現在の位置

平成25年度第1回高槻市感染症発生動向調査委員会

1.会議の名称

平成25年度第1回高槻市感染症発生動向調査委員会 

2.会議の開催状況

日時:平成25年7月10日(水) 14:00~16:00

場所:大淀コミュニティセンター

公開の可否:可

出席委員:浮村委員、江口委員、北川委員、高野委員、

       千葉委員、丸山委員、南委員、(五十音順)

3.議題

1 開会

2 会長または委員長の選出

3.定点把握感染症について

4 性感染症について

5 一類~五類全数把握感染症について

6 ウイルス検査情報について

7 細菌検査情報について

8 閉会

4.配布資料

感染症発生動向調査事業報告書 第31報(平成24年版)

 5.主な審議の内容

下記のとおり

 6.担当課

保健予防課

 

審議の内容

1.開会

事務局:本日は委員の皆様におかれましては大変お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。定刻となりましたので、只今より、平成25年度感染症発生動向調査委員会を開催いたします。わたくしは、本日の司会を務めさせていただきます大阪市保健所感染症対策課の辻本でございます。よろしくお願いいたします。

 なお、本委員会は公開となっておりますので、御了承いただきますようお願いいたします。

 まず、最初に、開催にあたりまして、本年度の幹事自治体の大阪市から、大阪市保健所感染症対策課長の半羽より、御挨拶申し上げます。

 

大阪市:皆さま、お暑いなかお集まりいただきましてありがとうございます。大阪市保健所感染症対策課の半羽でございます。本日は、お忙しいなか、ご出席を賜りましてありがとうございます。

先ほど司会から紹介がありましたとおり、大阪市が今年度は本委員会の幹事でございますので、開会にあたりまして一言ご挨拶を申し上げます。

本委員会は感染症発生動向調査、感染症の発生情報の正確な把握と分析、情報の収集、分析の効果的・効率的な運用に関わる事項を各委員の皆さま方にご検討いただくという、私どもにとって大変重要な会議です。本委員会は、昭和57年に感染症サーベイランス事業を開始したことに伴い、大阪府、大阪市で委員会を開催して以来、30年を超える長きにわたり開催してまいりました。現在では、大阪府、堺市、東大阪市、高槻市、豊中市、大阪市で合同開催する委員会となっておりますが、昨年7月に開催した委員会以降、大阪府、堺市、東大阪市、高槻市、大阪市におきましては、委員会のあり方が見直され、条例等に基づく附属機関へと新たに移行し設置されています。各委員におかれましては、このたび新しく設置された委員会の委員に快く御就任いただきましたことにお礼申しあげます。

 さて、皆さまもご存じのとおり、4月13日に新型インフルエンザ等特別措置法が施行されております。6月7日には国の行動計画、6月26日にはガイドラインが示されました。府市町村におきましても、本年度内の行動計画の策定が求められております。

 また、昨年の夏ごろから風しんが全国的に流行し始めまして、大阪府内でも5月の初めの時点で、届出数が昨年の約30倍を超える事態となっております。風しんは、抗体が低い若しくはない女性が妊娠初期に罹患すると、出生児に白内障、先天性心疾患、難聴を主な症状とする先天性風しん症候群が現れることがあります。昨年の流行以降、大阪府内で2名が先天性風しん症候群と報告されています。このような状況のなか、5月13日に大阪府から風しん流行緊急事態宣言が発表され、先天性風しん症候群を予防するため、予防接種費用の助成を行う市町村に対する補助制度が創設されました。府内すべての市町村がこの制度を活用し、風しん予防接種に対する公費助成を実施することになりました。

 本市におきましても、6月3日より各保健福祉センターで費用助成申請の受付を始めております。引き続き各種発生動向の情報交換に努め、感染症の予防対策に取り組んでまいりたいと思っております。

 最後に、今後も大阪府、堺市、東大阪市、高槻市、豊中市、大阪市のこれら自治体が連携をいたしまして、大阪府医師会並びに医療機関様からのご協力を得て、感染症の発生動向調査の本事業の体制の強化を更に続けていきたいと思っておりますので、委員の皆さま方におかれましてもこれまで以上にご指導・ご協力のほどよろしくお願いします。簡単ではございますが、挨拶とさせていただきます。

事務局:次に配布資料の確認をお願いします。本日の配布資料は3点でございます。

次第、配席図、事前にお配りしております感染症発生動向調査事業報告書第31報、以上の3点ございます。加えて、大阪府と堺市、大阪市の各委員には、委員長選出についての資料が別途ございます。漏れ等がございましたら、お手をお挙げください。よろしいでしょうか。

 本来でしたら、ここで、委員の皆様、個々の御紹介をさせていただくべきところですが、時間の都合上、お手元の配席図と事業報告書の186ページから191ページの各委員会名簿をもちまして、御紹介に代えさせて頂きたいと思います。御了承願います。

 では、早速ですが、議事に移りたいと思います。大阪府、堺市、東大阪市、高槻市、大阪市におきましては、昨年7月に開催した委員会以降、各自治体において附属機関の見直しがされ、新たに条例に基づく附属機関へ移行・設置されました。

 高槻市と昨年4月に保健所設置に伴い委員会を設置した豊中市を除く4自治体におきましては、各委員会設置後、初めての委員会となるため、開催にあたり、各自治体条例・規則等により、委員長を選任する必要があります。

 只今より、全体議事に先立って、大阪府、堺市、東大阪市、大阪市の順に、委員長の選任を行いたいと思います。委員長選任の進行は、各自治体担当者にお願いします。では、大阪府よりお願いします。

 

2.大阪府、堺市、東大阪市、大阪市の会長または委員長の選出

(会長または委員長が不在の自治体による会長または委員長を選出)

       

事務局:以上で、各自治体全ての委員長が決定されました。各委員長におかれましては、それぞれ所定の委員長席への移動をお願いいたします。これからの議事進行につきましては、幹事自治体の大阪市感染症発生動向調査委員会の新宅委員長にお願いします。新宅委員長、よろしくお願いいたします。

 

委員長:只今、委員長に選任いただきました大阪市感染症発生動向調査委員会の新宅です。今年度は予算の都合で会場が変わったということですが、暑い中、遠いなか来ていただきありがとうございます。できるだけ迅速に議事を進めて充実した内容で終了したいと思っていますのでよろしくお願いします。

 それではまず、お手元の議事にございます平成24年感染症発生動向調査事業報告、定点把握感染症について八木委員報告をお願いします。

 

