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22.水への祈り

テント(天道)、テント、テントさんのおっかげで
百に米一斗五升、五斗五升、一斗五升


この唱え言は、成合の春日神社で行われた雨乞い神事が行われるときに唱えられたものです。これをカネとタイコで囃しながら繰り返し、まるで呪文を唱えるかのようにして神事をとり行ったといいます。

成合春日神社

記録によれば、春日神社で雨乞いが最後に行われたのは大正9年(1920)。この年、日照りが続いたため、春日神社の前に百灯明があげられ、九人衆あるいは九人神主と呼ばれた春日神社の宮座の長老たちによって、朝昼晩に10度ずつ、7日間にわたり神事が行われました。

村人が冒頭の唱え言を繰り返し唱え、しだいにテンポが速まり、唱和が神社の鎮座する森に響きわたる頃、長老がおもむろに雨乞いに使用する道具――木彫りの大きな蛇頭1体(長さ約72センチメートル)、木彫りの小さな蛇頭6体(長さ約32センチメートル)、木彫りの龍神1体(高さ約24センチメートル)、そして木製のタライ(径約73センチメートル)――をとりだし、雨乞い神事を行います。

まず、長老は大きな蛇頭を神社の後ろにある「ドノシロ池」に浮かべ、次に、今はなき金龍寺(こんりゅうじ)境内にあったという弁天池からタライに汲んだ水に、小さな蛇頭6体を浮かべて、龍神に雨乞いをしたといいます。

農業が生活の中心だったころ、水は必要不可欠なものでした。水、そして雨への切実な祈りをこめて、雨乞いが行われていたのでしょう。ただし、その後に雨が降ったかどうかは記録がなく、定かではありません。現在、この雨乞いの祭具は市の有形民俗文化財に指定されています。

春日神社(成合)の問い合わせ先

春日神社(高槻市成合北の町1310)
電話:072-681-0220 ※平成27年9月現在

(外部リンク)春日神社(大阪府神社庁HPより)

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