現在の位置

平成27年度感染症発生動向調査委員会合同会議会議録(平成27年7月8日)

1.会議の名称

平成27年度感染症発生動向調査委員会合同会議(大阪府・大阪市・堺市・東大阪市・高槻市・豊中市・枚方市) 

2.会議の開催状況

日時:平成27年7月8日(水) 14:00~16:00

場所:大阪府立公衆衛生研究所 4階講堂

公開の可否:可

出席委員:江口委員、黒川委員、合田委員、高野委員、千葉委員、松下委員、

       南委員、(五十音順)
      

3.議題

開会

ア 患者情報について

(ア) 定点把握疾患について

 (イ) 性感染症について

 (ウ) 一類~五類全数把握疾患について

イ 検査情報について

 (ア) ウイルス検査情報について

 (イ) 細菌検査情報について

閉会

 

4.配布資料

1 次第

2 配席図

3 委員異動表

4 感染症発生動向調査事業報告書第33報(暫定版)

 5.主な審議の内容

下記のとおり

 6.担当課

保健予防課

 

審議の内容


 1.開会

司会:本日は各委員の先生方におかれましては、大変お忙しいなか、多数お集まりいただきまして誠に有難うございます。それでは、定刻となりましたので、只今より、平成27年度感染症発生動向調査委員会合同会議を開催いたします。

2.会議の公開
 (会議の公開について承認。傍聴希望者1名。)

3.幹事自治体による開会の挨拶
(高槻市健康福祉部理事の挨拶)

4.各自治体の委員異動及び委員会の成立に関する報告

  (大阪府及び府内保健所設置市の事務局からの報告)

 5.委員紹介

  (出席委員48名の自己紹介)

 6.患者情報の定点把握疾患について

司会:それでは、議事に入りたいと思います。次第の第4項、(1)平成26年感染症発生動向調査事業報告の患者情報のうち、(ア)の定点把握疾患について、ご報告いただきます。