3.定点把握感染症について

Y委員:定点把握感染症についてご報告させていただきます。3ページから10ページまで、高橋先生、田中先生、川野先生にまとめていただいております。小児科定点からの報告のうち、定点あたり年平均の週間報告数で最も多かったのが例年通り感染性胃腸炎で、次がA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、以下、水痘、RSウイルス感染症、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱の順でありました。

  9ページをご覧ください。感染症別・週別患者情報です。感染性胃腸炎の定点あたり平均年間報告数は7.5と最近5年間の報告数の平均値6.2と比較すると21%増加でありました。RSウイルス感染症は0.81と43%の増加でした。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は11%の増加、水痘は例年と同様でありました。ヘルパンギーナは例年より14%減少し、咽頭結膜熱も例年より6.3%の減少でした。流行性耳下腺炎は例年より60.9%と大きく減少いたしました。

  10ページをご覧ください。手足口病も例年より76.9%と大幅に減少、伝染性紅斑も例年より61.5%と大幅に減少いたしました。

  続いて10ページの中ほど、感染症別・年齢別患者報告状況です。中ほどに伝えておりますが、個々の感染症の最好発年齢をみると、0歳はRSウイルス感染症、百日咳が最好発年齢で、1歳は感染性胃腸炎、RSウイルス感染症、突発性発疹、ヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱で最も高頻度でありました。2歳では水痘が最も高頻度でありました。4歳はA群溶連菌咽頭炎、流行性耳下腺炎が最も多く、5歳では伝染性紅斑が最高頻度でありました。この好発年齢の傾向は過去3年間同様でありました。インフルエンザは5歳で最も高頻度でありましたが、3歳から8歳までは頻度に大きな差を認めなかったです。本年もインフルエンザを除外すると、すべての年齢で感染性胃腸炎の報告が最も高かったです。

  続いて24ページをご覧ください。インフルエンザ定点把握疾患です。平成24年の全インフルエンザ患者報告数は91,851例で、年平均定点報告数は5.86で過去5年間の平均3.4と比較し、75%も増加し大きな流行となりました。

  25ページの府内計のグラフをご覧ください。折れ線グラフが平成23年、棒グラフが平成24年を示しております。今シーズンの流行の最も特徴的な点は、流行のピークが最近10年間で最高であり、また流行が比較的長期間続いたため、例年に比べ75%増の大きな流行となった点であります。

  分離ウイルスにつきましては、A(H3N2)が大部分を占め、流行の大きなピークの原因でした。A(H1N1)pdm09は一株分離されたのみでした。分離ウイルス株の抗原性変異についてみてみますと、A(H3N2)は93%の株が変異株で、B型では78%が変異株でありました。このシーズンは全国的にもワクチンがほとんど有効でないという印象でありましたが、それを裏付ける結果となりました。

  次は26ページを開いていただきます。小児科定点把握疾患です。RSウイルス感染症です。

  平成24年のRSウイルス感染症の報告数は8,310例で、前年より33.2%増加しました。定点あたり報告数の年平均は0.81で、対象疾患中4位でありました。右の府内計のグラフをご覧ください。RSウイルス感染症の報告数は、例年冬期にピークが見られ、夏期は少ない状態が続いておりましたが、平成23年、24年と2年連続して夏期から増加傾向がみられておりました。年齢別報告例数は、0歳児が全体の43.1%、1歳児が32.5%と、合わせて2歳未満で76.5%を占めておりました。今後の報告数の推移については、パリビズマブ製剤の投与開始時期の再考も含め、より一層の注意が必要であると思われます。

  次は28ページに移らせていただきます。咽頭結膜熱です。平成24年の咽頭結膜熱の報告数は3,083例、平成23年に比し7%の増加を示しました。定点あたりの報告数は平均値0.30で平年並みの流行でありました。右の府内計のグラフをご覧ください。月別では6月が最も多く、次いで7月、5月、8月、12月と続きます。夏型感染症と言えますが、右の「市南部」のグラフを見ていただきますとわかりますように12月は大阪市南部で1.0を超えて小さな流行がみられておりました。年齢別では、0歳から5歳までの就学前児童の報告数は全報告数の83.6%を占めておりました。

  次の30ページに移らせていただきます。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎です。平成24年の報告数は前年比7.7%増の17,399例で、定点あたりの報告数の年平均は1.70、順位が昨年の第3位から第2位に上がりました。

  右の府内計のグラフをご覧ください。定点あたりの報告数は、週別では第19週から第28週で2.0を超え、ピークは第22週の3.02でありました。それ以外では、第17週、第45週、第49週から第51週で2.0を超えました。初夏と冬期に二峰性のピークを作る傾向は、例年と同様でありました。年齢別患者発生数では4歳が最も多く、以下5歳、6歳、3歳と続き3歳から6歳で全体の50%を占めておりました。ブロック別患者発生数では、報告数の上位5ブロックは堺市(第22週)、堺市(第7週)、堺市(第24週)、堺市(第5週)、南河内(第22週)と、ブロック別報告数では堺市の報告数が目立っておりました。

  次は32ページに移らせていただきます。感染性胃腸炎です。平成24年の感性性胃腸炎の報告数は77,122例でありました。定点あたり報告数の年平均は7.53と、前年より29.6%増加し、前記対象疾患中第1位でありました。

  右の府内計のグラフをご覧ください。定点あたりの報告数を週別にみますと、第3週で8.96のピークを作り、以後5~10で推移しておりましたが、第42週に5を超え、以後増加し、第44週には10に迫り、第46週に最高値である19.28となり、中河内、南河内、北河内、泉州、大阪市西部では警報域に入りましたが、その後減少に転じております。年間報告数では、平成22年、平成18年を超え最も多く大きな流行でありました。年齢別報告数では、0歳~4歳の合計が全体の55.8%を占めておりました。5歳~9歳が24.1%、10歳~14歳が7.8%、15歳以上が12.3%となり、各年齢群の全体に占める割合は昨年とほぼ同じでありました。病原体別では、ノロウイルスが172例、ロタウイルスAが48例、サポウイルスが18例で、この3種類のウイルスで全体の85.3%を占めておりました。

  次の34ページに移らせていただきます。水痘です。平成24年の水痘の報告数は、12,883例でありました。前年から若干増加し、定点あたり報告数の年平均は1.26で、前記対象疾患中第3位でありました。

右の府内計のグラフをご覧ください。月別報告数では、1月、5月、3月、6月、12月の順に多く、春と冬に二峰性のピークを作り、夏から秋にかけて低値を取る流行曲線は例年とほぼ同様でありました。年齢別報告数では、0歳~4歳の合計が全体の74%を占めておりました。各年齢群の全体に占める割合は例年とほぼ同じでありました。

