろしくお願いいたします。

 次回につきましては、8月8日(月)の午後3時から、この同じ会場、教育委員会室での開催を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。

 つきましては、前回同様、資料3として意見シートをつけておりますので、ご活用ください。ご提出いただける場合は、恐れ入りますが、会議の準備の都合上、7月14日(木)をめどに頂戴できればと考えております。

委員長

 よろしいでしょうか。

 それでは、時間もまいりましたので、会議を終了いたします。今日はご苦労さまでした。

 

お問い合わせ先
高槻市 教育委員会 教育管理部 総務課
高槻市役所 総合センター 11階 
電話番号:072-674-7612
FAX番号:072-674-7641
お問い合わせフォーム(パソコン・スマートフォン用
※内容によっては回答までに日数をいただく場合があります。

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