委員:まず報告に先立ちまして、先日、昨年の府内の麻しんのまとめの報告を論文として出させていただいたのですけども、その論文が公衆衛生学会雑誌に掲載されることになりましたことをご報告申し上げます。この論文は当委員会としての成果であり、関係者の皆様、特に検体採取や疫学調査をしてくださった保健所の皆様、そしてウイルスの遺伝子検査をしてくださった環科研・衛研の担当者の方々に厚くお礼申し上げます。
それではよろしくお願いいたします。3ページをご覧ください。平成26年のまとめを高橋先生に執筆していただいております。内容については省略させていただきます。次、4ページをご覧ください。昨年注目された感染症として、麻しんについて東野先生、デング熱について森定先生に執筆していただいております。
続きまして、各感染症の状況報告に移らせていただきます。24ページをご覧ください。インフルエンザについて述べさせていただきます。平成26年のインフルエンザの報告数は95,872例で、平均の定点報告数が6.01でありました。やや大きな流行でございました。右ページの左上の府内計のグラフをご覧ください。平成25/26年のシーズンは平成26年第1週に流行が開始し、ピークは1月の第5週でありました。また平成26/27年シーズンにつきましては、平成26年11月48週に報告数が1.49と、例年より3週間ほど早く1を超え流行期となりました。さらに52週には34.3と警報レベルを超えました。この流行は過去10年間で最も早く警報レベルに達したシーズンでありました。またウイルス検出状況を見ますと、平成25/26年シーズンはA(H1N1)pdm09が主流、また平成26/27年シーズンはA(H3N2)が主流でありました。
次に移らせていただきます。26ページをご覧ください。小児科定点把握疾患について述べさせていただきます。
RSウイルス感染症です。平成26年のRSウイルス感染症の報告数は8,574例で、前年比6.4%の増加となりました。定点あたり報告数の年平均は0.83で、順位は第4位でありました。右ページの府内計のグラフをご覧ください。大阪府における報告数は第2週に1を超えましたが、その後漸減し、第26週以降は増加に転じました。36週に1.3、37週に2を超え、50週に年間最高値の3.19となりました。RSウイルス感染症の報告数は平成23年からは夏期から増加傾向がみられております。これは全国も同じ傾向になっております。年齢別報告数は0歳児が全体の39.8%、続いて1歳児が33.5%と2歳未満で73.3%を占めています。
次に移らせていただきます。28ページをご覧ください。咽頭結膜熱です。平成26年の咽頭結膜熱の報告数は5,825例、前年比48.4%の増加となりました。定点あたり報告数の平均は0.56で、6年ぶりの大きな流行でありました。順位は第6位でありました。右ページの左上、府内計のグラフをご覧ください。週別の報告数では、第17週(4月)に0.5を超え、23週(6月)には1.2を超えて、ピークを形成いたしました。月別では6月がもっとも多く、次いで7月、5月、8月、9月と続き、夏型感染症と言えました。年齢別では1歳児が最も多く、次いで3歳児、2歳児、4歳児、5歳児、0歳児と続き、0歳から5歳までの就学前児童の報告数は全報告数の84.3%を占め、乳幼児期の感染症と言えました。ウイルスの検出状況は多い順にアデノウイルス3型、2型、1型、54型と続きました。
次に移らせていただきます。30ページをご覧ください。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎です。平成26年の報告数は前年比14.9%増の20,821例で、順位は第2位でありました。年平均は2.01でした。右ページの府内計のグラフをご覧ください。週別の報告数の推移では、第4週・5週、9週から11週、17週、19週から28週、46週から52週で2.0を超え、ピーク値は第22週の3.94でありました。初夏と冬季に二峰性のピークを作る傾向は、例年と同様でありました。年齢別では4歳児が最も多く、以下5歳児、6歳児、3歳児と続き、3歳児から6歳児で全体の50.2%を占めておりました。府内計とブロック別のグラフを見ても分かりますように、上位ブロックと下位ブロックには約3倍の差がありました。ブロック別報告数では北河内・中河内・南河内の報告数が目立っております。
次に移らせていただきます。32ページをご覧ください。感染性胃腸炎です。平成26年の感染性胃腸炎の報告数は68,961例、前年比4.6%の増加となりました。定点あたりの報告数の年平均は6.67で、第1位でありました。ほぼ平年並みの流行です。右ページの府内計のグラフをご覧ください。週別の報告数は、2週から5週に8~9と増加した後、再び15週から増加、17週に年間最高値11.71に達しました。第21週以降は減少に転じ、第43週より再び増加、49週に後半のピークである11.44に達しております。月別では、春から初夏に二峰性のピークを作り、夏から秋にかけて低値をとり、晩秋に再び増加し、12月にピークを持つ流行曲線は例年と同様でありましたが、前年と比べ12月のピークはやや低い傾向でありました。年齢別では、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳、0歳の順に多い状況でありまして、0~4歳の報告数は全体の54.8%でありました。ウイルス検出状況は、病原体別で見ますと、ノロウイルスG2.が42.4%、A群ロタウイルスが20.5%、サポウイルスが8.6%で、この3種類のウイルスで全体の7割を占めておりました。