  次は36ページに移らせていただきます。手足口病です。平成24年の手足口病の報告数は2,027例で、平成23年に比し、90.1%と大きく減少いたしました。右の府内計のグラフをご覧ください。昨年の折れ線グラフに比べ大幅な減少を示しておりますが、例年通り夏型感染症のパターンを示しておりました。年齢別では1歳児が最も多く、0歳~5歳までの就学前児童の報告数が全体の86.2%を占めておりました。

  次の34ページに移らせていただきます。伝染性紅斑です。平成24年の伝染性紅斑の報告数は927例で、78.4%の著明な減少を認めました。定点あたりでは年平均0.13の報告があり、第11位でありました。過去10年間の全国集計におきましても、平成24年、21年、20年に次いで3番目に少ない年でありました。年齢別報告数では、前年と同様に5歳が最も多く16.7%を占め、4歳、3歳と続いております。3歳~5歳までで全体の44.9%を占めておりました。

  次は40ページに移らせていただきます。突発性発しんです。平成24年の突発性発しんの報告数は5,418例で、前年とほぼ同数でありました。順位は第6位でありました。年齢別の報告数は、0歳児が45.3%、1歳児46.8%、2歳児6.4%の順であり、0歳児が減少し1歳児と2歳児が増加する高年齢化の傾向が続いております。本疾患の特性としてブロック間の多寡は比較的生じにくいと考えられますが、各ブロック間で定点あたり報告数に最大2.4倍の差がありました。定点医療機関における患者年齢の偏りや受診抑制の傾向がみられる地域性など報告制度に関するさらなる検討が必要と考えられました。

  次は42ページに移らせていただきます。百日咳です。平成24年の百日咳の報告数は275例で、前年に比べ9.5%減でありました。年齢別では20歳以上が35.3%と最も多く、次いで0歳児14.9%、10~14歳11.3%、1歳児10.9%の順でありました。昨年と同じく20歳以上と0歳にピークを持つ2峰性が認められました。百日咳の診断においてペア血清の採血の困難さ、DPTワクチン接種児でPT=IgM抗体が高値をとることなど定点医療機関の報告数のばらつきにつながることから、より正確に診断できる態勢を作ることが望まれています。

  次は44ページをご覧ください。ヘルパンギーナです。平成24年のヘルパンギーナの報告数は5,991例で、前年より3.5%増加、順位は第7位から第5位に上がりました。右の府内計のグラフをご覧ください。週別でみると、第20週に0.18となり増加が始まり、第28週に4.05のピークに達しました。その後は逓減し続けました。例年同様夏型感染症のパターンを示していました。年齢別報告数をみると、0から4歳では全体の81.3%を占めており、例年と同様、年齢分布には大きな変化はありませんでした。本年の流行は全体として、比較的典型的な流行パターンでありましたが、右のグラフにあるように北河内、南河内、泉州、大阪市北部、大阪市南部では、9月にも定点あたり1.0を超え、流行の終息が遷延しました。

  次の46ページをご覧ください。流行性耳下腺炎です。平成24年の報告数は前年比61.0%減の2,536例で大幅な減少となりました。定点あたりの報告数の年平均は0.25で、順位は昨年の第4位から第8位に下がりました。全国的にも同様で、昨年の第6位から第8位に下がりました。週別では第36週がピーク値でありました。夏季にやや多い傾向がありましたが、年間を通して大きな変動はありませんでした。年齢別患者発生数では、4歳が最も多く、以下、5歳、3歳、6歳と続き、3歳から6歳で全体の58.8%を占めていました。

  次に48ページに移らせていただきます。眼科定点把握疾患に移らせていただきます。急性出血性結膜炎です。平成24年の急性出血性結膜炎の報告数は、37例で前年より3例増加しました。年齢別では、本疾患も流行性角結膜炎と同様に例年成人の発生が多く、20歳以上の報告数が33例と、全体の89.2%を占めていました。

  次の50ページに移らせていただきます。流行性角結膜炎です。平成24年の流行性角結膜炎の報告数は598例で、前年の23.1%減の報告数でありました。右の府内計のグラフをご覧ください。本年は、例年夏季に多く発生するという本疾患の夏型感染症としての特徴が認められず、秋季から冬季にかけて報告の多い週が目立ちました。年齢別では、例年どおり成人の発生件数が多く、本年も563例と全体の75.3%をしめておりました。

  次の52ページに移らせていただきます。基幹病院定点報告(週報)対象感染症です。基幹病院定点報告(週報)対象疾患は、5類感染症の中の細菌性髄膜炎、無菌性髄膜炎、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎の4疾患であります。4疾患の報告数は平成24年が971で、平成23年の1,546から37.2%の減少でありました。減少の原因はマイコプラズマ肺炎の減少でありました。続いて各疾患に移らせていただきます。

  同ページ細菌性髄膜炎です。18例が報告され、平成23年の57例に比べ、68%の減少でありました。年齢は0歳4例、1~4歳が0例、5~9歳が2例、20から59歳が2例、60歳以上が10例でありました。細菌性髄膜炎の原因菌としてインフルエンザ菌は平成19年から平成23年の5年間は毎年3から6例ありましたが、平成24年はありませんでした。

  続いて、53ページ中頃、無菌性髄膜炎に移らせていただきます。合計40例が報告され、前年比5.2%増でありました。年齢別では、10歳未満が全体の33%と少なかったです。ウイルス検査結果ではエコー7の16例、エコー6の7例などが多く分離されておりました。

  次のページに移らせていただきます。マイコプラズマ肺炎です。合計で900例の報告があり、平成23年の38%減でありました。図1-1をご覧ください。年齢分布は0~4歳33%、5~9歳38%、10~14歳19%でありました。平成23年・平成24年の週別分布と平成24年の全国週別報告数を図1-2に示しております。平成23年は12月初めの48週に58例の本事業でのピーク報告数を記録しております。平成24年は、42週の29例が最多でありました。平成24年は全国的な流行でありましたが、図1-2にありますように大阪は平成23年が今回の流行のピークでありました。

  続いてクラミジア肺炎です。平成24年は13例の報告で、平成23年の44%増でありました。

  次の56ページに移らせていただきます。基幹病院定点報告(月報)対象感染症です。基幹病院定点報告(月報)対象患者は、院内感染対策に問題となりうる薬剤耐性菌が起こす、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、薬剤耐性アシネトバクター感染症、薬剤耐性緑膿菌感染症の4疾患であります。

