現在の位置

38.神峯山寺

かぶの山 すずしき音の かよひ来て 心のそこに ひびく滝つせ

「新西国第十四番 御詠歌」より
 

高槻市の北部の山間部、原地区の東側山中に位置する天台宗・根本山神峯山寺。開創は役行者(えんのぎょうじゃ)と伝えられており、本尊は毘沙門天。

神峯山寺

神峯山寺へと延びる参道は、最初の鳥居をくぐると緩やかな坂になり、徐々に勾配がきつくなっていき、山門に着くころにはうっすら汗をかくほどです。道の脇には季節の草木が生い茂り、夏には笹のすれあう音や川のせせらぎを耳にすることができ、涼しさをかもしだしています。

この神峯山寺、『摂津名所図会』には、「文武帝元年日本高山の中」として比叡山、比良山、伊吹山、愛宕山、金峯山、葛城山とならんで神峰山の名が見えます。これらの山々は、天台宗の修行の場として、いずれも役行者によって開山されたと伝えられている場所です。奈良時代、神峯山寺は、僧坊が21もあり、寺領は1,300石にも及ぶ霊場として大いに栄えていたようです。

勧請掛

山門へ向かう参道の途中には、樒(しきみ)を結びつけた12連の縄を、門柱の横木に掛け渡した勧請掛(かんじょうかけ)があります。正月初寅の日の年占に用いられることから、大阪・堂島の米商人たちは、この縄の垂れ具合をみて、月ごとの米の相場を占ったといいます。

山門のあたりは、秋には、真っ赤に色づいた一面の紅葉に覆われます。この神峯山寺が鎮座する山域は、これより先のポンポン山周辺にまで広がっており、神峰山と呼ばれていたようです。

神峯山寺の本尊は毘沙門天ですが、ほかにも重要文化財に指定された阿弥陀如来や聖観世音菩薩が安置されています。ちなみに観音さまが安置されていることもあり、神峯山寺は新西国三十三ヶ所観音霊場の第十四番に数えられています。とくに昭和7年(1932)に大阪時事新報、神戸新聞、京都日日新聞の3紙が共同で読者から霊場にふさわしいお寺を募り、選定したといわれています。これこそ地域おこしのはしりといえるのではないでしょうか。この新西国三十三ヶ所観音霊場に選ばれた数々の霊場は、当時の人々にとって人気のあるお寺として、また、なじみの深いお寺だったのです。

神峯山寺の問い合わせ先

神峯山寺(高槻市原3301-1)
電話 072-688-0788


(外部リンク)神峯山寺

関連ページ

神峯山寺

霊峰への道コース

  • しろあと歴史館
  • いましろ 大王の杜
大王の国から
  • 調査・研究
  • 歴史・文化のふるさと豆知識 大王の国から