次に移らせていただきます。34ページをご覧ください。水痘です。平成26年の水痘の報告数は9,776例でありました。順位は第3位、定点あたりの報告数の年平均は0.94で、前年とほぼ同程度でありました。右ページの府内計のグラフをご覧ください。第1週1.02から第2週に本年最高値となる2.33まで増加した後、増減を繰り返しながら、本年最低値となる第38週0.35に至ります。それ以降は増減を繰り返しまして第42週0.53より増加に転じ、第51週に1.37に達しておりました。月別で見ますと、冬と春に二峰性のピークを作り、夏から秋にかけて低値をとる流行曲線は例年と同様でありました。年齢別では、3歳児、2歳児、4歳児、1歳児、5歳児、6歳児、0歳児の順に多く、0~4歳の報告数の合計は全体の68.4%を占めておりました。各年齢群の全体に占める割合は例年と同様でありました。
次に移らせていただきます。36ページをご覧ください。手足口病です。平成26年の手足口病の報告数は2,239例で前年比85%の減少を示しております。定点あたり報告数は平均0.22で、右ページの府内計のグラフをご覧いただくとわかりますように、その前の年の大流行に比し、非常に小さな流行でありました。グラフをご覧いただきますとおわかりのように週別では23週から定点あたり0.2から0.5のだらだらとした報告が続いております。また本疾患は例年は夏型感染症でありますが、26年は11月・12月にも多くの報告があったことが本年の特徴であります。年齢別では0から5歳までの就学前児童の報告数は全体の82.7%を占めており、乳幼児期の感染症といえます。ウイルスの検出状況は、コクサッキーウイルスA16型が28件中10件と最多、続いてパレコウイルスが28例中9例、ライノウイルスが5例、コクサッキーウイルスA6型が4例と続きます。
次に移らせていただきます。38ページです。伝染性紅斑です。平成26年の伝染性紅斑の報告数は691例で、前年のほぼ2倍の99.1%の増加となりました。定点あたりの報告数の年平均は0.07で、対象疾患中11位であります。右ページの府内計のグラフをご覧ください。伝染性紅斑は例年春から夏に増加傾向を認めておりますが、本年は大阪府、全国集計ともに11月から12月にも増加傾向が見られました。過去10年間の全国報告数では、26年は3年ぶりの増加でありました。本疾患は経年的にみると3~4年くらいの周期で流行する傾向がみられており、27年は注意が必要であると考えられました。年齢別では前年同様5歳が最も多く、次いで4歳、6歳と続きます。3歳から8歳までの年齢層で全体の69.6%を占め、例年通り幼児期から学童期が好発年齢でありました。
次、40ページをご覧ください。突発性発しんです。平成26年の突発性発しんの報告数は、前年比2.5%増の5,541例で、定点あたり報告数の年平均は0.54、順位は第7位でありました。右ページの府内計のグラフをご覧ください。月別の報告数の推移は、7月、8月が高く、3月、2月、1月が低値でありました。年齢別患者発生数では、1歳が49.2%ともっとも多く、次いで0歳、2歳であり、0歳と1歳で全体の90.3%、2歳児を含めると98.3%を占めておりました。本疾患の特性として、ブロック間の差が比較的生じにくいと考えられておりますが、上位と下位のブロックでは約2倍の差がありました。この傾向は過去のデータと同じでありました。
次に移らせていただきます。42ページです。百日咳です。平成26年の百日咳の報告数は171例、前年に比し、3.9%減でありました。全国、大阪府ともに小児科定点把握11疾患のうち、最も報告数の少ない疾患となりました。右ページの府内計のグラフをご覧ください。週別の報告数をみると、4月が最も多く、5月、7月と続きます。逆に少ないのは11月、2月、9月でありました。年齢別では乳幼児に多く、2歳未満の患者の報告数が45.6%を占めておりました。20歳以上の報告数が19.3%となり、昨年の32.6%からは減少したものの依然として多く、本疾患が子供だけの病気でないことに注意する必要があります。
次、44ページをご覧ください。ヘルパンギーナに移ります。平成26年のヘルパンギーナの報告数は前年比29.4%増の9,704例でありました。定点あたりの報告数の年平均は0.94、順位は第4位になりました。右ページの府内計のグラフをご覧ください。週別の報告数の推移では、第20週5月に0.2となり以後増加、第29週8.75でピークとなっております。年齢別の発生数では、1歳25.9%、2歳18.9%、次いで3歳、4歳、0歳の順で、0~4歳で全体の80.1%を占めておりました。検出ウイルスの状況としましては、コクサッキーA10、A2、A4、A5、B4、エコー11、エンテロ71等が検出されております。本疾患は6月末から7月にかけて急峻な流行の単峰性ピークを示す夏型感染症であります。本年の流行は昨年と同様の比較的典型的な流行パターンでありました。
次に46ページをご覧ください。流行性耳下腺炎に移らせていただきます。平成26年の流行性耳下腺炎の患者報告数は前年比21.7%増の1,721例で、定点あたりの報告数の年平均は0.17、順位は9位でありました。3年連続で減少を続けておりましたが、昨年は増加に転じております。右ページの府内計のグラフをご覧ください。週別の報告数の推移をみますと、第26週(6月)の0.32がピーク値でありました。夏季にやや多い傾向がありましたが、年間を通して大きな変動はありませんでした。年齢別報告数では5歳児が最多で、次いで4歳、6歳、3歳と続き、3歳児から6歳児で全体の60.4%を占めておりました。
次のページに移ります。眼科定点把握疾患に移りたいと思います。急性出血性結膜炎です。平成26年の急性出血性結膜炎の報告数は、27例で昨年より5例増加でありました。定点あたり報告数は0.01でありました。右ページの府内計のグラフをご覧ください。週別の発生状況では第32週の3例が最高で次いで第12週、13週、18週が2例でありました。報告のない週が34週ありました。年齢別では、本疾患も流行性角結膜炎と同様に例年成人の発生が多く、20歳以上の報告数が20例と、全体の74.1%を占めておりました。