  各疾患に移らせていただきます。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症です。前年比40.1%増の940例の報告がありました。年齢別構成は右のグラフの通りです。60歳以上が77.7%と多く占めていました。これは前年と同様で全国的にも同じ傾向でありました。

  続いて、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症です。7ブロックから前年比13.9%増の205例の報告がありました。年齢別構成は右のグラフの通りであります。0歳~4歳までと60歳以上が多く、それぞれ51.7%と34.6%でありました。これは前年と同様で全国的にも同じ傾向でありました。

  続いて、薬剤耐性アシネトバクター感染症です。薬剤耐性アシネトバクター感染症の大阪府内の報告数はありませんでした。

  続いて、薬剤耐性緑膿菌感染症です。薬剤耐性緑膿菌感染症は報告数が少なく、12例の報告がありました。年齢別構成は右のグラフの通りで、60歳以上で66.7%を占めておりました。

  次は58ページに移らせていただきます。厚生労働省令で定める疑似症です。

厚生労働省令で定める疑似症第1号の報告数は、ページ中ほどのグラフにありますように396例であり、前年に比し、265例(202.3%)増加しておりました。男女比は1.06:1でありました。月別では2月、1月で報告数が多く、年齢別報告数では4,5歳が最も多く、続いて2,3歳、6,7歳でありました。

   続いて58ページ下のグラフをご覧ください。疑似症第2号の平成24年報告数は21例であり、前年に比し7例の増加でありました。男女比は1.6:1でありました。月別報告数では夏に報告数が多く、年齢別報告数では20~29歳が最も多く、次いで30~39歳でありました。以上で報告を終わらせていただきます。

                                                         

S委員:昨年も申し上げたのですが、マイコプラズマの報告数が三島地区、泉州で非常に多く、一方で非常に少ない地域があるということで、定点基幹病院の見直しという話も出ていて、検討するということだったのですが、検討はされたのでしょうか。   

  平成24年度はかなり縮小されたので、どの地域も減っているなということが分かって、それはそれでいいと思うのですが、もしもこの差があるのは今年から基幹病院の選び方に問題あるのであれば…。もう一点、どういう根拠で診断しているかということを統一していかないと、この調査は成り立たない、単なる数字の羅列なのかなと思うのですが。

 

Y委員:基幹病院に関しましては平成23年度と平成24年度でおそらく変更はなく、比較という意味では意義があるものではないかと思われます。診断の手法につきましては、数字しか上がっていないのでどのように診断されているのかということまでは残念ながら各医療機関にお任せするという状態だったと思います。

 

S委員:つまり、主診のみで判断している場合と、胸部レントゲン1枚撮って咳がひどくてマイコプラズマと診断している場合があって、主治医の単なる主観だけでいいのだろうかというと私は少し疑問に思うのですが。それならそれで、その旨の通知書を各所に回すべきと思います。マイコプラズマというからには何らかの判断材料がそろったときに報告してくださいということで周知する必要があると私は思ったのですが。

 

Y委員:明らかな基準というものが決まってないので、それに関しては、国等で決められればより正確な情報が得られると思います。

 

委員長:他にご意見はございませんか。

 

H委員:基幹病院に関して、大阪市では平成23年度には2病院でしたが、現在では赤十字病院、総合医療センター等4病院と増えています。その影響からか、全国的にもマイコプラズマは23年度減っていますが、大阪府全体としては増えています。また、診断法について、今まではマイコプラズマ抗体を測って大体64倍から128倍ぐらいでは、1ポイントではなかなか確定できない。間隔を空けて2ポイントとる必要があります。キットでIgM値を測れるのですが、IgM値も長期間陽性になるといわれています。今、LAMP法というのがよく用いられています。

  それとマイコプラズマ肺炎が基幹定点の対象疾患で、300床以上の大病院が基幹定点となっていて、厚労省の発生動向に報告するというシステムであるため、正確なマイコプラズマ肺炎の動向を反映していないと考えています。普通の外来でもマイコプラズマについてフォローしていただいているケースもありますし、小児科定点、内科定点の対象疾患に広げていけばよいのかなと思います。

 

委員長:廣川委員ありがとうございました。他にご質問ご意見等ございませんでしょうか。

それでは引き続き次の審議をお願いいたします。

 

4.性感染症について

S委員:産婦人科医会の澤田でございます。中西さんにとりまとめいただいたデータを使わせていただきます。資料89ページをご覧ください。本調査の対象疾患は、「性器クラミジア感染症」「性器ヘルペスウイルス感染症」「尖圭コンジローマ」「淋菌感染症」の4疾患であります。以下、「クラミジア」「ヘルペス」「コンジローマ」「淋菌」と略させていただきます。平成24年12月現在の性感染症の定点医療機関数は、府内全域で65であります。全国では、971となっております。

  まず、概況でございますが、平成24年における大阪府の年間患者報告数は、4,409人で定点あたり68.09人でありました。以下、数字が並んでおりますが患者報告数は平成14年より8年連続で減少していましたが、平成23年より2年連続の増加となっています。全国でみますと、47,882人、定点あたり49.31人の報告がありまして、平成14年より平成21年まで7年連続して減少しましたが、22年に増加後、横ばいとなっております。

  疾患別患者数を見てみますと、92ページをご覧ください。図1,2の大阪府におきましては、クラミジアの患者数が2,157人と、前年に引き続き最も多く、全体の48.9%を占めております。以下、淋菌、ヘルペス、コンジローマの順となっております。図3,4に示しますように全国で見ますとクラミジアの報告数が24,530人と最も多く、全体の51.2%を占めております。以下、淋菌、ヘルペス、コンジローマの順となっており大阪府のデータと同様の傾向であります。定点あたりで見ますとすべての疾患で大阪府は全国より多く、コンジローマでは1.61倍、淋菌は1.52倍、クラミジアは1.32倍、ヘルペスは1.27倍となっております。

  次に男女別に見ますと、93ページをご覧ください。図5に示します大阪府の男性患者数は、2,050人と、前年より76人増加しております。疾患別では、クラミジア、コンジローマが増加し、ヘルペス、淋菌が減少しています。図6に示しますように女性患者数は2,359人と、前年より66人減少いたしました。疾患別では、ヘルペス、コンジローマ、淋菌が増加し、クラミジアが減少しております。性別の割合で見ますと、全体では女性が53.5%を占めております。疾患別では、男性の割合が高いのは、淋菌67.1%、女性の割合が高いのは、ヘルペス62.6%、クラミジア60.2%、コンジローマ50.6%となっております。図7には全国の男性患者数を示していますが、25,296人と、前年より795人減少しております。疾患別では、コンジローマ、ヘルペスが増加しており、淋菌、クラミジアは減少しました。女性患者数は22,586人と、前年より711人減少しています。疾患別では、ヘルペス、コンジローマが増加しましたが、クラミジア 、淋菌は減少がみられました。性別の割合で見ますと、全体では男性が52.8%を占めております。疾患別では、男性の割合が高いのは、淋菌79.0%、コンジローマ57.1%で、女性の割合が高いのは、ヘルペス60.6%、クラミジア53.2%となっております。以上より性感染症全体では、大阪府は女性の占める割合が若干高く、全国では男性の占める割合が高いという結果でありました。疾患別にみますと、大阪府においては、淋菌を除くクラミジア、ヘルペス、コンジローマでは女性の占める割合が高く、全国でみますと淋菌、コンジローマは男性の占める割合が高く、ヘルペス、クラミジアは女性の占める割合が高い結果となっております。

  次に月別の患者数を、94ページ図9に示しますが、大阪府における患者数をみますと、クラミジアは10月218人、淋菌は10月108人とピークがあり、最も少ない4月に対して、それぞれ約1.5倍、2.2倍でありました。ヘルペス、コンジローマは、月々に若干の増減がありましたが、極端に大きな変化はみられませんでした。

  次に年齢階級別患者数を96ページ図12に示しますが、大阪府における状況は男性につきましては、クラミジアは20歳代から30歳代後半で多く見られ、淋菌は20歳代で多く見られました。コンジローマとヘルペスは、それぞれ20歳代から40歳代前半、50歳代前半にかけて多く見られます。女性におきましては、クラミジアが、特に20歳代前半にピークを迎えております。ヘルペス、コンジローマ、淋菌は20歳代で多く見られます。いずれの疾患もピークを過ぎますと加齢ごとに減少傾向もしくは同数となっております。このように性的活動の活発な若年齢におきましては性感染症にかかる割合が高いということは生涯におけるHPVやHIV感染症のリスクが高まるということで注意をしてみていかなければならないと思います。以上です。

 

委員長:ありがとうございました。ただいまの澤田委員の性感染症に関する報告につきまして、ご質問ご意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、引き続きまして、一類から五類全数把握感染症につきまして、廣川委員、よろしくお願いします。

 

5.一類~五類全数把握感染症について

H委員:一類~五類全数把握感染症について報告します。101ページをご覧ください。

  まず、一類感染症について全国、大阪府とも発生はありませんでした。

  次に、二類感染症です。結核以外の二類感染症は、全国、大阪府ともに発生はありませんでした。なお、結核については、結核予防会結核研究所疫学情報センターのホームページを参照していただきたく思います。

  では、三類感染症にうつります。まず、コレラですが、平成24年の届出数は1例であり、平成23年、平成22年とも同数でありました。推定感染地域はインドでありました。

平成24年の細菌性赤痢の届出数は29例であり、平成23年の13例に比べ増加しています。菌種別ではShigella flexneri(B群)が1例、S.boydii(C群)が1例、S.sonnei(D群)が27例でありました。推定感染地域は、インドネシアが2例、インドが1例、ベトナムが1例、モロッコが1例、国内が24例でした。国内事例については、枚方保健所管内での集団発生事例(19例)が含まれています。

  平成24年の腸チフスの届出数は1例であり、推定感染地域はインドでありました。

  平成24年のパラチフスの届出数は4例であり、推定感染地域はインド2例と国内2例でありました。国内事例はインドより帰国した者の国内での接触者ということが分かっています。

  それでは、104ページにうつります。まずは、腸管出血性大腸菌感染症ですが、平成24年の届出数は249例であり、平成23年の届出数に比べて185例増加しています。血清型別についてはO26が51.8%、O157が38.6%、この二つの血清型で9割を占めています。HUS発症例は2例であった。症状別では有症状者が69.1%、無症状病原体保有者が30.9%でした。それでは、105ページにうつりまして、腸管出血性大腸菌感染症の月別患者・保菌者届出数をみますと、6月の111例、5月の36例、7月の31例で、この3か月で全体の71.5%を占めている。平成24年においては、大阪市保育園における集団発生事例(O26)115例が含まれている。その内訳は乳幼児65.2%、成人(家族を含む)34.8%、有症状者59.1%、無症状者40.9%であった。都道府県別では、届出数の多い順に北海道、福岡県、東京都、大阪府となっています。

  次に、四類・五類感染症にうつります。五類については全数把握分です。平成24年における四類・五類感染症の届出数は、22疾患977例であります。平成23の22疾患633例に比べると54.3%の増加であった。

四類感染症の届出数は8疾患110例でありました。前年に比べ、疾患数は同数であるが、前年届出の無かったE型肝炎、エキノコックス症がそれぞれ5例、1例の届出がありました。また、前年1例ずつ届出のあったチクングニア熱、ボツリヌス症については届出がありませんでした。増加した疾患のうち、デング熱は16例の増加でありました。A型肝炎は12例の届出があり、前年に比べ、7例の増加であった。減少した疾患のうち、レジオネラ症は56例の届出で、5例の減少です。オウム病、マラリアはそれぞれ1例、2例の届出があり、それぞれ2例ずつの減少でした。

  五類感染症の届出数は14疾患867例でありました。前年と同数の疾患数ではありますが、クリプトスポリジウムは届出がありませんでした。先天性風疹症候群の届出が1例ありました。届出数は326例増加しました。これは風しん410例の届出があり、そのまま増加に反映していると考えられます。梅毒は98例の届出があり、前年に比べ22例の増加、ウイルス性肝炎は28例の届出があり6例の増加であります。減少した疾患のうち、後天性免疫不全症候群は177例の届出があり53例の減少、劇症型溶血性レンサ球菌感染症は7例の届出で前年に比べ4例の減少、麻しんは4例の届出で前年に比べ8例の減少であります。五類感染症の届出の上位4疾患、アメーバ赤痢、後天性免疫不全症候群、梅毒、風しんについては、106ページに掲載しています。

  風しんについては、全てのブロックで大きく増加しており、増加率は大阪府、大阪市、堺市、東大阪市、高槻市でそれぞれ5.6倍、11.2倍、5.3倍、1.4倍、4.7倍です。青壮年を中心に男性が7割を占めています。先天性風疹症候群が1例報告されております。

  全国の平成24年における四類・五類感染症の届出数をみると、9,413例で前年に比べ2,317例の増加です。これは、五類感染症である風しんが平成23年は全国計が374件であったのが、2,391例と増加しているのが、五類感染症の増加に反映していると思われます。以上です。