次のページをご覧ください。流行性角結膜炎です。平成26年の流行性角結膜炎の報告数は前年比21.4%減の758例で、定点あたり0.28でありました。右ページ府内計のグラフをご覧ください。週別の発生状況では、最も多かったのが、第2週の定点あたり0.67で、第34週の0.5がこれに続きます。本疾患は夏型感染症とされていますが、発生件数が少ないとその傾向は、目立たなくなっております。年齢別では、例年どおり成人の発生件数が多く、本年も525例と全体の69.3%を占めていました。
次のページをご覧ください。基幹定点報告(週報)対象疾患に移ります。下の表をご覧ください。まず、細菌性髄膜炎20例が報告され、平成25年の25例に比し20%減でありました。年齢では0歳が6例、1~4歳児が5例等でありました。原因菌は肺炎球菌、肺炎桿菌、その他レンサ球菌等が検出されております。ただ80%16例は細菌は検出されておりませんでした。
その次のページ53ページをご覧ください。次に無菌性髄膜炎について報告させていただきます。合計22例が報告され、定点あたり1.29で前年比26.7%減でありました。年齢構成は10歳未満が全体の14%と少なく、10~39歳で64%を占めていました。原因の微生物としては水痘帯状疱疹ウイルス、マイコプラズマ、ムンプス、サイロメガロ等が検出されております。こちらの方も陰性と記載なしが22例中16例ありました。
一方、本報告書のウイルス検出結果では平成26年の無菌性髄膜炎患者からヒトパレコウイルスが10例、エコー30型が9例、コクサッキーB4が5例確認されております。ヒトパレコウイルスは1990年代から新しいピコルナウイルスとなり、16のタイプがあります。中でもヒトパレコウイルスの3型は2005年前後から欧米で新生児期の発熱原因として重視され、日本でも平成17年以後、全国で検出されています。ヒトパレコウイルス3型の重症例は生後0~2か月の新生児・乳児に感染し、敗血症様疾患、脳炎・脳症などを生じます。ヒトパレコを疑う症例では血液、髄液、咽頭、便の検査が望ましいとされております。
次のページをご覧ください。54ページです。マイコプラズマ肺炎に移ります。全ブロックから135例の報告があり、平成25年の46.9%減でありました。年齢分布は0~4歳児27%、5~9歳児が39%、10~14歳児が16%でありました。平成25年、平成26年の週別報告数を図の1-1に示しております。次いで図1-2をご覧ください。大阪では平成18年と平成23年をピークとする流行、全国では平成24年をピークとする流行があったことがわかります。マイコプラズマ肺炎の流行周期の復活がみられるのか、今後の動向が注目されております。
次、54ページの下、クラミジア肺炎に移らせていただきます。クラミジア肺炎は11例の報告で、定点あたり0.7、平成25年の29%減でありました。年齢分布では0~4歳児50%、次いで5~9歳児25%、60歳以上25%などでありました。週別では特別な傾向はありませんでした。米国ではクラミジア肺炎の血清抗体検査は感度・特異度ともに低く、診断に利用できないとして、米国感染症学会からの小児市中肺炎ガイドライン2011では抗体検査を推奨しないと記載されています。臨床で利用可能な遺伝子検査が望まれています。
ついで同55ページ感染性胃腸炎、ロタウイルスであるものに限るに移ります。本疾患は平成25年10月14日から開始されました。平成25年は0~3歳児を中心に11例が報告されております。平成26年は全ブロックから229例が報告されております。年齢は1歳が最も多く次いで3歳、2歳でありまして、0~4歳で78.1%を占めております。ロタウイルスワクチンは数年前から接種されており、平成25年4月の推計では対象児の接種率は45%であります。平成26年の日本で、米国で観察されたような、低い接種率での集団免疫効果によるロタウイルス胃腸炎の疫学の変化が出現している可能性があります。
次のページをご覧ください。56ページ基幹定点報告(月報)対象感染症に移らせていただきます。まず最初に、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症です。すべてのブロックから前年比12.8%減の873例の報告がありました。年齢別では60歳以上が76.5%を占めております。前年と同様の割合でありました。同ページ中ごろペニシリン耐性肺炎球菌感染症についてです。前年比57.3%減の79例の報告でございました。年齢別では0~4歳児までと60歳以上が多く、それぞれ38.0%と46.8%でありました。これは前年と同様でございました。
次57ページをご覧下さい。薬剤耐性アシネトバクター感染症です。薬剤耐性アシネトバクター感染症の大阪府内の報告はありませんでした。同ページ中ほど薬剤耐性緑膿菌感染症です。薬剤耐性緑膿菌感染症は報告数が少なく、29例の報告で前年の報告32例より減少でありました。年齢別では60歳以上で75.9%を占めておりました。
次ページをご覧ください。最後に厚生労働省令で定める疑似症に移ります。疑似症第1号につきましては、報告数は168例であり、前年の104例に比し、64例(61.5%)増加でありました。男女比は1.2:1でありました。同ページ中ほどのグラフにありますように月別報告数では12月53例が最も多く、次いで2月、1月、3月でありました。年齢別報告数では1歳が40例と最も多いという結果が出ました。中ほど疑似症第2号です。報告数は4例でありました。前年の16例に比し12例の減少でありました。男女比は1:1、月別では一番下のグラフに示すように1月、6月、9月、12月に各1例の報告がありました。季節性はありませんでした。以上であります。

7.患者情報の性感染症について

司会:それでは、次に(イ)の性感染症について、ご報告いただきます。

委員:資料の89ページをご覧ください。本調査の対象疾患は.「性器クラジミア感染症」「性器ヘルペスウイルス感染症」「尖圭コンジローマ」「淋菌感染症」の4疾患であります。以下、クラミジア、ヘルペス、コンジローマ、淋菌と略させていただきます。
平成26年12月現在の性感染症の定点医療機関数は、大阪府内全域で65定点であります。全国では、975定点となっております。
まず概況でございますが、平成26年における大阪府の年間患者報告数は、4,793人で定点当り73.17人でありました。以下数字が並んでおりますが、患者報告数は平成14年より8年連続で減少しておりましたが、平成23年より4年連続の増加となっております。全国で見ますと、49,105人、定点当たり50.36人の報告がありまして、平成14年より21年まで7年連続して減少していましたが、22年に増加後横ばいとなっております。
疾患別患者数を見てみますと、92ページの円グラフに示しておりますが、図1、図2の大阪府におきましては性器クラミジアの患者報告数が2,296人と、前年に引き続き最も多く、全体の47.9%を占めております。以下、淋菌、ヘルペス、コンジローマの順となっております。
図3、4に示しますように、全国でみますと、クラミジアの報告数が24,960人と最も多く、全体の50.8%を占めております。以下、淋菌、ヘルペス、コンジローマの順となっており、大阪府のデータと同様の傾向であります。90ページに戻っていただきまして、上から6行目、定点当りで見ますと、すべての疾患で大阪府が全国より多く、コンジローマは2.00倍、淋菌は1.46倍、クラミジアは1.37倍、ヘルペスは1.33倍となっております。
次に男女別にみますと 93ページに円グラフで示しておりますが、図5に示します大阪府男性患者数は、2,489人と、前年より163人増加しております。疾患別では、クラミジア、淋菌、コンジローマ、ヘルペスと4疾患ともに増加しています。図6は女性患者数ですが、2,304人と、前年より79人減少いたしました。疾患別では、コンジローマ、ヘルペスが増加し、淋菌、クラミジアが減少しております。
90ページに戻っていただきまして、中ほど性別の割合で見ると、全体では男性が51.9%を占めております。疾患別では、男性の割合が高いのは、淋菌76.6%、女性の割合が高いのは、ヘルペス57.0%、クラミジア54.4%、コンジローマ51.1%となっております。93ページの図7には、全国の男性患者数を示しておりますが、26,284人と前年より528人減少しております。疾患別では、淋菌が増加し、クラミジア、ヘルペス、コンジローマが減少しております。図8の女性患者数は、22,821人と、前年より18人増加しています。疾患別では、淋菌、ヘルペスが増加し、クラミジア、コンジローマで減少しました。
90ページに戻っていただき下から4行目、性別の割合でみますと、全体では男性が53.5%を占めております。疾患別では、男性の割合が高いのは、淋菌78.6%、コンジローマ58.8%で、女性の割合が高いのは、ヘルペス61.9%、クラミジア52.2%となっております。
以上より、性感染症全体では大阪府及び全国において男性の占める割合が高いという結果がありました。疾患別にみますと、大阪府及び全国においても淋菌は男性の占める割合が高く、ヘルペス、クラミジアは女性の占める割合が高いとなっております。
次に月別患者数を94ページの図9以下に示していますが、大阪府における患者数を見ますと、クラミジアは細い点線ですが、クラミジアは10月が最も多く、最も少ない8月に対して1.40 倍でした。太い点線のヘルペスは、9月、10月が最も多く、最も少ない1月に対して1.63倍でありました。太い実線のコンジローマは、3月にピークがあり、最も少ない12月に比べて1.76倍でした。細い実線で示す淋菌は、6月が最も多く、最も少ない2月及び8月に対して1.34倍でありました。
次に年齢階級別患者数を96ページの図12に示しておりますが、大阪府における状況は、男性につきましては、クラミジアは、20歳代前半から30歳代後半で多く見られ、淋菌感染症は、20歳代で多く見られました。コンジローマは、20歳代から40歳代後半、ヘルペスは、20歳代から50歳代前半にかけて多く見られます。女性につきましては、クラミジアが、20歳代前半に特にピークを迎えております。ヘルペス、コンジローマ、淋菌は20歳代で多く見られます。いずれの疾患もピークを過ぎると加齢とともに減少傾向、若しくは同数となっております。この様に性的活動の活発な若年齢期において性感染症にかかる割合が高いと言う事は、生涯におけますヒトパピローマウイルスHPVやHIVエイズ感染症のリスクが高まるということで注意をしてみていかなければならないと思います。以上でございます。