 

委員長:ただいまの報告について何かご質問ありますか。

 

S委員:今年の1月の研究会で報告があり、堺の6か月の赤ちゃんが乳児ボツリヌスということだったのですが、このケースは届けられていますか。中毒性がないということで届出がなかったのでしょうか。

 

委員長:ボツリヌスの感染症に関する報告で法的根拠をご存知の方はいらっしゃいますか。 

 

S委員:その赤ちゃんは人工呼吸を何日かして、元気になりました。培養で陽性になって、お母さんがはちみつをよく食べていたようで、赤ちゃんは食べていないが、はちみつ由来ではないかということでした。

 

委員長:他に何か質問はございますでしょうか。そうしましたら、引き続き検査情報のウイルス情報について入谷委員、お願いします。

 

6.ウイルス検査情報について

I委員:ウイルス検査情報について報告させていただきます。109ページをご覧ください。平成24年、大阪府公衆衛生研究所、大阪市環境科学研究所、堺市衛生研究所において検査を行った検体総数は2,440件、うちウイルスを検出した陽性検体数は1,241件、陽性率は50.9%でした。ウイルスの検出総数は1,390例です。昨年、23年の検出総数1,775件に比べ20.8%減少しました。

  続きまして、月別のウイルス検出数について説明いたします。110ページ表1をご覧ください。ウイルスを月別に検出した数です。年間で最も多く検出されたウイルスはライノウイルス246件。次いでインフルエンザウイルス、ノロウイルス、RSウイルスとなっています。文章中に図1とカッコついておりますけども、109ページの図1は、インフルエンザの月別検出数となっておりますので、訂正をお願いします。

  続きまして、個別にみていきますと最も検出数の多かったライノウイルスは5月が45例で最も検出が多く、年間を通じて検出されたのですが、初夏および秋季に高い二峰性のピークがありました。

  続きまして、インフルエンザウイルスです。インフルエンザウイルスは109ページの図1に示しております。最も検出されたのはA香港型になります。1月から3月の次のシーズンに関しては流行が遅く始まったため12月には15例を含め10月以降の検出数は19例でした。次いでB型が多く検出されました。一方でAH1pdm(09)亜型につきましては1月、2月と合わせて3例の検出でした。また、平成23年度と同じくAH1ソ連亜型の検出はありませんでした。

  続きまして、ノロウイルスです。111ページの1番上の図に示しております。平成24年11月及び12月の冬季感染性胃腸炎のシーズンにノロウイルスGIIの大きな流行がありました。そのためノロウイルスGII型が11月に69例、次いで12月に30例検出されました。

  続きまして、RSウイルスです。RSウイルスは111ページの図3に示しています。11月の20例が最も多く、検出例のない5月を含む初夏を境に晩冬から春と、秋から冬にかけての検出例が多くありました。また、去年と同様に9月に検出数が多くなってくる傾向が2年連続で認められました。

  続きまして、パラインフルエンザウイルスです。111ページ一番下の図4に示しています。パラインフルエンザのウイルスの中では、III型が73例と最も多く検出されました。特に6月と7月の2ヶ月で93%が検出されました。I型につきましては、年間を通じて検出されました。II型については、6月から10月にかけて検出されました。

  続きまして、112ページをご覧ください。エンテロウイルスです。上段の図5に示しています。7月に26例、8月9月10月とこの4ヶ月でほぼ8割が検出されています。検出された型では、エコーウイルス7型が最も多く認められました。次いでコクサッキーウイルスA9型、エコーウイルス6型、エンテロウイルス71型が認められました。

  続きまして、ヒトメタニューモウイルスです。112ページ2段目の図6に示しています。4月及び3月、2月から5月の間に85%以上が検出されています。図には示していませんが、アデノウイルスは年間71例中2型が26例、10月から12月、5月から7月に多く検出されています。続きまして、風しんウイルスです。図には示しておりませんけども、3月と6月を除く月で合計70例検出されています。特に8月と9月に検出が多く認められました。

  114ページをご覧ください。年齢群別ウイルス検出数について説明します。これにつきましては、113ページの表2にまとめてあります。年齢群別で最も多くウイルスが検出されましたのは、1歳未満の408例です。次いで1歳、2歳と続きます。15歳以上も133例と多く検出されました。1歳未満で最も多く検出されたウイルスはライノウイルスで、次いでRSウイルスです。1歳ではノロウイルス、次いでライノウイルス。2歳では、ノロウイルス、次いでRSウイルスが検出されています。その他の年齢群では、インフルエンザウイルスの占める割合が大きくありましたが、15歳以上では67例と風しんウイルスが50%以上を占めました。ポリオウイルスは1歳未満でII型2例、III型1例と3例が検出され、これにつきましては、ワクチン接種及びワクチン接種者との接触によるものと考えられました。

  続きまして、月別・疾患別検体数とウイルス陽性例数についてご説明します。114ページのウイルス陽性率につきましては、文章どおりとなりますので、割愛させていただきます。15ページの月別・疾患別検体数とウイルス陽性数につきましては、120ページ及び121ページの詳細にまとめております。検体数の多かった月は1月の262件で、次いで7月、6月、3月の順でした。月の検体数の多い疾患をみますと、1月はインフルエンザで最も多く、次いで感染性胃腸炎が多い状況でした。月別ウイルス陽性率につきましても、1月の63.4%が最も高くありました。インフルエンザの検体が41.6%、感染性胃腸炎の検体が19.8%とそれぞれ陽性率の高い検体の割合が高かったことによって高くなりました。

  続きまして、116ページをご覧ください。疾患別検体数およびウイルス陽性率について説明いたします。120ページ、121ページ表3に示しております。疾患別検体数は下気道炎540件が最も多く、以下感染性胃腸炎、インフルエンザと続きます。下気道炎で、最も検体の多い月は6月の77件でした。下気道炎でから発見されたウイルスにつきましてはライノウイルスが最も多く、次いでRSウイルス、パラインフルエンザウイルスとなっています。感染性胃腸炎につきましては、11月が92件と最も多く、感染性胃腸炎から検出されたウイルスにつきましては116ページ図7に示しております。最も多く検出されたのは、ノロウイルスであり、そのうちGIIが最も多く検出されています。次いでA群ロタウイルス、アデノウイルス、サポウイルスと続きます。