8.患者情報の全数把握疾患について
司会:それでは、次に(ウ)の一類~五類全数把握疾患について、ご報告いただきます。

委員:101ページからの一~五類全数把握感染症についてご報告させて頂きます。まずは101ページをご参照下さい。一類感染症並びに結核を除く二類感染症は、全国、大阪府ともに報告はありませんでした。
二類感染症の結核の発生状況については、報告書記載の結核予防会結核研究所疫学情報センターのホームページをご参照下さい。
続きまして三類感染症に移らせて頂きます。まずコレラですが、平成26年のコレラの発生はありませんでした。続きまして細菌性赤痢ですが、大阪府では平成26年の届出数は9例でした。菌種別ではShigella flexneri (B 群) が5例で一番多く、推定感染地域はインドが4例と報告がありました。続いて腸チフスは昨年より2例増加した4例であり、パラチフスは3例減少した1例でした。なお、推定感染地はインド、ネパール等のアジア地域があげられています。
続きまして腸管出血性大腸菌ですが、102ページ、103ページの表をご覧下さい。三類感染症の月別週別の報告数になっております。腸管出血性大腸菌ですが、一番下にありますが、8月は81 例と一番多く、次に9月の32 例、6月の24 例、7月の22 例で夏が一番多く届け出られていることが分かります。続いて104ページをご覧下さい。平成26 年の腸管出血性大腸菌感染症の届出数は202 例であり、平成25 年の届出数148 例に比べて増加しています。血清型別ではO157 が107 例(53.0%)と約半数を占め、O26 が66 例(32.6%)でした。腸管出血性大腸菌の届出患者のうち、約7割が下痢等の有症状者、残り約3割が無症状の保菌者となっています。血清型別における有症状・無症状の割合ですが、グラフ等にはないがO157では107例中85例、約8割が有症状者、O26では64例中48例、約6割が有症状者でした。やはりO157に関しては症状も多いということが報告されていますが、この報告書でも確認できます。
次に104ページ一番下の図をご覧下さい。年代別・性別腸管出血性大腸菌検出数ですが0~4歳が男女併せて72件、全体の約3割を占めて一番多い年齢区分となっているため、小さい子への生肉を食べさせる等は注意が必要です。
続いて四類・五類感染症に移らさせて頂きます。四類感染症の届出数は9疾患135 例でした。前年届出がなかったライム病は1例届出がありました。また四類感染症の中で前年よりも増加した感染症ですが、日本紅斑熱が前年の1例から5例と4例増加し、またA型肝炎は前年18例から35 例と増加しています。平成26年夏から秋にかけて東京都代々木公園を推定感染源とするデング熱は、国内発生事例3例を含めて21例の届出がされ、前年36例と比べると15例減少しています。
続いて五類全数把握感染症について報告します。五類全数把握感染症の届出数は20 疾患933 例でした。平成26 年9月よりカルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症、水痘(入院例)、播種性クリプトコックス感染症が追加され、それぞれ38例、5例、2例の届出がありました。
麻しんについては最後に報告させて頂きます。続いて107ページをご覧下さい。五類感染症の主要4疾患としてアメーバ赤痢、後天性免疫不全症候群、梅毒、風しんについて述べられています。風しんは前年大流行しましたが、平成26年は前年より減少しています。中でも注目したのが梅毒であり、前年158例から242例と顕著な増加を示しています。NESIDの報告をみると男性を中心とした届出であるが女性も増えてきているため注意が必要であると考えます。最
後に108ページをご参照下さい。麻しんについて報告させて頂きます。麻しんですが、平成26 年の届出数は46例で、前年の15例に比べ31例増加しています。週別届出数は第14週が4例と最も多く、第23週を除く第4週から第28 週において毎週報告があり、全体の報告数の95.7%がその時期を占めています。ブロック別では大阪市が17例と一番多く、続いて三島9例となっています。年齢別届出数は、20 歳以上が25 例(54.3%)と過半数を占め、ワクチン未接種者の感染が考えられます。次いで6か月~1歳未満が7例(15.2%)であり、母体免疫消失からワクチン定期接種時期までの間が感染しやすいことが分かります。麻しんは五類感染症ですが積極的疫学調査が行われ、海外渡航歴があった場合には聴取する事となっています。海外渡航歴のある輸入例は7例でフィリピン5例、中国1例、インドネシア1例となっています。ウイルスの遺伝子型別では、フィリピンはB3型、中国はH1型、インドネシアがD8型が検出されています。日本土着株による感染はありませんでした。輸入例からの家族内感染や院内感染、職場感染であることが分かります。平成27年3月に世界保健機関西太平洋地域事務局により日本における麻しん排除宣言が出されていますが、アジア各国における流行は続いており、輸入症例による集団発生の危険性については払拭されていないため、引き続きワクチン接種等による輸入症例からの感染拡大防止が必要であると考えています。
以上、報告を終わります。

9.検査情報のウイルス検査情報について
司会:これで患者情報に関する報告を終わりまして、次は検査情報の報告に移りたいと思います。まずはウイルス検査情報についてご報告願います。

委員:それでは、平成26 年のウイルス検査情報について報告させていただきます。ページは109ページからです。
平成26 年1月から12 月の間に大阪府立公衆衛生研究所感染症部ウイルス課、大阪市立環境科学研究所調査研究課微生物保健グループ、堺市衛生研究所微生物グループにおいて検査を行った検体総数は、2,277件です。そのうちウイルスを検出した陽性検体数は、1,150件で、陽性率50.5%でした。ウイルスの総検出数は1,212 例です。
つづいて月別のウイルス検出状況について説明いたします。110ページの表1に検出ウイルスを月別に示しています。年間で最も多く検出されたウイルスは、インフルエンザウイルス346例です。次いでエンテロウイルス、ライノウイルス、麻しんウイルス、パレコウイルス、ノロウイルスと続いています。
111ページから113ページにそれぞれのウイルス、検出されたウイルスについて検出状況を示しています。特徴的な傾向が認められた検出状況のみについて報告させていただきます。まず111ページの上段、インフルエンザウイルスです。図は一番上図1となっています。
インフルエンザウイルスの中では、AH1pdm09が146 例と最も多く、平成25/26年インフルエンザシーズンの1月から4月の期間すべて検出されています。次の26/27年シーズンには検出されていません。次いでAH3(香港)亜型につきましては130例と多く、平成25/26年シーズンは1月から4月に36例と少なかったんですけれども、次のシーズンの26/27年シーズンは9月から検出されていまして、特に11月から12月に91 例と多く検出されました。一方で、B型につきましては、25/26年シーズンの1月から5月に83例、26/27年シーズンは11月から12月に3例と25/26年シーズンに多く検出されています。AH1亜型につきましては23から25年に続きまして検出されていません。
続いてその下のエンテロウイルスについてです。図は2になります。エンテロウイルスは、7月に49例と最も多く検出されまして、夏季に多く検出される傾向がありました。エンテロウイルスの中では、コクサッキーウイルスA2型が33 例と多く、主に6月・7月に多く検出されました。次いでコクサッキーA4型が32例でこれにつきましても6月・7月に多く検出されています 。ポリオウイルスは検出はありませんでした。続きまして112ページ上段図3に示しています、麻しんウイルスです。麻しんウイルスは1月から7月および11月に検出されまして、4月30例が最も多く、次いで2月に多く検出されました。検出されたウイルスは少なくとも4種類の型に分類されまして、B3型が最も多く、1月から5月の期間に検出されました。B3の遺伝子型は2013年に国内において初めて報告された遺伝子型で、大阪では初めての検出となります。次いでH1が21例で、主に6月から7月に検出されています。その他D8、Aが検出されています。
続きまして下の段、パレコウイルス、図は4になります。この平成26年の特徴として、パレコウイルスが98例と多く検出されたことが特徴的でありました。少なくとも過去10年においてこの26年は最多の検出数でした。4月から12月の間に検出されていますが、7月夏季の時期に35例と最も多く検出されています。他のウイルスにつきましては記載のとおりで、説明を省略させていただきます。
次に115ページの年齢群別ウイルス検出数について説明いたします。表は114ページの表2となります。年齢群別で最も多く検出されたのは1歳未満の263例で、次いで1歳、そして15歳から90 歳未満と続いています。1歳未満で多く検出されたウイルスは、パレコウイルスの68 例です。次いでライノウイルス、エンテロウイルスが検出されています。エンテロウイルスは少なくとも13種類に分かれまして、様々なウイルスが検出されています。
1歳で最も多く検出されたウイルスは、エンテロウイルスの39 例です。主にコクサッキーウイルスのA4型、A2型が検出されています。エンテロウイルス以外には、ライノウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス等が検出されています。
15歳から90歳の年齢群では、インフルエンザウイルスが最も多く、次いで麻しんウイルスが結構多く検出されました。また、A型肝炎ウイルスやデングウイルスは主にこの年齢群で検出されています。
続きまして同じく115ページの(2)、月別・疾患別検体数とウイルス陽性例数について説明いたします。表はお手元の(資料の)後になりますが、120ページ121ページに示してあります。表3ですので見ていただければと思います。
平成26年の検体総数は最初にお話ししましたように2,277件で、検出した陽性検体は1,150件ということで、陽性率50.5%ということになります。
月別・疾患別検体数およびウイルス陽性数をみてみますと、検体数の多かった月は、6月の225件になります。次いで2月の222 件ということになります。6月に一番多かったのは疾患で言いますと麻しんが最も多く、次いで下気道炎、ヘルパンギーナとなります。2月につきましては、インフルエンザが最も多く、この月の検査数の約43.2%を占めます。次いで麻しん、感染性胃腸炎が多い状態にあります。
次に116ページ、3の疾患別検体数およびウイルス陽性率について説明いたします。疾患別検体数と各疾患月別疾患数につきましては中ほどに書いてありますように、記載のとおりですので説明を省略いたします。
疾患別ウイルス検出状況につきましては、116ページ下から8行目から117ページ上段半分くらいのところにあります。インフルエンザと麻しんにつきましては起因されたウイルスはほとんどが、インフルエンザにつきましてはインフルエンザウイルス、麻しんにつきましては麻しんウイルスとなりますので、ウイルス検出状況で説明させていただいたとおりとなります。
また、麻しんについては、4ページから5ページの注目された感染症においても詳細を掲載していますので、ご覧ください。
それでは117ページ上段の感染性胃腸炎は、5月の検体が最も多く、11月、4月が続きました。検出されたウイルスは、ノロウイルスが66件と最も多く、そのうちG2.がほとんどを占めていました。続いて、ロタウイルス、サポウイルス、パレコウイルスもありました。
下気道炎で最も検体の多い月は、6月、5月の順で、検出されたウイルスはライノウイルスが最も多く、次いでパラインフルエンザウイルスは4つの型がありますが、3型が最も多く検出されています。他にRSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、ヒトコロナウイルスなども検出されています。
続いて無菌性髄膜炎につきましては、検体数が多い月は、9月、8月、11月となっています。検出されたウイルスは、エンテロウイルスが24件ということで、検出ウイルスの6割を占めています。うちエコーウイルス30型が最も多く検出されています。ついでパレコウイルスが25%検出されています。
ヘルパンギーナにつきましては、コクサッキーA2型とコクサッキーA4型でした。手足口病ではコクサッキーウイルスA16型が多く検出されています。疾患別検体のウイルス陽性率につきましては、水痘、ウイルス感染症および流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎につきましては、検体数が少ないので除きますと、インフルエンザが最も陽性率が高く、続いて咽頭結膜熱、ヘルパンギーナと続きます。検出率の低い疾患につきましては、脳症・脳脊髄炎、流行性耳下腺炎ということでした。
最後に118ページ、3番の検体の種類別および各疾患における検体別ウイルス陽性率について説明いたします。表につきましては122ページと123ページの表4に示しています。
検体の種類別では、咽頭拭い液が最も検体数が多く、以下、糞便、鼻汁・鼻腔拭い液、血液・血清、髄液となります。検体が少なかった検体、喀痰・気管吸引液、結膜拭い液、皮膚拭い液・水疱、吐物、その他を除いた検体のウイルス陽性率は、うがい液が77.8%で最も高い状態で、次いで鼻汁・鼻腔拭い液で67.2%、咽頭拭い液、糞便と続きます。
髄液は無菌性髄膜炎と診断された患者検体の主な検体ですが、疾患全体で20.6%と低く、また、無菌性髄膜炎では27.6%と低い状態です。これらの疾患につきましては、検体として髄液に加えて咽頭拭い、便などの検査が望まれるところです。
次の各疾患別における検体別ウイルス陽性率については記載のとおりになりますので説明省略いたします。以上です。