  117ページをご覧ください。インフルエンザにつきましては1月の検体が際立って多く、検出されたウイルスは先ほど申しましたとおりAH3亜型、A香港型が最も多く、検出されたウイルスの74.5%を占めました。口内炎・上気道炎は7月の検体が最も多く、検出されたウイルスはライノウイルスが最も多く、次いでパラインフルエンザウイルスが多く検出されました。無菌性髄膜炎の検体数の多い月は7月、8月、9月の順で、検出されたウイルスにつきましてはエンテロウイルスが多く、うちエコーウイルス7型・6型が多く検出されました。

  疾患別のウイルス陽性率は、検体数の多い疾患でンフルエンザが最も高く、次いでRSウイルス感染症、下気道炎、感染性胃腸炎と続きます。RSウイルス感染症では陽性検体31件中RSウイルスが26件でした。麻しんは陽性率が40.7%と高い陽性率だったんですけれども麻しんウイルスの検出例はありませんでした。検出されたのは風しんウイルスが陽性33検体中32件と97.0%を占めました。また検出率の低い疾患は、脳症・脳脊髄炎が最も低く、無菌性髄膜炎、ヘルパンギーナの順でした。

  118ページをご覧ください。下気道炎、口内炎・上気道炎および、その他の疾患の中の呼吸器症状を呈した疾患から平成24年に検出されたウイルスの月別の検出比率を118ページ図8に示しております。年間を通して検出比の高いウイルスはライノウイルスでした。ライノウイルスの検出比率は5月と10月に40%を超えており、5月をピークに春口と10月をピークに秋から冬に検出数が増し検出比率が高くなっていきました。検出数の少ない8月や1月、2月は検出比率が高くなる傾向がありましたが、RSウイルスは5月を除いて検出され、検出比率は2月に50%となりました。RSウイルスにつきましては、23年度と同様に9月から11月にも検出比率が高くなる傾向がみられました。パラインフルエンザウイルスにつきましては5月から8月に検出比率の高い月が続きました。ヒトメタニューモウイルスにつきましては2月から4月に検出率が高くなりました。

  続きまして、119ページをご覧ください。検体の種類別および各疾患における検体別ウイルス陽性率について説明いたします。これについては、122ページから123ページの表4に示してあります。検体の種類別では、鼻汁・鼻腔拭い液が741件と最も検体数が多く、以下、糞便、咽頭拭い液、髄液と続きます。それぞれのウイルス検出陽性率につきましては、喀痰・気管吸引液が最も高く、次いで鼻汁・鼻腔拭い液と続きます。髄液につきましては、無菌性髄膜炎と診断された患者検体の主要な検体ですが、ウイルス検出率は、疾患全体で11.8%、無菌性髄膜炎で18.9%と低くなりました。疾患別についても、検体数の多い疾患について検体の種類をみますと、最も多い下気道炎の検体では、鼻汁・鼻腔拭い液が72.6%を占めて、陽性率は75.5%、次いで咽頭拭い液で陽性率65.2%でした。感染性胃腸炎では、糞便検体が94.8%を占め、陽性率が65.2%でした。インフルエンザにつきましては、咽頭拭い液が48.0%で陽性率が90.9%でした。以上です。

 

委員長:ありがとうございました。只今のウイルス検査情報について何かご質問、ご意見、ございますでしょうか。

 

H委員:大阪府医師会の東野と申します。複数のウイルスが一検体からとれる混合感染などはあるのでしょうか。

 

I委員:ウイルスの陽性検体数は109ページにありますように1,241件で、ウイルス検出数は表1にある1,390件ということで、1,241件より増えている分は一つの検体から複数のウイルスが検出されたことになります。

 

委員長:複数検出されたサンプルがあるということでよろしいでしょうか。

 

I委員:はい。

 

H委員:ありがとうございました。

 

委員長:ほかにご質問とかご意見ございませんでしょうか。

 

S委員:大阪府医師会の塩見です。インフルエンザワクチンが散々だったということでしたが、概要はどのような感じでしょうか。ワクチンと抗原性のずれたウイルスが流行していたのでしょうか。ニュースを見ていたのですが、感染研から流行株がワクチンからずれているという報告が出て来ないのです。特にシーズン中は。できましたら、その抗原性について教えていただきたいです。

 

委員長:24年度について、いかがでしょうか。流行し始めたときに、今年のワクチンと流行株が合っているかという話はよく出るのですが、検出状況から、どうだったのでしょうか。

 

T委員:大阪府の感染症情報センターのホームページで抗原性のチェックをしております。分離されたウイルスから、随時、抗原性の結果を掲載しています。正確には覚えていないのですが、昨シーズンはワクチン株から抗原性のかなりずれた株が多く検出されたところです。それに関しまして、感染研のインフルエンザセンターの小田切室長は、臨床ウイルス学会で一部発表されていました。ひとつの問題は、実際に分離されたウイルスがワクチン候補株となるのですが、細胞株から分離されたウイルスを、ワクチン株を選定する際に鶏卵で増殖させなければいけない。鶏卵で増殖させるときに、まず間違いなくヘマグルチニン遺伝子に変異がおこるということが、実験的に確かめられております。当初、分離されたウイルスのアミノ酸の変異と、最終的に7~9代の鶏卵培養を経て実際にワクチン株として使われたウイルスを比較するとかなり変異が起こっていたと報告していました。実際にワクチン株として使われた株にどれほど抗原性の変異があったかというのは現在確定をしているところです、という報告がありました。ワクチンを製造するためには鶏卵で増えるという状況が不可欠ですので、抗原性の変異が鶏卵で増やすというステップで起こりうるということは、避けられないということでしたので、今後も抗原性がずれることはあるということです。

 

S委員:ワクチン株をWHOが決める段階で、抗原性の異なるウイルスを選択していたということではなくて?