10.検査情報の細菌検査情報について
司会:それでは、本日最後のご報告になります(イ)の細菌検査情報について、ご報告いただきます。よろしくお願いいたします。

委員:細菌検査情報は資料の124-131ページに記載されていますのでご参照ください。また、発生届に関しましては先ほどご報告がありました様に、101-107ページに記載がございます。合わせてご参照ください。
先ず一類の細菌感染症としてペスト、結核を除く二類の細菌感染症としてジフテリアがございますが、いずれも大阪府内で発生はございませんでしたので、菌情報もございません。
続きまして三類の細菌感染症として、対象といたしましてコレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフス、腸管出血性大腸菌が対象となりますが、これは125ページ、表5をご参照ください。
細菌性赤痢の届出は9症例で、全て輸入症例でした。次に125ページ、表6をご覧いただくと、菌型ではShigella flexneriS. sonneiが主でございました。表7にお示ししましたように、推定感染地域は、インド、インドネシア共和国、タイ王国、フィリピン共和国でございました。インドが全体の約半数の4症例を占めている様な状況でございました。
引き続きまして、腸チフス、菌はSalmonella Typhiでございますが、届出は4症例で、細菌性赤痢と同様、全て輸入症例でございます。すべて推定感染地域になりますが、インド、ネパール連邦民主共和国、ミャンマー連邦共和国でございました。
パラチフス、起因菌はSalmonella Paratyphi Aでございますが、届出は1症例、これは2ヶ国にまたがるのでございますが、表の中に示してあります推定感染地域はベトナム社会主義共和国、或いは、カンボジア王国でございました。
次に、125ページ、表8をご覧ください、腸管出血性大腸菌感染症でございます。届出は先程報告がございました様に202症例ございます。血清群でまいりますとO157が全体の60%を占めております。次に血清群O26が大体30%強を占めておりました。ベロ毒素産生状況では、Stx1+2、そしてStx2産生株が全体の90%を占めておりました。重症型の溶血性尿毒症症候群(HUS)は6症例ございますが、判明している毒素産生型は全てStx1+2とStx2産生株でございました。
なお、府内の集団発生事例といたしまして、2事例、高槻市、菌陽性者が49名と伺っておりますが、STEC 血清型O26、Stx1でございます。もう一方集団発生事例、枚方市でございますが、菌陽性者が19名、STEC 血清型O157、Stx1+2でございました。いずれも発生施設は保育所でございまして、全国統計におきましても集団発生、腸管出血性大腸菌感染症の集団発生がございますが全国統計におきましても85%以上は保育所から発生している様でございます。
なお、コレラの発生はございませんでした。
引き続いて四類細菌感染症に移らさしていただきます。ツツガムシ病が1症例、日本紅斑熱が4症例、ライム病が1症例、レジオネラ症が66症例、レプトスピラ症が2例が報告されていますが、細菌情報はこちらにはございません。
引き続きまして五類全数届出細菌感染症では、106ページにご覧いただきますように、カルバペネムの発生状況の報告がございますが、耐性腸内細菌科細菌感染症が38症例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症が16症例、侵襲性インフルエンザ菌感染症が17症例、侵襲性髄膜炎菌感染症が5症例、侵襲性肺炎球菌感染症が126症例、播種性クリプコックス感染症が2症例、破傷風が2症例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症が4症例でございました。
その中で症例、菌情報の報告がございましたのは131ページ、表11をご参照ください。劇症型溶血性レンサ球菌感染症のみでした。通常この劇症型溶血性レンサ球菌といいますのは、俗な言葉でいいますと(ヒト喰いバクテリア)のことでございまして、五類全数の対象となっておりますが、近年増加傾向でございまして、致死率も30%前後占めております。こちらの症例でも同じように全体が28%で、44人亡くなっておられます。主な検出菌はpyogenes、S. agalactiae、S.dysagalactiaeなどが主な菌でございます。
続きまして五類定点届出細菌感染症の情報に関しまして、128ページ、表9をご参照ください。これらの情報はいずれも府立公衆衛生研究所からの報告です。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎では、Streptococcus pyogenes、感染性胃腸炎ではSalmonella属、その他百日咳、細菌性髄膜炎ではStreptococcus属が検出されています。その他、発生届出がございましたクラミジア肺炎、マイコプラズマ肺炎、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、薬剤耐性緑膿菌感染症、これらは感染症法で病原体サーベイランスの対象外でありまして、病原体情報はございません。
以上で細菌検査情報の報告は終わりまして、最後に少し発生動向から外れるかも知れませんが、私の方から2点お願い事と、ご報告がございます。
1点目は薬剤耐性菌対策でございます。昨今6月にドイツ連邦共和国・エルマウで開催されましたG7政府先進国首脳会議は、感染症対策の一環といたしまして、薬剤耐性菌感染症についてグローバルに協調して新薬を開発し、家畜への抗微生物薬の不適切な使用を減らすなどの対策強化を盛り込んだG7首脳宣言を発表しました。もちろん日本の安部内閣総理大臣もみな参加・関係されています。薬剤耐性菌は世界的に拡大しており、放置すれば2050年には「がん」よりも多い年間1千万人が耐性菌によって死亡するのとの予測もあります。
喫緊の脅威として、3種類の細菌を挙げており、1つ目はClostridium difficile最近便移植で有名になっている菌でございます。次にカルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症(carbapenem-resistant  enterobsacteriaceae,CRE)、それと3つ目は薬剤耐性淋菌でございます。今後ともご協力のほどよろしくお願いいたします。
2点目は感染症法改正に伴う「感染症に関する情報収集体制の強化」です。みなさまにご案内しております感染症法が昨年11月に改正が成立いたしまして来年の4月から感染症情報収集・評価というところが法律的に施行されます。従っていろんな感染症の報告が今以上に増えて、的確な情報提供、迅速で正確な情報提供、そしてそれが迅速、正確な健康危機対応、国民へ注意喚起・情報提供となりますので、ぜひご協力の程よろしくお願いいたします。
以上、細菌検査情報に加えて2点、薬剤耐性菌対策に関する情報提供と感染症法改正・施行のお願いをさせていただきました。以上でございます。

司会:以上で報告については終了となります。本日は誠に有意義な時間をいただきありがとうございました。感染症には国境はありませんので、より大きな地域共同体での情報共有等を含めた対策が必須となります。今後も当委員会を中心に大阪が一丸となり対応に当たりたいと思います。

11.閉会
司会:委員の皆様におかれましても長時間に渡るご討議、ご意見等をいただき、誠にありがとうございました。これをもちまして、本日の委員会を閉会とさせていただきます。今後とも大阪府内全体での感染症発生動向調査事業にご協力・ご指導賜りますようよろしくお願い申しあげます。本日はありがとうございました。

お問い合わせ先
高槻市 健康福祉部 保健所 保健予防課
住所:〒569-0052 高槻市城東町5-7  地図
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