 

T委員:それはないようです。選択する段階では、変異の入っていない株で設定しているのですが、その後、鶏卵で培養する間に抗原性変異がおこったものです。

 

S委員:実際に接種をする我々としては、できるだけ効果の高いもの、即ち抗原性の近いものをお願いします。

 

T委員:それで、わが国では、感染研のグループでは経鼻ワクチン、全粒子ワクチンの開発をしています。その発表もありましたが。

 

委員長:ありがとうございました。ほかにご質問、ご意見ありませんでしょうか。それでは細菌検査情報の報告について、田口委員、お願いします。

 

7.細菌検査情報について

T委員:大阪府立公衆衛生研究所の田口です。平成24年の細菌検査情報についてご報告します。3類感染症の原因菌の検出状況は、124ページと125ページの表5~8にお示ししました。なお、豊中市の数は、今年の報告では、全て大阪府に入れて集計しております。

  まず表5ですが、コレラは、大阪府でエルトール小川型の輸入例が1例ありました。細菌性赤痢は29例あり、枚方保健所管内での集団発生事例の19例がここに含まれています。細菌性赤痢の輸入症例は5例でした。腸チフスは1例、パラチフスは4例でした。このパラチフスのうち、3例は豊中市管内の家族内感染で、インド帰りの父親から子供が感染して、この子供から祖父が感染したと考えられた事例でした。腸管出血性大腸菌感染症は249症例あり、大阪市でO26の食中毒がありましてO26が増えておりまして、大阪市の数が165と多くなっております。

  次に、表6の赤痢菌の菌型をお示ししました。fexneri 2aが1、boydii 4が1、sonnei が27でした。

  次の表7に輸入症例の推定感染国をお示ししました。一番下の腸管出血性大腸菌で中国2がありますけれども、これは豊中市保健所管内の4歳と1歳の姉妹で、血清型はO157H7でVT2産生菌でした。それからドイツの1は大阪府の57歳の女性で、血清型はO157H(-)でVT1VT2を産生する菌でした。

  次に表8ですけれども、腸管出血性大腸菌は患者・保菌者の合計の感染者数が249でした。真ん中より少し上にO157の小計があります。O157の感染数の合計は104、そのうち2例がHUSでした。前年のH23年はO157が145例ありまして、H24はすごく少ないです。例年でしたら8月9月にピークがありまして、1週間に多い週ですと20人ぐらいの発生届があるのが例年なのですけれども、H24年は多くても2桁まで達することはなくて、検査を担当しているものとしては非常に少なかったという印象があります。7月から生レバーを飲食店で提供することが禁止されまして、6月の末あたりに駆け込み需要と言いますか、大勢の人たちが焼き肉店で生レバーを食べていたはずですけれども、7月のO157の患者発生は少なかったです。それからO157以外の血清群で最も多かったのはO26です。大阪市の集団発生のO26は血清型O26のH(-)VT1産生菌でした。それから高槻市の下の方に便でのベロ毒素検出1と書いてあります。これはHUS患者ですが、菌分離ができなかったという報告がありました。

  次に五類感染症の病原菌検出状況は128ページの表9に示しました。これは大阪府立公衆衛生研究所の病原体サーベイランスの成績だけをお示ししております。

  まず表9-1のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎が、これは迅速検査で陽性になった検体を送っていただき、菌分離を行ったもので、8株分離されました。血清型はここに示したものです。

  それから、表9-2の感染性胃腸炎はサルモネラの菌株を送っていただいて、血清型を判定した成績です。11株ありまして、8血清型に型別されました。Enteritidisが一番多い血清型でした。

  表9-3の百日咳ですが、百日咳陽性が11例でした。百日咳に関しましては培養と遺伝子検査を両方並行して行っておりまして、百日咳菌が分離できたものが7例で、遺伝子のみが陽性が( )内の4例でした。それからマイコプラズマも検出された検体が1検体あったのですけれども、百日咳の検体全てマイコプラズマをやっているわけではないので、たまたま1つ出たということです。その下にマイコプラズマの表がありますけれども、当初の病原体サーベイランスの対象疾患の中にこのマイコプラズマ感染症は含まれておりませんが、どうしてもやって欲しいという依頼があってやった分なので2検体だけになっております。これは遺伝子だけを調べております。

  次に131ページのレンサ球菌の成績をご報告します。この報告の表は毎年このような形式で載せているもので、先にお示ししておきました病原体サーベイランスとは異なるルートで、菌株だけを集めたものが載っております。この表11は大阪府内の病院においてレンサ球菌感染症患者から分離されたA群溶レン菌11株と近畿地区、これは京都、滋賀、大阪、兵庫で発生した劇症型溶レン菌患者から分離されたレンサ球菌19株、合計30株について血清型別を実施した成績です。表の下の方に全国の劇症型溶血性レンサ球菌の成績も参考に載せております。このレンサ球菌感染症患者から最も多く分離された血清型は12型でした。そしてその下の表12には劇症型の成績を詳しくお示ししております。近畿地区の中では25例の劇症型の報告があったのですけれども、その中で大阪は7例でした。そして近畿の症例のうち菌株が収集できた19例の解析結果をこの表12にお示ししましたが、血清群A群が14、G群が5でした。以上です。

 

委員長:ありがとうございました。ただいまのご報告につきまして、何かご質問とかコメントはございますでしょうか。

 

H委員:HUSの数字ですけれども、細菌検査情報ではHUS患者は3名の報告ですが、全数把握感染症では2名と報告されている。さらに、全数把握感染症では腸管出血性大腸菌感染症の患者はO157が96例ですが、ここでは104例になっている。

 

T委員:届出の際に血清型が不明という事例がありまして、当所や府下の地衛研に菌株が搬入され検査の結果、血清型が判明したという事例もありましたので、血清型はここにお示ししているとおりだと思います。HUSに関しては、ひょっとすればHUSと診断されたのが最初の届け出よりも後になったのではないのかなと思っておりますので、これは確認させていただいて、製本するときには正しい数に修正させていただきたいと思います。

 

S委員:表12の出産後の方ですが、一般的に産褥熱で劇症型の時は、出産後の発症であれば問題ないそうですが、出産前であれば赤ちゃんの予後が極めて不良といわれています。母子の予後も確認しておいてください。

 

T委員:はい、確認して先生にご連絡します。

 

委員長:他に何もないようでしたら、このH24年度の報告書につきましては、ただいまご指摘のありましたところを皆さんのコメントも含めて反映させて完成させていきたいと思います。それでは、以上をもちまして本日の本委員会を終わらせていただきます。委員の皆様には進行にご協力いただきましてありがとうございました。それでは事務局にお返ししますのでよろしくお願いします。

 

8.閉会

事務局:ありがとうございました。委員の皆様におかれましては真摯にご討議ありがとうございました。また、速やかな進行にご協力いただきましてありがとうございました。これをもちまして本日の委員会を閉会させていただきたいと思います。今後とも大阪府下全体での感染症発生動向事業にご協力賜りますようお願いいたします。なお、来年度の幹事は堺市の予定でございますのでよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

  委員長におかれましては、スムーズな議事進行ありがとうございました。また、委員の皆様におかれましては、真摯な御討議、ありがとうございました。これをもちまして、本日の委員会を閉会させていただきます。今後とも、大阪府下全体での感染症発生動向事業に、御協力賜わりますよう、お願いいたします。なお、来年度の幹事は堺市の予定でございます。

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